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映画の批評・考察など。できるだけこれまであまり言及されてこなかった美点を持つ映画を取り上げます

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2017/07/07

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  • 『黒い罠』 穏当になった表現と深まった内容

    監督:オーソン・ウェルズ 1958年 アメリカ 40年代のウェルズ作品に比べるとかなりオーソドックスな作りになっている。撮影への執着だけは相変わらず濃密だが、シナリオ、演出、編集などはどこを取っても彼特有の鮮烈さ、過剰さが希薄だ。サスペンス映画を何本も撮って少し慣れ、もしくは飽きが生じてきたのだろうか。しかし、オーソドックスとは言ってもあくまでオーソン・ウェルズにしては、という意味であって、作品にとって...

  • 『それから』 映画の表現

    監督:森田芳光 1985年 優れた映画表現の映画だ。モノローグで登場人物の思考や感情を明かしてしまうような、文芸映画にありがちな手法は決して採らないし、小説が地の文で確定的に語る心理描写も、完全に観客の自由な鑑賞能力に任される。終盤「三千代が倒れた」ことも平岡の口から語られるのみで、その直後に健在そうに見える美千代のショットが置かれる。その映像は事実を表すものとしてここに置かれているのだろうか? 三千...

  • 『カンバセーション…盗聴…』コッポラの不遇な傑作

    監督:フランシス・コッポラ 1974年 アメリカ 70年代、コッポラ絶頂期の傑作だ。あまり知られていないのはアメリカでヒットしなかったせいだろう。元々アメリカでヒットするような企画ではないし、大ヒット作『ゴッドファーザー』とその『パート2』に挟まれて尚更目立たなくなってしまっている。しかしその出来は『ゴッドファーザー』や『地獄の黙示録』などに優るとも劣らない。とくにバランスという点では厳格な構成を持つ『...

  • 『ブラックホーク・ダウン』戦争映画の現実

    監督 リドリー・スコット 2001年 アメリカ 映画における戦場のリアリズムは『地獄の黙示録』がそれを高いレベルで達成して以来、『プライベート・ライアン』のオマハビーチでの臨場感に溢れた20分間を経て、この『ブラックホーク・ダウン』ではついに全編を貫くまでになった。ここには人間の心を動かすドラマも、起伏に富んだ豊かな物語もない。只々リアルな出来事とその時間推移のみがある。その意味では究極の戦争映画だ。 ...

  • 『テネット』大衆文化の最前線

    監督:クリストファー・ノーラン 2020年 アメリカ クリストファー・ノーランは時間を存在的にあるいは空間的に捉える視点や映画の難解さを、エンターテインメントとして大衆化させた監督だ。 長い間、娯楽映画では難解さが忌避されてきたのだが90年代にデヴィッド・リンチがそれを娯楽映画に導入し、難解だからこそ考察したり解釈したりする楽しみがあるということを広く一般の観客に認識させた。それまで難解さは一部の芸術作...

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