★韓国映画「8番目の男」(2019年)を観た。有名なアメリカ映画「12人の怒れる男」を現代の韓国に翻案したものだ。日本で裁判員裁判が始まったのは2009年だったか。韓国でも2008年から「国民参与裁判」が導入されている。★設定は、国民参与裁判第1号となる事件。本人の自白がある上、犯行の目撃者もいる。もはや有罪は確定で、刑期だけが陪審員に委ねられるはずであった。ところが第8番目の男(「12人の怒れる男」でも8番目の男。韓国では陪審員自体が8人で構成されている)が、疑問を提示し、判決は意外な方向に。★映画としては、密室での陪審員にやりとりに焦点を当てた「12人の怒れる男」の方が面白かった。しかし、これは司法制度の違いによるものか。「8番目の男」では裁判官や司法制度自体に的が当てられていた。★さて読書の方は、村...村上龍「半島を出よ」上巻