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長編レズビアン小説「由美と美弥子」連載中! 「日・月・水・金・土」が投稿日。連載、4,200回超。

赤い花、青い花。黄色い花。ピンクにオレンジ。そして白。様々な色彩の花が、地面を覆い尽くしていた。しかもその花たちは、ひと所に留まってはいなかった。二つ並んで、ほかの花々の間をすり抜けて行く一組。十近く固まって、形を変えながら行進する花の群。この群の前では、ほかの花たちが道を譲っていた。もちろん、おびただしい花邑を縫うようにして進む、たった一つの花もあった。

Mikiko
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2016/03/05

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  • 由美と美弥子 4078

    鞭がもう一度振るわれた。「あぎっ」 今度の声には、媚びが含まれていなかった。 どうやら、鞭先の数本かが、陰唇を叩いたようだ。 わざとなのかはわからない。 しかし女性は、その体勢を崩すことはなかった。 ひょっとしたら、ヨガの嗜みでもあるのかも知れ

  • 由美と美弥子 4077

    万里亜は空中で鞭を一閃させた。 房が大きな音を立てた。 それが合図だったかのように、床の女性が跳ね起きた。 短い脚で万里亜の元に駆け寄ると、ひざまづいた。 女性の眼前には、万里亜の漆黒のディルドゥがあった。 股間の前面は、逆三角形のプレートで覆われ

  • 単独旅行記Ⅶ(096)

    み「あ、新潟の銀行があった。 新潟で唯一の地銀」ハ「北越ちゅうのは、新潟のことやな。 『北越雪譜』の。 せやけど、なんや新潟で4番目の銀行みたいやないけ」み「新潟市の第四銀行と、長岡市の北越銀行が合併したの。 地銀同士の合併」ハ「“だいしぎんこう”

  • 由美と美弥子 4076

    ■ ガラス窓の死角から、突然、その女性は現れた。 長身だった。 高いヒールを履いていたが、それがなくても170㎝くらいはあるのではないか。 女性は、ほぼ全裸だった。 しかし、3箇所が覆われていた。 ひとつは、脚元。 膝上まで編みあげられた漆黒のロング

  • 由美と美弥子 4075

    窓の向こうの客は、いったい今、何をしているのだろうか。 唾を飲みこみながら、窓にかじりついている客もいるだろう。 いや、すでに陰茎を取り出し、扱き始めている客がいないとは限らない。 変態性の強い客の中には、個室の中で全裸になっている者もいるのではない

  • 由美と美弥子 4074

    「待ってました!」 対岸の壁から声が掛かった。 やはり、あの矩形に穿たれた窓の向こうには客が入っていたのだ。 奈美は赤面した。 ひとつひとつの窓の向こうに、1本ずつ陰茎が勃ちあがっている光景を想像してしまっていた。 ひときわ拍手が高まった。 部屋側

  • 由美と美弥子 4073

    ■ 部屋の照明が明るくなった。 ラテンぽいミュージックが流れてきた。 「むせび泣くテナーサックス」といった、いかにもな曲だった。 瀟洒な店の雰囲気には似つかわしくない。 しかし、窓の向こうの客の期待が、いやが上にも高まりそうな曲調だった。 奈美は

  • コメントログ290(4061~4070)

    由美と美弥子 4061★Mikiko05/06/2024 05:25:48 AM今日は何の日 5月6日は、『万太郎忌』。 大正から昭和にかけて活躍した、俳人で小説家、劇作家の……。 久保田万太郎(くぼた まんたろう)の、1963(昭和38)年の忌日。↑クリックすると、大きい画像が見られま

  • 由美と美弥子 4072

    水槽の中には、華やかな色合いの小さな熱帯魚が無数に泳いでいた。 その水槽の前に、長椅子が置かれている。 まさに、長椅子としか表現のしようがない。 ロングソファーの一種だろうか。 背もたれのある革製らしい黒いソファーが、水槽に対峙している。 すなわち

  • 単独旅行記Ⅶ(095)

    み「やっぱり雪国だね。 いわゆる“雁木(がんぎ)通り”の進化形だ。 歩道が広いわ」ハ「冬は助かるやろな」み「こっちは旧道だね。 歩道は狭いし、雁木もないし……。 冬は大変だろうな」ハ「ますます寂れてまうがな」み「横断歩道まで消えかけてる。 で

  • 由美と美弥子 4071

    ■ 入ったところは、何の変哲もない応接室のような造りだった。 ベージュの壁紙。 薄茶のローテーブルが置かれ……。 それを挟んで、サーモンカラーの表地を貼ったソファーが向き合っている。 正面の壁には、花瓶の花の静物画。 受付嬢は2人を先導して、ソファ

  • 由美と美弥子 4070

    侑人がカウンター前に立つと同時に、カウンター脇から女性が現れた。 人感センサーでも設置されているのだろうか。 カウンター越しなので、上半身しか見えないが……。 女性は、エステサロンのユニフォームのような黒い上着を纏っていた。 腰が細く絞られていて、

  • 由美と美弥子 4069

    ■ 侑人と2人で外出するのは……。 侑人が私立中学に合格して、制服の採寸に行ったとき以来だった。 あのころは、ほんとにまだ子供だった。 それが今や、まるで愛人気取りだ。 もちろん、腕を組んだりはしてないが。 2人で電車に乗って下り立ったのは、巨大な

  • ★゚・*:.。.:*・゜16周年 ありがとうございます ゚・*:.。.:*・゚★

    いつもお世話になっております。m(_ _)m 『Mikiko's Room』管理人、Mikikoでございます。 このたび『Mikiko's Room』は……。 2024年5月17日をもちまして、開設16周年を迎える運びとなりました。 ここまで歩んで来られましたのも……。 ひとえに、みなさまのお支

  • 由美と美弥子 4068

    「がっ。 がが」 指が止まり、色が変わるほど強く押しつけられた。 茹で肉のように開いた陰唇から涎が伸びて、コンクリートを汚した。「かはぁ」 指の力が抜けた。 同時に、膣前庭が膨らんだ。 穿たれた尿道口から、しずくが零れた。 コンクリートを点々と

  • 由美と美弥子 4067

    『あ』 声の出かかった口を、慌てて手の平で覆う。 隣の主婦がしゃがんだのだ。 こちらを向いて、和式トイレを使う姿勢になった。 そしてその姿は、まさしくトイレを使うに相応しいものだった。 下半身に着衣が無かった。 この主婦は、下半身裸でベランダに出て

  • 単独旅行記Ⅶ(094)

    み「またバリケードだ。 これは、車止めじゃないよね。 しかし立派な建物だな。 何だったんだろ?」ハ「はいはい。 調べるわけやな。 なるほどなるほど。 立派なわけやで。 旧・会津若松市役所や。 1937(昭和12)年に建てられとるな」み「でも、バリケー

  • 由美と美弥子 4066

    「あ」 思わず漏れた声に、慌てて手で蓋をする。 隣のサッシ窓が開いたのだ。 そこから現れた素足が、サンダルに伸びた。 隣家の主婦だ。 顔を合わせれば挨拶する程度の付き合いしかない。 ご主人の顔は、見たことがないかも知れない。 しかし、決して悪い関

  • 由美と美弥子 4065

    侑人の挿出が止まった。 射精近くなったボルテージを鎮めているのだろうか。 しかし、腰で尻を押された。 前につんのめりそうになる。 顔の脇に侑人の指が現れた。 指先は、前方を差していた。 前に歩めと言っているようだ。 膝を進めると、侑人の腰もついて

  • 由美と美弥子 4064

    どうするつもりか、侑人に聞こうと思ったが……。 言葉を呑みこんだ。 もし、仕切り板の向こうに隣の人が出てたら、聞こえてしまうだろうから。 侑人も、それはわかっているようだ。 無言のまま、腰壁の上に渡る金属の手すりを握った。 奈美の手を引く。 奈美

  • 由美と美弥子 4063

    ベランダの手すりは腰壁だった。 正面には、ほかのマンションなども建っていない。 視線を怖れる必要がないことは確かだった。 角部屋なので、隣家との仕切り板は、片側にあるだけだ。 隣から覗くとしたら、手すりから身を乗り出し、仕切り板の向こうから顔を出す

  • コメントログ289(4051~4060)

    由美と美弥子 4051★Mikiko04/22/2024 05:38:43 AM今日は何の日 4月22日は、『肩コリを労わる日』。 医療衛生用品、健康食品、ヘルスケア用品などの卸販売、自社開発商品の製造販売を行う……。 『ピップ㈱/大阪府大阪市中央区』が制定。 夏目漱石が執筆した朝日

  • 由美と美弥子 4062

    「だってオヤジが、クッションカバーを開けるなんてこと、あり得る?」 それはそうなのだが、可能性がゼロではないだろう。「それがいいんじゃん。 スリルってやつだよ」 ほんとに、どうしてこんな子に育ってしまったのか。 悪魔の落とし子だったのかも知れない

  • 単独旅行記Ⅶ(093)

    み「おー、かっちょえー。 日本のお城って、やっぱりいいよね。 青空によく映えるわ。 逆に外国の城って……。 嵐の中に建ってるイメージだよね」ハ「思い切り偏見やがな」み「市(いち)の再現か? でも、ほんとにこんなのが建ってたわけ? 普通、露天でし

  • 由美と美弥子 4061

    「奈美も出てみる?」「まさか! こんな太ったおばちゃんが、人前になんか出れるわけないでしょ」「店に出てる2人って、奈美とおんなじ専業主婦だよ。 そのうちのひとりは、奈美よりも年上。 しかも、奈美より2回りくらい太ってる」「とても信じられない」「そうだ

  • 由美と美弥子 4060

    ■「侑人」「ん?」 侑人はソファーにうつ伏せて、スマホのゲームをしていた。 全裸で。 リビングだった。 土曜日の昼前。 この日、夫は接待ゴルフで、朝早くから出かけて行った。 プレー後は、ゴルフ場近くの温泉旅館で宴会。 そのまま泊まるそうだ。

  • 由美と美弥子 4059

    「あぁ」 地声が漏れてしまった。 まさか、夫には聞こえないだろうが。「侑人……。 もう助けて。 声が出ちゃうから」 乳首から悦楽が逃げた。 侑人が乳首を吐き出し、顔をあげたのだ。「奈美。 中に出していい?」「ダメよ。 今日はダメな日。 弟

  • 由美と美弥子 4058

    「ストップ」 侑人が奈美の肩をタップした。「寒くなってきたから……。 お湯に浸かる」 奈美が陰茎を吐き出すと、侑人は湯に沈んだ。 華奢な身体は、お湯を溢れさせることもなかった。「このまんま入れたい。 足開いて。 縁まで」 今さら拒絶しても仕

  • 由美と美弥子 4057

    「咥えて」 侑人がお湯に入ってきた。 侑人と風呂に入ったのは、何年ぶりだろう。 もちろん、侑人がまだ幼児のころだ。 小学校に入ってからはないはずだ。 そのころはまだ、青唐辛子のような陰茎だった。 むろん、勃起などさせていなかった。 それがどうだ。

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