7月8日。安部元総理が暗殺されて3年が経ちました。明治32年に建てられた古民家の棟の材木。棟材と言うのは屋根の一番てっぺんで支える材で長さが5mほどある山栗の材木です。単純に年輪を数えたら160年ほどの樹木で、年輪が詰まっていたからあまり育ちの良くない山の中に生きていた樹ですね。栗の実から目を出せば周りは大きな成木ばかりで葉を広げることもできない。日の光を求めて上へ上へと必死に成長して少しずつ幹を太らせていった。でも、その山は決して条件の悪い山ではなかったから風や雪から周りの樹木が守ってくれていたので、ねじれや曲がりもなく育てられた。現在では奇跡の一本ですね。ついつい木と対話してしまいます。この棟材。中越地震の時に倒壊した家屋から回収してきたもので、越後の古民家のものです。明治32年と言えば1899年。川...古材