chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
arrow_drop_down
  • 年収の壁

    103万の壁が大きな話題となり、年収の壁が問題になっている。そもそも何が問題なのかがわからないまま議論が進んでいるために、迷走しそうな雲行きである。とは言え、これまで問題のありかがわからないままであったのがいけないので、きちんと議論してよりよい税制になる必要がある。今回の問題提起を好機とするように国会、そしてメディアの方たちには期待したい。そもそもの問題は税制がどうしてこれだけ複雑になったのかである。まずはこれをできるだけシンプルにしていく必要があろう。おそらく古くからの法律があり、つぎはぎだらけになっているから、何がなんだかわからなくなっているのだ。国民みんなが理解できるように問題点を整理してほしい。次の問題点としては、税収がいったいいくら必要で、どういう内訳になっているか、国民がきちんと知る事であろう...年収の壁

  • エコーチェンバー

    前回「集団極性化」について述べたが、似たような現象に「エコーチェンバー」がある。エコーチェンバーとは、録音スタジオなど狭い場所でエコーを利かせると、それが増幅していくような現象を言う。ネット社会も開かれた環境であればそれが起きないはずなのであるが、誰もが経験するように、ネットは閉じた世界になりやすい。ネット記事も、その人の興味のあるものだけが提示されるようになり、興味がない、あるいは意見の違うような記事は表示されなくなる。すると知らず知らずに極端な意見に収斂されていく。右翼的な意見と、左翼的な意見などに分断されていくのはそのためである。ネットが出て来たときに期待したのは、さまざまな意見を発信、受信、討論されていくのがネットだと思っていたはずである。マスメディアの一方的な発信に嫌気がさせいていた人たちがネッ...エコーチェンバー

  • 集団極性化

    最近の選挙において、意外な人物や党が急激に票を伸ばすということが起きている。都知事選の石丸候補や、衆議院選の国民民主党、兵庫県知事選の斎藤候補などである。これはいいとか悪いとかいう問題ではなくて、インターネットによって見られやすい現象だということで、かなり前から言われている。「集団極性化」と言うのだそうだ。ネット上では、同じ関心を持つ人たちがSNSを通してて情報を容易に共有し、ネット上のコミュニティができ、それが短期間に大きく広がるという現象が起きやすい。そしてそれができてしまうと、しばしば極端で先鋭的な方向に急速に流れるようになるというのだ。近年の右傾化、左傾化の両極化による分断もその流れの一つであり、それが明確に表れているのが、アメリカである。日本における近年の選挙にも、その影響は明確に表れてきている...集団極性化

  • 映画『ある一生』を見ました。

    オーストリアのアルプスで生きるある男の人生を描く映画『ある一生』を見ました。人生の意義を考えさせられるいい映画でした。孤児が、とある農場主に預けられる。農場主はその孤児を奴隷のように扱う。大人になると、その孤児は農場主に逆らい、自分の力で生き始める。男は真面目に働き、結婚する。しかし、その幸せは雪崩によって壊される。妻は子どもを身ごもったまま死んでしまうのだ。男はその後の人生で亡くなった妻に手紙を書き続ける。年老いた男は、自分の人生を振り返る。そして人生はほんの狭間の時間にすぎないと悟る。しかしその狭間の時間こそが貴重なものであることを観客は知るのである。自分も年を取ってきて、確実に余生の方が短くなってきている。死を意識し始める年代である。しかしこれまでの人生が長かったのかと言われると、本当にあっと言うま...映画『ある一生』を見ました。

  • 映画『本日公休』を見ました。

    台湾映画『本日公休』を見ました。少なくとも私の今年のベスト5には入ります。感動しました。台中にある昔ながらの理髪店。店主アールイは40年にわたってこの店に立ち続けています。かつては夫と一緒に働いていた理髪店ですが、夫は亡くなり、今は一人で経営しています。仕事が丁寧で、常連を大切にし、間が空いた客には電話で来るようにいいます。彼女が育て上げた3人の子どもたちは既に独立しています。娘の夫は近所の自動車修理店で働いています。その男がアールイのことを気にかけてくれ、様々に手伝ってくれます。しかし娘との関係は壊れかけています。他の子どもたちもそれぞれ問題を抱えながらも、母親のことはそれなりに心配しています。この家族の関係が丁寧に描かれています。丁寧に描写されるので、とてもリアリティがあり、映画に引き込まれて行きます...映画『本日公休』を見ました。

  • マスメディアはSNSのせいにして、自分らの落ち度を隠すな!

    兵庫県知事選で斎藤候補が再選されて大きなニュースになっている。マスメディアは大騒ぎをして、その原因をSNSに求めようとしてる。しかしそれはどうなのだろうか?9月9日のこのブログで疑問を投げかけている。再掲する。兵庫県の斎藤知事の問題がスキャンダラスに報道されている。確かに斎藤知事の言動には問題があるように見えるが、逆にマスコミのこの騒ぎ方にも大きな問題があるように思われる。この問題が最初に騒がれたのは、パワハラとかおねだり疑惑だった。県民局長の告発と自殺については逆につけたしのように報道されていた。マスコミもその程度の扱いだったのである。おねだり疑惑とか、パワハラなんて政治家にはたくさんいそうである。とくにパワハラなんて当たり前のようにいる。みんなを調べれば齋藤知事レベルなんてたくさん出て来るのではないか...マスメディアはSNSのせいにして、自分らの落ち度を隠すな!

  • くたばれ、文部科学省!

    教員採用試験で定員割れのニュースが流れ始め、やっと文科省も財務省も動き始めたようである。しかし文科省も財務省もお互いを批判するだけで、自分たちの落ち度を認めようとしない。ネットで産経新聞の記事が紹介されている。一部引用させれもらう。令和7年度の予算編成に向けて財務省が示した公立学校教員の給与増をめぐる制度の見直し案について、全日本中学校長会など教育関係23団体は15日、文部科学省を訪れ、見直しに反対する緊急声明を阿部俊子文科相に提出した。阿部氏は「働き方改革や処遇改善などを一体的に進めていくために引き続き財政当局と丁寧に議論していく」と述べた。文科省は教師の見方だというような態度であるが、実は文科省が今の教育の混乱を作り出した張本人なのだから、偉そうに言ってはいけない。文部科学省は教育改革の名のもとに、さ...くたばれ、文部科学省!

  • 映画『ルート29』を見ました。

    綾瀬はるか主演の不思議な感覚の映画『ルート29』を見ました。人間の本質を描こうとする映画でした。主人公は発達障害系の女性のり子。清掃員として働いているが、ある施設で女性から、姫路にいる自分の息子のハルを連れてきてほしいと依頼される。のり子は会社の車を盗み、姫路に向い、ハルを連れ出す。二人は鳥取までの国道29号線をたどる。この道中さまざまなことが起きる。まさに大人のおとぎ話である。これがおもしろいのだが、ちょっとやりすぎであざといかなとも感じてしまった。のり子は姉の働いている小学校に行く。姉は小学校の先生だった。そこで姉に会い、一晩泊めてもらう。夜、姉はのり子に語りかける。小学校の教員という職についての愚痴だと思っていたら、のり子に対する冷酷な言葉に変化していく。この場面がすごい。人と人とのつながりは、実は...映画『ルート29』を見ました。

  • 教員の残業代は判断がむずかしい

    公立校教員の残業代支給に関するニュースが流れた。基本的にはその方向はいいことだ。しかし現実にはあまりに多くの課題があり、実現のハードルが高すぎる。その課題が解決するまでにはかなりの年数がかかる。解決したころにはもはや問題が別の方向になっているような気がする。報道によると「現在は、残業代の代わりに一定額を給与に上乗せ支給する「教職調整額」という制度が採用されているが、処遇改善のために残業時間に応じた手当を支払う仕組みを導入する案が政府内で浮上し、関係省庁がこれを検討した」というのだ。ただ検討しているということだけである可能性も高い。そもそも、何を以て残業とするのか、判断がむずかしい。例えば部活動の問題がある。今日の教員の働きすぎの原因の一番の要素は部活動にあるのは間違いない。しかし未だにそれが改革できていな...教員の残業代は判断がむずかしい

  • 教員の残業代は判断がむずかしい

    公立校教員の残業代支給に関するニュースが流れた。基本的にはその方向はいいことだ。しかし現実にはあまりに多くの課題があり、実現のハードルが高すぎる。その課題が解決するまでにはかなりの年数がかかる。解決したころにはもはや問題が別の方向になっているような気がする。報道によると「現在は、残業代の代わりに一定額を給与に上乗せ支給する「教職調整額」という制度が採用されているが、処遇改善のために残業時間に応じた手当を支払う仕組みを導入する案が政府内で浮上し、関係省庁がこれを検討した」というのだ。ただ検討しているということだけである可能性も高い。そもそも、何を以て残業とするのか、判断がむずかしい。例えば部活動の問題がある。今日の教員の働きすぎの原因の一番の要素は部活動にあるのは間違いない。しかし未だにそれが改革できていな...教員の残業代は判断がむずかしい

  • 映画『パリのちいさなオーケストラ』を見ました。

    映画『パリのちいさなオーケストラ』を見ました。アルジェリアにルーツのある女性の音楽学校の生徒が、何度もくじけそうになりながらも、指揮者になる夢をかなえて行く姿を描いています。感動しました。ザイア・ジウアニというの実話を基に描いた作品だそうです。パリの音楽院でビオラを学ぶザイアがパリの名門音楽院に編入を認められて指揮者を目指すことになります。しかし当時は(いまでもそうかもしれませんが)女性指揮者は世界でわずかしかいません。音楽学校の中ではその出自からばかにされ、指揮をしてもまともに演奏をしてくれません。そんなザイアがチャンスを手に入れます。特別授業に来た世界的な指揮者に才能を認めらられ指導を受けることになるのです。しかしその指揮者の指導は厳しい。ザイアは何度も挫折しそうになりながら町にオーケストラを作ろうと...映画『パリのちいさなオーケストラ』を見ました。

  • 『三四郎』読書メモ⑬

    夏目漱石の『三四郎』の読書メモ。今回は十三章。最後の短い章である。この章は前の章から時間がかなり経過している。前の章の最後で三四郎は母からの「何時立つ」という電報を受け取っている。その後、三四郎は田舎に帰る。おそらくそこで御光との結婚話が取り上げられ、進んだ可能性もある。三四郎は冬休みをほとんど田舎で過ごしたのだと思われる。十三章の冒頭では、語り手の視点も三四郎から離れている。語り手は三四郎専属とだれも決めていないのだからもちろんかまわないのだが、基本的には三四郎の視点にいた語り手なので、読者は多少の違和感を覚えるであろう。時間の経過とともに、三四郎を一瞬遠ざける効果がある。二日目に美禰子は夫と来場する。最初の土曜の昼過ぎに、広田、野々宮、与次郎、三四郎が訪れる。ここで三四郎が戻って来ることによって語り手...『三四郎』読書メモ⑬

  • 『三四郎』読書メモ⑫

    夏目漱石の『三四郎』の読書メモ。今回は十二章。三四郎は文芸協会の演芸会に行く。盛況である。最初の演目は蘇我入鹿の出て来る芝居でよくわからない。幕間に与次郎を見つける。与次郎の動きを見ていると、野々宮と美禰子とよし子もいた。美禰子のそばに男がいてその男が誰なのか気になる。次は「ハムレット」である。ハムレットがオフィーリアに言う「尼寺に行け」と言う。この言葉で広田の話を思い出す。広田がハムレットの様なものは結婚できないと言っていた。ハムレットはオフィーリアのために露悪家になったのだ。自分を悪者にしてオフィーリアを苦しめずに自分を諦めさせようとした。しかし結果としてはオフィーリアに一番の不幸が訪れる。そこにドラマがあるのだ。ここからは邪推である。ハムレットは野々宮であろう。野々宮は結婚できない男なのだ。結婚より...『三四郎』読書メモ⑫

  • 『三四郎』読書メモ⑪

    夏目漱石の『三四郎』の読書メモ。今回は十一章。広田先生の夢の話が出てくる章。与次郎は文芸協会の切符を売って回っている。与次郎が三四郎の下宿に来る。新聞を見せる。その記事によると広田先生は大学の教師には選ばれなかった。もう一紙を見せる。その新聞は広田先生が自分が教師になる様に画策したとある。その一環として自分の知人の学生に「偉大なる暗闇」という論文を書かせたとある。そしてその論文を書いたのは三四郎だというのだ。三四郎は困る。与次郎も謝る。実家から手紙が来る。冬休みには帰ってこいとある。御光は女学校をやめて家に帰ったということだ。三四郎との結婚話が本格化しているようである。三四郎は広田の家に行く。広田は、与次郎の件は確かに迷惑だが、若い人ほど迷惑だとは思っていないという。広田は夢の話をする。生涯にたった一度逢...『三四郎』読書メモ⑪

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、とにかく書いておかないとさんをフォローしませんか?

ハンドル名
とにかく書いておかないとさん
ブログタイトル
とにかく書いておかないと
フォロー
とにかく書いておかないと

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用