歌集を散策
昔むかし私は文学少女だった。小説を食べるように読んだ。今はほとんど読まない。歌集ばかり読んでいる。歌集は1ペ一ジに多くて5首、平均3首だ。その行間を楽しむことができる。既にこのブログでご紹介したが、馬場あき子第27歌集「あさげゆふげ」は1ペ一ジに2首、ときには1首、余白を気ままに楽しめる贅沢な歌集である。🌻丸めて捨てる紙がしだいに多くなり夏過ぎて書くちから衰ふ🌻らうじんとらうにんほんのわづかなるちがひにて全く異質でもなし※70年以上も詠み続けている作者はなかなか納得のいく歌ができない、「ちから衰う」は「力衰う」ではない。※老人と浪人はたしかに少しちがう。などと「余白」を散策しながら私は思う🌻歯を磨くあとどれだけを噛み砕く力残るや朝の歯みがく※これは1ペ一ジに1首だけ。余白が淋しい。白が震えたり、吐息になったりす...歌集を散策
2019/09/30 14:05