「夜を統べる者。その神名はー」世界に安らかな朝と夜を授ける為に三百六十五日空に矢を射る者。神の御業を託された『巫の射手』。大海原に浮かぶ大和と呼ばれる列島の国では、射手はこう呼ばれている。朝を齎す者、『暁の射手』。夜を齎す者、『黄昏の射手』と。黎明二十一年五月、黄昏の射手・巫覡輝矢は囚われていた。目覚めたとき、そこは自分の部屋ではなかった。春夏秋冬の代行者達と同様に神に力を与えられた彼が、なぜ見知...
サクラ印のハチミツ。小学校の給食を思い出して、懐かしくて懐かしくて。頭を嚙みちぎって美味しく舐めました。そう言えばあの頃もハチミツはパンにはつけず。昼休みのあいだ、こっそりチューブを咥え続けていたなぁ。この歳になってハチミツで知る三つ子の魂なんとやら。...
...
舞台は昭和初頭の神楽坂。大学生の甘木は、何事にも妙なこだわりを持ち、屁理屈と借金の大名人である教授・内田榮造先生と親しくなる。先生は内田百間という筆名の作家で、夏目漱石や芥川龍之介とも交流があったらしい。先生と行動をともにするうち、甘木は徐々に得体の知れない怪奇現象に巻きこまれるようになる。不可思議な事件を颯爽と解決して回る先生には、何か切実な目的があるようで…。偏屈教授と平凡学生が、怪異と謎を解...
...
森博嗣『積み木シンドローム The cream of the notes 11』読了
あらゆるものが新しくなり、人々の価値観も変化するー。コロナ後の情報化社会での新生活、新常識からエンジンへの偏愛まで、人気作家の100のエッセィ。真面目にふざけることに挑戦しつづけている森視点で物事を見ると、世界の景色が大きく変わる!内容(「BOOK」データベースより)だから僕(yuki)は嫌われる。本書は『クリーム』シリーズ第11弾(1,2,3,4,5,6,7,8,9,10)今回も何の脈略もない、100のエッセィがありました。内...
...
ナルバエス、エルナンデス、ドネア、河野公平…自らの人生を賭けて闘った男たちが見た「井上尚弥」の強さとは!?内容紹介(「BOOK」データベースより)ハートがみたい。本書はモンスター・井上尚弥(敬称略)と闘った男達のインタビューをまとめたノンフィクション。彼等が怪物との闘いをどう迎え、実際にどう闘ったのか。そこには勝敗とは別に、男たちのストーリーがありました。良作。内容はバッサリ略で一言、胸がアツくなりま...
コーヒーはブラックしか飲まなかった。今でも基本的にはそう。けれど一日に一杯だけ。ベトナムコーヒーを飲んでいる。※かの地では糖尿病が多いと聞く。さもありなん。僕は太っていないのだけれど、酒飲みや酒を断って甘いモノに走った人は、痩せているのに糖尿病になった人が多い、と感じる。だから一杯のベトナムコーヒー。それとスプーン一杯の練乳(そのまま舐める)。これを一日の上限と決めている。太るのは兎も角、糖尿病は...
...
小学生の百音と統理はふたり暮らし。朝になると同じマンションに住む路有が遊びにきて、三人でご飯を食べる。百音と統理は血がつながっておらず、その生活を“変わっている”という人もいるけれど、日々楽しく過ごしている。三人が住むマンションの屋上には小さな神社があり、断ち物の神さまが祀られている。悪癖、気鬱となる悪いご縁を断ち切ってくれるといい、“いろんなもの”が心に絡んでしまった人がやってくるがー内容(「BOOK」...
...
後輩のラグビー指導に熱を入れ、就職活動を間近に控えた大学四年生の私は、友人のお笑いライブで、新入生の灯と出会う。やがて私は、幼馴染で成績優秀な恋人の麻衣子よりも、無邪気な新入生の灯に惹かれてゆくのだが…。内容(「BOOK」データベースより)当然。本書は第160回(2020年上半期)芥川賞受賞作。正しく肉体も精神も鍛える陽介が破局するまでの様子が描かれています。内容はバッサリ略で一言、うーん。主題も、メタファも...
...
没後30年以上を経てもなお、多くの人びとを魅了する世紀のカリスマ、フレディ・マーキュリー(1946-91)。芳醇に奏でられる歌声、華麗な姿態、奇抜なパフォーマンス、多彩な作詞・作曲、そして駆け抜けた45年の人生……。大ヒット映画「ボヘミアン・ラプソディ」の主人公となった異能の歌手はいかにして生まれ、伝説となったのか。「クイーンのヴォーカリスト」という枠を超えた不世出の天才のすごみと生涯を、あらゆる角度から描き...
アルコールを断つと、甘いモノへの渇望が止まらない。以前ならいちごジャム。最近は練乳を舐めている。...
...
「アーティストであって、アイドルじゃない」5人組ダンスグループGAME BREAKERSに所属する成瀬愛生(通称:アッキー)はそんなプライドを持っている。しかしファンから聞こえてくる声は、イケメンであるとか、メンバー同士のカップリングを楽しむものとか。ある日、メンバーの灰人が噂レベルのゴシップで炎上すると、より一層、推されることの現実と理想のちがいに悩むことに。そんな折、自宅近くのコンビニに勤める青木マユと知...
...
太平洋戦争直前、故郷の岐阜から上京し、日本女子体育専門学校で槍投げ選手として活躍していた山岡悌子は、肩を壊したのをきっかけに引退し、国民学校の代用教員となった。西東京の小金井で教師生活をはじめた悌子は、幼馴染みで早稲田大学野球部のエース神代清一と結婚するつもりでいたが、恋に破れ、下宿先の家族に見守られながら生徒と向き合っていく。やがて、女性の生き方もままならない戦後の混乱と高度成長期の中、よんどこ...
...
ペリーは日本に開国を迫るとき、日本事情を中国語文献で予習した。吉田松陰は密航をくわだて、漢文で交渉した。中国語を通して世界にアクセスした、交流の歴史。内容(出版社内容紹介より)明日に架ける橋。本書は日欧の交流史を、言語に焦点をあてて解説した一冊。未知の相手を前に、立ちはだかった言語の壁。その壁を乗り越える橋になったのは満州語(および漢字)でした。佳作。内容はバッサリ略で一言、ひゃあ~面白かったぁ!...
こんな歳でも。10ホールならまだ履ける。冬はブーツが嬉しい。...
もうこの歳だ。ラバーソールなんて履けない。廃棄すれば良いのだけれど。...
十年前、洋食屋を営んでいた父親が通り魔に殺されて以来、母親も失踪、それぞれ別の親戚に引き取られ、不遇をかこつ日々を送っていた小林姉妹。しかし、妹の妃奈が遺体で発見されたことから、運命の輪は再び回りだす。被害者であるはずの妃奈に、生前保険金殺人を行なっていたのではないかという疑惑がかけられるなか、妹の潔白を信じる姉の美桜は、その疑いを晴らすべく行動を開始する。内容(「BOOK」データベースより)不幸の平...
...
真っ白い雪の上、胸にナイフを刺され、血を流して横たわる美女。被害者どうしに接点はなく、時期も場所も異なるが、現場の状況には類似性がある一連の殺人事件。最初の被害者の夫が撮った映画には、事件を彷彿とさせるシーンがあった。女性二人の探偵事務所に持ち込まれた浮気調査は、映画監督で舞台演出家、作家でもある彼の二人めの妻に関わるものだった。浮気の証拠を掴むための張り込み中、都内では珍しく積もるほどの雪が降り...
...
他人を殺す。自分を殺す。どちらにしてもその一歩を踏み出すのは意外とたやすい。「生きる」ために必要な救済と再生をもたらす物語内容(「BOOK」データベースより)もういいや。本書は地方都市を舞台に、人間関係で鬱屈する様子を描いた作品。三人の男女のそれぞれに対し、全く違った共感 “も” 覚えました。内容はバッサリ略で一言、面白かったです。それは傷つける側と、傷つけられた側の意識(認識)の違い。その絶望的な乖離が...
時間になるとふうが僕の上に乗ってくる。仰向けなら胸に。うつ伏せなら背中に。横向きなら腰に。ふうが僕の上に乗ってくる。音でも振動でもなく。僕は毎日、ふうの重みで目を覚ます。...
...
「一ヶ月後、小惑星が衝突し、地球は滅びる」学校でいじめを受ける友樹、人を殺したヤクザの信士、恋人から逃げ出した静香。そして―荒廃していく世界の中で、四人は生きる意味を、いまわのきわまでに見つけられるのか。圧巻のラストに息を呑む。滅び行く運命の中で、幸せについて問う傑作。内容(「BOOK」データベースより)汚い。本書は終末の世界を舞台とした四つ(*1)の連作短編集。残された時間の中で人々が「生きる」様子が...
「ブログリーダー」を活用して、yukiさんをフォローしませんか?
「夜を統べる者。その神名はー」世界に安らかな朝と夜を授ける為に三百六十五日空に矢を射る者。神の御業を託された『巫の射手』。大海原に浮かぶ大和と呼ばれる列島の国では、射手はこう呼ばれている。朝を齎す者、『暁の射手』。夜を齎す者、『黄昏の射手』と。黎明二十一年五月、黄昏の射手・巫覡輝矢は囚われていた。目覚めたとき、そこは自分の部屋ではなかった。春夏秋冬の代行者達と同様に神に力を与えられた彼が、なぜ見知...
...
群馬県警本部捜査一課の刑事、白澤蕗の前に、数年ぶりに現れた兄・然。小狡くて卑しい然とは縁を切っていたが、200万円を用立ててくれと泣きつかれる。然にとある負い目がある蕗は、追い詰められて署の証拠品保管庫から現金を盗み出す。数日後、元検事の小曾根に金を借り保管庫に戻すが、今度は小曾根から強請られる。借用書を取り返そうと小曾根宅へ侵入した蕗だったが、そこには目を疑う光景があったー元白バイ隊員の著者が挑...
...
党員のケイを気まぐれに愛し、いつか熱烈に傾倒し破れ去る有似子。愛とは一体何なのか? 昭和三十九年度芥川賞受賞作【感傷旅行】。著者のやさしさが滲みでている【大阪無宿】等。内容(出版社内容紹介より)世はなべてこともなし。本書は第50回(1963年下半期)芥川賞受賞作。戦後のまだまだ貧しい日本を舞台に、女と男のあれやこれやがありました。ここからは一言感想を。『感傷旅行』この恋?はトラベルとジャーニーの違い。ニ...
最近、目薬が鼻から出る。...
...
溶接加工会社勤務の入江悠斗が、何者かに刃物で胸を刺されて死んだ。悠斗は17歳のときに傷害事件を起こしていた。事件を担当する捜査一課の新田はかつての先輩警官・本宮、女性エリート警部・梓、その部下として働く能勢の捜査報告から、別の二件の殺人事件との関連性を疑う。そしてそれぞれの事件の容疑者が「あのホテル」に宿泊することが判明。新田は三度、潜入捜査を開始するー。内容(「BOOK」データベースより)意味がない...
...
「ただ普通でありたかった。」中学受験、トー横、起業サークル、悪徳コンサル、闇バイト。「普通」が壊れた時代に漂う「自己本位」への誘惑。誰か教えてください。ぼくはどう生きればよかったのでしょうか。三通の手紙に刻まれた魂の叫びが、現代の精神的堕落をあぶりだす。内容(「BOOK」データベースより)うまくやれよ。本書は「普通」を願いながら転落した死刑囚・川辺優人の物語。格差社会において、枠に、ガチャに “外れた” ...
...
不幸なことが続き、大切な人たちを失ってしまった少年は、将来が不安で泣いていました。その様子が心配になった旅人は、未来を見せてくれるというクスノキの女神に会いに行くように勧めました。様々な困難を乗り越え、出会えたクスノキの女神は、少年の願いを聞き未来の姿を見せてくれます。そこで見た未来の姿とは…。内容(「BOOK」データベースより)感謝しよう。本書は大ヒット作『クスノキの女神』の中で登場した絵本を書籍化...
併設の図書館も(が)混んでいました。期日前投票、出足は順調のようです。...
...
息子の顔見たさに何かひとつ事を起こせばそのたびにパトカーがやってくる。わたしはこれまで三回パトカーに乗った。そのことが繰り返される。それがわたしの人生になる。わたしはパトカーに乗り慣れた老人になどなりたくないし、そんな母親の姿を息子に見せたくもなかった。そんな母親が自分の産みの母親だと知られるべきではなかった。人生を踏み外した女性の静かな決意。内容(「BOOK」データベースより)鳥が来る。本書はひき逃...
...
作家森博嗣さんの日常はまさに“工作する哲学者”。「ミクロ思考」と「マクロ思考」の往復運動から導き出された「人生とは何か」「人間とは何か」が面白い!本書を読めば、あなたの日常は180度変わる!内容(出版社内容紹介より)平和。本書は『森博嗣』によるエッセイ集。著者の作家引退後も変わらない思考と、少しだけ変化した日常がありました。内容はバッサリ略で一言、普通です。勿論、本書にも適度に刺激的で、独特な思考(お...
ふう玉。...
大学院生の町村と指導教員の宇賀神は、ニセ科学批判の急先鋒・蓮見教授にある事実を知らされる。深海パワーが、がんを治すというニセ科学商品の開発に、宇賀神が想い続ける研究者・美冬が手を貸した後、消息不明だと。なぜ美冬は怪しいビジネスに加担したのか?内容紹介(「BOOK」データベースより)科学は救わない。本書は人の心に付け込む「ニセ科学」のお話。科学を中心に、人が理性と感情の間で揺れ動く様子がありました。内容...
シャンパンだと思った。※モエピンやドンピンの仲間だと思うじゃん。...
...
騙されて江戸に来た13歳の少女・お末の奉公先「鱗や」は、料理茶屋とは名ばかりの三流店だった。無気力な周囲をよそに、客を喜ばせたい一心で働くお末。名店と呼ばれた昔を取り戻すため、志を同じくする若旦那と奮闘が始まる。粋なもてなしが通人の噂になる頃、店の秘事が明るみに。混乱の中、八年に一度だけ咲く桜が、すべての想いを受け止め花開くー。美味絶佳の人情時代小説。内容(「BOOK」データベースより)受け継ぐ。本書...
...
中国の山奥からきた吸血種族バンブーは人間そっくりだが若い姿のまま歳を取らない。マフィアによる一家皆殺しから命を救われた少年は、バンブーとその相棒の3人で暮らし始めるも、人間との同居は彼らの掟では大罪だった。禁断の、だが掛けがえのない日々-。内容(「BOOK」データベースより)許さないで欲しい。本書は人間と吸血種族バンブーの許されない交流を描いた作品。三つの章で三世代を描いており、大河小説的なファンタジ...
たぶん芸術って誰かの人生を食べるコト。今日、僕はバレエダンサーの人生を味わい、彼等に人生を喰われた。...
...
数ある猫漫画の中で、「とにかく猫の描写がリアル!」と絶賛される「俺、つしま」がついに書籍化!何気ない猫のしぐさや細かな毛色の表現が抜群の画力で描かれる猫漫画の根底にあるのは、溢れんばかりの猫愛。読み進めていくうちに猫への愛情がふくらんでいきます。内容(出版社内容紹介より)猫飼いあるある。本書は実在の猫「つしま(つーさん)」を中心とした猫漫画(1,2)。野良出身の「つしま」を中心に、ゴーイングマイウェ...
...
確立されたスタイルと、全くのオリジナリティをもって、鋭く重く、既成の文学シーンに切り込んだ稀有の作家レイモンド・カーヴァー。確かな才能を明示する、そのデビュー短篇集から十三篇を収録。内容(「BOOK」データベースより)劣等感。本書はレイモンド・カーヴァーの処女短篇集。分冊されており、本書は前半の13編が収録されています(1,2)その多くに、日常に潜む “無いものねだり” がありました。内容はバッサリ略で一言、...
...
立ち飲み屋のマドンナ、その正体は悪女だった。人情酒場の闇堕ちミステリー。新橋の老舗酒場の「あじろ」。常連客にも店主にも愛された清廉な美女が殺されてー。職業偽装、パパ活斡旋、深夜の奇行…彼女は嘘をいくつ重ねたのか?内容(「BOOK」データベースより)境界知能。本書は新橋の立ち呑み居酒屋「あじろ」を舞台とした物語。殺されたマドンナの隠された秘密に、意外なモノがありました。内容はバッサリ略で一言、残念です。...
夢でえるに会う。彼女は少し怒っていた。...
...
幕末志士がひっそり訪ねる、ほっこり料理の隠れ家。内容(「BOOK」データベースより)料理よりお酒。本書は料理人・サヨの活躍を描いたシリーズ第二弾(1)板前茶屋として再出発したサヨの元に、一癖も二癖もある客人が集いました。ここからは一言感想を。『板前茶屋』麟太郎と同じく、僕もお酒が飲めません。なので、割烹やそれなりのレストランは(お店に申し訳なくて)苦手意識が先立ちます。また<さげ>にもあった様に、ヨー...
...
クリスマスイブの夜、新宿区の空きビルで女性の遺体が発見された。五十代と思われる女性の着衣は乱れ、身元は不明。警視庁捜査一課の三ツ矢と戸塚警察署の田所は再びコンビを組み、捜査に当たる。そして、女性の指紋が、千葉県で男性が刺殺された未解決事件の現場で採取された指紋と一致。名前は松波郁子、ホームレスだったことが判明する。二つの不可解な事件は予想外の接点でつながるが!?彼女はなぜ殺されなければならなかった...
...
野党第一党の高月馨は窮地に追い込まれた。敵対関係にありつつも、ある法案については共闘関係にあった与党議員・朝沼侑子が自殺したのだ。「自分の派閥のトップも説得できていなかったの?法案を通すつもり、本当にあったの?」死の前日の朝沼への叱責が彼女を追い詰めたのではないかと批判が集まり、謝罪と国対副委員長の辞任を迫られてしまう。だが、長年ライバル関係を築いてきた高月には朝沼の死がどうも解せない。朝沼の婚約...
TVアニメ『ガールズバンドクライ』。第9話のタイトルが『欠けた月が出ていた』だった。別に会いたくないし、気も遠くにならない。ただアニメなんか観ないグルーヴァーズ一筋な人を思い出して、少し笑った。おまけ:BGM: THE GROOVERS / 欠けた月が出ていた...
...