機織り唄
「明治30年代の生まれなら機織りの経験者」なら、祖母は機織りをしていたことになる。父が「家に保管していた」と話していたが、その道具は祖母や曾祖母が使っていたものだろう。・・・機織り「岡山県史民俗1」岡山県昭和58年発行大正頃までは、機織りは女の仕事であった。各戸に機があって、女たちは晴着から普段着・仕事着はもちろん、布団・蚊帳に前掛け・手拭いに至るまで、一切の衣料を織り出したものである。明治30年代までに生まれた女の人は、ほとんど機織りの経験者である。秋の収穫がすむと、春の彼岸まで、寒い時期は明けても暮れても、糸引きと機織りだった。高機で、一日一反織るのは難しい。どんな縞にするかで、どの糸が、いくらくらいいるか決まった。その計算を縞算用といい、難しいものだった。ええ綿と悪い綿により分けた。ええのは糸にひき...機織り唄
2023/02/28 14:19