花より男子二次小説、類つくです。 類とつくしの恋物語。 悲哀、ほのぼの、でも最後はハピエンで!
縁(えにし)& 命短し恋せよ乙女を投稿中です。
つくしは事故に遭った直後は意識があった。 りん・・りん‥何処なの?無事なの? つぅ・・嘘・・どうして私の目が見えないの? 目を凝らしてみるが、痛みだけが襲って来る。 りん・・りん・・返事して‥お願い・・りん・・ つくしは、譫言の様に呟いた。...
つくしが倒れた夕方に雨が降り出した。 あの日もこんな雨の日だった。 つくしが2度目の事故に遭った日…。 あの日も夕方に雨が降り出した。 新しいプロジェクトで横浜に来ていた類に連絡が来たのは つくしの事故後すぐだった。 事故に遭ったつくしが瀕...
つくしが倒れて、ルークはつくしを守るように つくしの傍をずっと離れずに、頬や手を頻りに舐めまわす。 りんは、一生懸命に駆けてはな枝に知らせに行った。 はな枝は、使用人たちに掃除の指示を出している最中だった。 「はあはあ・・は・・な・・えちゃ...
りんは、つくしの言う通りに庭でルークと待っていた。 ねぇ、るーく・・どうしよう。ママがね・・わたしをおもいだして くれないの。きっとママは、パパとりんをわすれて・・。 ほかのこのママになるんだとおもうの。 だって、ママがそういったんだ・・。...
りんが、失語症になり言葉が通じない為に 小さな持ち運び出来るホワイトボードを用意していた。 「りんちゃん、ねぇピクニックごっこしない?」 そう問いかけて、つくしはりんにホワイトボードを手渡し ペンを渡した。りんはそれを受け取りホワイトボード...
柔らかな朝の陽ざしがカーテン越しに 部屋に差し込み、朝を告げた頃 りんは、ママ譲りの大きな瞳をぱちりと開けた。 横に眠るママを見て、安心してもう一度ママの温もりを 感じる為に布団に潜り込む。 そして、りんは嬉しくて嬉しくてママの顔をまじまじ...
つくしは、夜中に目を覚ました。 誰かの手が自分の手を握っていた。 「えっ?花沢さん・・・?どうしてこの部屋に?」 ここってりんちゃんのお部屋じゃないのね? あゝ私が倒れたからこの部屋に運んでくださったんだわ。 りんちゃん、平気かしら・・。 ...
つくしは、帰りのタクシーの中で眩暈と強烈な頭痛に悩まされていた。 耳がツーンと詰まった感じになり、キーンと耳鳴りがするかと 思えば、頭が割れる程の痛みが襲ってくる。 顔色が真っ青になり、気分が悪い。 「お客さん、もうすぐ着きますけど‥大丈夫...
花沢の邸に病院から電話が入った。 つくしの診察を医師の都合で来週の火曜日の夕方に変更したい それも往診と言う形を取らせて欲しいという、電話につくしは快く快諾した。 往診は正直言って、つくしにも都合が良いのである。 今、りんを一人にするのは可...
つくしは、りんが普通の状態では無いと 病院から戻った時から感じていた。 あの日以来、幼稚舎もお休みしている。 声を発しない事もそうだが、何がここまでりんを苦しめているのか知りたくて りんに直接聞く事はしなかったが、小百合に何か事情を知ってい...
りんの入院は1日だけになった。 理由は、りんが邸に帰りたがったからである。 りんは、ただただ・・つくしに逢いたかった。 ママに大丈夫よと抱きしめて欲しかったのである。 翌朝、りんが類とはな枝と共に戻って来た。 「りんちゃん、お帰りなさい大丈...
りんが見つかったと、花沢の邸に連絡が入った。 「はな枝、りんが見つかった幼稚舎のトイレに 閉じ込められてたよ。」 「まあ、なんて事でしょう・・。類様、それでりん様のご様子は?」 「はな枝、悪いけど今から直ぐに病院に来てくれないだろうか? り...
英徳学園幼稚舎のプール脇のトイレの一番奥 そこに、りんは一人っきりで閉じ込められた。 北側に位置するそこは、昼間でも電気を付けないと真っ暗な上に プール使用期間では無い今は、閑散としていて誰もここにはやってこない。 最初は声を張り裂ける程に...
「はな枝さん、今の電話‥花沢さんですか?誘拐って聞こえましたけど・・。」 「つくし様・・何でもございません‥気になさらなくて大丈夫です。」 「でも、英徳幼稚舎って・・りんちゃんに何かあったんですか?」 ここまで知られていては、隠す事も出来な...
りんが、居なくなったと電話が花沢の邸にあったのは お昼少し前の事だった。 「花沢さんのお宅でしょうか?英徳幼稚舎のりんさんの担任の藍沢と申します。」 「これは、りん様がいつもお世話になっております。」 「実は、りんさんが今朝登園されたのは私...
つくしに送って貰ったりんは、いつもより機嫌が良かった。 だけど、それを面白くないと思う意地悪な お友達が英徳の幼稚舎には居たのだ。 「りん、いまのひとあんたのママ?」 「りんのママって、パパとりこんして出て行ったらしいよ? うちの、ママが言...
つくしは、りんのお迎えだけのつもりだったのだが、 見送るときに寂しそうな顔のりんを見ると 思わず、一緒に車に乗り込んでいた。 「つーちゃん?」 「あっ、あははっ・・私ったら・・一緒に乗っちゃった。 小林さんすみません・・このまま私もりんちゃ...
怖い夢を見た、それは覚えているが どんな夢だったったのか、朝になったらつくしは内容を全然想い出せなかった。 翌朝自分の部屋の様子が、昨夜と少し違う事に気づいた。 誰かが部屋に入って来たのか、ベッドルームのサイドテーブルに 見覚えの無いタオル...
その日の雨は夜遅くまで降り続いた。 午後11時55分 もうすぐ日付が変わる頃、つくしは夢に魘されていた。 自分が誰だか分からない、こんな風に思ったのは1度だけじゃない・・。 あの日目を覚ました私は何もかも忘れてしまっていた。 目を覚ましたの...
花沢物産社長室 「社長、大学病院のベン・ハイネン医師からお電話です。」 「あゝありがとう。新堂、悪いけど席を外して貰える?」 「はい、畏まりました。」 「お電話代わりました、花沢です。」 「本日の診療が終わりました・・。奥様ドイツ語話せるよ...
つくしは、ベン医師に言われたドイツ語の事が何故か気になっていた。 花沢の迎えの車に乗ってずっと無言のまま、何かを考えているつくしに 小百合が話しかけた。 「お嬢様?」 「えっ?あゝ小百合さん、何?」 「雨が・・降りだしそうですね?」 「えっ...
つくしの、気持ちは何故か落ち着かない。 りんに聞いた、東の角部屋が花沢夫婦の寝室だという 事実と、はな枝から聞いた花沢さんの奥様が入院中だという 事実を知り何故か動揺している自分がいる。 何故なのだろう? あの時思わずりんに寝室はどんな部屋...
つくしは、自分の思い違いだったのだと自分に言い聞かせる。 もしかして・・。 自分が忘れた大事な記憶は この花沢家の事ではないのかと一瞬考えたのだ。 自分が花沢類の妻で、りんの母親であり・・。 そしてこの家の若奥様・・・。 馬鹿げている・・。...
小百合の何かを誤魔化すような態度に つくしは、何かを感じ取ったが黙って小百合の言う通りにその場を離れた。 ルークはお友達に会えたのに残念そうに後ろを振り返りながら、つくしの後を追う。 「お嬢様、今日はなんだか疲れましたね車で迎えに来て貰いま...
ルークの散歩に行くと言うつくしに、はな枝はそんな事は私どもが やりますのでと言うが、 本来の性格が出てしまうのか、お世話になっているので 少しでも、何かさせて欲しいと言うつくしに はな枝は、快くお願いした。 だが、必ず小百合さんと一緒にとい...
花沢家で過ごす日々は、とても穏やかだった。 朝はルークがつくしを起こしに来てくれる。 最初はびっくりしたつくしも今では朝ルークに起こされるのを 心待ちにしていた。 ルークはベッドに眠っているつくしの頬をペロペロ舐めるのだ。その舌の感触が 擽...
ベン医師と最初に挨拶を交わしたのは、自分では無く何故花沢さんなのだろうか? つくしは、少し変だと思ったが口に出さずに30分以上診察室の待合室で 類が出てくるのを待った。 「ねぇ、小百合さん花沢さん遅いと思わない?医師と何を話しているのかしら...
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