2011年初出 松本次郎新潮社バンチコミックス 全7巻さて、松本次郎のことはウェンディ(1996~)の頃から知っていて、フリージア(2003~)も全巻読破してたりするんだけど、好きな漫画家ですか?と問われると「微妙・・・」と答えてしまうライ...
旧作から新作まで、映画、ロック、漫画について、これまで触れてきたものを片っ端からレビューしてます。ネタバレ無しでオススメの一作をご推薦。
2011 アメリカ監督、脚本 テレンス・マリック 厳格で父権主義まるだしな父親と、3人の息子のしんどい関係を描いた家族ドラマ。 見事に評価が真っ二つに別れてる作品だと思うんですが、ぶっちゃけ私は初見でこりゃ天才!と思ったクチ。 なんか体力が
スウェーデン/アメリカ/フランス 1986監督、脚本 アンドレイ・タルコフスキー ソビエト連邦(旧ロシア)の巨匠、タルコフスキーの遺作。 ある日突然、核戦争が勃発したとの知らせを受けた大学教授の男と、その家族の一日を描いた作品。 えーあらか
アメリカ 2001監督、脚本 デヴィッド・リンチ ツイン・ピークス(1990~)を世界中で大ヒットさせたデヴィッド・リンチが、再びその手のミステリに挑んだ、と当時大きく話題になった一作。 難解、と評判な作品ですが、もう本当にその通りで。 と
アメリカ 2000監督 グレゴリー・ホブリット脚本 トビー・エメリッヒ オーロラの輝くある夜、古びた無線機を通じて死んだはずの父親と時空を超えて交信するという、信じられない経験をした主人公の、激動の運命の変転を描くファンタジックな家族ドラマ
1970 アメリカ/メキシコ監督、脚本 アレハンドロ・ホドロフスキー カルト的人気を誇った変な西部劇。 いわゆる有名どころや、西部劇ファンがイメージするどのウエスタンとも違っていることは確かです。 数十年前、初めてみたときは正直意味がわかり
1998 アメリカ監督 ヴィンセント・ギャロ脚本 ヴィンセント・ギャロ、アリソン・バグノール 無実の罪で収監された男の、出所後の迷走ぶりを描いた青春?恋愛?映画。 前科者の更生がテーマなのかな?とあらすじだけを読んでたら勘違いしそうですが、
アメリカ 1995監督 ブライアン・シンガー脚本 クリストファー・マッカリー 五人の前科者の犯罪計画の顛末を、驚きのオチで結んでみせたクライムサスペンス。 ああ、そういえばブライアン・シンガーの出世作として有名なこの一作、見てなかったわ、な
日本 2006監督 今敏脚本 水上清資、今敏 DCミニと呼ばれる夢を共有する機器を巡る騒動を描いたSFアニメ。 公開当時に一度見て、今回再視聴なんですけど、2024年を迎えたおよそ20年後の現在ですら、未だにこの作品の評価が高いことに驚きで
1967 日本監督 小林正樹脚本 橋本忍 主君の命により、藩主お手付きの女を息子の妻にあてがわれた侍の、命がけの抵抗を描いた時代劇。 切腹(1962)があまりに面白かったんで、続けて掘り起こしてきた小林監督の時代劇ですが、これがまためっぽう
1968 日本監督 熊井啓原作 木本正次 当時、世紀の難事業と言われた、長野県黒四ダムの建設工事に従事する人々を描いた群像劇。 石原裕次郎の意向で長年メディア化されず、見たくても見れない伝説の邦画タイトル、と記憶してるんですが、先日、たまた
日本 1962監督 小林正樹脚本 橋本忍 食い詰めた貧乏侍の死を巡って、主家家老の欺瞞を追求する一人の浪人の姿を描く時代劇。 なんといっても独特なのは物語のプロットでしょうね。 まず前提として、見ず知らずの武家屋敷の庭で切腹させてくれ、と申
2023 アメリカ監督 ロバート・ロドリゲス脚本 ロバート・ロドリゲス、マックス・ボレンスタイン ふと目を離した隙に子供を誘拐されてしまった刑事の、心の闇とそれでもなんとか立ち直ろうとする苦悶の日々を描いたドラマ・・・かと思いきや、驚きのど
2022 アメリカ監督 ダーレン・アロノフスキー脚本 サム・D・ハンター 過食がたたって、恐ろしく太ってしまったがゆえに、自室から出られなくなってしまった男の、別れた妻や娘との関わりを描く人間ドラマ。 特殊メイクだとはわかっていても、主演で
2021 アメリカ製作、監督、原案 フィル・ティペット 荒廃した未来の地下世界を描くストップモーションアニメ。 企画自体は90年代に始動していたらしいんですが、CG隆盛のあおりを受け頓挫、近年になって協力者が現れ30年越しにようやく完成にこ
2021 イラン/フランス監督、脚本 アスガー・ファルハディ 拾った金貨を着服せずに持ち主へ返したことがネットで評判になり、一夜にして「正直者の善人」として有名人になった主人公の、思わぬ運命の変転を描いた人間ドラマ。 主人公ラヒム、実は刑務
2023 アメリカ監督 アンドレ・ウーヴレダル原作 ブラム・ストーカー ブラム・ストーカーの小説「デメテル号船長の航海日誌」の初映画化らしいんですが、そのトピックにくすぐられる人って、ものすごく少ない気がするんですがどうなんでしょう? 熱心
アメリカ 2022監督 ジェシー・V・ジョンソン脚本 ジェシー・V・ジョンソン、エリック・マルティネス つい先日、オルガ・キュリレンコ主演のアクション映画、ハイ・ヒート その女諜報員(2022)を見たばかりだというのに、立て続けにまたオルガ
日本 2023監督、脚本 萩上直子 東日本大震災直後の関東を物語の起点とした、平凡な主婦の暮らしぶりを描くホームドラマ。 すごく簡単に言ってしまうなら、ああ、自分はもっと自由になっていいんだ・・と主人公依子が気づくまでのプロセスをじっくり描
2022 アメリカ監督 タイ・ウエスト脚本 タイ・ウエスト、ミア・ゴス 三部作になることがアナウンスされているXシリーズの第二弾。 時間軸からすると今作が一番最初の物語、ということになるか。 前作X(2022)はそれほど評価してなかった私で
フィンランド/エストニア/ドイツ/ロシア 2021監督 ユホ・クオスマネン原作 ロサ・リクソム 世界最北端の駅に向かう寝台列車のコンパートメントで、偶然乗り合わせた男女の噛み合わない道行きを描いたロードムービー。 私はあんまりこの手の映画を
2023 日本監督 行定勲原作 長浦京 大正末期の日本を舞台に「最も排除すべき日本人」と呼ばれた敏腕女諜報員、小曾根百合の暗闘を描いた歴史活劇。 消えた陸軍資金を取り戻すためのキーとなる少年を、なかんずく守る羽目になる主人公の孤独な戦いに焦
アメリカ 2022監督 ザック・ゴールデン脚本 ジェームズ・ピーダーセン オルガ・キュリレンコ大好きなんで、見た一作。 ほう、主役でアクション映画やるのか、あんまり最強の女ヒットマンとか女スパイとか似合いそうな感じではないけど(ボンドガール
2021 イタリア/ベルギー監督 ガブリエーレ・マイネッティ脚本 二コラ・グアッリャノーネ、ガブリエーレ・マイネッティ 人とは違う能力を隠す(活かす?)ために、サーカス団に属して芸を売る4人組へ迫る戦禍の足音を描いたアクションファンタジー。
2023 アメリカ監督 アンヘル・マヌエル・ソト脚本 ギャレス・ダネット=アルコセル シリーズ終幕が告知済みのDCエクステンデッド・ユニバースの第17作目。 このあとアクアマン/失われた王国(2024年1月現在公開中)でDCEUは一区切りな
2021 ノルウェー/デンマーク/スウェーデン/フィンランド監督、脚本 エスキル・フォクト 人あらざる力に目覚めた子どもたちが、その力を持て余して?暴走してしまうお話。 いわゆる非接触テレパスだったり念動力だったりが、団地の子供たち数人に突
2022 韓国監督、脚本 パク・イウン 邦題につられて、ついこの作品に手を出した映画ファンが相当数いたであろうことは想像に難くない。 いや、まあ私のことなんですけどね。 だってブルドーザー少女だよ? ブルドーザー✕少女だから。 完全に対極に
2023 アメリカ監督、脚本 ウェス・アンダーソン アメリカ南西部の町で1955年に開催された科学賞受賞イベントの様子を描いた妙なコメディ。 まあ、アンダーソンらしいというか、これ以上ないぐらいアンダーソンというか。 作品の煽り文句を考えた
2023 アメリカ監督 エリザベス・バンクス脚本 ジミー・ウォーデン 偶然コカインを口にしてしまった事で完全にキマってしまった熊に、運悪くも襲われてしまう人たちを描いたパニックスリラー。 またバカなアイディア考えついたやつがいるよなあ、ほん
オーストリア/ルクセンブルグ 2021監督 ステファン・ルツォビツキー脚本 ロバート・ブッフシュベンター、ハンノ・ピンター、ステファン・ルツォビツキー 第一次世界大戦後の、混乱冷めやらぬオーストリアにて暗躍する連続殺人鬼を追う、元刑事の退役
2022 スイス監督 ヨハネス・ハートマン脚本 サンドロ・クロプシュタイン、ヨハネス・ハートマン、グレゴリー・ビトマー、トレント・ハーガ かの有名な児童文学の名作「アルプスの少女ハイジ」を、わざわざエログロバイオレンスに仕立て直したバカ映画
2019年初出 四方山貴史小学館裏少年サンデーコミックス 1~5巻(以降続刊) まあ、よくある異能バトルアクション漫画かな、と最初は思ってたんです。 ジョジョってことはないだろうけど、高橋慶太郎とか広江礼威に準拠する、みたいな感じの。 なん
2020年初出 山田鐘人/アベツカサ小学館サンデーコミックス 1~7巻(以降続刊) いわゆるRPGのドラゴンクエストにおける、魔王討伐後の日々をぼんやりと仮想したかのような作品。 前提としてドラゴンクエストをプレイしたことがないと、この漫画
2020年初出 松浦だるま小学館ビッグコミックスペリオール 1巻~6巻(以降続刊) 金属に触れることの出来ぬ下級武士、鋼之助の思わぬ運命の変転を描いた時代劇。 えー、一応便宜的に時代劇と書きましたが、どっちかというとサイキックなSF冒険譚と
2022年初出 岩宗治生エンターブレインハルタコミックス 1~2巻 いわゆるディストピアな近未来世界で、たったひとり生き残った女の子が廃墟を住処に人外の相棒と黄昏な毎日を送る、というプロットはなんだか多くの人を惹きつけるみたいで。 ちょっと
2022年初出 濱田浩輔小学館ビッグコミックスピリッツ 1~2巻 剣と魔法の世界を舞台とした中世ヨーロッパ風バトルファンタジー。 何が一番近いか、ってえとやっぱりこりゃベルセルク(1989~)だな、と。 数多のRPGに薫陶を受けた内容、と言
2023 アメリカ監督 グレタ・ガーウィグ脚本 グレタ・ガーウィグ、ノア・バームバック ひとつ言えるのはいい歳をしたオッサンが一人で見るような映画ではない、ということ。 いや、わかってたんだよ、わかってたしスルーする予定だったんだけどさ、こ
2022 韓国監督、脚本 パク・フンジョン 三部作になることがアナウンスされている魔女シリーズ4年ぶりの第二弾。 前作は、終盤ギリギリの大どんでん返しで、プロットの陳腐さを一瞬でなぎ払った秀作でしたが、さすがに同じ手はニ度使えないわけで。
アメリカ 2023監督 クリス・マッケイ脚本 ライアン・リドリー 古の吸血鬼、ドラキュラ伯爵とその下僕であるレンフィールドの主従関係を描いたオカルトコメディ。 ん?ドラキュラ伯爵にレンフィールドなどという手下がいたっけ?と一瞬首を傾げたんで
2022 日本監督 樋口真嗣脚本 庵野秀明 庵野、樋口コンビニよるシン・シリーズ第二弾。 シン・ゴジラ(2016)を高く評価した身としては、否が応にも期待せずにはいられなかった本作なんですが、あえて結論から先に言ってしまうと、シン・ゴジラほ
2022 アメリカ監督 ウィリアム・ブレント・ベル脚本 デヴィッド・コッゲシャル 衝撃のオチが話題となったエスター(2009)の前日譚。 ほんとにアメリカ人は前日譚好きだよなあ、と思うんですけど、日本人がそれほど前日譚に興味持ってないのは今
2018 インド監督、脚本 プラシャーント・ニール 貧しさゆえに母を失った男の、闇社会での成り上がりを描くアクション映画。 RRR(2022)が予想外に当たったんで、慌てて買い付けてきたのが見え見えな同類同傾向の作品ですが、難点はCHAPT
2022 日本監督、脚本 原田眞人原作 深町秋生 殺人も厭わぬ潜入捜査官の、ヤクザ組織内での活躍を描いたクライムアクション。 で、この殺人も厭わぬ、ってのが最初に私が引っかかった部分でして。 主人公の兼高昭吾は元機動隊の警察官で。 親しくし
2022 イギリス/アメリカ/ハンガリー監督 ニール・マーシャル脚本 ニール・マーシャル、シャーロット・カーク ゲリラに航空機を撃墜され、不時着した場所には謎の人型な怪物がひしめいていてひどい目にあった、ってなサバイバルアクション。 人型の
アメリカ 2022監督、脚本 デイミアン・レオーネ 殺人ピエロの惨殺劇を描いたスプラッター・ホラー。 私は前作見てないんですけど、この内容なら見てなくても全く問題ない気がしますね。 前作からどうお話がつながってるのか、よくわかんないんですけ
アメリカ/カナダ/アイルランド 2021監督、脚本 デヴィッド・ロウリー かの有名なアーサー王の甥、サー・ガヴェインを主役に据えた14世紀の叙事詩を翻案して映画化。 で、ですね、私、知ったふうなこと書いてますけど、サー・ガヴェインはおろか、
アメリカ 2021監督 フィリップ・ノイス脚本 クリストファー・スパーリング 息子の通う学校で銃を持った男の立てこもり事件が発生、遠く離れた場所にいる母はスマホ一台で息子を救えるのか?ってなシチュエーション・スリラー。 よくある設定ではある
2023 シンガポール監督、脚本 J・D・チュア 地下鉄を制御するシステムの誤作動のせいで、廃路線に迷い込んでしまった列車が怪物と遭遇して乗客皆殺し、ってなパニックホラー。 シンガポールの映画って、これまで見た記憶がないんですが、この作品に
2023 アメリカ監督 アンディ・ムスキエティ脚本 クリスティーナ・ホドソン DCコミック原作のヒーロー、フラッシュの単独主演映画。 フラッシュの単独での映画化は今回が初らしいんですが、あれ?昔なかったか?フラッシュ?と調べてみたら、こうい
スペイン 2021監督 アレックス・デ・ラ・イグレシア脚本 アレックス・デ・ラ・イグレシア、ホルヘ・ゲリカエチェバリア 観光客を狙う道化師姿の殺人鬼を描いたスリラー。 オーバーツーリズムに対する地元住民の不満や懸念が、作品のテーマとしてわか
2022 デンマーク/スウェーデン/ドイツ/フランス監督、脚本 アリ・アッバシ イランに実在した殺人鬼サイード・ハナイによる娼婦連続殺人事件に着想を得て映像化されたクライムサスペンス。 監督は怪作(トラウマ映画?)ボーダー二つの世界(201
アメリカ 2020監督 デヴィッド・フィンチャー脚本 ジャック・フィンチャー 不朽の名作と名高い「市民ケーン」の脚本を担当したハーマン・J・マンキウィッツの、シナリオ執筆当時を描いた実話もの。 ちなみにこの映画のシナリオを書いたのは、フィン
スウェーデン 2022監督、脚本 リューベン・オストルンド モデル業で生計を立てている美男美女カップルが、招待をうけて豪華客船クルーズに出かけたはいいものの、船が難破、挙げ句無人島に漂着してとんでもない目に遭うブラックコメディ。 前作、ザ・
2022 アメリカ監督、脚本 トッド・フィールド 世界最高峰と目されるドイツのベルリン・フィルで、初めて女性で首席指揮者に任命された天才、リディア・ターの運命の変転を描いた音楽ドラマ。 私はてっきりターのことを実在の人物だと思ってたんですが
2022 アメリカ監督、脚本 ベス・デ・アラウージョ 異人種への偏見を持つ白人女性が、同じ考えを持つ数人と意気投合したことで気持ちが大きくなってしまい、挙げ句、取り返しのつかない事件に手を染めてしまうスリラー。 多様性が声高に叫ばれる昨今で
オーストラリア/アメリカ 2022監督 ジョージ・ミラー原作 A・S・バイアットイギリスの作家、A・S・バイアットのおとぎ話を映像化した一作。ランプの魔人(ジン)が登場するので、おそらく底本はアラビアンナイトかと思われるのですが、詳しくない
アメリカ 2023監督 ジェラルド・ジョンストン脚本 アケラ・クーパーおもちゃメーカーが開発した自立型AI人形ミーガンの巻き起こす騒動を描いたサイコスリラー。さて本作、公開されるやいなやアメリカ本国で初週41億円の興行収入をはじき出した大ヒ
コロンビア/タイ/イギリス/メキシコ/フランス/ドイツ/カタール 2021監督、脚本 アピチャッポン・ウィーラセタクン頭内爆発音症候群を患っているのではないか?(睡眠障害の一種)と疑われる女性の、過去を探る旅を描いた奇矯な一作。そもそも頭内
2022 アメリカ監督、脚本 パーカー・フィン他の人には見えないものがさんざん見えた挙げ句、満面の笑顔で自死することを最後に選択する人たちを描いたホラー。ま、普通に考えて「精神病んじゃったのかな?」と大抵の人は判断するのではなかろうかと思う
フランス/アメリカ 2021監督 アレクサンドル・アジャ脚本 クリスティ・ルブランふと目覚めると、全身を器具に固定されベッドに横たわった自分が居た。胸元や手足に這いずりまわる医療用のチューブ、ここはどこ?助けて!と声を上げると、医療用インタ
2021 フランス監督 ファブリス・エブエ脚本 ファブリス・エブエ、バンサン・ソリニャック家業である肉屋の経営に行き詰まった中年夫婦が、人肉を加工した食肉を販売することでお店も人生も持ち直していくお話。人肉販売してる、などと書くと、快楽殺人
2022 アメリカ監督、脚本 ダニエル・クワン、ダニエル・シャイナート昨年ぐらいから話題になっていた、カンフー+マルチバースを描いた注目作。いやー、しかしこの作品がアカデミー賞7部門受賞とはびっくりですね。なんだろ、コロナ禍で大作が次々と公
アイスランド/スウェーデン/ポーランド 2021監督 バルディミール・ヨハンソン脚本 バルディミール・ヨハンソン、ショーンアイスランドの片田舎で羊を飼って暮らす夫婦が、ある日突然羊から生まれた羊ではないなにかを我が子のように慈しみ育てる怪異
アイルランド 2021監督、脚本 ケイト・ドーラン ある日突然姿をくらました母親が、数日して戻ってきたらまるで別人になってた、ってなイントロダクションのホラー。いわゆる「外見は全く変わってないんだけど、性格、所作がまるで別の人になってた」と
イギリス 2022監督、脚本 アレックス・ガーランド夫の自死を目撃してしまった妻が、心の整理も兼ねて借りた田舎町の家で遭遇する「不可解な出来事」を描いたスリラー。もうね、いきなり結論から書きますけど、近年稀に見る狂ってる映画です、本作。かと
中国 2021監督 チャン・イーモウ脚本 チャン・イーモウ、チュアン・ヨンシェン満州国が中国に存在していた1934年、特殊工作員4名と満州国秘密警察の「極秘作戦ウートラ計画」を巡る攻防を描くスパイ活劇。中国映画で日中戦争前夜で満州国ですから
アメリカ 2023監督 M・ナイト・シャマラン原作 ポール・トレンブレイああっ、シャマランが原作つきの映画を撮ってる!と驚いたんですけど、調べてみたら前作オールド(2021)もそうだった。・・・・そうだったのか、感想の内容が変わってくるがな
アメリカ 2022監督 オリビア・ニューマン原作 ディーリア・オーエンズある殺人事件を巡る容疑者の女の裁判の行く末を描いたサスペンス。で、まず思ったのはザリガニは鳴かんだろう、と。なにかの比喩だか暗喩なのかもしれんけど、ザリガニが鳴いてるの
2022 インド監督、脚本 S・S・ラージャマウリインド本国で10億円を超える興行収入を稼ぎ出し、日本国内でも異例のロングランヒットとなったアクション大作ですが、ああ、やっぱりこういう路線なのね、と半分脱力。というか、これ、間違いなく笑わせ
アメリカ 2022監督、脚本 コリー・デション疑似家族の娘役を演じさせる目的で、謎の男に人知れず誘拐されてしまった少女を描く、サイコなスリラー。ちなみに誘拐したのは疑似家族の父親役であるオッサン。オッサンは自らを絶対的家長として成立するほか
アメリカ 2023監督 サム・ハーグレイブ脚本 ジョー・ルッソNETFLIXオリジナル作品、3年越しの第二弾。もう完全に自分からわざわざ危ないところに首突っ込んでいってるだろ!とつっこみたくなるほどの大、大活劇でございます。とりあえずは、全
アメリカ 2020監督 サム・ハーグレイブ脚本 ジョー・ルッソ2014年に発表されたグラフィック・ノベルを原作としたNETFLIXオリジナル作品。ま、「おおむね想像してたとおりだった」とまるごと脇に片付けてさっさと他の作品に集中してもいいの
イギリス/アメリカ 2022監督 スコット・マン脚本 スコット・マン、ジョナサン・フランク取り壊し予定にある地上600メートルのテレビ塔に、無許可で登った冒険系YOUTUBER二人組が、想定外のトラブルで降りられなくなってさあ大変、えっ、水
アメリカ/カナダ/フランス 2021監督、脚本 シアン・ヘダー聾者の家族の中でたった1人の健常者である女子高生が、歌うことに類まれなる才能を発揮し、卒業後の進路にあれこれ悩む家族ドラマ。さて、末っ子の女子高生であるルビー、なんで進路に悩んで
2021年初出 筒井哲也集英社ヤングジャンプコミックス 上、下退職金と貯金を糧に、死に至るまでの引きこもり生活を選択した中年男性の、思わぬ事態の成り行きを描いた一作。着眼点は面白かった、と思いますね。「ニートだけど環境さえ整えば本当はできる
日本 2022監督 石川慶原作 平野啓一郎愛し合って結婚したはずの男性が、名前も過去も偽りだったと後々知ることとなる妻と、その関係者を描くサスペンス調の人間ドラマ。どっちかというとミステリな謎解きより、登場人物たちの心模様を細やかに描写する
1982年初出 杉浦日向子ちくま文庫大政奉還後の幕末、将軍徳川慶喜の身辺警護と江戸の秩序守護を目的とした組織「彰義隊」に属する若い侍たちの生き様を描いた時代劇。いわゆる上野戦争までの前日譚、と言う形で物語は進んでいくんですが、彰義隊自体に詳
2022 アメリカ監督 ルカ・グァダニーノ原作 カミーユ・デアンジェリスもう、宣材に書かれちゃってるんではっきりいいますが、定期的に人肉を生食しないと生きていけない亜人種の、人目を忍ぶ生活を描いた青春もの?SF/ファンタジー。監督はリメイク
2014年初出 筒井哲也集英社ヤングジャンプコミックス 上、下2019年以降のありえたかもしれない日本を舞台に、マンガ表現の規制を巡る動きを当事者目線で描いた社会派ドラマ。オリンピック誘致がきっかけとなったコンビニからのエロ本撤去を端緒とし
フランス/ベルギー 2021監督、脚本 ジュリアン・モーリー&アレクサンドル・バスティロ世界各地の廃墟や心霊スポットを紹介して人気を博すYOUTUBERカップルが、いわくつきの水中屋敷に潜入してとんでもない目にあうホラー。「湖底に沈んでしま
アメリカ 2021監督、脚本 マイケル・サルノスキ人里離れた山野で豚を使いトリュフを探すのを生業とする男の、商売道具である豚を探す様子を描いた人間ドラマ。さて、なんで主人公は豚探してるのかというと、盗まれてしまったから、なんですね。突然暴漢
イギリス 2021監督 スティーブン・フィングルトン脚本 ベン・コンウェイ闇社会から足を洗おうと決心したドラッグディーラーが、様々な不測の事態に巻き込まれ、約束の時間に現金を用意することが難しくなり、殺されそうになる様子を94分ワンカットで
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2011年初出 松本次郎新潮社バンチコミックス 全7巻さて、松本次郎のことはウェンディ(1996~)の頃から知っていて、フリージア(2003~)も全巻読破してたりするんだけど、好きな漫画家ですか?と問われると「微妙・・・」と答えてしまうライ...
2023 アメリカ監督、脚本 クリストファー・ボルグリアイディアが独特だからといって、面白くなるとは限らないあら、こんなところにも、またニコラス。ってなわけで、ちょっとでも油断をすると「僕、親和性高いですよ」とばかりにどこにでもひょいひょい...
2018年初出 鶴淵けんじエンターブレインビームコミックス 1~7巻(以降続巻)飛鳥時代を舞台に、神と人の関わりを役行者とその弟子の旅を通じて描いた古代ファンタジー。なぜか2018年前後に、日本神話の神々を題材とした漫画作品が同時多発的に各...
2021年初出 江野朱美小学館裏サンデーコミックス 1~5巻(以降続巻)「神」と呼ばれる謎の生命体に各地を占拠され、かつての半分の領土で暮らすことを余儀なくされた日本にて、「神」を駆除すべく戦う対神科学研究所職員の活躍を描いたディストピアS...
2023年初出 武田登竜門双葉社アクションコミックス 1~3巻(以降続巻)国々を領主と呼ばれる貴族が支配する世界を背景に、体を失った王族の箱入り王子とドガと呼ばれる便利屋の女の「海」を目指す旅を描いたアクションファンタジー。しかしまあつくづ...
2018年初出 森泉岳土エンターブレインビームコミックス独自路線を行く孤高の漫画家、森泉岳土が初めて挑むSFとの触れ込みでしたが、うーん。これはねえ、どうなんでしょ。独特の作画が他にない漫画空間を産んでいることは間違いないと思うんですが、プ...
2018年初出 手塚治虫/カネコアツシマイクロマガジンTCコミックス 全3巻手塚治虫生誕90周年を記念して全18冊が刊行された漫画雑誌、テヅコミに創刊号から連載された作品。テヅコミに掲載されている作品はすべてが手塚治虫作品のカバーなわけです...
2012年初出 庄司創講談社アフタヌーンKC 全2巻全面核戦争を回避するために「ペインフリー」と呼ばれる新技術を全人類に施術しようとする世界で、「発現力」と呼ばれる物理を超えた計算式を武器に、世界へ挑もうとするたった3人の反政府組織を描いた...
2022年初版 武田登竜門エンターブレインビームコミックス<収録短編>その時がきたら10分後に警察は来た初夜はつつがなくよかったね楽園悪くはねえけど大好きな妻だった発表年が記載されてないんでいつ頃描かれたものなのかわからないんですが、絵柄か...
2018年初出 武田登竜門双葉社webアクションコミックス 全4巻人と人以外の人種が共に暮らす世界で、縁もゆかりも無い3人の逃避行を描いたクライムアクション。男は組織に臓器を入れ替えられた人造人間、女は謎の少数種族で200年以上生きる娼婦、...
2021年初出 みやまるんエンターブレイン青騎士コミックス 1巻(以降続巻)中世ヨーロッパっぽい世界を舞台に、どん底の人生から魔女の力を借りて一発逆転を狙う孤児だった女ロザリアを描いた悪徳のピカレスク。当たり前に王族が民を支配していて、貧富...
2014年初出 カネコアツシエンターブレインビームコミックス 全7巻ギルドと呼ばれる謎の組織に所属する殺し屋連中の暗躍を描いたダーク・ファンタジー?主人公は「デスこ」と名乗る子どもの殺し屋なんですが、これが恐ろしいほどの腕利きで。大人顔負け...
1977年初出 小池一夫/田上憲治双葉社アクションコミックス 全3巻殺し屋を殺す殺し屋、として闇社会に暗躍する元特別警護警察官を描いたクライムアクション。うーん、殺し屋殺しなあ・・。なんか舌噛みそうというか、一周回って結局は同じ場所に立って...
1976年初出 上村一夫双葉社アクションコミックス 全4巻昭和の絵師と呼ばれた漫画家、上村一夫の半自叙伝的戦後史。当時の劇画界隈を語るうえで必ず名前のあがる1人だったりしますが、私は同棲時代(1972~)しか彼の作品を読んだことがなくて。え...
2024 イギリス/アメリカ監督 ルイーザ・ウォーレン脚本 ハリー・ボックスリーこの映画を庵野よろしく「シン」で括ってしまおうとする姑息な思いつきがもう腹立つプー あくまのくまさん(2023)やマッド・マウス(2024)等々、ここ最近のホラ...
2024 アメリカ監督、脚本 ケリー・マーセルさんざん笑わせられて、最後にはぐっと来る、エンタメの良質なサンプルのような作品ソニーズ・スパイダーマン・ユニバースの唯一なヒットシリーズであり、三部作の最終作。前作はあんまり評価してなかった私で...
アメリカ 2024監督 トッド・フィリップス脚本 トッド・フィリップス、スコット・シルバー狂えるピエロの、戦慄のフィルム・ノワール賞レースを席巻し、10億ドルを突破する大ヒットを記録したジョーカー(2019)の続編。アメリカ本国では賛否両論...
2011年初出 カネコアツシエンターブレインビームコミックス 全3巻1960年代の日本を舞台に、殺人事件の犯人である女性を追う若き刑事を描いたクライム・サスペンス。んでまあ、これ、SOIL(2003~)のページでも同じようなこと書いてますけ...
1997年初出 カネコアツシエンターブレインビームコミックス 全6巻この漫画のことを知らない人のために、わかりやすく内容を要約して書くこと自体がなんか野暮な気がする一作。ま、至極感覚的に伝えるなら、タランティーノのキル・ビル(2003)に登...
2003年初出 カネコアツシエンターブレインビームコミックス 全11巻新興住宅地そいるニュータウンにて発生した一家失踪事件に端を発する、不可解な出来事の数々を描いたサイコサスペンス。えー、適切な形容が思い浮かばなかったので、便宜上サイコサス...
2011 アメリカ監督、脚本 テレンス・マリック 厳格で父権主義まるだしな父親と、3人の息子のしんどい関係を描いた家族ドラマ。 見事に評価が真っ二つに別れてる作品だと思うんですが、ぶっちゃけ私は初見でこりゃ天才!と思ったクチ。 なんか体力が
スウェーデン/アメリカ/フランス 1986監督、脚本 アンドレイ・タルコフスキー ソビエト連邦(旧ロシア)の巨匠、タルコフスキーの遺作。 ある日突然、核戦争が勃発したとの知らせを受けた大学教授の男と、その家族の一日を描いた作品。 えーあらか
アメリカ 2001監督、脚本 デヴィッド・リンチ ツイン・ピークス(1990~)を世界中で大ヒットさせたデヴィッド・リンチが、再びその手のミステリに挑んだ、と当時大きく話題になった一作。 難解、と評判な作品ですが、もう本当にその通りで。 と
アメリカ 2000監督 グレゴリー・ホブリット脚本 トビー・エメリッヒ オーロラの輝くある夜、古びた無線機を通じて死んだはずの父親と時空を超えて交信するという、信じられない経験をした主人公の、激動の運命の変転を描くファンタジックな家族ドラマ
1970 アメリカ/メキシコ監督、脚本 アレハンドロ・ホドロフスキー カルト的人気を誇った変な西部劇。 いわゆる有名どころや、西部劇ファンがイメージするどのウエスタンとも違っていることは確かです。 数十年前、初めてみたときは正直意味がわかり
1998 アメリカ監督 ヴィンセント・ギャロ脚本 ヴィンセント・ギャロ、アリソン・バグノール 無実の罪で収監された男の、出所後の迷走ぶりを描いた青春?恋愛?映画。 前科者の更生がテーマなのかな?とあらすじだけを読んでたら勘違いしそうですが、
アメリカ 1995監督 ブライアン・シンガー脚本 クリストファー・マッカリー 五人の前科者の犯罪計画の顛末を、驚きのオチで結んでみせたクライムサスペンス。 ああ、そういえばブライアン・シンガーの出世作として有名なこの一作、見てなかったわ、な
日本 2006監督 今敏脚本 水上清資、今敏 DCミニと呼ばれる夢を共有する機器を巡る騒動を描いたSFアニメ。 公開当時に一度見て、今回再視聴なんですけど、2024年を迎えたおよそ20年後の現在ですら、未だにこの作品の評価が高いことに驚きで
1967 日本監督 小林正樹脚本 橋本忍 主君の命により、藩主お手付きの女を息子の妻にあてがわれた侍の、命がけの抵抗を描いた時代劇。 切腹(1962)があまりに面白かったんで、続けて掘り起こしてきた小林監督の時代劇ですが、これがまためっぽう
1968 日本監督 熊井啓原作 木本正次 当時、世紀の難事業と言われた、長野県黒四ダムの建設工事に従事する人々を描いた群像劇。 石原裕次郎の意向で長年メディア化されず、見たくても見れない伝説の邦画タイトル、と記憶してるんですが、先日、たまた
日本 1962監督 小林正樹脚本 橋本忍 食い詰めた貧乏侍の死を巡って、主家家老の欺瞞を追求する一人の浪人の姿を描く時代劇。 なんといっても独特なのは物語のプロットでしょうね。 まず前提として、見ず知らずの武家屋敷の庭で切腹させてくれ、と申
2023 アメリカ監督 ロバート・ロドリゲス脚本 ロバート・ロドリゲス、マックス・ボレンスタイン ふと目を離した隙に子供を誘拐されてしまった刑事の、心の闇とそれでもなんとか立ち直ろうとする苦悶の日々を描いたドラマ・・・かと思いきや、驚きのど
2022 アメリカ監督 ダーレン・アロノフスキー脚本 サム・D・ハンター 過食がたたって、恐ろしく太ってしまったがゆえに、自室から出られなくなってしまった男の、別れた妻や娘との関わりを描く人間ドラマ。 特殊メイクだとはわかっていても、主演で
2021 アメリカ製作、監督、原案 フィル・ティペット 荒廃した未来の地下世界を描くストップモーションアニメ。 企画自体は90年代に始動していたらしいんですが、CG隆盛のあおりを受け頓挫、近年になって協力者が現れ30年越しにようやく完成にこ
2021 イラン/フランス監督、脚本 アスガー・ファルハディ 拾った金貨を着服せずに持ち主へ返したことがネットで評判になり、一夜にして「正直者の善人」として有名人になった主人公の、思わぬ運命の変転を描いた人間ドラマ。 主人公ラヒム、実は刑務
2023 アメリカ監督 アンドレ・ウーヴレダル原作 ブラム・ストーカー ブラム・ストーカーの小説「デメテル号船長の航海日誌」の初映画化らしいんですが、そのトピックにくすぐられる人って、ものすごく少ない気がするんですがどうなんでしょう? 熱心
アメリカ 2022監督 ジェシー・V・ジョンソン脚本 ジェシー・V・ジョンソン、エリック・マルティネス つい先日、オルガ・キュリレンコ主演のアクション映画、ハイ・ヒート その女諜報員(2022)を見たばかりだというのに、立て続けにまたオルガ
日本 2023監督、脚本 萩上直子 東日本大震災直後の関東を物語の起点とした、平凡な主婦の暮らしぶりを描くホームドラマ。 すごく簡単に言ってしまうなら、ああ、自分はもっと自由になっていいんだ・・と主人公依子が気づくまでのプロセスをじっくり描
2022 アメリカ監督 タイ・ウエスト脚本 タイ・ウエスト、ミア・ゴス 三部作になることがアナウンスされているXシリーズの第二弾。 時間軸からすると今作が一番最初の物語、ということになるか。 前作X(2022)はそれほど評価してなかった私で
フィンランド/エストニア/ドイツ/ロシア 2021監督 ユホ・クオスマネン原作 ロサ・リクソム 世界最北端の駅に向かう寝台列車のコンパートメントで、偶然乗り合わせた男女の噛み合わない道行きを描いたロードムービー。 私はあんまりこの手の映画を