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2016/03/09

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  • 秘匿の恋 前編

    喉から手が出るほど欲しい男が、壁を隔てた向こうの部屋にいる。その事実を改めて認識した途端、レイン・エイムズは身震いするほど怖気づいた。どうしてこんなことになってしまったのだろうか。広々としたパウダールームの壁に凭れかかったレインは、さして深く考えもせず、安易に誘いに乗ってしまったことを早くも後悔し始めていた。レインが手に入れたくてたまらない男とは、砂の神杖の神覚者であり、魔法魔力管理局局長のオータ...

  • キンポウゲのような君に

    自席について眺めていた手許の書類から顔を上げるなり、オーター・マドルは短く息を吐いた。気休めに過ぎないが、おもむろに丸眼鏡を外して鼻の付け根を指先で揉む。強度近視により網膜や視神経に持続的に負荷がかかるため、疲れ目は日常茶飯事だった。特に、目の酷使で疲労が蓄積される夕刻は症状が顕著に表れるようで、ものが見えにくくなるのだ。椅子の背凭れに寄りかかって瞼を閉じようとしたら、ほのかに甘い香りがオーターの...

  • 始まりは唐突に 13

    一刻も早く帰途につきたいがために、半ば捨て鉢になっていたのかもしれない。言葉を発した直後、いくらなんでも厚かましすぎたかと臍を噛んだレインに対し、オーターの決断は早かった。少しも酔った様子がない男は取り出したほうきに跨るなり、「行くぞ」と声をかけてくる。あまりのスピーディーさに瞬間、呆けてしまい、すぐに反応できなかった。「何をしている。門限に間に合わなくてもいいのか」「あ……、いや、それは困ります」...

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