生きている兵隊② 「生きている兵隊」事件
昭和13年著作の、石川達三の「生きてゐる兵隊」は、軍の検閲にかかるのは氏も確信していたことだろう。それでも書いたのは、それは作家として氏の矜持であったように思える。大きな権力の前に、自己の保身を微塵だに感じさせない作品。”東洋平和のために戦う正義の皇軍”と、国内が統一世論の時代に発表された稀有な本。・・・「在郷軍人会」藤井忠俊岩波書店2009年発行戦場の軍紀戦場における徴発その時食糧の補給が続かない時に日本軍はえてして末端の小部隊、時には分隊単位に食糧の調達をさせていたことが知られる。その時の調達は「微発」という用語で語られ、伝えられた。そしてほとんどは強制を伴った行為であった。この行為を軍紀違反にしたかどうかの確固とした事例が見出せない。これは軍上層部でも十分に意識されていないようである。ここで無名の兵...生きている兵隊②「生きている兵隊」事件
2024/07/08 15:35