住所
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出身
-
ハンドル名
ぱこぺらさん
ブログタイトル
ぱこぺら 映画批評
ブログURL
https://pakopera.blog.fc2.com/
ブログ紹介文
映画の批評・評論・考察など。できるだけこれまであまり言及されてこなかった美点を持つ映画を取り上げます
自由文
更新頻度(1年)

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ブログ村参加:2017/07/07

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ぱこぺらさんのブログ記事

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  • 『戦艦ポチョムキン』群衆シーンと「オデッサの階段」

    監督 セルゲイ・エイゼンシュテイン 1925年 ソビエト映画 モンタージュ理論の実践とその成果によって映画史に確固とした地位を占める映画だ。エイゼンシュタインの編集はショットとショットの繋がりに個々のショットにはない新たな意味を生み出そうとするもので、リアリティを醸成するグリフィスの編集とは好対照となっている。いずれの手法も映画にとって画期的なもので、今日の映画は編集の面でほぼ全て彼らの成果の上に建っ...

  • 『斬、』人間と世界の不調和

    監督 塚本晋也 2018年 全体の状況より個々の被写体の細部に執着する視点に塚本晋也らしい魅力がある。熱せられた橙色の鉄、刀とその擬態音、首を握る手、竹とんぼやてんとう虫など。揺れるカメラが生み出す臨場感、塚本の演じる澤村のキャラクターも魅力的だし、物語は独創的だ。 ただ、この映画は江戸時代の末期を描きつつ、そこに第二次世界大戦後の価値観を持ち込んでしまう。池松壮亮演じる主人公、都筑のキャラクターだ。...

  • キネトスコープと現代の映画鑑賞

     キネトスコープは1891年にエジソンが発明した映画を上映・鑑賞するための装置。 一人で立ったまま上から箱の中を覗き見る形態で、現在の映画に比較すると非常に個人的な鑑賞媒体だ。長時間の鑑賞には無理があるし、そもそも長時間映写できる仕組みでもない。何よりシネマトグラフが初期の観客に与えた現実と見紛うほどの衝撃がない。覗き窓から見る小さな映像は明らかに現実のスケール感を欠いていて、印象としても別の現実を目...

  • 『バレット・バレエ』特異な青春映画

    監督:塚本晋也 出演:真野きりな・中村達也 2000年 編集によって物語と映像と音を融合させた強靭な表現、それが喚起する名指すことのできない情念。塚本晋也の魅力はここでも健在だ。死んだ恋人、夜の街の彷徨、やくざ、町工場と全ての描写が主人公ゴウダの生々しい情念を乗せて拳銃に凝集する。 しかし、この映画はその情念を爆発させることがない。激しく拳銃を求めた情念はやがて変質し、死への憧憬に昇華されてしまう。 ゴ...

  • 『ベティ・ブープ:ベティの笑へ笑へ』現実への哄笑

    監督 デイブ・フライシャー アメリカ映画 1934年 ( 原題『BETTY BOOP HA! HA! HA!』) 同年の日本映画『隣の八重ちゃん』に登場人物がこの映画を見る場面が出てくる。キャラクターが境界を行き来する表現が共通していて、作品にぴったりの引用になっている。また、筒井康隆はこの映画に触発されて『虚航船団』を書いたそうだ。 『ベティ・ブープ』シリーズの一本で7分程の小品。 実写とアニメが合成され、それぞれが表す現実...

  • 『カメラを止めるな!』「ポン!」と視点の映画

    監督/脚本/編集:上田慎一郎 原案:劇団PEACE「GHOST IN THE BOX!」 2018年 この映画は構成が非常に面白い。最初「あぁ、この程度なんだな」と安易な予断を誘い観客を油断させておいて、後半加速度的に魅力を倍増させてその想定を軽々と飛び越えていく。 序盤は題材、ストーリー、演技など何もかもが陳腐極まりないが、時間と空間に嘘がない1シーン1カットの威力で観客の関心を辛うじて繋ぎ止め続ける。  物語に回収されない不...

  • 古い映画のすすめ───英BBC発表の最も偉大な外国語映画100本

     2018年10月29日、英BBCが最も偉大な外国語映画100本を発表している。世界43の国と地域の映画評論家209人が挙げたベストテンをポイント別に集計して順位が付けられているそうだ。 非常にバランスの取れたニュートラルな結果になっていて、映画好きな人の中には常識的で面白みがないという人もいるかもしれないが、これから映画を見ようという人には大いに参考になるリストになっている。 何よりここに挙げられているような作品...

  • 『告白』優れた描写と奇抜なプロット

    監督/脚本:中島哲也 原作:湊 かなえ 出演: 松たか子・橋本愛・木村佳乃 2010年 異常で猟奇的な登場人物とストーリーでできている映画。人間のネガティブな情動を露悪的に描き、観客の皮相な好奇心を刺激する。その種のものを好まない人には向かないだろう。安っぽく興味本位とも言えるし、サービス精神に溢れたエンターテイメントとも言える。 登場人物の設定やプロットは、その奇抜さで観客を引きつけるだろうし、凡庸な娯楽映...

  • 『散歩する侵略者』主題と表現の齟齬

    監督:黒沢清 出演:長澤まさみ・長谷川博己 2017年 概念を奪うというアイデアが興味深い。なのに、この映画はそれを掘り下げてくれない。宇宙人たちは「概念を奪う」と言いながら概念を奪わず、家族への親近感や所有欲、自他の区別、敵意、愛などといった感情や認識能力そのものを奪う。その上なぜか奪い取った愛には自分が影響を受けてしまうらしい。奪い取るのが愛の概念ならそんなことは起こらなかっただろう。 これも矛盾に...

  • 『浪華悲歌 /なにわエレジー』偶有性と女優の演技

    監督:溝口健二 脚本:依田義賢 出演:山田五十鈴 1936年 物語を語る中に一人の女性の様々な側面を描き出したシナリオと、気弱そうに見える女性がタバコを吐き捨てる「不良少女」になるまでを演じた山田五十鈴が、まず最初に気づくこの映画の魅力だ。 山田演じるアヤコは貧しく荒んだ家庭の娘であり、同年代の恋人がいる若い女性だ。一方で豪華なアパートに囲われた愛人であり、男を騙す悪女でもある。伝統的な着物姿からモダン...

  • 『Love Letter』客観描写による主観の表現

    監督/脚本:岩井俊二 出演:中山美穂・豊川悦司・酒井美紀・柏原崇 1995年 郷愁そのもののような映画。光や雪の白さ、甘美な旋律、過去の追想などによって郷愁という感情を映画という形式に落とし込み『ラブレター』と名づけた、といった感じだ。 横たわった中山美穂の顔や雪を払う手など、極端なクローズアップが連続し、街に降りていく彼女を画面の片隅に小さく捉えた長いロングショットがそれに続く。映画は始まりから映像も音楽...

  • 『君の名は。』日本の美意識が反映された清新なアニメ映画

    監督/脚本:新海誠 2016年 心の琴線に触れる映画だ。完成度は低く、作品の綻びは目に見えて大きいのに感情を揺り動かされる。 広大な空を描き続ける描写が人の存在をちっぽけにし、緻密に描かれた作品世界は想起された過去のように美しい。その中で偶然と奇跡によって紡がれる人の物語は甘く、感傷的で、憧憬を掻き立てる。 映画は空の絵から始まる。冒頭、彗星を追う視点が空を描き、その下にある地表を写す。ここからではもち...

  • 『東京の女』優れた表現と空虚な物語

    監督:小津安二郎 出演:岡田嘉子・江川宇礼雄・田中絹代 1933年壁一面の時計が物語上の意味を持たず、あくまで表現としての魅力を発露する。 ほぼテクニックだけで出来ているような映画。内容的には無意味な悲劇だが、語り口が簡潔明瞭で時間も47分間しかないため決して観客を退屈させないし、逆にそのテクニカルな表現の面白さを堪能させてくれる。 二人暮らしの仲のいい姉弟がいて、姉のちか子がタイピストをして生計を立て、弟...