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まほろばの泉 https://blog.goo.ne.jp/greendoor-t

亜細亜人、孫景文の交遊録にある酔譚、清談、独語、粋話など、人の吐息が感じられる無名でかつ有力な残像集

まほろばの泉
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2015/01/13

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  • 佐藤優さん、三井環さんの公務員らしい生き方

    いっとき外務省のラスプーチンと呼ばれ、ロシア外交に精通した人物として世情をにぎわせたことがある。現在は著述業として活躍しているが、月に1000枚の原稿用紙をうずめる有能さがある。氏の経歴や事件になった事柄は数多ある他の稿に譲るが、読者の関心を喚起して外務省の暗部を、これも連座した鈴木宗男代議士の言を相伴して読者に問いかけている。今でも独房学を修めた佐藤氏のような人物が三桁くらい外務省に存在すれば、日本外交もよくなるだろうと思っている。男は倒産・大病・疑獄を経て一人前、とは九州の豪傑加藤三之輔翁の言だ。氏の愛憎にかかわる表現は内容こそ違え、一般の人間と変わることはない。それは肉親の情、裏切った仲間などだが、不特定多数への義侠となると少し色合いが違ってくる。立場が変われば表現が異なるのは世間の常。与党が野党に...佐藤優さん、三井環さんの公務員らしい生き方

  • トヨタの宝物 09 あの頃は

    ある友人が新聞の切抜きを持参した。そこにはトヨタの新社長の会見の模様が掲載され、見出しに《就任会見の物足りなさ》とあった。世襲は大丈夫か・・・『海図無き航海に出発・・』『トヨタ丸に天気を振り返る余裕は無い・・』『現地現物の車つくり・・・』レース出場について『車の開発に命を懸けている。人材育成にも役立つ』この発言について「目だったのは具体戦略より精神論」と記者は評している。またジャーナリストの井上久雄氏の見方として、「・・・世界有数な大企業に成長するにつれ、トヨタの社員は官僚化してしまった。出世や自己保身しか頭に無い小役人のような社員が増えました。最近はトヨタというブランドに胡坐をかき広告力をバックにメディアに圧力をかける幹部も目立ちました・・・」井上氏はこうした流れを変え,金儲けから、いい商品をつくるメッ...トヨタの宝物09あの頃は

  • 孫文を唸らせた後藤新平の胆力と、゛らしさ゛

    後藤新平東京都知事(当時府知事)寳田時雄著「天下為公」よりKindle版山田良政は伯父、菊地九郎との縁を唯一の頼りに台湾民生長官であった後藤新平を訪ねた。孫文と山田は初対面にもかかわらず、こう切り出した。「武器とお金を用立てて欲しい」革命事情と人物の至誠を察知した後藤はとやかく言わなかった。「借款というのは信用ある国と国が何なにを抵当としたうえで幾ら借りて、利子は幾らで何年で返すということだろう。きみたち青年の志すところは正しく、意気壮とするといっても誰も知りはしない。また清朝を倒すといったっていつ倒れることやらわからない」「私が君たちの革命を助けるのは、君たちの考えが正しいからだ。しかしそれが成功するかしないかは将来のことなんだ。あなたのような若僧にどこの国に金を貸す馬鹿があるか。それは無理ですよ」「し...孫文を唸らせた後藤新平の胆力と、゛らしさ゛

  • アイラブユーに御注意

    おびただしい外来語の氾濫は棲み分けられた地域の情緒まで転換を余儀なくされている。2007年ブログ掲載のはじめての章です※この文章は小生が2003年9月号【月刊「タイル」】に掲載していたものです。アイ・ラブ・ユーは「ようこそデニーズへ」のように訳せば「私は愛しています、貴方を」となる。この言葉は、外来語応答マニュアルによる代表的な愛情表現のようだ。一度は口にしてみたい言葉だが、外来語のせいか、それとも日本人特有のシャイな性癖のためか、はたまた打算的な恋愛を楽しみながらも(口に出したら負け)と、風変わりな恋愛を楽しんでいるのか、そんな雰囲気にはなれない。こんな心地よいフィーリングと音声は滅多に無いと思いつつである。ところで、当たり前のように理解していると思われるアイ・ラブ・ユーの意味も、改めて考えてみると、と...アイラブユーに御注意

  • 仮題 「愚 庵」 抜粋

    仮題「愚庵」「あらすじ」名は天田五郎。生地は磐城平。もちろん今どきの学歴もなければ、金もない。戊辰の混乱で、生き分かれになった親兄弟をさがす途、縁にあって小池祥敬、山岡鉄舟ノ知遇をうけ終生の師となる。やがて陸羯南、落合直文、勝海舟、原敬、三遊亭園朝等、明治を彩る傑物との親密な交流や、庶世の仕事師や童との生活に時折起こる煩いごと、それに反応する主人公の智略と義侠は、当時のごく普通にあった情義の世界だった。鉄舟の促しで清水次郎長の養子となり富士開墾などに功あり、当時の稼業の世界を書き記した漢文調の次郎長伝は、講談師神田伯山の手によって高座にあげられ、後に広沢虎造の浪曲づくりによって一世を風靡した。知己の相次ぐ死で京の禅寺、天竜寺の名僧滴水の門徒となり鉄眼と称す。糜爛した世間、ときに弛緩堕落する僧徒の世界を忌避...仮題「愚庵」抜粋

  • 死亡推定時刻もなく骸になったモノ書き

    天田五郎長じて愚庵数回に分けて抜粋連載した「アメリカよあれが文明の灯だ」は大西洋単独横断で有名なチャールズリンドバーグの逸話を記したものですが、筆者は「明治遊侠伝」を書き残しています。あるとき持参して、出版元も連絡取れない、どうにか再編して写真も入れたいと云ってきた。こちらも記載されている出版元に連絡をしたが、やはり不通。それならばと、金持ちになりたい、有名になりたいためかと問い、「いや、このような人物を世に知らせて、せっかくの人生に古い人間だが主人公の生き方と、それを面白がって育てた明治の傑物たちの心意気を知ってもらいたい」と。それならばと、ジスイ(綴じ目をばらしてデータ化」して、登場人物の写真を入れ、難解な文字を変換したりして、どうにか形は整った。題名は登場人物がたどりついた禅の僧名「愚庵」とした。以...死亡推定時刻もなく骸になったモノ書き

  • 人間考学 偽満州の官僚 と現代官僚気質 11 9/27 再

    佐藤慎一郎・もと御夫妻新京にて「いゃ偽満州は良かった。日本人も一緒に働いた。だが真面目な役人には困った。なにしろ、賄賂が下まで流れてこない。四角四面な日本人は生活が窮屈だ。」古老の語りである。「日本は早く負けて日本に帰ったほうがいい。そうでなければ日本そのものが無くなってしまう。吾々は泥水でも生きていけるが、日本人は澄んだ水に生きてきた。吾々は日本でも生きていけるが、日本人は泥水に染まってしまう。泥水は色、食、財、という欲望に素直に生きる姿だ。一人ひとりがバラバラになってまとまらなくなる。アジアで日本が無くなってしまうのは忍びない。だから、早く日本に帰らないと日本人そのものが無くなってしまう」新京、魔屈と云われた大観園の親分の忠告である。その満州で最後の重臣会議があった。終戦の翌日、城内では青天白日旗が翻...人間考学偽満州の官僚と現代官僚気質119/27再

  • 人間考学 真の侠客への勧め 2012 12/10 再

    陽明学者、漢学者と呼称のある昭和の碩学安岡正篤氏の長男正明氏は筆者に、父から直接学んだことは無いと語る。言われることといえば或る試験に及ばなかったとき、「試験とは落ちるものかね・・」と皮肉を言われたことがあったが、今どきは自棄になって不良になるか、怠惰な生活に堕ちないとも限らない、一種の冷酷さがあった。別に厭なオヤジだとは思わなかったが、世上の煩いごとに奔走するごとに感ずる細事,小事に拘泥する人間の姿を憂慮して、愛する豚児に厳しくあたったのかともおもえたという。人の心を思いやり、行く末を見越して今を考える俯瞰力は、冷酷とも思えた父の、゛教えない教育゛だったと回想していた。それは為政者の訓導者として、かつ日本の将来を憂慮して説く「人間学」は、親子の背中学的交感であったようだ。その正明氏だが、父が筆者に勧奨し...人間考学真の侠客への勧め201212/10再

  • 津軽は人がいる 「人間がおるじゃないか」 あの頃 2008再

    2008あの頃の青森県津軽の実相である「人間がおるじゃないか」それは津軽人が陥りやすいことへの戒語でもあった農産物では100%以上の自給率を誇る津軽だが、モノが無い。だが、不思議と寺院は改築を競っているし、役所の職員の風貌は、゛ゆとり゛を映し、駅前の遊戯店?、博打場と化したパチンコ店は女性客で繁盛している。とくに駅前の一等地は数多のサラ金に占有されている。とくに自殺が多い。もっとも警察がパチンコを仕切ってから、それが顕著に増加している。゛あのパチンコ屋では昨年だけで女性がトイレで何人自殺した゛東京でもよく聴く話だ。ところが取り扱いはパチンコ警営している地元警察である。ちなみに警察白書作成データーを尋ねると「死んだ場所まで・・」地元の人曰く、「津軽は死に場所が多い、八甲田、白神、岩木、みな解らない、だだそれ...津軽は人がいる「人間がおるじゃないか」あの頃2008再

  • 「五寒」 生じて国家無し 08 あの頃

    [亡国とは]“亡国は、亡国になってはじめて亡国を知る”と言います。国家の三要素である「領土」「民族」「伝統」を司るものは「人間」です。清朝末期の読書人(知識人)、梁巨川の殉世遺言録の校録者であり、朝野の知識人の隠れた導師であった景嘉は「人にして人でなくば、国は何で国と成りえようか」と述べ、序文において「世界で発生するあらゆる問題、及び一国一家に生ずる一切の問題は、実は人の問題とは切り離せない」と、いうことである。そして人の問題では、「とくに東洋の伝統が主張する人格の問題がとりわけ重要である。人格、人心、信義の重要さを知り、特に精神の独立、人格の独立、出たとこ勝負と己を偽り相手に従うことの不可、強いて相手を従わせることの不可を、心の深奥な所で反省することである」と、亡国に立ち至る人間の脆弱さを指摘している。...「五寒」生じて国家無し08あの頃

  • いま、津軽は旬の時期

    ことは人間の問題であるあの佐藤栄作首相は施政方針演説で間違いのないように目を凝らして読む箇所があった。「そもそも政治は人間の問題から発して・・」それは吉田学校の優等生が、その校長である吉田茂氏から言い含められたであろう、「文は経国の大業にして、不朽の盛事なり」という魏の文帝の言葉の教訓である。楠田秘書官によれば施政方針演説の草稿が出来上がると、佐藤は「安岡先生に御覧に入れるように」と促がされるのが通例だった。そして安岡正篤氏は決まって人間云々を挿入した。つまり、いくら官制学歴を得ても愚か者はいる、金があっても遣い方を知らないものもいる。その問題をリーダーの人格に求めたのである。それを外せば幾ら高邁な理屈やコンサルタントに委ねた政策でも実にならない、継続性、関連性、つまり統合性がない掛け声になってしまう危惧...いま、津軽は旬の時期

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