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かんちゃんSr.のオヤジな日々 https://blog.goo.ne.jp/kanshin-da-551212

還暦を迎えました。興味のおもむくままに生きています。花柄とチェックを愛しているオヤジです。

かんちゃんSr.のオヤジな日々
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2017/04/25

  • 都立薬用植物園

    屋外写真は朝の太陽光で、と昔仕事で知り合ったプロカメラマンの言葉は、常に念頭にある。居住市内の私鉄駅の真ん前にある東京都立薬用植物園に行きました。月曜休園だから、週始めの火曜の朝にしてかなり賑やかだった。スケッチブックを膝上に置き、植物を観察描写する高齢者グループ。白レンズを携えたアマチュア写真家。理学系と思われる、真面目ビジュアルの大学生グループ。平時もこうなのか?NHKの朝ドラ牧野富太郎効果もあるだろうな。ならば蝶タイを着用せねば。熱帯植物を見学できる温室、室内は26℃である。冒頭写真はモンツキヒナゲシ(英名Ladybirdpoppy)、見た目通りに撮影できた。♪赤く咲くのはけしの花~頭の中では昭和の名曲(藤圭子)がグルグル巡った。自宅から自転車で15分ほど、入園無料また来よう!都立薬用植物園

  • サバイバルをかける騙し合い

    スロバキア製作映画の初鑑賞。関東圏では、新宿吉祥寺厚木の3館で公開。一昨日、同級会で吉祥寺に居たのだが、まさか映画を観るために中座はできない。第二次世界大戦ナチス・ドイツの支配下にあるスロバキア軍脱走兵とその妻、身の上を隠して夫婦で働く軍需工場が舞台。そこには、体制に魂を売った工事長がいて、戦争継続を切に願っている。件の工事長、セク・パワハラでしか存在を示せない権力しがみつき男だ。ストーリーのキーパソンとして、政略結婚で工事長のもとに来た謎の女性(ナチスのスパイ?)が大きく絡んでいる。工事長vs従業員、工事長vs謎多き妻、しまいには主人公夫婦間での疑心暗鬼。ぐちゃぐちゃの愛想劇となる。それぞれ秘密を隠す登場者たち。スロバキア首都にソ連・赤軍が侵攻することにより、ナチス・ドイツは一掃され、その後、スロバキア...サバイバルをかける騙し合い

  • 先ずトニーズピザより始めよ!

    高校の級友5名で構成される茶飲み倶楽部の例会でした。別名はスイーツ愛好会。今回は吉祥寺じい散歩。まずは予約困難店トニーズピザにてランチ。古き良きアメリカ的な店構えと店内でした。アメリカに行ったことはないがね。そしてお約束の井の頭恩賜公園の散策。67歳の5人で、くだらぬ昔話をし、トイレの用足しも全員で。規律正しい集団行動。飯と甘いものを食っているだけでは能がないので...『路傍の石』しか知らなかったが、山本有三記念館を見学した。洋館の裏手は、すこぶる級に優れた造形の日本庭園がある。仕事に戻らなければならない級友がいるので、丸井の裏の古着屋通りにある武蔵野珈琲へ。静寂さが売りのカフェである。プリンを食す前、椅子の脚1本が床の段差に取られ、背面転倒したボク。飛んだハプニングだった。5人のうち、1人は現役ビジネス...先ずトニーズピザより始めよ!

  • 剣とペンよりも強いもの

    19世紀前半のフランス、貴族階級はひたすら享楽に走り、新聞は体制派とアンチに真っ二つ、中小の新聞社は合併と分割の繰り返しの中で、利益の追求のみに躍起である。文壇は一線を画して独自路線にあるかと思えば、貴族階級に阿る輩も存在している。無秩序と謀略の西洋時代劇。地方の庶民の出の主人公は、パリで一旗挙げようとすれど、スタート時のボタンの掛け違いが、限りなく周囲を巻き込みながら、破たんの道を進んで行くのだ。僕の中で近年の名作に挙げられる『アマンダと僕』(2019年)で繊細な主人公を演じたバンサン・ラコストが、新聞社の狡猾な編集者を演じている。10代から何本もの監督作を世に出しているグザヴィエ・ドランがパイプでハッシッシを吸う文壇の寵児を演じる。149分の長編、寝なかった。剣とペンよりも強いもの

  • チューリップ 開ききっていた

    午前の曇天の中、羽村市の花と水のまつりに行きました。会期は3月25日にスタートしていて前半は桜まつり、後半はチューリップまつり、今週の4月20日に終了。品種・色にもよるが、きょうのチューリップは、もはや半分近く開き切っていた。場所は多摩川沿い、JR青梅線・羽村駅から700mで川辺りに着き、川に沿って900mのところに、チューリップ畑がある。イエローが元気!紅白に整然と咲く。白の一群に紅一点の赤もある。来年は、開花情報を随時チェックし、クラスメイトのジジイ軍団で訪れたい。場所は、自宅(東大和)から西方向に武蔵村山➞瑞穂(西多摩郡の飛び地)➞目的地・羽村。直線距離で11km。自転車でも行けたかな?本日の歩数:11,100歩チューリップ開ききっていた

  • 森田 想の面がまえ

    今月3回目の映画館。もりたこころという女優、初めて認識した。意識高い系の方向性が独善的に突出した職業人を演じる。学生時代から、ベンチャー企業の起業家の目に留まり、そのままベンチャービジネスの若き管理職として働くが、理論武装が滑稽なほどに暴れ出し、部下への無意識なパワハラで職を失う。両親が他界した実家に、6年ぶりに帰ると...兄弟姉妹の、それぞれの思いはバラバラだ。それをすべて、社会性の欠如と断罪し、3人の兄姉を見下す主人公。そこから末っ子の野望が爆発していくのだが。森田想、まだ20代半ばにもならない女優だが、滑舌のなめらかに若者の生意気をたぎらせる演技に、吸い込まれてしまった。何しろその面がまえが良し。(宣伝スチル写真の背中合わせ4人兄弟、作品の内容を表現)森田想の面がまえ

  • ちひろさん 今泉作品で寝る。

    今泉力哉監督長編作品の第19作目を観に行く。今泉監督作はこれまで14本観ている。有村架純主演『ちひろさん』夕方からの仕事前に、4年目に入った映画鑑賞部の部活、節目の50回目として。有村架純、オトナの役への転換期にもあろうが、2020年の『花束みたいな恋をした』昨年の『月の満ち欠け』そして今作、次第に汚れ役寄りになっている。そして今回の映画、シネマの椅子に腰掛けるや否や、睡魔に見舞われ、いびきモードに入ってしまう。部活も集中出来なかっのに、ランチだけはオシャレ飯の外食。映画後の仕事から帰り、自分の中で御法度にしていたネタバレサイトにて、ストーリーを確認。重要なシーン、ほぼ全面的に意識下でいたことが判明。ちひろさん今泉作品で寝る。

  • カズオ イシグロ脚本『生きる』

    世界の黒澤明監督作は1952年公開。僕が生まれる3年前です。この名作では、主人公の自分語りでストーリーが進行する。ーーーーーー(上はSNSにアップした短い文)ビル・ナイ主演の英国版は、カウンティ・カウンシル(県庁?市庁?)市民課の新入職員の目を通して、市民・役所の同僚・上司の市民課長が描かれる。有名すぎるストーリーには触れない。映像自体が1950年代の作品を観ているような錯覚に陥る。いかにも古い映画のように作る最新の映像技術。余命を宣告され、役所を休んでしまった市民課長が街をフラついていると、部下の中で唯一人の女性職員に出くわす。バツが悪い。課長が部下女子を昼飯に誘う、フォートナム&メイソンへ。「ホントですか?」女子の目が輝く。食後にパフェを頼む。「ホントに食べていいんですか?」女子の瞳がもっと輝く。ロン...カズオイシグロ脚本『生きる』

  • 古いレンズの活用

    庶民の趣味で最も金がかかるのはカメラかも知れない。ライカなど垂涎のメーカーにおいては、レンズの先に着けるキャップが、平気で4~5千円する。レンズとなれば推して知るべし。光学アイテムの価格は天井なし。押入れに、ニコンEMという1980年生産のカメラがあり、ニコンfマウント50mm/f1.8のレンズもあること、ふと思い出した。オリンパス党になり、無用の長物と化していたが、中国製のマウントアダプターを入手した。年金生活者にも手が出せる3千円。以下、桜散った後の近所の樹木です。古いNikonレンズの作例。古いレンズの活用

  • とにかくキャベツ

    転居して5ヶ月目に入った。外食をしなくなった。要因のひとつに、狭いながら動きやすい台所があるから。成人病の予防に効果ありと知り、キャベツを食べる。大玉のキャベツを何個も消費してきた。フライものに添えたり、コンソメスープ、味噌汁にもキャベツ。野菜炒めの場合は大量に。今夜は焼売の下敷きに。ホントは蒸した方がよいのだが、蒸し器を持たない。煮込んで、焼売と一緒にレンチンしたらヘロヘロになったな。日本の定番と言えば、崎陽軒のシウマイ。お金があればいつでも買える。いまや食べられないのは、新宿紀伊国屋書店の向かいにあったシュウマイの早川亭。焼売ライスには、刻んだ生キャベツが付いていた。懐かしい学生時代の味。年末、多摩センターに行った時、モノレール駅の入口に焼売専門居酒屋があった。連休に大学時代の後輩が多摩センターに来る...とにかくキャベツ

  • 花のあと 藤沢周平時代劇

    藤沢周平モノのブームが自分の中で再燃した。ライトな内容を思わせるタイトルだが、ハードなストーリーである。下級武士の哀感、叶わぬ恋...そんな要素が、時代劇の常道とも言える謀略、切腹、敵討ちに絶妙な塩梅で静かに絡んで行く。ヒロインの剣術の心得がある武家の娘に北川景子、宿敵となる藩の上士に市川亀治郎(現猿之助)、そしてヒロインの婿予定の侍に甲本雅裕。その甲本雅裕は、ニコニコ顔の昼行灯の外見ながら、内に胆力を秘める男を演じた。演技力には恐れ入る。この作品は、桜満開の土手の花見に始まり、一年後の土手の花見に終わる。もちろん、藤沢時代劇の大きなテーマとなる人情の描き方を大いに堪能した。花のあと藤沢周平時代劇

  • YMOが一人になった

    坂本龍一亡くなる、高橋幸宏に続いて。近頃、若干の睡眠障害の兆しがあるが、今夜は眠れなくなった。くだらないことだが...。大学生の頃、YMOの髪型が流行り赤い人民服の坂本龍一の顔写真を切り抜いて、散髪の参考にしていた。散髪鋏の紙箱ふた裏に写真を貼り、母が写真を見ながら散髪してくれたのだ。『戦場のメリークリスマス』の初見は、英国リーズ市の市民ホールだった。役者らしくない訥々とした英語の喋りは、逆にストーリーをリアルにした。僕はいま、母校の同窓会の事務をしている。仕事のひとつは、会員の訃報を受けて、機関誌に掲載する追悼文や写真の手配をすること。本日の訃報に触れ、(少し気持ちが動転して)追悼文の執筆依頼をしなくては!と考えた。同窓会とは関係ないのにと慌てたが、思い返すと坂本龍一氏は僕の母校の幼稚園に籍を置いていた...YMOが一人になった

  • 3週間の花だより

    49歳の年から足掛け19年、6人の固定メンバーで参集する3ヶ月に一度の同級会の日だったが。油断からの体調不良で欠席した。僕が幹事だったから段取りだけはしたけれど。おとなしく自宅待機していたら、キムタクの『教場』一挙再放送があった。リチャード・ギア主演『愛と青春の旅立ち』の日本版だな、と気づいた。今更?新年度初日のエイプリルthefirstだが、23年間の大学勤めの時の緊張感がなつかしい。本日は腑抜け老人の日だったな。今シーズンは、職場の敷地で大島桜という種を初めて認識した。大木です。ソメイヨシノが今年の役目を終えると、しだれ桜の出番。この週末で桜の見頃は過ぎて、ハナミズキが綻び始めた。3週間の花だより

  • さもありなん

    シネリーブル池袋にて鑑賞しました。上映開始時刻5分差にて、近場のもう1館でも上映していた。映画鑑賞においては、ポイント取得を執拗に追求しているが、ポイントが付与されない上記の場所にした。社会の中で、弱者は弱者のまま淘汰されることでいいのか?そんな大きなテーマを秘めた作品。ほぼメイクなしで演じているだろう女優坂井真紀、戸田菜穂に役者魂を見た。怪優・柄本明の鬼気。飯尾ばかりが注目されているが、(ずんの)やすの配役も良かった。終始重いストーリーが展開して行くのだが、ラストに検察官(長澤まさみ)と殺人者(松山ケンイチ)が対峙する場面で、一条の救済があった。思いがけず、上映後にトークイベントがあり得をした。ポスター左横で前屈みになっているのは、客席で観ていたキャイ~ンのウド鈴木。主題歌は森山直太朗の&#127926...さもありなん

  • うどんのバリエーション

    日記に何度も書いてきたが、僕が最も好きなおかずはスコッチエッグだ。近所のスーパーの惣菜売り場ではお目にかかれず、ちゃんとした百貨店のデパ地下あたりで、稀に目にするくらいだ。同じくらい好むのは小田巻蒸し。別れた女房の得意料理だった。遠い目...あらゆる物の価格が高騰し、僕の常備食・冷凍さぬきうどんもなだらかに定価が上昇している。コンビニ各店では2食入りで120円ほど。スーパーの冷凍コーナーを覗くと、5食で200円強であった。買いましたとも、何も考えず大量に。結果、家の冷凍庫には入り切らず、格納できない分が毎日のうどん食になった。本日は納豆と昨日の余りの天ぷらを載せ、生たまごを落とした。明日はどうする?小田巻蒸しを作るにはハードルが高い。でも挑戦してみようか?やはり明日は焼きうどんだぁー。うどんのバリエーション

  • 娘の誕生日

    本日は娘の34歳の誕生日です。34年前のポラロイド写真があったのでスキャンした。34年前は、亡き母と埼玉県川越の医院のソファで一晩産まれて来るのを待っていたこと、鮮明に記憶している。娘とは年に1~2回程しか会わない。今月あたまにレアなミーティングをした際「ライフプランに結婚はない」と言っていた。まあどうなるか分からないが、好きな仕事を持って、元気に働いてくれればそれで良し。娘が産まれたのは34歳の時、今年は68歳になる年。孫はまだいない。娘の誕生日

  • ポイント鑑賞は鬼門

    6回鑑賞すると、1回無料鑑賞できる会員特典。長澤まさみと松山ケンイチの『ロストケア』、仕事帰りの好機に意気込んで予約した。18時終業目標で夕飯をとる時間もあり、18時17分に指定の座席に着いた。スマホを電源OFFにしようとしたタイミングで、職場からの連絡あり、戻らざる得ない状況に。予告編が始まったところで席を立ち、仕事場again。ポイント鑑賞がポシャったこと、これで3回目。1度は池袋の劇場で予約して、開始時刻ちょい過ぎに新宿の劇場におりました。ヘリコプターに乗らない限り、予告編の時間内には移動は不可能。ポイント鑑賞の恩恵に与れないタイプのわたしです。ポイント鑑賞は鬼門

  • 6日連続の雨予報

    マスクしばりも緩和され、いよいよ桜満開の時機到来!若干浮かれた気分になっていたら、本日より6日連続の雨予報。あらゆるテクノロジーを駆使して、天気予報の精度は上がっている。昨日が晴天桜撮影のラストチャンスかと考え、古いデジカメで近場にて撮っておきました。友人たちは、千鳥ケ淵や湘南方面の名所に出掛け、SNS上で桜2023を見せてくれてありがたい。僕は花粉の呪縛から抜け切れず、仕事以外で電車に乗る気力に欠けている。静かな雨で、今年の桜は1日でも延命して欲しいが、3年ぶりの花見でクラスターagainを阻止する恵みの雨かも知れない。6日連続の雨予報

  • やはり2℃違う

    キョリ測というアプリで、埼玉の旧宅とギリ東京の今の住まいを結んでみたら、直線距離で12.6kmだった。都内の公園の桜便りをテレビで確認するが、わたしの町はまだまだです。埼玉でそうだったように、現在地の気温も都心より2℃くらい低い。自然の摂理とは不思議なもので、2℃の差で開花事情は大違いです。朝からのWBC観戦の流れで、この2日間引きこもり、日が暮れてから表に出た。サクラ類との名札が付いた木、夜桜撮影。まだまだ蕾の方が多い。やはり2℃違う

  • ソフトウェア開発者 金子 勇

    1970-2013年42歳で生涯を終えた天才ソフトウェア開発者の物語。冒頭、裁判で金子氏を弁護した担当弁護士は言う。「刃物を使った殺人事件で、その刃物を作った職人を罪に問えるのか?」金子勇は東大の研究職まで務めたが、星座と飛行機が好きな少年が、そのまま大人になった男として描かれている。曰く「プログラム言語を使ってしか話しができない。Winnyはその表現のひとつなのです」。無罪を勝ち取って、亡くなるまではわずか半年間。その期間だけ自由な表現者としてプログラムを操れたことは悲し過ぎる。ファイル共有ソフトだけでなく、様々なアイデアを創出した人だが、Winny公開がなぜ2ちゃんねるだったのかは、死後も批判が残るところだ。エンディングロールに、実録映像が挿入される。金子氏本人は「閃いたアイデアをカタチにしたかっただ...ソフトウェア開発者金子勇

  • 地元紹介

    電車に乗って仕事に行く場合は、自宅至近の多摩モノレールは使わず、西武拝島線の玉川上水駅に自転車で行き、往復440円の節約。駐輪に100円かかるけれど。玉川上水駅の近くに東大和南公園がある。自宅からスマホのMAPを頼りに自転車を漕いだが、何てことはない、いつもの玉川上水駅の近くだっただけのハナシ。写真の建物は、旧日立航空機立川工場変電所。日立製作所とは関係はなく、戦時中に航空エンジンと1500機の練習機が造られた場所だ。NOWARの横断幕の通り、平和祈念のスポットになっている。当該公園のソメイヨシノの開花情報を受けての初訪問でしたが、桜の木は見つからなかった。変電所の横で、写真を何ショットか撮り帰宅した。往路、クシャミを5連発した後、すっきりした。脱マスクの世情である。あとはプーチンの脱ウクライナ侵攻を願う...地元紹介

  • 含蓄のある美男美女なし作品

    ほとんど話題に上っていない韓国映画。89席の部屋に観客2名。観て良かった!韓流イケメンも美形女子も登場せず、恋愛やお涙頂戴要素もなし。キャリア10年の女性映画監督、作品は鳴かず飛ばす。家族は夫と大学生の息子、家事を放棄しているから、夫とは家庭内別居。食事を作らないから、息子は3食付きの兵役を志願した方がマシと考えている。(笑うところではないが可笑し)背に腹はかえられず、旧い映画の修復のバイトを引き受ける。1962年制作韓国初の女性監督の作品。途中から音無しの上に、製作当時の検閲?のため一部のフィルムが欠落しストーリーが繋がらない。もちろん台本も遺されていない。図らずも、自分と同じ女性監督の足跡を辿る作業から始めることとなるのだが。BGMもなく、坦々とストーリーが進んでいく。昔の女性監督の内面を探ることが、...含蓄のある美男美女なし作品

  • マスクがとれる?日

    ガキの頃から、体調が悪くなるとコーラが飲みたくなる。花粉のせいで、一日中でも横になりたいほどに、体力と気力が欠如している。物価高騰の折柄であるから、近所の自販機で100円(500ml)のコカ・コーラを見つけて悦に入っていたが、きょうからスーパーのPBで1.5L入り98円のボトルにシフトした。国の仰せにより、明日からマスク着用は任意。足掛け4年のマスク生活の始まりは2020年。嘱託職員最後の年、初めて買った箱入りは50枚で7千円。朝礼で上長がマスクなしの職員を注意したので、最年長者として、10枚を後輩に分けたのだ。それほどマスク不足が深刻でした。横並びを尊ぶ日本人であるから、明日の世間のマスク事情はどうなるか?桜の開花が始まれば例年、花粉はピークを越すが、僕にはマスクとコーラが必携アイテム。マスクがとれる?日

  • 心の乖離...実は(コンパートメントNO.6)

    好意も嫌悪も表裏一体であることがわかる。モスクワに留学中の考古学専攻のフィンランド人女子学生、ロシア最北端のムルマンスク行きの旅行を計画する。一緒に行く恋人(女性大学教授)がドタキャンとなり一人旅。寝台列車の同室になったのは、ロシア人炭鉱労働者。初対面の挨拶から卑猥な言葉を投げかけられ、長旅の前途が暗澹たるものに。無学vs学徒の会話は終始噛み合わないが、男が真っ直ぐな人間だということがわかる。車掌と乗客の会話から、寝台があるコンパートメントは2等車であるゆえ、会話をせざるを得ない狭小な空間なのだ。2人の持ち物から時代は1980年代か。女子学生が持つビデオカメラが盗難に遭った時点から、両者の感情の交わりが始まり。他人の男女同室の寝台車など、今では有り得ない設定だが、半日くらい駅に停り、乗客が自由に散策に出掛...心の乖離...実は(コンパートメントNO.6)

  • ハマリ役

    てっきりS.スピルバーグ監督の成功譚と予測し映画館に行ったが、ことのほか重いストーリーだった。物語のスタートは1952年、両親とまだ6歳くらいのスピルバーグが、映画館に行くところから。アッパーミドルのユダヤ系の家庭、父は当時将来の行末も判らないコンピュータ技師、母はピアニストである。スピルバーグの感性は芸術家たる母から受け継いだもの。母を演じるのは、ミシェル・ウイリアムズ。悲しみを湛えた『マンチェスター・バイ・ザ・シー』の演技が忘れられない。天真爛漫で自由奔放な母を演じ、まさにハマリ役であった。母の奔放さが後に、家庭に影を落とすことになるのだが。ストーリー外では、ミシェル・ウイリアムズの1950年代ファッションに食いついてしまった。服飾の仕事をしている僕の倅・娘は必見かな。ハマリ役

  • 目がまわった

    EverythingEverywhereAllatOnceこの長いタイトル、言葉短縮を好む日本人であるから、必ずや短縮形が出現すると思えば、出ました「エブエブ」。その安易さがいただけません。常に新基軸を打ち出すA24の作品。ハリウッドアジア系女優の至宝ミシェル・ヨーを観たいがために、公開初日に立川立飛へ。冒頭から登場人物のマシンガントーク。英語に広東語や北京語が混ざる様子は理解したが、字幕のフラッシュぶりにくらくらして、どうにもストーリーをフォロー出来なかった。動画を倍速をかけて見る、ユースの世代なら、すんなりと理解できるのであろうね。帰宅して「ゆっくりミシェル」を堪能したくて、2011年公開『TheLadyアウンサンスーチー引き裂かれた愛』の配信動画を観て、口直しをしたほどだ。金曜日の夕方にもかかわらず...目がまわった

  • オリヴィア・コールマンの本領

    オリヴィア・コールマンの風貌は大勢の中ではもちろん西洋人なのに、単独で映るとどことなく東洋人ぽいところがある。そこに僕は惹かれる。この作品では、伝統ある映画館・エンパイア劇場の統括マネージャーの役。出勤すると支配人の部屋に行き、電気ストーブの前に彼の上履きを置いて温めるのだ。折り目正しく、同僚からの信頼も厚い英国女性だが、実は精神を病んでいる。その感情が闇の方向に向かうギリギリを、実に微細に演じ切る女優だ。映画館スタッフの新入りは、建築を学ぶ夢を抱く黒人青年。時代背景は1980年代初め、折しも白人至上主義の風潮が社会全体を覆っている。思うようにならない障壁を前にする青年と、母親くらい歳の差があるマネージャーとの恋の行方が、縦軸になっている。コリン・ファースは、従来の役とはイメージが異なる支配人を演じること...オリヴィア・コールマンの本領

  • まるでいつもの夜みたいに(高田渡ライブ)

    駅前のスーパーで見かけ、飛びついた。🎶三条へ行かなくっちゃ三条堺町のイノダっていうコーヒー屋へね・・・「イノダ」の3文字を目にすると、高田渡の🎶コーヒーブルースを思い浮かべるのが条件反射。箱をみれば、堺町三条が正式な地名なのかな。コロナ禍前まで毎夏、京都または大阪に行っていた。初めてイノダに入ったのは、遅ればせながら4年前。高田渡の歌を聴きたくなり2005年の高円寺でのライブ映像を観た。亡くなるわずか20日前の静かだが意気軒昂な歌声だった。高校生の頃、高田渡を通して山之口貘や金子光晴の詩を知った。吉祥寺のフォークソングの聖地・ぐゎらん堂にも、何度も通った。若い頃から、爺さんのような風貌の高田渡だったが享年56歳。僕はそれより10年以上長生きしている。まるでいつもの夜みたいに(高田渡ライブ)

  • 祖母の誕生日

    家族のアルバムは全て拙宅にある。60年近く前の写真だ。被写体5人中、生きているのは僕と妹の2名。撮影地は熱海であろうか?85歳で亡くなった祖母の、本日は116回目の誕生日。寡黙で真面目一本槍の祖父に反して、面白い人だった。大声でいつも発言していた。大学時代は祖父母宅で3人暮らし。祖父は根っから優しい人間で、朝にはベーコンエッグなんかを祖母の枕元に運んでいた。祖父が亡くなった後、10年生きて曾孫の顔も見た。胸にあること全てを口に出すような人だったが、和裁のプロであった。戦争中は芸者さんの着物を縫って稼いでいたようだ。6ヶ所穴があいた反物を全てのキズを隠して着物に仕立て上げる技があった。実子である僕の母は洋裁師、1代スキップして、曾孫2人(僕の子ども)は、洋裁関係の仕事を持つ。その意味で祖母が我が家の裁縫の祖...祖母の誕生日

  • 韓国映画ナイト

    時おり無性にファンタグレープが飲みたくなる。中高生の頃の学校帰りの味なので。映画配信サイトのお奨めで出てきた韓国映画『私の少女』を観た。ある事情から、ソウルから田舎に左遷された警察の中堅幹部(女性)。赴任地で家庭内暴力に遭う少女を、職域を逸脱して救う(または逆に救われる)ストーリー。主役を演じたのはぺ・ドゥナ。どこか見覚えがあるな、と思えば・リンダリンダリンダ(2005年)・空気人形(2009年)・ベイビーブローカー(2022年)で観ていた女優。長身でクール、田畑智子と波瑠に似ている。先週から花粉症がリスタート、昨日などクシャミが50回超え。室外に出るのが怖いので、当面PC劇場で自粛中。韓国映画ナイト

  • 試運転済 330円

    定年を2度も迎え、もはやシャツにアイロンをかけずともよいわけだが、それでも年に2~3回はスペシャルオケージョンはある。先週、裁縫職人の倅に会い、アイロンのことを聞いてみた。調べれば1000円札2枚くらい出せば新品が買える。でも使用頻度は年にMaxで3回だぜ!先程コンビニに行き、道1本挟んだところのリサイクルショップを覗いた。あるわ、あるわのアイロンのラインアップ。高機能の製品はいらない。一番安価な税込330円也。来月あたまに使用予定あり。帰宅してアルコール消毒した上で、早速試運転。思わず昭和語でバッチグー‼️試運転済330円

  • 電気毛布の思い出

    三寒四温で入試シーズンも終盤か?一昨年まで大学の事務職をしていたから、入試のトピックにはいまだに敏感だ。勤務していた大学は、最寄り駅前にマンションを持っていて、2階から上には女子学生が住み、1階は職員用のビジネスホテル仕様になっていた。入試シーズンに宿泊すると、微調整が効かない、昔ながらの電気毛布を常備していた。「電気毛布」のワードを耳にする時、反射的に干からびてしまった冬の朝が思い浮かぶのだ。時代は移り...本日のフォトは、自宅で用いている電気毛布。じんわりとイイ感じに暖かい。もちろん微調節も万全です。そもそもアウトドア仕様で、電源をモバイルバッテリーから取れるから、バッテリーを収めるポケット付き。故に、電源ケーブルの全長は14cm。従って起床する頃にはケーブルが外れ、じんわりと寒い。いまさら寝相は直せ...電気毛布の思い出

  • アイビーじじいの掘出し物

    昼間の気温が17℃まで上がり、スタジャンを引っ張り出した。もはやスタジャンを着る歳でもなかろうに。中高生の頃は、アイビーファッションの全盛期で、高値だったが親の脛を齧り、ヴァンジャケットの服を着ていれば一目を置かれたものだ。写真のワッペン(エンブレム)は、最近某所の古道具屋で、昭和~平成の企業ノベルティを見学していた時、手ぬぐいの間から出てきたもの。きちんとした刺繍の一品である。値段は100円。自分で縫い付けようとも考えが、スーパーにある洋服リフォームの店に頼み、工賃はワッペンの10倍。カメラ型のピンバッジは、半蔵門の日本カメラ博物館のショップで。ピンバッジも集める老人です。精神年齢は中高生で止まっている。アイビーじじいの掘出し物

  • 雪平鍋

    完全自炊生活も2ヶ月半が経過した。雪平鍋も直径15~22cm各サイズ揃いました。大した料理をするわけではないが、メニューに応じて鍋を替えるシェフ気取りである。1番上と下から2つ目は、近所の百均Dで購入。上から2番目は旧宅で使い込んでいた鍋。1番下は亡き母の形見です。その大口径の鍋が熱伝導率が最も高し。生まれて初めて、自分で買う食材もある。直近では椎茸。野菜スープに投入して満足!昨日は年金支給日で、仕事帰りにケンタッキーの揚げ鶏を買って帰る。久しぶりの買い食いに大満足!!もちろん骨まわりに残った鶏肉も刮げ落としてスープに入れました。心なしかケンタッキーも、1ピースが小ぶりになった気がする。雪平鍋

  • 銀平町シネマブルース

    白い扉にレッドカーペット、イーゼルに上映作ポスターは、キノシネマ立川です。先月末、立川髙島屋と共にクローズしなくて良かった。昨年後半『ブライダル,マイソング』でも主役を張った小出恵介、とりわけ今作は満を持しての復帰作の感がある。映画館映画の決定版で、間断なくロケ場所・川越スカラ座の客席、映写室、ブッキングカウンター、トイレの場面が登場する。昨秋まで埼玉県民だった僕の馴染みの映画館。そして、芝居巧者の脇役で固めたキャスティング。光石研の2世代下の脇役リーダー・宇野祥平が重要な役どころを演じる。コメディ的振る舞いながら哀愁に満ちた役柄である。監督は『愛なのに』の城定秀夫であるから、間違いなし!シブい映写技師役は渡辺裕之であった。合掌銀平町シネマブルース

  • 肩痛と悪寒

    一昨年の7月に最初のワクチン接種をしてから足掛け3年、ファイザー2回とモデルナ2回、そして昨日5回目のワクチン接種をしてきた。モデルナのオミクロン株BA.1対応。昨夜一時的に熱が出て、すぐ下がったのだが、一晩寝ても寒気がする。何より、左肩の痛みが和らがない。誰にでも起こる副反応であろうが、気になります。何故なら、過去4回の接種後は副反応なしであったから。遅ればせながらの鈍感体質か?学校の卒業式などで、マスク外して問題なし!のタイミングで苦しい思いをするとは。過去2度、マイコプラズマ肺炎になったが、その時の寒気に似ている。肩痛と悪寒

  • 写真の整理

    昨年12月の引越し以来、外付けのハードディスクが行方不明になっていた。昨日、ポロっと出てきたので、ここ10年間から着手して写真データの整理を始めた。デジカメを使い始めて18年ほどになろうか。現役サラリーマンの時は、嵩張る一眼レフカメラと交換レンズを何本も持ち、日常スナップしか撮らないのに、見栄を張るばかりだった。現在はミラーレス軽量小型カメラで、細々と撮っている。データを外部ストレージに収めることも考えたが、僕が急に居なくなった場合、目につくブツに格納しておいた方が良かろうと考え、HDDに。転居して初の大雪写真整理が捗った。写真の整理

  • 掲示板 to 自分

    映画鑑賞熱に火が点いたのは、還暦を迎えた7年前だ。7年間で目に見えて老いて来ているとは自分では思わないが、自覚するのはトイレが近くなったこと。つまり長尺作品は躊躇する。一昨年(2022)をピークとして、劇場鑑賞数は減じている。かつて、劇場公開作品は半年も経てばDVD化したが、昨今のネット配信は、それよりもはるかに速い。だが万難を排しても、映画館で鑑賞したい作品はある。330円でコルクボードを求め、フライヤー用掲示板を壁にかけた。とりわけ天海祐希出演作を観ると元気になる。掲示板to自分

  • 年間900席

    楽しみにして待つTV番組は今はない。きょうは別、朝から笑点が楽しみだった。新メンバーの下馬評で有力だったのは、蝶花楼桃花(旧春風亭ぴっかり☆)と春風亭一之輔。女性落語家投入で新しい風を吹かせて欲しかったが、やはりの一之輔だった。蝶花楼桃花は2011年公開の映画『落語物語』にも出演していたアイドル落語家のひとり。そして一之輔の噺は、実際に聴いたことがある。もう7年前になろうか、一時退院中の母と、埼玉県狭山市民会館のホール落語に行った。聴いた噺は覚えていないが、マクラで西武新宿線の沿線ネタを挟んでいた。超人気落語家の所以は、勉強家であるということ。日本列島縦断年間900席の落語をこなしていると聞いたが、笑点メンバーになれば最早休みはないのでは?日曜の夕方が楽しみ、楽しみ!年間900席

  • 眉毛の表情

    アイルランドのどんよりとした離島に暮らす人々の人間模様。午後2時にパブに向かうのが約束だった親友に何が起きつつあるのか。主演コリン・ファレルが喜怒哀楽を眉毛の動きで表すものだから、そこにばかり気を取られがちになる。ただしこの作品に「喜」は皆無だ。ネット配信で『セブン・サイコパス』(2012年)を復習してみても、コリン・ファレルはまゆ演技である。ヒゲタ醤油の商標ロゴのインパクト。マーティン・マクドナー監督作品の共通項と言えば、些細な出来事が大ごとにエスカレートして行く点にある。そしてそのエスカレートの方向性が掴めない。2017年公開の『スリー・ビルボード』においても然り。退屈のほか何もない離島暮らしの人達が自分探しに躍起になる有り様が、全編静かな動画の中に浮き上がる。眉毛の表情

  • 胸に一物 心に荷物

    今日のタイトルは明智光秀の心境。配役の宮沢氷魚はカッコ良すぎて浮いていたが。日本史は殆ど勉強していないので、観るのどうすると思えどシネコンに足が向いていた。濃姫は政略結婚により心ならずも信長に嫁いだゆえ、冒頭から反発し合う夫婦。序盤の圧巻は新婚初夜の間で、信長のイラッとさせる態度に濃姫が夫を組み伏せる場面。のち濃姫は信長を鼓舞するブレインになって行くのだね。綾瀬はるかに腕があり、キムタクは世評に反して劣化していない。今年はテンポラリーな家康ブームだが、今作で家康を演じたのは見終わるまで誰だか判らず、エンドロールで驚いた。冴えていたのは音尾琢真の木下藤吉郎のチャラけぶり。見応え十分な戦国ドラマだった。胸に一物心に荷物

  • こんなに買ってワンコイン以内

    旧宅では徒歩3分の場所に、大手コンビニがあり、ほぼ毎日顔を出していた。30年ぶりに団地生活者となり、徒歩2分強でスーパーに行ける。当該スーパーの特徴は、余分なところに経費はかけない。商品陳列は、まんまダンボールを用いていたり。だがセルフレジのバーコード読み取りは、店員さんがしてくれる。楽だ!納豆3個(からし・タレ省略)50円台食パン70円台ポテチ1袋60円台他の品々もおして知るべし。本日の買い物、半分お菓子系に偏るが482円也。こんなに買ってワンコイン以内

  • 大寒波襲来!

    午後3時過ぎ、気温11℃。穏やかな晴れ、これから寒波到来?今週の仕事は忙しいが、忙中閑できょうは休み。市の保健センターで5回目接種券発行の手続きをした。コロナ事情も日々変化し、接種に意味があるのかどうか。自転車を5分漕いで、新わが町の俯瞰を見に行く。ここは郷土博物館の屋上。博物館は入場無料。受付に人が居ない。撮影位置のすぐ背後には、雑木林の小径。この丘の向こうは多摩湖。狭山湖の向こうの埼玉県狭山から引越して来たが、ここの地名は狭山緑地です。大寒波襲来!

  • エンドロールのつづき(2021年 印・仏合作)

    昨年末、3時間モノ『RRR』を前のめりで堪能したゆえ、インド映画はしばらくパスかな?と考えていた矢先、公開されました。映画に魂を奪われた少年と、その仲間の物語(実話)。少年家族の出身カーストは、高貴な階級・バラモンであるが、生業は鉄道駅で商いをするチャイ売りに身分をやつしている。古今東西、映画少年の常として、タダで映画館に忍び込みの常連になるのだが...そこからエスカレートしていき、涙ぐましい試行錯誤で、かすめたフィルムを、仲間と自家製の映写機で鑑賞するまでになるのだが。むろん学校など行かない。しかし教師が語った「インドには2つの階級しかない。英語を理解する者とそうでなない者」の言が端緒となり、少年の夢に弾みをつけるのだ。映像シーンは断片的に、1988年の珠玉のイタリア映画『ニューシネマパラダイス』を彷彿...エンドロールのつづき(2021年印・仏合作)

  • このほんわかとしたタイトル

    プライベートで難問を抱え、映画を観倒している場合ではないのだが、精神の平衡を保つため『SHESAIDその名を暴け』を観てきた。アメリカの超大物映画プロデューサーの長年にわたるセクハラ犯罪を告発するニューヨークタイムズ女性記者2人。演じるのは:○キャリー・マリガン出演作はいくつも観てきたが、あんなに長身だとは思わず。これまでの共演者がおしなべて長身だったのだろう。もひとつは顔立ちが幼な顔、キャップを被れば、アメリカの野球少年のようだ。○ゾーイ・カザン泣き顔に特徴あり。映画・演劇界の重鎮多数の家系。2017年の『ニューヨーク親切なロシア料理店』でも主演を張った。邦題に騙されてはいけない。夫(警官)の妻子への家庭内暴力から逃れ、幼な子2人を守るためニューヨークを彷徨うか細くも逞しい母を演じた。『SHESAID』...このほんわかとしたタイトル

  • これ欲しいけど

    地下にスクリーンが2幕ある池袋のシネコンが、地下室だけ閉じるという情報を見た。それに伴い、椅子を売り出している。転居して定住地も決まったことだし、映画マニアとしては1脚欲しいような。1脚1万円弱。だだし今月末に劇場に出向き、自分で椅子を外し持ち帰るのが条件。重量25kg。仮に入手した場合、小さいTVセットやPCの画面では飽き足らず、プロジェクターなど欲しくなることは目に見えている。千載一遇のチャンス(大げさ)だが断念。鉄道関連グッズの頒布会の広告を、時おり目にするが、鉄道マニアの気持ちがよくわかる。これ欲しいけど

  • 新わが町

    中古で自転車を購入して1ヶ月。行ける場所は自転車で行くチャリ爺です。モノレールに乗れば、高い場所から開けた景色を見ながら、立飛まで9分、多摩地域の都・立川まで13分。だが、年金生活にとって交通費はばかにならない。隣町のショッピングコンプレックスに映画館があるので、下見に行ってきた。片道20分bybicycle、なるべくそこで鑑賞することにする。休みの日は、冒頭写真の市内名所をひとつずつ訪ねることで、Discoverわが町。新わが町

  • だいたい揃った

    67歳からの団地新生活、ほとんど全ての家財道具は転居時に断捨離しまして、調理道具も揃えなければ...の楽しいけれど、金はかかります。この包丁は200円。切れ味良し!このフライパンは500円。直径26cm冒頭写真の調理ツールを含め、総額1,980円。もちろん全部新品、百均で揃えたから。だいたい揃った

  • ソン・ガンホ 暴走するキャラ

    この作品は僕の鑑賞予定リストの上位にはなかったが...朝、同級生のLINEグループ(構成員はジジイ26名)に感想が書き込まれていた。奴が観たなら、と俄にリストのトップに踊り出て、電車に乗っていたのだ。韓国映画界の双璧ソン・ガンホとイ・ビョンホンを同時に鑑賞できる航空機パニックもの。外界から遮断された完全密室劇の定番は、暴挙に出るハイジャックと決まっていたが、本作はバイオテロ。イ・ビョンホンは、乗客として機内にいるが、あるトラウマから操縦桿を握れなくなった元パイロット。一方、ソン・ガンホは地上で事件解決に躍起になる警察のチーム長。完全にサイコパスと化した犯人を乗せ、機体が離陸するタイミングから心臓の鼓動速まる。地上の刑事ソン・ガンホ、コムタンスープを2週間分作り置きして旅に出た妻が、機上の人になっているのだ...ソン・ガンホ暴走するキャラ

  • イルミ納め

    少しばかり楽しみにしていた映画『恋のいばら』を観に南大沢(八王子)まで。住まいから横の移動であるから、縦移動の池袋・新宿あたりに行くより電車賃が安い。乗り換えの多摩センター、京王プラザホテル前のイルミネーションを見る。水族館のイメージなのか。確かに中を歩くとアクアリウムに居る錯覚が。今冬は、目黒川に始まり昭島のシネコン横、恵比寿のシネコン前、立川のモノレール高架下とイルミを随分撮影した。新年の松も明けるから、イルミ行脚もきょうがラストかな。映画はどうだった?松本穂香、玉城ティナの若い芸達者と、中身が無いイケメン役が冴える中島歩を楽しんだのだが、何故かラストで寝入っており、結末がわからない。ネタバレサイトを見るしかないか。イルミ納め

  • 版画を見に行く

    正月三が日は、近所の神社に行っただけで、部屋でかたまっていた。仕事はまだ始まっていない。多摩モノレールの埼玉側の終点から乗って、立川北駅乗り換えで八王子に行って来た。銅版画家清原啓子(1955-1987)の作品を見に行くため。31歳で鬼籍入った早逝の画家です。生まれは僕と同年であるから、僕はもはや2倍以上も生きているわけだ。生涯に遺した作品はわずか30点という寡作。「緻密」というワードしか思い浮かばない。作品制作に精魂を傾注し、若くして息絶えた印象がある。美術館は自宅から1時間、正午過ぎに帰り、また部屋にてかたまるagain。ところで、東京には町村を除いて49区市がある。中で鉄道駅がないのは1市のみ、隣町・武蔵村山市。モノレールを武蔵村山まで延伸させる計画が進行中のようだ。楽しみ!版画を見に行く

  • 近場でよしよし

    元日は動作が緩慢で、気づいたら日が暮れていました。正月2日の初詣、有名どころではモノレールに25分乗って、高幡不動尊へでもと考えたが近場に着地した。自宅から徒歩15分の東大和市・奈良橋八幡神社へ。昭和の香りがする横断歩道の旗。歩道を渡り紅が目に入る。急な階段を上がり境内へ。エレベーターなしの団地4階住まいになったので、階段は苦にならない。朝9時の境内に人はまばら。お焚き上げの火に温かみが。おみくじ小吉、伸びしろはあるということです。新年を無事迎え、今年の目標としては、生活を徐々に縮小し年金額だけで生きて行けるようになること。もちろんパート仕事は続けますけれど。近場でよしよし

  • 調理は火力だぁー!

    昨日は23区内某所で吉野家に入った。目を疑うフロア面積、そして各席にコンセントがある。カフェを居抜きで利用したオシャレ吉牛でした。それにしても転居以来、外食をしなくなった。とは言え、大した料理を作っているわけではない。今夜は肉少なめの肉野菜炒め。昨日の外食は、あたま(牛肉)の大盛にお新香と味噌汁をセットにして700円近かった。自宅近くの業務スーパー的な店で同じ額を出せば、相当な品数が買える。そして何より調理が嬉しいのは、元プロパンガスの埼玉県民にとって、都市ガスの火力の強さ。短時間で作った本日のメニュー、パリッシャキでございます!調理は火力だぁー!

  • ザッツ・エンタテイメント

    179分のインド映画『RRR』、集中力とトイレ問題の観点から、90分より長い作品はムリ!の僕でしたが、瞬きするのも惜しいほどに、食いついてしまいました。大英帝国統治下のインド、圧政として描かれるイギリス総督府と、インドの1種族の勇士が人質を救うためにあらゆる手段で闘うストーリー。軸となるのは、イギリスの警察官となっている他種族のタフガイとの友情。冒頭はディズニーのジャングルブックを彷彿とさせるかと思えば、トム・クルーズが演じるアクションものに似たシーンもある。そして古くはピーター・オトゥールが登場するような歴史絵巻的展開、もちろんダンス付きラブロマンスも折り込み済み。製作者は日本の忍者活劇も絶対観ている。日本公開インド映画における興行収入で、長らく破られなかった『ナトゥ踊るマハラジャ』を抜いたことを、鑑賞...ザッツ・エンタテイメント

  • キッチン3種の神器

    新居に引越し明日で丸1ヶ月。年金生活者は質素をむねとしなければならないわけだが、一度拡げた生活はなかなか縮小は難しい。台所に家電が揃いました。下から〇冷蔵庫母が亡くなって父が独り暮らしになり、使っていたもの。傷心の父は使用開始8ヶ月で他界し、その後は息子宅にあった。ステッカーぺったんこ満載。〇電子レンジ母が晩年に購入し、母にとって使用法が複雑で、またシンプルなマシンを購入し直した。実家に放置状態だったレンジ。〇オーブントースター自宅を出て、1ststreetの場所にあるリサイクル店2ndstreetにて購入。電子レンジにもトースト機能が付いているが、更にこんがり焼きたくて。新同品で1,900円、安し!住処はエレベーターなしの団地4階。手すりは付いている。老いは脚からであるから、階段生活で鍛えるぞ!キッチン3種の神器

  • 今日から俺は!!

    地元の名所リストを見て、下見に行きました。左奥小さく写るのはプラネタリウム。建物の外見に比して、一見遜色ありありな古ぼけた木製の看板何か謂れのあるものなのか?閉館時刻まで30分であったから、また出直すことにする。自宅から5分の場所だから。隣町の中古自転車センターを探し、丸石自転車のママチャリを購入したので、今日から俺は!!チャリ爺です。1万円未満の中古を売るのは当該センターだけだった。スマホを片手に、たどり着いた店は、30代の頃家族で7年間住んだ団地の入口だ。その当時、揚子江という町中華だった場所。30年前のことなど、色々甦り4km新中古車を転がし、自宅に帰りました。今日から俺は!!

  • 胃が驚くであろう?

    67と言えば、節目でも何でもなく、よく生きて来ましたとも言えない、中途半端極まりない誕生日に、料亭の逸品をいただいた。アルコール依存で味覚中枢がイカレてしまったことも一因だが、僕は食に対してあまり興味が持てない。グループLINEで、同級生が行列店のデリカシーを写真で上げてきても、コメントを返したこともなし。好きな食はある。松屋の朝定食、チェーン店福しんのレバニラ炒め、立食い狭山そばの春菊天、埼玉発祥満州の餃子と炒飯...グルメ行脚の人たちから見れば、何それ?のレベルであろうね。だが、レアな高級食は別だ。何より大事な友からの贈答ともあれば、何か節目のタイミングで食したい、ワクワクする。賞味期限に余裕は充分、まだいただきます!のタイミングではない。胃が驚くであろう?

  • 36年後の写ルンです

    富士フィルムのレンズ付きフィルム『写ルンです』の発売は1986年。デジカメ到来はおよそ14~5年後になる。結婚式ではプロカメラマンを雇い、披露宴・2次会は写ルンですでバシバシ撮る、そんな使われ方だった。Gizmonというレンズメーカーから、ミラーレスカメラ用に、写ルンですのレンズを2枚使ったレンズが出た。愛用のオリンパスペンに装着する。カメラのボディキャップ、レンズキャップのような体であります。オールプラスチック、軽量で薄く、完全なスナップカメラに変身した。何もない新居の近くで青空を撮ったのは昨日きょうは曇天。テラス否ベランダから我が団地を撮る怪しい住人引越して約3週間、やっと肉野菜炒めでも作ってみようか、と気持ちの余裕が生まれたが、料理写真はキビしいね、味は良かった!36年後の写ルンです

  • 今年のベスト10

    昨(2021)年の映画劇場鑑賞数は254本。今年は激減したが、それにしても12/14現在で138本。印象深かった作品を洋画・アジア映画・邦画混じえて10本挙げる。甲乙、順位を付け難いので、観た順で。〇ベルファスト〇とんび〇不都合な理想の夫婦〇ワンセカンド永遠の24フレーム〇サバカン〇さかなのこ〇川っぺりムコリッタ〇マイ・ブロークン・マリコ〇ミセス・ハリス、パリへ行く〇ペルシャン・レッスン▼次点窓辺にて前年比で本数が減った理由は、なるべく90分くらいの作品を集中して観たかったから。とカッコつけたが、加齢によりトイレが近くなったゆえ。転居のため、来年のホームグラウンドは、立川から昭島あたりになる。たまには青梅にも行ってみたい。(写真と本文は関係ありません)今年のベスト10

  • ペルシャン・レッスン 戦場の教室

    2020年ロシア・ドイツ・ベラルーシ合作。都内単館上映のキノシネマ立川高島屋8階で鑑賞。第二次世界大戦中のナチ強制収容所を描いた秀作として『ライフ・イズ・ビューティフル』(伊1999年日本公開)を超える作品はないと意識の中にあったが、本作はそれと双璧を成す印象だ。偶然が重なり、ペルシャ神話の本を持ち収容所に着いた主人公、待ち構えていたのは、食糧調達担当のナチ親衛隊の大尉。大尉はいずれ、テヘラン(イラン)にレストランを持つ希望があり、ペルシャ語を習得する必要があった。ユダヤ人の主人公は自分をペルシャ人と偽ることで、生き残りを賭け大尉とサシでのペルシャ語レッスンを始めるのだ。大尉の見込みでは、戦争は2年で集結するから1日にペルシャ語を4語覚え、2900語をものにする算段だ。元より口から出まかせのペルシャ語であ...ペルシャン・レッスン戦場の教室

  • 佐藤泰志原作の映画

    暗い作品を好んで観ているわけではないが、佐藤泰志原作は欠かさず観ている。海炭市叙景、そこのみにて光輝く、オーバーフェンス、草の輝き...社会の底辺で懸命に生きている人々の描写において、どの作品も優れたものがあった。佐藤泰志は10代で文学賞を受賞し、芥川賞候補に何度も上ったが、41歳で自死している。現在上映中の『夜、鳥たちが啼く』にには、期待はずれの感がある。佐藤泰志作品にハッピーエンディングは求めたくないこともあるが、主演の山田裕貴には、凄味が欠けていた。だが各作品には、いい脇役が出ている。今作には宇野祥平、海炭市叙景には竹原ピストル、オーバーフェンスでは鈴木常吉(『深夜食堂』のテーマを歌うシンガー)などなど。鈴木常吉は3年前に他界、惜しまれる。佐藤泰志原作の映画

  • 富士山

    富士山には2度登った。最初は小学3年だったか。父が勤める大学の教職員グループと。五合目スタートで八合目で1泊、調子よく山頂まで行き、下山時に高山病になった。2度目は高校2年の時。母校の団体登山で。頂上で高山病、フラフラしていた記憶しかない。富士山は眺める山。最寄り駅・上北台のホームから窓越しにスマホ撮影。上北台から立川北駅までの13分の間、富士山を眺望できるスポットが何か所かあるようだ。写真撮影に挑戦してみるか。富士山

  • 感激の2品

    一度に済ませば良いものの、毎日駅前の大型百均ショップに通っている。新居のキッチン、風呂、洗濯、トイレ周りのツールを揃えている。生まれて初めて熱が入っているのは、炊事と風呂・トイレ掃除。急な寒気と相まって手が荒れる。急ぎコンビニのハンドクリームで凌ごうとしたが思わしくない。だが100均の馬油は効果大。激しく薦めたい。食生活はいい加減。だが2個売り108円の日清袋麺には感激!札幌・函館・旭川の地名を冠した味噌、塩、しょう油に加えてスープカレーあり。カレースープのライトさに加え、多少長く煮込んでも、麺がへこたれない。このご時世に1袋54円だす。感激の2品

  • 立川立飛に降り立つ

    11月27日にギンレイホール(飯田橋)閉館。本日(12/4)渋谷駅東口・渋谷Toeiが閉館する。一方で新宿歌舞伎町タワーに109シネマズが来春オープンするなど、個性ある映画館に替わりシネコンは次々と。三軒茶屋に55日間住んだ後、多摩モノレール沿線住民になったので、前からチェックしていた立飛のシネコンに初めて行って来た。人工的な別世界。シネコンは何処も大差ないとは言え、多摩モノレール沿線に突如現れた空間です。本日は『月の満ち欠け』鑑賞。今週公開の『ラーゲリより愛を込めて』が待ち遠しい。若き日、シベリアに8年間抑留された亡父を偲び次回の鑑賞予定。立川立飛に降り立つ

  • ホンモノの事務屋

    42歳から定年までの23年間、大学事務職員をした。がしかし、経験した業務は学校法人本部のようなオフィスワークではなかった。入試実施・広報からスタートしたが、とりわけ広報は各所での高校生相手の相談会、高校訪問、大学紹介DVD制作からwebコンテンツ作成(キャンパスロケ巡り)。つまるところ外回りの連続でした。その後、学生課で学籍担当なども短期間、これは性に合わず。最後の6年間は就職を担当し、キャリア・資格取得支援講座を企画し、ひたすら執行するのが主業務。これは面白かったが事務仕事とは程遠く。今年1月から母校(中高)の同窓会事務局でパート勤務を始めて12ヶ月目に突入。パソコンに向かう事務仕事。冬場に汗をかくほど大変です。息を衝く暇もない。そして封入作業など、手作業もあり。ペンケースを持ち歩くのは学生時代以来。ホンモノの事務屋

  • すべて駅前で

    まさか67歳になる年に、しかも下半期に2度も引越しすることになろうとは、思いもせず。多摩モノレールの終点(起点)のそばに住み始めた。最も困っていること。郵便ポストが無い土地であること。郵便でやり取りする案件をひとつ抱えているからだが。旧宅では家から徒歩70歩の場所に郵便局があった。そして家の周りには、目ぼしいものが何もなし。最寄り駅前にスーパー、コンビニが各2店、ドラッグストア1店。カフェなどは無く、Mで始まるハンバーガ屋があるのみだ。必要な品は駅前で買いそびれないように。ところで、洗濯が大好きなのだが、旧宅に水道蛇口側のパッキンを置いてきた。一大事。一刻も早く洗濯機を回したい。とぼとぼ歩いて視界に入ったのは、『プロ職人の道具と部品の店』、自宅から徒歩5分、500円玉ひとつで即問題解決。イイこともある。すべて駅前で

  • 近場の多摩湖散歩

    東大和市に転居しました。息子と娘を召集し、引越し業者抜きの強行移転を決行。我が家ではいつものことです。新居も8割方整理したので、午後からとぼとぼ徒歩で多摩湖へ湖の周囲をぐるりと回るこの通りまでは自宅から20分。この道を歩いていても湖は見えない。見上げると、通りに沿って鉄橋が。ラスト紅葉を拝みながらここまで来るのに35分雨からの曇り、たまに晴れでどんより西武園が見えました。自宅から3km強、4434歩で到着。中学~高校時代、全校挙げて実施した駅伝のコースだったことを思い出しました。近場の多摩湖散歩

  • 東京マリーゴールド(2001年)

    原作は林真理子『一年ののち』1年間の約束の契約恋愛、それは男側に留学中の恋人が居たから。端緒は合コンきっかけ。男からデートに誘い、当初は割り切っていた女の、恋情が深まるという仕掛けのないストーリーです。男の勤務する会社はIT企業。ITというワードが登場して20年以上になるのか。思い出せば、この作品の公開当時の森喜朗総理が「イット」と読んで、嘲笑を誘っていたな。今ならさしずめAI=愛である。急に評論家的になるが...市川準監督が描くラブストーリーは、総じてシンプルであり、そこが僕が好む所以である。(目黒シネマ1週間限定の市川準監督特集)東京マリーゴールド(2001年)

  • 『ざわざわ下北沢』有名役者のてんこもり

    2000年公開市川準監督作品【出演】原田芳雄りりィ樹木希林角替和枝以上故人小澤征悦フジ子・ヘミング以上メイン柄本明渡辺謙鈴木京香豊川悦司田中麗奈広末涼子田中裕子テリー伊藤平田満高橋克実松尾スズキねじめ正一大森南朋阿部サダヲ長塚圭史田中要次鈴木卓爾犬童一心森下能幸伊藤詩織(小学生)市川準監督(カメオ出演)以上チョイ役上記は一部である。役者のみならず、映画監督たちも出演。フジ子・ヘミングの出番がかなりあって断片的だが演奏も聴くことができる。映画と下北沢が命の人々が、挙って出演の作品。公開当時、何故スルーしていたのか?22年前の映画であるから、役者達が若いのはむべなるかな。だが下北沢の街ゆく人々の服装は、いま見ても全く古びて見えない。ひとえに下北文化の不変さを物語る。古かったの携帯・PHSの形態だけ。『ざわざわ下北沢』有名役者のてんこもり

  • 三軒茶屋の思い出

    まだ居ますけど...三軒茶屋には、吉祥寺のハーモニカ横丁を細かく分解したような路地が至る所にあり。世田谷通りに出ようと迷い込んだ路地にこんな店を発見しました。映画パンフレットの問屋?ではなく、過去に公開作品のパンフが足の踏み場がないほど、山積みされている。奥の小机に店の人ひとりがやっと座れている状態。この会社にはホームページがあり、近場では青学大、そして立教大に出店を持っているようだ。特に立教には、いま注目の映像に特化した映像身体学科があるからなあ。来月にはギリギリ東京の、近くに人造湖がある土地の住人になる。それまでせいぜい、Let'senjoy三茶!です。三軒茶屋の思い出

  • キュートな初老婦人

    夕方から日本橋のシネコンに行った。東急田園都市線はメトロ半蔵門線に乗り入れているゆえ、仮住まいから直通で23分。多摩地区に引っ越せば、もう日本橋に来ることもないだろう?この作品の事は、昨夜知りました。時は1957年、下士官として第2次大戦に出征した夫の帰りを10余年待つヒロイン。ロンドンの2軒の家庭の家政婦として生計を立てている。ある日、貴族階級の家のワードローブで見たクリスチャン・ディオールのドレスに魅せられる。その時からパリのディオールの店でドレスを買うことが夢となり。夢の実現に邁進する主人公は働きに働く。しかし真面目一本槍ではなく、山っ気を出して、ドッグレースに大枚を賭け、全部スったりするのだ。だがそこがドラマ...どん底からの幸運の連続で、夢のパリ行きが実現するが、ディオールのアトリエ兼店舗では支...キュートな初老婦人

  • ザ 夜の銀座

    歌舞伎座の地元ならではの巨大広告。仕事日、不測の事態に陥り久しぶりの残業になった。ただでは帰りたくない、映画アプリを開くと観たい作品は銀座で開始時刻がナイスタイミング。仮住まいの都内生活もあとわずか。と言うのも多摩地区に定住地を見つけました。銀座には滅多に来れなくなるな。田崎真珠のお姉さん観たのは不倫に対する世間の目がまだ緩かった時代のストーリー。このことはまたの機会に描きます。夜のザ銀座を満喫した後は、メトロ銀座線で渋谷まで。天井のホネホネを見ると、鯨の体内に居るような錯覚をを覚えるザ夜の銀座

  • みんなのイルミネーション

    雨そぼ降る中、目黒川のイルミネーションを見物して来ました。LED35万個の冬の桜です。なぜ「みんなの...」なのか?2.2kmにおよぶ装飾のエネルギー源は、隣接する区部からでた廃食油のリサイクルだから。撮影地点は東五反田2丁目の橋。おかしな色味の写真です。日曜だというのに、御成橋での見物者は僕を含めて5名。クリスマスから正月にかけて、押さないでください!状態になるのでしょうか?1月8日まで点っています。お薦めスポットです!みんなのイルミネーション

  • アルフォンス ミュシャ展に遭遇

    今年3度目の本籍地へ。高崎市役所と法務局で用事を済ませたのは、正午過ぎ。2時間半かけて帰宅するのも勿体ないと思っていたところ...駅からゆっくり歩いて5分の場所・高崎市美術館でアルフォンスミュシャ(1860-1939)の展覧会をやっていた。3フロアを使って、時系列でミュシャの作品を展示。因みに65歳以上は入場無料。ミュシャのスタートは商業デザイナー。ココア、チョコレート、ビール会社の広告ポスター等、美人画のパレードである。珍しいのは、チョコ・クッキー・紅茶缶の実物を見ることができたこと。中でもシャンパンを収める大型缶はもはや芸術品である。チェコ人のミュシャは、クラフィックやイラストの世界から、出自であるスラヴ人の歴史を描くことをライフワークにしていく。6月に当美術館を訪れた時、シンプルながらデザイン性高い...アルフォンスミュシャ展に遭遇

  • のんの目ヂカラ

    今年、初めて入った映画館は109シネマズ川崎から始まり9館。同系列ならシネコンは何処でも同じと感じていたが、さにあらず。109シネマズ二子玉川は違いました。チケットをQRコードリーダーにかざして通過すると、美術館の如き造りでした。エントランス・ロビーは図書館のよう。そして勇気を出して『天間荘の三姉妹』観てきました。尺は2時間半。このところインディーズ系を続けて鑑賞してきたから、東映作品のスケールの違いを大いに堪能しました。そして主演はのん。今作でも天真爛漫キャラを演じるが、シリアスな場面での目の力が他の役者とは違う。輝くでもなく、強めでもないのだが、周囲や対する相手を静かに飲み込むような眼差しである。仮住まいから30分圏内、都内に居るうちに1度は二子玉川に行っておこうと考えた。シネコンの眼下にはこんなカフ...のんの目ヂカラ

  • 名画座 まだまだ有りました!

    10年近く前、入口まで行き場所だけ確認して入らなかった。目黒シネマ、駅から徒歩2分といった場所。本日の番組、4日間だけ上映。地下への階段。古い映画館の風情を感じる。前後しますが、階段上のフライヤーのレイアウト。今月下旬に閉館する飯田橋・ギンレイホールから1テンポ遅れた番組編成とみた。仮住まいの家の真ん前にバス停があり、東急バスで25分。都内に居るうちに通いたい。名画座まだまだ有りました!

  • 150分 記念鑑賞? できず

    先月、英国階級社会の身分差悲恋を描いた『帰らない日曜日』を名画座・飯田橋ギンレイホールで観た。そして当該ホールが11月27日に閉館することを知る。残るは高田馬場・早稲田松竹の番組に望みを託すしかないか。それはさておき『天間荘の三姉妹』。同世代の映画好きが号泣した、との情報で是非鑑賞したいと考えるが。ネックになるのはその尺・2時間半。席に着く前、トイレに寄り充分絞り出したところで、僕の限界は90分。睡眠時間を取り、水分も控え目にして、もし鑑賞するなら渋谷TOEIと決めている。12月4日に閉館する劇場。渋谷駅東口ビックカメラの階上にある。きょうビックカメラにてレンズキャップを購入し、本日の最終回上映にいい感じの時刻であったが、記念撮影だけおこない帰宅しました。150分記念鑑賞?できず

  • 今泉映画 オトナのしがらみ

    2組の不倫カップルと、その圏外で嫉妬とは異なる感情に悩む中年男性、クールだが、人知れぬ不安を抱える男を稲垣吾郎が演じている。稲垣吾郎が、素人とプロ役者の境目のような演技に味を見せる。悪魔予備軍に感じる高校生作家役は玉城ティナ。ポテンシャルを秘めた役者。フルーツパフェを介した会話劇に、今泉監督らしい演出がある。何故フルーツパフェ?今泉力哉監督の最新作、きちんとした社会生活を送るオトナの男女の、如何ともし難い心の揺らぎを描いている。今泉映画オトナのしがらみ

  • 誕生日と勲章

    息子殿の誕生日であった。35年前、和歌山県新宮で生まれた。新宮は妻の郷里の近くで、紀伊国屋文左衛門のみかん船の江戸への航路の起点。帰りには江戸の文化がダイレクトに持ち込まれた地です。息子が生まれて最初に抱いた時、口をひん曲げて大きな欠伸をした画像が、鮮明に甦る。文化の日にもう1つ思い出すのは、麻生太郎総理大臣の時、亡き父が勲章を押しいただいたこと。その日から、親父の勲章ボケとも云える祭りが始まった。元来、自己顕示欲強めの父であったが、自己PRに拍車がかかったのだ。家庭では、苦虫を食いつぶしたような顔をしていたが、勲章のトピックを出すとき、極めて機嫌良し。文化の日は誕生日を祝し、父親を偲ぶ日になっている。自分はダメオヤジの見本のようなものだが、息子も娘もまともに社会人をしてくれて感謝!(家族3人でタイワニー...誕生日と勲章

  • 埋没する世代

    仕事からの帰途、池袋駅西口の百貨店を通り過ぎようとした時、目に飛び込んで来たのは、Gで始まるアメリカンカジュアルの店。カラフルとはこのことだな。夕方から夜にかけての巷に埋没しないように、黄緑でも着用したい衝動に駆られた。いまは仮住まいのため、旧宅のそばのトランクルームに、持ち物の殆ど全部を押し込んでいる。大半が洋服。倅に呆れられるほどに、服を持っている。もはや主たる収入は年金であるから、当然自粛して洋服はもう買うまい。30代半ばに差しかかる子ども2人の幼い頃、もちろん取っかえ引っ変え服を着せた。当時の刷り込みのためか、2人とも今はアパレルの仕事。子どもたちに親父がしてやったのは、それくらい。信頼できる情報筋によれば、今年の流行色はライトグリーンらしいね。埋没する世代

  • ハロウィン のり弁で過ごす

    ThanksGodIt'sFridaynightの渋谷ハチ公周辺です。もう始まっちゃっていました。こんなおバカさん集合のお祭りは我が国だけかと思っていたところ、韓国で悼むべき事故が起きてしまった。渋谷まで4kmの場所に仮住まいしているのだが、土日は渋谷には近づかないことに決めました。だいたいが弁当生活の中で、気になっていたテリー伊藤イラストの弁当店。のり弁当のバラエティで、から揚げがウリの店。もひとつ、テリー兄の築地の店の玉子焼きが載せてあるのもウリ。実はから揚げをあまり好まないのだが、玉子焼きが食べられるなら、とワンコインのメニューを選んだ。受け取ると、without玉子焼きの品を選んでいる不注意者。だが、弁当のおかずトッピングでは、から揚げが最も旨かった。ハロウィンのり弁で過ごす

  • ジジイ5人の鎌倉散策

    まったりした写真です。母校のクラスメイト5名で江ノ電沿線散策をした。うち3人は小学1年からの60年来の付き合い、長~い友達。3人は悠々自適、1人はフルタイムの会社員、残る僕はパートタイマーです。写真は腰越駅近く、鎌倉殿の13人縁りの寺の屋上。江ノ電が走る姿を上から眺められ、湘南の海を一望できる。観光ガイドブックには載ってないだろうね。ランチはホテル青の中にある蕎麦屋にて。小田原竹輪と春菊天が美味この上なく。もはや立食い店の春菊天は食べられない。(でも行くけど)鶴岡八幡宮界隈は、鳩サブレー豊島屋天国で、本店から洋菓子部その他諸々の系列店が。締めは、豊島屋の和スイーツ店八十小路にて。常に満員御礼の店舗。いつまでも、とは行かない年齢になったが、元気なうちは集まってまた、歩き回りたいなあ。ジジイ5人の鎌倉散策

  • 蓋が開かない

    妙に酢いモノを身体が欲するので、かなりビッグサイズの瓶入りピクルスを購入した。蓋の直径は8cm。成城石井ブランドのGherkinsという売れ筋商品らしい。もちろん成城石井に足を踏み入れることはなく、系列のコンビニLAWSONで入手。今どき税込330円。安っさて、大きな掌の僕でもフタが開かない、どうしても。最後の策はペンチの先で蓋の円周をギタギタに叩いてやっと開けた。過日、映画サークルの女子に1瓶渡した。どうしても開かない!→叩いてみて!のやり取りをLINEでおこなった。楽しかった。(きゅうり収穫後21時間以内に瓶詰めにしている品だそうです。文句なく美味い)蓋が開かない

  • これR18+じゃあないの?

    渋谷駅から4kmの場所に仮住まいしているので、この時とばかりにレイトショー鑑賞をする。原題はポスターのとおりBBQ。邦題の方がわかりやすい好例で『ヴィーガンズ・ハム』。腕が確かな老練の精肉職人、仕事の丁寧さと独自のポリシー故に、経営する肉屋の儲けはない。結婚30年の妻からも見離されている男。ある日、過激派ヴィーガンの一味に店を襲われ、それがストーリーの始まり。フランス映画は、エグい内容でも映像は美しい。そいつに騙され最後まで鑑賞したが...コンテンツは殺人行為→カルバリズムの連続、腕に任せハムに加工する過程で、夫婦仲は回復していく皮肉。隣席のカップルの女性の方、後半はハンカチで顔を覆い放しでした。僕の基準では、この映画はR18マークだなあ。これR18+じゃあないの?

  • 注目!宇野祥平

    映画俳優で、揺るぎなき脇役王と言えば光石研、出演作は枚挙に遑がない。あと二世代ほど下がり、40代では宇野祥平だと僕は思っている。ちょい調べると、21世紀に入ってから150本余の映画に出ている。もっとも役名があるのは、この10年ぐらいかな。えっ、それにも出ていた?そんな名作・佳作にも出演。一見情けなさげな風貌から、独特な味を出す俳優。『横道世之介』『セトウツミ』、そして安田顕主演『俳優亀岡拓次』(2016年)にも顔を出すが、自身がモデルの作品とも言われる。写真は小出恵介リスタートの作品、来年公開の映画。僕の行きつけ川越スカラ座が舞台となる。宇野祥平はもちろん重要な役どころ。宇野祥平目あてで、鑑賞することになるだろう。注目!宇野祥平

  • 1.5合めし

    寒暖差疲労に見舞われ、体調がすぐれない。現在、一時的に都内暮らしをしている。愛用の炊飯器をもちろん、引越し荷物にいれたのだが...ガラス蓋が見当たらない。倅がレンタカーを借りてくれて、真夜中に移動したのだ。どこかで落としたのかも?1.5合の飯を炊き、2食ちょいに分け食していた。保温機能はないので、2食目は炒飯・カレーピラフまたはケチャップライスにして。引越して3週間弱、体調不良は毎日弁当食で血液が酸性化しているのもある。何とも無駄遣いだが、同じブツを昨日オンラインで注文し、本日届いた。送料無料で2,600円。早速炊いてみて、納豆+TKGの晩メシ。10月イチうまかった!1.5合めし

  • 弔いに全霊を傾けて

    阿部サダヲさすがの演技でした。サイコパスから小役人まで、阿部サダヲが演じれば、哀愁が生まれる。まきもとは規範から逸脱した公務員である。孤独死した市民を見送る係をしている。孤独死した人間を無縁仏とせざるを得ない場合、遺骸引き取り、火葬、しかるべき場所に安置には、時間的ルールがある。まきもとの信念は、すべての仏様には親戚縁者の弔いが必要、その一点であり、従って役所のデスク周辺は白い箱で溢れている。そして警察側の担当者とは犬猿の仲である。この作品は、2015年本邦公開のイギリス映画のリメイク。『おみおくりの作法』は鑑賞済であるから、まきもとの悲しい最期はわかっていた。まきもとを見送ったのは、犬猿だった警察官。続くラストは、ひとつのファンタジーである。弔いに全霊を傾けて

  • もっと超越した所へ。

    一昨日の公開日の観客はほぼ女性で占められていたこと、あるレビューで読んだ。4組のカップル、男は四者四様のクズである。クズの共通項は刹那的で自己チュウであること。その意味では、拙者も充分にクズであるが...女たちは、男との生活を維持するため、それぞれに働き者。始めはオドオドと男の言いなりだが、最後に自身の本音を激しく吐露するところ、4人の女優が巧みに演じている。このドラマの面白いのは、4組のカップルの恋愛の行方を追っていくのだが、4組は他のペアの元カレ元カノであるところです。そして、そして超越すべきは何か?それは意識の超越?相手には過度な期待を抱かない。例えば女性にとってのパートナーは、スーパーで5kgの米を買ったときに、持ってくれる程度の存在と諦観を込めた思いを持つくらいが良し、そんなことを作品では訴えて...もっと超越した所へ。

  • 仮都民 and 偽セレブ

    43年間住んだ埼玉の自宅を人手に渡し、一時的ですが世田谷に住んでいます。地名に「馬」が着く場所。最寄り駅近くには女子大があり、通学路になるべくカブらないように、慎重に歩いている70歳まであと3年なったジジィです。世田谷=健康シティには遊歩道があり、僕の住処の庭先にも1本。世田谷の遊歩道の距離を合わせると17kmになるようです。元気なオトナの足では4時間半くらいで踏破出来るでしょうか。道端に守り神が。そしてウクライナ国旗も。ロシアがウクライナに戦争を仕掛けた頃は、厚着の季節でした。その後に季節は一巡してまた厚着になる頃には、コロナと共に戦争も終息して欲しいです。公私ともに色々あり、今は遊歩道を踏破する情熱(気力)に欠けているワタクシです。仮都民and偽セレブ

  • 手(山崎ナオコーラ原作)

    若人の頃、拝見させていただいた日活ロマンポルノ50周年で、気鋭の監督3人の競作の内の1作品。オジサンたちの生態に興味を持つ、25歳の女性。初めて同年代の男と付き合うことになる。お互い空虚な気持ちを埋め合うように、付き合いは当然に深みを増していくが。男には許嫁がおり...という展開だが、女性と父親との関係性も織り込まれ、なかなかの深いドラマとなっている。男女が付き合って行く過程で、合体シーンがあるところ、ロマンなポルノの所以だが、かつての日活作品と異なり、自然で不可欠でスマートです。いつもは映画鑑賞の前に予習をせず臨むのだが、珍しく監督名をチェックしたところ松居大悟氏。かの『くれなずめ』の監督。群像劇がいい感じに進行し、ストーリーに没頭する観客の心を掻き乱す荒唐無稽な展開を迎えたやっ。先週1度は家を出て、最...手(山崎ナオコーラ原作)

  • 艱難に苛まれる役柄

    佐渡島が舞台なのか、寒々とした海岸を主人公(田中裕子)がとぼとぼ歩く冒頭シーン。背景の音楽が、如何にも不安を増長させ、このドラマの先行きを暗示している。夫が突然姿を消して30年、新婚の時カセットテープに録音した夫婦の日常会話を、時に再生しながら、ひたすら帰りを待つ。共食い(2013年)、ひとよ(2019年)、そして今作、田中裕子が演じるのは、過去・現在に陰と闇を抱える役ばかりです。途中から年少だが、同じ境遇の女性が登場する。尾野真千子、この女優について語るべきことは何もない、いい意味で!本作品で注目したのはダンカン。若い頃から主人公を思い続けている、ある一面ヘタレな男。好演。最近、ネット配信映画で観た柳憂怜にしても、ダンカンもまたたけし軍団のお笑い発。世界の北野武、やはり先見の目利きである。艱難に苛まれる役柄

  • 76分では寝ない

    前年に恋人を亡くした青年が、彼女の生前の足跡を辿るため、やって来た海辺の旅館。そこには、両親を亡くした旅館の娘が、意味ありげな孤独感を醸しだしていた。劇伴は一切なし。終始波の音が聞こえるのみ。距離を徐々に縮めて行く2人だが、決定的な男女にはならない。主役の福地桃子の横顔は、僕が子ども時代の女優内藤洋子を思わせる。初期高齢者以上の人なら思い出せるかな?もう1人の岡山天音、与えられた役を変幻自在にこなす。このまま歳を重ねれば、光石研になる予感がする。劇中に初島という固有名詞が何回か聞こえた。湯河原~熱海あたりが舞台だったか、海辺の町のドラマには郷愁が漂う。ストーリーが完結した後で、やたらにラストを引っ張る日本映画多いなか、この作品はスパッと終わって、後味ヨロシ。76分では寝ない

  • マイ・ブロークン・マリコ

    5月20日以降、ブログを放置した。いろいろに前兆があり、特に7月以降は物事が悪しき方向に転がりまくったのだ。誰のせいでもありゃしない、全部が自業自得なのであり。心休まるのは、真っ暗な映画館の部屋の中だけ。永野芽郁の引っ張りだこぶりには、目を見張るものがある。この作品では、ブラック企業に勤めるヤサグレ女子社員を演じている。芽郁ちゃん煙草を吸う姿カタチがサマになり過ぎている。ワケあって靴を1足しか持ち合わせない。社会人初サラリーを投じて買ったボロボロのドクターマーチン。僕の大好きな靴。ストーリーの感想はない。窪田正孝演じる救世主が何とも不思議。もしかしたら幽霊だったのかも。マイ・ブロークン・マリコ

  • ビリー・ホリデイの2作品

    昨年10月に立川シネマシティにて観たドキュメンタリー。既に半年前のことなので、記憶も薄れているが。パートナーに恵まれなかった44年の生涯を追ったことと、名を遂げたシンガーが最期にクスリに依存して破滅の道を歩んだことを鮮明に覚えている。本日、川越スカラ座にて鑑賞したのはビリー・ホリデイの♬奇妙な果実が有色人たちの心を掴んでいることを危険視した国家が、あらゆる糸口から彼女を引きずり下ろそうとしたストーリー。その最大の糸口となったのは、やはり麻薬常用者としての検挙である。その最初の逮捕で名を挙げた、連邦麻薬局捜査官(黒人)との恋(愛)の曲折が描かれている。改めて♬奇妙な果実で歌われる詩の生々しさが判り、人種差別の現状は1930年代と変わらぬことを認識した作品だった。ビリー・ホリデイの2作品

  • プーチンの教科書

    熱烈なファンの功罪は、スターを偶像の域まで、押し上げてしまうことだ。この100分間のドキュメントタリーは、女優としてまた、ファッションのアイコンとして世界中から愛されたオードリーのプライベートが、不幸の連続だったことにスポットを当てている。一夜にしてスターダムに昇った感がある女優にも下積みの年月もあった。ドキュメンタリーでは、幼少期の父の失踪、30年の時を経て歓迎されなかった父との再会、2度の結婚と離婚の詳細を追いかけている。ただこの人の常人ならざるところは、ひとつひとつの不幸を、周囲の人を愛する力に変えていく点にある。それが最晩年のユニセフの活動につながっていくのだ。そしてその活動でもストレスが重なって行く。「世界から飢餓を無くすには、政治を人道を重んじる方向に変えなければいけない」最期に彼女が語った言葉。プ...プーチンの教科書

  • 白石和彌作品 つい観てしまう

    心と身体が弱っている時、また季節の変わり目で、不安定で晴れ晴れしない時、観てはダメな作品。復習してみれば、2013年以降白石和彌監督作は11本観ている。今作の阿部サダヲは、この上もなく人あたりが良いサイコパスであり、それゆえに人を殺める場面は、この上もなく残虐である。リリー・フランキーが'先生'と呼ばれる殺人鬼を演じた『凶悪』の延長線上にあり、またサイコパスの匂いを漂わせた点で、阿部サダヲ+蒼井優ダブル主演の『彼女がその名を知らない鳥たち』が今作の伏線になっていると感じた。少しだけ心が不安定な60代オヤジであるから、怖いもの見たさ鑑賞であったが、何よりもこれからのライフプランを描こうとしているリア充カップルにおいては、2人で観てはダメ。白石和彌作品つい観てしまう

  • 単館上映につられて

    広い東京で1館のみで上映。しかも多摩地区の立川で。久しぶりに立川に来ました。在住の埼玉県内のシネコンに移動するよりかえって近い。2019年のイギリス映画『不都合な理想の夫婦』(原題:TheNest)まずオープニングのBGMが暗く悲しい。コレこれから観るの?と感じたほどに。虚飾に満ちたイギリス人貿易商の男、妻はアメリカ人で2人の子どもとともにニューヨークに住む。裕福を絵に描いたよう。男は更なる千金ゲットの野望を持ち、イギリスへと移り住む。元より妻はそれを望まなかった雰囲気の中。ロンドン郊外に、城のような家を借り、子どもは有名パブリック校に入れる。旧知の仲間とビジネスに乗り出すが、アメリカでのやり方とは相容れないものがある。独善的なビジネス手法は裏目に出て、いわゆる弱目にたたり目の連続、男を筆頭に家族全員が精神的に...単館上映につられて

  • 10分間滞在

    連休後半のこどもの日、思い立って川越の大正浪漫通りに行く。何年ぶりかの鯉のぼり撮影。フィルムカメラ、デジタルカメラ、スマホで撮りました。大正浪漫通りには、昔ながらのコーヒー店、そして数ある川越の鰻屋の中で老舗中の名店小川菊(おがぎく)がある。軽くごった返す中、もちろんうなぎ店などに入店できようもなく、10分間滞在して帰宅しました。10分間滞在

  • 役者が揃った

    連休と言えど、現役サラリーマン時代の嬉しさはない。ただし軽い気持ちで始めたパート仕事に行くたびに、何だかストレスが溜まるので、心和む作品を観たかった。西伊豆の海沿いの町が舞台。繊維工場で働く明るい3人の女性(演・小林聡美、平岩紙、江口のりこ)には、それぞれに辛い過去がある。1億人に1人と言われているのが、月からの隕石にヒットする確率。その1人/1億にヒロイン芙美(小林聡美)はなってしまうのだ。このことが、ストーリーのキーになる。東京から来た謎の交通誘導員・シノダゴロウ(演・松重豊)は、仕事の合間に山に登り、ツユクサの葉で草笛を吹いている。山は芙美のランニングコースであり、そこが出会いの端緒となり...。兎にも角にも、女優3人の演技が自然でのびのびしている。松重豊の食事の仕草が、孤独のグルメの井之頭五郎のそれ。脇...役者が揃った

  • モノクロから伝わること

    主演ホアキン・フェニックス『カモンカモン』はモノクロ作品。妹の連れ合いが心を病み、ひとり息子の甥っ子を少しの間預かることになる。甥は年齢に比して大人びており、同年代の友だちはいない様子。伯父と甥、なかなか距離は縮まらないように見えるが、2人の哲学寄りとも思えるやり取りが進むに連れ、名コンビに変貌して行く。主人公の仕事はラジオジャーナリスト。録音機材を担いで、10代前半の子どもたちにインタビューを重ねて行く。家族のこと、今生きている社会のこと、それぞれの未来のこと。対人について「表紙を見ただけでは本の中身はわからない」という結論を出して。『ジョーカー』『ザ・マスター』で恐怖のキャラクターを演じたとは思えぬホアキン・フェニックスの和やかな雰囲気。全編モノクロだからこそ、会話のキャッチボールが際立つ。2019年フラン...モノクロから伝わること

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