2024 日本監督、脚本 安田淳一普通に面白かったが、派手な神輿に乗せてのお祭り騒ぎが過ぎる落雷のショックによって、京都太秦撮影所にタイムスリップした幕末の会津藩士を描いたコメディ。自主制作映画ながら最終的には全国100館で公開される大ヒッ...
旧作から新作まで、映画、ロック、漫画について、これまで触れてきたものを片っ端からレビューしてます。ネタバレ無しでオススメの一作をご推薦。
1994年初出 六道神士辰巳出版成人誌に連載されたエクエル・サーガのパイロット版とでも言うべき数話が収録された1冊。なんせ成人誌ですんで、当たり前の話なんですけど毎回毎回意味なくエロシーンがあって、それがもうどうにもわずらわしいというか、う
1996年初出 六道神士少年画報社ヤングキングコミックス 全27巻全く予備知識なしで手にとったので、絵柄とタイトルから想像するに「多分角川系の中世異世界ファンタジーなんだろうなあ」「ニッチな読者層にしか訴えかけてないんだろうなあ」と、一方的
2016年初出 TAGRO講談社モーニングKC 1~2巻(全5巻)江戸時代に流行した別式女(女性剣士の武芸指南役)を主人公に据えた時代劇。もちろん作者が作者ですし、絵柄も変わってないんで、真っ当な時代劇になるはずもなく、現代用語やスラングが
2016年初版 TAGRO太田出版イキガミ様と呼ばれる不老不死らしき中年の男性を崇める文化のある、とある港町での日常を描いた群像劇。ちょっと説明しにくいんですが、宗教漫画や民俗学ベースの寒村ホラーというわけではありません。どっちかというとゆ
2006年初出 TAGRO講談社モーニングKC 1~2巻(全11巻)作者の名を一躍知らしめた出世作。後にアニメ化もされたみたいですね。よくまあアニメ化できたものだ、と思ったりもしますけど。この作品があったからこそ宇宙賃貸サルガッ荘(2001
1996~01年初出 TAGROスタジオDNA同人誌時代の作品も含む短編集。絵柄が現在と全く違うものもあって興味深いんですが、一刀両断してしまうなら「青いなあ」ってところでしょうか。どこか初期の浅野いにおに通じるものもあったり。切り口がおも
2001年初出 TAGRO講談社モーニングKCDX 全4巻宇宙船の墓場と呼ばれる、サルガッソー宙域に迷い込んで出られなくなった主人公が、なぜか宙域中心部の古びたアパートで同じ漂流者たちと共同生活を送る羽目になる様子を描いたドタバタSFコメデ
1987年初版 大野安之夢元社LIVEコミックス人類が広く宇宙に版図を広げた未来を舞台に、なぜかいつも水着姿の主人公ヒロインが、自社製品を他天体住人に売りつけるべく、セールス活動に邁進する様子を滑稽に描いたドタバタSFギャグ。いかにも80年
日本 2020監督 下村勇二脚本 灯敦生伝説の剣豪、宮本武蔵の吉岡一門との戦いを描いた剣戟アクション映画。うーん、今あえて宮本武蔵と吉岡家の戦いを映像化するって、どうなんだ?と正直思わなくもないんですよ。あまりに有名なのは言うに及ばず、それ
2009年初出 小田ひで次講談社KCデラックス 1巻超小型のマンモスが突然現れたことによる騒動を描いたホームドラマなんですけど、いやいやいやマンモスって、どうよ?と思わず考え込んでしまった一作。マンモス、小型でかわいいか?と。あと小型である
2005年初出 小田ひで次エンターブレインビームコミックス 1巻一体どこまでが現実に即してるのか、さっぱりわからない虚々実々な内容のエッセイコミック。ご自身でもつっこんでらっしゃるが「小田ひで次みたいな漫画家がやることじゃねえなあ」ってのは
2020 ノルウェー監督 アンドレ・ウーヴレダル脚本 アンドレ・ウーヴレダル、ノーマン・ルスペランス、ジェフ・ブセティル北欧神話をベースに、あるきっかけから人を超えた能力を得た男の命運を描くSFファンタジー。なんとも真っ当なヒロイックファン
2000年初出 小田ひで次講談社アフタヌーンKC 全2巻ミヨリの森(2003~)を先に読んでしまったので、小田ひで次もデビュー当時から随分変わったなあ、という印象を先ごろ受けたんですが、ちゃんと架け橋たるミッシングリンクな作品が存在してまし
2003年初出 小田ひで次秋田書店ボニータコミックスこの作品がボニータに連載されてた、ってのも驚きなんですが、少女誌掲載が何らかの影響を及ぼしたのか、随分上手になった、と感じられたのも喜ばしい驚きの一つ。デビュー作である拡散(1993~)な
1993年初出 小田ひで次エンターブレインビームコミックス 上、下巻どこか風変わりな少年、カッちゃんの身の上に起こった奇妙な現象を描くSFファンタジー。タイトルが「拡散」なわけですけど、これ、読んでそのまま主人公カッちゃんに起こった物理現象
1969年初出 水野英子中央公論社おそらくロック漫画の嚆矢、草分けといっていい一作なのではないか、と思います。作者はトキワ荘世代らしいですが、多分、日本の漫画文化草創期を支えたビッグネームなみなさんの誰一人としてこれは描けなかっただろうし、
アメリカ 2020監督、脚本 ニコラス・ペッシェ実はこの作品が、ハリウッド版「呪怨」の第4弾だったなんて全く知らなくて。制作にサム・ライミが名を連ねてたんで、なんとなく気になって手にとった、というのが正直なところ。しかしサム・ライミもホラー
アメリカ 2017監督 キャスリン・ビグロー脚本 マーク・ボール1967年に起こった、米国史上最悪と呼ばれるデトロイト暴動を映画化した実話もの。物語の主筋となっているのは、後に長い裁判へと発展したアルジェ・モーテル事件。暴動3日目の夜、ふざ
2012年初出 つばな太田出版 FXコミックス同じ学校に通う中学生二人の、説明のつかない共時性を描いたファンタジー。えー、一応便宜的にファンタジーと書きましたが、厳密にいうと幻想文学的な漫画、といったほうが的確かもしれません。なんせ「バベル
アメリカ 1942監督 アルフレッド・ヒッチコック脚本 ピーター・ヴィアテル、ジョーン・ハリソン、ドロシー・パーカー飛行機工場で起こった爆破事件の犯人に仕立て上げられた主人公が、真犯人を暴くべく、僅かな手がかりを追って逃走の旅を続けるサスペ
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2024 日本監督、脚本 安田淳一普通に面白かったが、派手な神輿に乗せてのお祭り騒ぎが過ぎる落雷のショックによって、京都太秦撮影所にタイムスリップした幕末の会津藩士を描いたコメディ。自主制作映画ながら最終的には全国100館で公開される大ヒッ...
2024 韓国監督、脚本 ク・テジン「恐怖の村」シリーズみたいなもの、と考えてほぼ間違いない あっ(察し)韓国で心霊スポットとして有名な「ヌルボムガーデン」を題材に、オリジナルの怪異譚をでっちあげた心霊ホラー。えー、自宅で視聴する前に「ヌル...
2022 イギリス監督、脚本 ベン・グッガーあの漫画やあの映画のようだが、世紀末救世主覇者は登場しない終わりなき冬の到来によって文明が崩壊した世界に生き抜く親子と、共に暮す彼女?を描いたサバイバルアクション。えー、わかりやすく言うなら(逆に...
2024 アメリカ監督、脚本 アレックス・ガーランド演出は恐ろしくリアルだが、肝心の内戦という設定がリアルに感じられないジレンマアメリカで19の州が独立を宣言し、テキサスとカリフォルニアを中心とした西部勢力と政府軍の内戦が勃発した未来を描く...
2011年初出 松本次郎新潮社バンチコミックス 全7巻さて、松本次郎のことはウェンディ(1996~)の頃から知っていて、フリージア(2003~)も全巻読破してたりするんだけど、好きな漫画家ですか?と問われると「微妙・・・」と答えてしまうライ...
2023 アメリカ監督、脚本 クリストファー・ボルグリアイディアが独特だからといって、面白くなるとは限らないあら、こんなところにも、またニコラス。ってなわけで、ちょっとでも油断をすると「僕、親和性高いですよ」とばかりにどこにでもひょいひょい...
2018年初出 鶴淵けんじエンターブレインビームコミックス 1~7巻(以降続巻)飛鳥時代を舞台に、神と人の関わりを役行者とその弟子の旅を通じて描いた古代ファンタジー。なぜか2018年前後に、日本神話の神々を題材とした漫画作品が同時多発的に各...
2021年初出 江野朱美小学館裏サンデーコミックス 1~5巻(以降続巻)「神」と呼ばれる謎の生命体に各地を占拠され、かつての半分の領土で暮らすことを余儀なくされた日本にて、「神」を駆除すべく戦う対神科学研究所職員の活躍を描いたディストピアS...
2023年初出 武田登竜門双葉社アクションコミックス 1~3巻(以降続巻)国々を領主と呼ばれる貴族が支配する世界を背景に、体を失った王族の箱入り王子とドガと呼ばれる便利屋の女の「海」を目指す旅を描いたアクションファンタジー。しかしまあつくづ...
2018年初出 森泉岳土エンターブレインビームコミックス独自路線を行く孤高の漫画家、森泉岳土が初めて挑むSFとの触れ込みでしたが、うーん。これはねえ、どうなんでしょ。独特の作画が他にない漫画空間を産んでいることは間違いないと思うんですが、プ...
2018年初出 手塚治虫/カネコアツシマイクロマガジンTCコミックス 全3巻手塚治虫生誕90周年を記念して全18冊が刊行された漫画雑誌、テヅコミに創刊号から連載された作品。テヅコミに掲載されている作品はすべてが手塚治虫作品のカバーなわけです...
2012年初出 庄司創講談社アフタヌーンKC 全2巻全面核戦争を回避するために「ペインフリー」と呼ばれる新技術を全人類に施術しようとする世界で、「発現力」と呼ばれる物理を超えた計算式を武器に、世界へ挑もうとするたった3人の反政府組織を描いた...
2022年初版 武田登竜門エンターブレインビームコミックス<収録短編>その時がきたら10分後に警察は来た初夜はつつがなくよかったね楽園悪くはねえけど大好きな妻だった発表年が記載されてないんでいつ頃描かれたものなのかわからないんですが、絵柄か...
2018年初出 武田登竜門双葉社webアクションコミックス 全4巻人と人以外の人種が共に暮らす世界で、縁もゆかりも無い3人の逃避行を描いたクライムアクション。男は組織に臓器を入れ替えられた人造人間、女は謎の少数種族で200年以上生きる娼婦、...
2021年初出 みやまるんエンターブレイン青騎士コミックス 1巻(以降続巻)中世ヨーロッパっぽい世界を舞台に、どん底の人生から魔女の力を借りて一発逆転を狙う孤児だった女ロザリアを描いた悪徳のピカレスク。当たり前に王族が民を支配していて、貧富...
2014年初出 カネコアツシエンターブレインビームコミックス 全7巻ギルドと呼ばれる謎の組織に所属する殺し屋連中の暗躍を描いたダーク・ファンタジー?主人公は「デスこ」と名乗る子どもの殺し屋なんですが、これが恐ろしいほどの腕利きで。大人顔負け...
1977年初出 小池一夫/田上憲治双葉社アクションコミックス 全3巻殺し屋を殺す殺し屋、として闇社会に暗躍する元特別警護警察官を描いたクライムアクション。うーん、殺し屋殺しなあ・・。なんか舌噛みそうというか、一周回って結局は同じ場所に立って...
1976年初出 上村一夫双葉社アクションコミックス 全4巻昭和の絵師と呼ばれた漫画家、上村一夫の半自叙伝的戦後史。当時の劇画界隈を語るうえで必ず名前のあがる1人だったりしますが、私は同棲時代(1972~)しか彼の作品を読んだことがなくて。え...
2024 イギリス/アメリカ監督 ルイーザ・ウォーレン脚本 ハリー・ボックスリーこの映画を庵野よろしく「シン」で括ってしまおうとする姑息な思いつきがもう腹立つプー あくまのくまさん(2023)やマッド・マウス(2024)等々、ここ最近のホラ...
2024 アメリカ監督、脚本 ケリー・マーセルさんざん笑わせられて、最後にはぐっと来る、エンタメの良質なサンプルのような作品ソニーズ・スパイダーマン・ユニバースの唯一なヒットシリーズであり、三部作の最終作。前作はあんまり評価してなかった私で...
2011 アメリカ監督、脚本 テレンス・マリック 厳格で父権主義まるだしな父親と、3人の息子のしんどい関係を描いた家族ドラマ。 見事に評価が真っ二つに別れてる作品だと思うんですが、ぶっちゃけ私は初見でこりゃ天才!と思ったクチ。 なんか体力が
スウェーデン/アメリカ/フランス 1986監督、脚本 アンドレイ・タルコフスキー ソビエト連邦(旧ロシア)の巨匠、タルコフスキーの遺作。 ある日突然、核戦争が勃発したとの知らせを受けた大学教授の男と、その家族の一日を描いた作品。 えーあらか
アメリカ 2001監督、脚本 デヴィッド・リンチ ツイン・ピークス(1990~)を世界中で大ヒットさせたデヴィッド・リンチが、再びその手のミステリに挑んだ、と当時大きく話題になった一作。 難解、と評判な作品ですが、もう本当にその通りで。 と
アメリカ 2000監督 グレゴリー・ホブリット脚本 トビー・エメリッヒ オーロラの輝くある夜、古びた無線機を通じて死んだはずの父親と時空を超えて交信するという、信じられない経験をした主人公の、激動の運命の変転を描くファンタジックな家族ドラマ
1970 アメリカ/メキシコ監督、脚本 アレハンドロ・ホドロフスキー カルト的人気を誇った変な西部劇。 いわゆる有名どころや、西部劇ファンがイメージするどのウエスタンとも違っていることは確かです。 数十年前、初めてみたときは正直意味がわかり
1998 アメリカ監督 ヴィンセント・ギャロ脚本 ヴィンセント・ギャロ、アリソン・バグノール 無実の罪で収監された男の、出所後の迷走ぶりを描いた青春?恋愛?映画。 前科者の更生がテーマなのかな?とあらすじだけを読んでたら勘違いしそうですが、
アメリカ 1995監督 ブライアン・シンガー脚本 クリストファー・マッカリー 五人の前科者の犯罪計画の顛末を、驚きのオチで結んでみせたクライムサスペンス。 ああ、そういえばブライアン・シンガーの出世作として有名なこの一作、見てなかったわ、な
日本 2006監督 今敏脚本 水上清資、今敏 DCミニと呼ばれる夢を共有する機器を巡る騒動を描いたSFアニメ。 公開当時に一度見て、今回再視聴なんですけど、2024年を迎えたおよそ20年後の現在ですら、未だにこの作品の評価が高いことに驚きで
1967 日本監督 小林正樹脚本 橋本忍 主君の命により、藩主お手付きの女を息子の妻にあてがわれた侍の、命がけの抵抗を描いた時代劇。 切腹(1962)があまりに面白かったんで、続けて掘り起こしてきた小林監督の時代劇ですが、これがまためっぽう
1968 日本監督 熊井啓原作 木本正次 当時、世紀の難事業と言われた、長野県黒四ダムの建設工事に従事する人々を描いた群像劇。 石原裕次郎の意向で長年メディア化されず、見たくても見れない伝説の邦画タイトル、と記憶してるんですが、先日、たまた
日本 1962監督 小林正樹脚本 橋本忍 食い詰めた貧乏侍の死を巡って、主家家老の欺瞞を追求する一人の浪人の姿を描く時代劇。 なんといっても独特なのは物語のプロットでしょうね。 まず前提として、見ず知らずの武家屋敷の庭で切腹させてくれ、と申
2023 アメリカ監督 ロバート・ロドリゲス脚本 ロバート・ロドリゲス、マックス・ボレンスタイン ふと目を離した隙に子供を誘拐されてしまった刑事の、心の闇とそれでもなんとか立ち直ろうとする苦悶の日々を描いたドラマ・・・かと思いきや、驚きのど
2022 アメリカ監督 ダーレン・アロノフスキー脚本 サム・D・ハンター 過食がたたって、恐ろしく太ってしまったがゆえに、自室から出られなくなってしまった男の、別れた妻や娘との関わりを描く人間ドラマ。 特殊メイクだとはわかっていても、主演で
2021 アメリカ製作、監督、原案 フィル・ティペット 荒廃した未来の地下世界を描くストップモーションアニメ。 企画自体は90年代に始動していたらしいんですが、CG隆盛のあおりを受け頓挫、近年になって協力者が現れ30年越しにようやく完成にこ
2021 イラン/フランス監督、脚本 アスガー・ファルハディ 拾った金貨を着服せずに持ち主へ返したことがネットで評判になり、一夜にして「正直者の善人」として有名人になった主人公の、思わぬ運命の変転を描いた人間ドラマ。 主人公ラヒム、実は刑務
2023 アメリカ監督 アンドレ・ウーヴレダル原作 ブラム・ストーカー ブラム・ストーカーの小説「デメテル号船長の航海日誌」の初映画化らしいんですが、そのトピックにくすぐられる人って、ものすごく少ない気がするんですがどうなんでしょう? 熱心
アメリカ 2022監督 ジェシー・V・ジョンソン脚本 ジェシー・V・ジョンソン、エリック・マルティネス つい先日、オルガ・キュリレンコ主演のアクション映画、ハイ・ヒート その女諜報員(2022)を見たばかりだというのに、立て続けにまたオルガ
日本 2023監督、脚本 萩上直子 東日本大震災直後の関東を物語の起点とした、平凡な主婦の暮らしぶりを描くホームドラマ。 すごく簡単に言ってしまうなら、ああ、自分はもっと自由になっていいんだ・・と主人公依子が気づくまでのプロセスをじっくり描
2022 アメリカ監督 タイ・ウエスト脚本 タイ・ウエスト、ミア・ゴス 三部作になることがアナウンスされているXシリーズの第二弾。 時間軸からすると今作が一番最初の物語、ということになるか。 前作X(2022)はそれほど評価してなかった私で
フィンランド/エストニア/ドイツ/ロシア 2021監督 ユホ・クオスマネン原作 ロサ・リクソム 世界最北端の駅に向かう寝台列車のコンパートメントで、偶然乗り合わせた男女の噛み合わない道行きを描いたロードムービー。 私はあんまりこの手の映画を