(ネタバレあり)モノクロで描かれた世界に赤い服の女の子が登場します。文字はありません。女の子は道端の花を見つけては摘んでいきます。その花を誰かにあげるたびにモノクロの世界が少しずつ色づいていきます。世界が生き生きとしてきます。女の子はそっとみんなに花を配り、ありがとうとお礼も言われず、気づかれもしません。私も子どもの頃、野花を摘んでそっとだれかにあげたり、供えたりしていました。自分ひとりだけの世界があり、とても大切にしていました。すっかり忘れていた子どもの私に再会したような気持ちになりました。死んだ鳥を見つけ、花を手向けます。道で息絶えている鳥を女の子は見過ごせなかったのです。ベンチで寝ている人、散歩中の犬、一緒にいたお父さんが通り過ごすものを女の子は花で飾っていきます。お母さん、兄弟そして自分にも花を飾ります...絵本「おはなをあげる」/道端の花に気付いていますか?
絵本「あかいハリネズミ」/あなたを抱きしめてくれるのが友だち
(ネタバレあり)ハリネズミがあかくなったわけに泣きました。かわいらしい絵でやさしく厳しい現実を描いている絵本です。コハリネズミはお母さんと二人暮らしをしていましたが、お母さんが病気になります。「友だちを見つければひとりではなくなるわ」とお母さんはコハリネズミに教えます。抱きしめてくれるひとが友だちだと伝えて、息を引き取りました。コハリネズミはたくさんのひとに冷たくされながら友だちを探し続けます。そしてようやく抱きしめてくれるひとが現れます。それなのに、抱きしめてくれたネズミのおじいさんは死んでしまいます。おじいさんが抱きしめるとハリネズミのトゲが体に刺さりました。痛くても抱きしめ続けて血を流して息絶えてしまうのです。おじいさんの思いに私は泣きました。ネズミのおじいさんは年老いて友だちはいません。ひとりぼっちだっ...絵本「あかいハリネズミ」/あなたを抱きしめてくれるのが友だち
心に友だちがいれば強くなれると、感じる絵本でした。夜空を見上げ、ひときわ輝くひとつの星を見つけたとき、その星が歩いている自分の後をついてきているみたいに思ったことはないでしょうか。それはまるで私を見守ってくれているかのようです。この絵本の主人公であるキツネは森の奥に一匹で住んでいます。見上げる空にある星ひとつをたったひとりの友だちだと思います。ある日、星がいなくなってしまい、キツネは元気をなくして、閉じこもってしまいました。友だちはいない。自分がこの世界にひとりぽっちだと感じ、とても苦しく何もしたくなくなります。再び動き出すにはどうすればいいのでしょう。キツネが動き出せたのは周りからの刺激と、自分の欲求でした。キツネは大きな声を出して、星を探し続けます。探し続ければ見つけられる。探さなければ決して見つかりません...絵本『キツネと星』/友だちは必要だろうか
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