「さいわい住むと人のいう」 菰野江名
「さいわい住むと人のいう」(菰野江名著2024年9月ポプラ社332p)を読みました。2024年を起点にして章が進むにつれて2024→2004→1989→1964ときっちり20年ずつ過去に戻って行く物語。主人公は表紙絵に描かれている家とこの家に住む姉妹桐子と百合子2024年現在は80歳になっている。この家を建てたのは60歳の時第1章に登場する市役所の地域福祉課の職員青葉は姉妹2人だけで住む家としては大き過ぎるのではないかと思う。中に入ってみると華美ではないものの彫刻された手すりのある螺旋階段やシャンデリアもある。2階に案内された青葉は書斎の窓から見える桜にかすかに記憶があるような気がした。百合子が出してくれた稲荷寿司にも……独身のまま中学校教師として働いて来た百合子はなぜこんな大きな家を建てたのかそれも退職...「さいわい住むと人のいう」菰野江名
2024/10/22 18:14