〈自己愛〉と〈他者愛〉のはざまで(6) 詩:〈敵〉と〈味方〉
E氏と対決した。 偉そうなことをまくしたててしまったかもしれないが、懸命に意思表示した。 E氏の立場として、そういうふうにしか生きられなかった、と判明した。 和解した。誇りを感じた。 こうして私は、クリニックを辞めた。 〈敵〉と〈味方〉 ありのままのじぶんであることを許さない 〈敵〉の砲弾に追われ 匿われた〈味方〉のアジトで わたしたちは出会った 〈味方〉の毛布に包みこまれたとき 〈敵〉のにおいがした 〈敵〉か〈味方〉か 〈外〉か〈内〉か 〈彼方〉か〈此方〉か ――ばかばかしい わかっていた わたしたちが対立する勢力であることは わたしたちが存在の基底に根をおろし 魂の向かう地平へこころざすほ…
2023/05/20 22:17