上海の北方、長江の対岸の都市「南通」で日本語教師をしております。Katsukawaです。生まれは兵庫県川西市、現在の自宅は京都府宇治市。どうぞよろしくお願いします。
1957年兵庫県川西市生まれ、現在の日本の自宅は京都府宇治市、黄檗山萬福寺の近くです。大学、大学院生活は京都で6年、専門は高分子化学。京都の化学企業の研究所に約30年勤務後、シニア世代の新しい生き方を求め中国へ。日系中小企業の総経理職を経験した後、60歳から中国の大学で日本語教師に。中国総滞在期間10年を超えました。現在の趣味は日本人や日本語のルーツを求めて旅行をすることなどです。
常熟での生活が始まった。仕事を離れていた期間は1年以上と長かった。何よりも自分以外全て中国人という環境は初めてだった。自分に何らかの注文をつけてくるべき、本社社長は、現地管理については好きなようにやってくださいとのことであった。責任は重い。しかし、不思議とプレッシャーは感じなかった。好きなようにやろうとわくわくしていた。
「弓なり」「言いなり」「いきなり」「来るなり」等々、「なり」を含む表現についてまとめました。まずは問題です( )内の正しい方を選んでください。 腰痛のリハビリには、弓( なり 反り )になる運動が良いらしい。 私は宮沢賢治の詩を自分
「限りだ」「限りに」「限る」など「限」を含む表現について復習しましょう。まずは問題です適切な方を選んでください。 N1の試験が不合格の結果に終わってしまって、残念( な限りだ に限る )。 今年( を限りに に限り )長く暮らした東京ともお
新しい勤め先は江蘇省常熟市であったが、東京にある本社社長のはからいで、事前に二ヶ月間中国語の勉強をさせていただくことになった。常熟の現地法人は従業員200名ちょっとのプラスティック加工工場であったが、前任者との引き継ぎを終えた後は、一人で管理業務をすることになる。通訳はいないので中国語は必須であった。
確信的否定を表す「はずがない」と「わけがない」について比較します。「~はずがない」「~わけがない」「~はずがない」「~わけがない」は共に「話者が確信的に否定」している事柄を述べます。 部屋の鍵は佐藤君が持っているはずがない。 部屋の鍵は佐藤
理由を述べる「なぜなら」と「というのは」について考えましょう。「なぜなら」と「というのは」 「なぜなら」と「というのは」は共に、前件の原因・理由を後件で述べるものですが、その「強さ」とも言うべきものに違いがあります。一言でいえば、「なぜなら
人間というものは、生きる時間が長くなるにつれ、持てるものになる。地位であり、お金など、私は何もありませんという人間にも、家族、学歴、積み上げた経験であったりいろんなものが纏わりついている。中でも地位や名誉はやっかいだ、失いたくない。自分の失敗は隠蔽したがる。逆にライバルの失敗を喜ぶ。少しでも自分が劣っておると見るや、嫉妬し、蹴落とそうとする。
いろいろな台所用品の語源について調べました。まな板(俎板)食材を包丁で切るときに下に置く板のこと。 「まな」は「真魚」と書き、食用の魚の意味。「な」だけでも「魚」の意味ですが、「な」は別に食用植物をも指したので、特に魚であることを明確にする
いろいろな食べ物の語源について集めました。刺身(さしみ)①「切り身」の「切る」は忌み言葉?、②ヒレや尾を刺して区別した? 武家社会では「切る」という言葉が忌み嫌われたため、「切り身」ではなく「刺身」と呼ばれるようになったという説が有力。有名
動物由来の言葉を集めました。ネコババひろったりしたものを、こっそり自分のモノにすること。「ネコババを決めこむ」 「ネコババ」=猫ババ、猫のフン、という言葉の由来は、猫の習性に基づいています。猫は糞をした後に砂をかけて隠す行動をします。この行
接尾辞「人(じん/にん)」「者(しゃ)」について考えましょう。「人」「じん」か「にん」か?どう読みますか?まずは以下の30の「~人」の読み方を確認してください。赤が「じん」赤が「にん」です。色分けした下の語群をじっくり眺めて、どんな時に「じ
度尽劫波兄弟在,相逢一笑泯恩仇。(隔たりは遥かに遠いが、苦難を越え長い年月を渡り尽くせば、我々もとより兄弟ではないか。遭って笑えば、深い恨みも消え去るだろう。)事実は一つだが、真実は一つとは限らない。
「まちまち」と「ばらばら」の違いについて考えましょう。「まちまち」と「ばらばら」:不統一「まちまち」と「ばらばら」は共に「不統一」である状態を表し、「」以下の例文のように、置き換えてもあまり意味が変わらない場合もあります。 ごみの分別方法や
「~といい~といい」と「~といわず~といわず」を比較しましょう。「AといいBといい」「AといわずBといわず」どちらも「AもBも両方…である」という基本的な意味は同じですが、用法には微妙な違いがあります。例文を比較してみましょう。 値段といい
日本語能力試験N1によく出題される「一」のつく言葉を集めました。名詞、副詞、動詞、和語の分類としました。それぞれ、まず問題をやってみましょう。名詞問題 下の選択肢から適語を選んでください。 ( )、ためらったのが命取りになった。 (
みんなの日本語(初級2)第50課の重要ポイントについて解説します。第49課の「尊敬語」に続き、第50課では「謙譲語」を学び「みんなの日本語 初級」は終了となります。謙譲語尊敬語は2種類。Ⅰ.専用の謙譲語、Ⅱ.お/ご〇〇します、Ⅲ.の二種類。
「上手」と「得意」の違いについて考えましょう。「上手」と「得意」「上手」と「得意」は「うまくできるようす」を表すという点において、同一文脈で置き換え可能な場合が多いです。 母は草花を育てることが(上手/得意)です。 弟はカラオケで日本の演歌
「~てしまう」について考察します。みんなの日本語初級第29課の用例「~てしまう」は①「完了」を表す場合、②「話し手の後悔」を表す場合の二通りの意味を示します。日本語の標準テキスト「みんなの日本語」初級第29課で導入される例文を見ると、①「~
接尾辞「~さ」「~み」「~げ」の使い方について考察しましょう。「~さ」「~み」「~げ」(接続)「~さ」はほとんどの形容詞に付きますが、「~み」「~げ」は限定的です。楽しさ親しさ苦しさ深さ厚さ寂しさ元気さ大きさ楽しみ親しみ苦しみ深み厚み―..
日本語能力試験N1頻出の「いかん(如何)」の使い方について整理します。いかん(如何)いかん(如何)は「いかに」の変形。意味は「どのようであるか」「どのような状態か」ですが、いくつかの慣用的な使い方を覚えておく必要があります。~によって決まる
みんなの日本語(初級2)第49課の重要ポイントについて解説します。第49課では「尊敬語」、第50課では「謙譲語」を学び「みんなの日本語 初級」は終了となります。日本語教育の敬語分類学校文法と異なり、日本語教育では「尊敬語」「丁寧語」「謙譲語
機会を表す「際(さい)」と「折(おり)」の違いについて考えましょう。「際(さい)」と「折(おり)」際(さい)は「特定」の機会で多くは一回だけのもの。折(おり)は「ちょうど良い」機会で、多くの場合何度も訪れる。「際(きわ、さい)」「際」は「き
確かに南通市のこれまでの発展のスピードは目を見張るものがある。が、日本人にとっては寂しい面もある。駐在する日本人の減り方が著しい。経済開発区から撤退する企業が相次ぎ、かつて千人以上が常駐していた駐在員が今では200人程度という。かつてにぎ
出張で初めて南通を訪れたのが2004年秋、二十年以上前のこと。中国滞在の多くの時間を南通で過ごし、発展する中国の姿を目の当たりにしてきた。 昨年は南通にも地下鉄が開通しちょっと出かけるのに随分楽になった。自宅から歩いて五分圏内にローソン、
とりたて助詞「こそ」についてまとめます。「係助詞」「こそ」は古典文法では「係助詞(かかりじょし、けいじょし)」に分類されていました。係助詞とは、前に係助詞を使うと、その文の述語を一定の形で結ぶ文法形式です。例えば「今別れん」に係助詞「こそ」
みんなの日本語(初級2)第48課の重要ポイントについて解説します。ヴォイスについてみんなの日本語第48課では「使役」を学びます。「使役」は第37課で学習した「受身」とともに、日本語における代表的なヴォイス表現です。ヴォイス(Voice)とは
「左」で始まる語「右」で始まる語の由来に関するお話です。その前にちょっと寄り道。「左右(さゆう)」と「右左みぎひだり」 漢字で書けば「左右」と「右左」、読み方は「さゆう」と「みぎひだり」になります。つまり「左右(さゆう)」は漢語、「右左(み
「違う」と「異なる」について考えましょう。「違う」の用法①AとB(と)は…が違うAとBを同等に扱って、両者をある面において相手を基準にして比較し差があることを表す言い方です。 日本と中国とは大きさが違う。 あの二人は考え方が違う。 君と僕と
「かたがた」と「がてら」について考えましょう。「かたがた」「がてら」それぞれの例文をチェックしましょう。「かたがた」 買物かたがた散歩する。① お世話になった先生のお宅へ、お礼かたがた挨拶に伺った。② 本日はご無沙汰のお詫びかたがた、就職の
「~なり」と「~が早いか」はいずれも「~するとすぐに」という意味の言葉ですが微妙な差があるようです。違いを考えてみましょう。「~なり」「~が早いが」 彼は床につくなり、いびきをかき始めた。① 彼は床につくが早いが、いびきをかき始めた。②上の
みんなの日本語(初級2)第47課の重要ポイントについて解説します。第47課では①伝聞の「そうだ」、②状況からの判断を表す「ようだ」について学びます。「そうだ」(伝聞) 伝聞の「そうだ」は、他の人から聞いたり、本などを読んだりして知ったことが
状況からの判断を示す「~ようだ」「~みたいだ」「~らしい」について考察しましょう。「~ようだ」「~みたいだ」「~らしい」〔状況からの判断〕 ノックの音がした。彼女が来たようだ。① ノックの音がした。彼女が来たみたいだ。② ノックの音がした。
「興味」「関心」「趣味」の違いについて考えましょう。「興味」「関心」「趣味」「興味」は「おもしろいと感じ、好奇心を持つこと、「関心」は「重要だと思い、注意を向けること」、「趣味」は「楽しみとして続ける活動や好きなこと」。一言で表現すると「興
「~てやまない」「~てたまらない」「~てならない」の違いについて考えましょう。「~てやまない」「~てたまらない」「~てならない」の例文例文を集めてそれぞれの特徴を確認していくことにしましょう。「~てやまない」 人々の幸せを願ってやまない。
みんなの日本語(初級2)第46課の重要ポイントについて解説します。テンスとアスペクトみんなの日本語第46課のメインテーマは「テンス(時制)」「アスペクト(相)」をイメージで学習者に理解させることです。テンス(時制)は「発話」と「出来事」の時
「~はずだ」「~にちがいない」の違いを調べましょう。「~はず」「~にちがいない」「~はず」「~にちがいない」は共に「話者が確信」している事柄を述べます。 部屋の鍵は佐藤君が持っているはずだ。 部屋の鍵は佐藤君が持っているにちがいない。 田中
みんなの日本語(初級2)第45課の重要ポイントについて解説します。「~場合は」「~のに(逆接)」「状況設定」の「~場合は」、「逆接」の「~のに」を学びます。「~場合」は第23課の「~とき」、「~のに」は第25課の「仮定的逆接」の「~ても」な
「適度」「適切」「適当」の違いの違いについて考えましょう。「適度」「適切」「適当」の例文例文を集めてそれぞれの特徴を確認していくことにしましょう。「適度」 適度なお酒は健康に良い。 適度なユーモアが場を和ませる。 適度な湿り気がないと、この
「ゆっくり」「そろそろ」「ゆるゆる」の違いについて考えましょう。「ゆっくり」「そろそろ」「ゆるゆる」 ゆっくり歩く そろそろ歩く ゆるゆる歩く 少しずつゆるやかに行動する様を表すという意味があることでは共通していますが、ニュアンスが異なりま
「~的、~化、~性」品詞を変える接辞について整理します。「的」のつけ過ぎに注意! 「的」をつけてはいけないものを選んでください。 会議では具体的な結論に至らなかった。 それは明白的な事実である。 服装が自由的だとされていても、一定の配慮が必
みんなの日本語(初級2)第43課の重要ポイントについて解説します。~すぎる、~やすい、~にくい~すぎるます形、形容詞に接続して「過剰に/程度を越えて~する」という意味を表します。 あの人は お酒を 飲みすぎますね。 このセーターは 大きすぎ
敬語表現の一つである「お」「ご」を付加するルールを再確認しましょう。「お」か「ご」か? 以下の言葉に「お」か「ご」を付けてみましょう。すらすらできますか。和語、漢語(語種)和語には「お」、漢語には「ご」が原則ですから、まず語種に分けてみま
みんなの日本語(初級2)第43課の重要ポイントについて解説します。第43課では①様態の「そうだ」、②「~てくる」について学びます。「そうだ」(様態) 様態の「そうだ」は、動詞ます形、形容詞について。対象の外観の印象から推察したことを述べる言
副助詞「とか」「だの」「やら」の使い方について整理します。「~とか~とか」「~だの~だの」「~やら~やら」 三つとも「AーBー」の形で部分列挙、つまりある範疇に属するものの一部を例示することで、その他にも該当するものがあることを暗示します。
みんなの日本語(初級2)第42課の重要ポイントについて解説します。「ために」と「ように」 第42課文型1は目的を示す「ために」を学びます。先の第36課で学んだ、同じく目的を表す「ように」との使い分けが大切です。 〔第42課文型1〕将来自分の
「なかなか」(中々)という副詞について分析しましょう。「なかなか」の意味 「なかなか」(中々)という副詞、日本語教育では初級前半に学びます。標準的テキスト「みんなの日本語」(初級1)では第18課、以下の例文で初出となります。日本では なか
目的を示す「~に」「~ために」「~のに」について考えましょう。目的を示す「~に」「~ために」 目的を示す「に」「ために」とは次のような例です。 この例では、意味上の差異はあまりなさそうです。 標準的日本語教材「みんなの日本語」では初級第1
みんなの日本語(初級2)第41課の重要ポイントについて解説します。みんなの日本語初級の授受動詞導入 第41課は授受動詞が出そろいます。授受動詞は以下のようにとびとびに学習してきました。授受動詞は初級難関の一つ。過去の内容が定着しているかどう
みんなの日本語(初級1)第40課の重要ポイントについて解説します。「~か」「~かどうか」導入文型の1.と2.は次の形です。 JL107便は 何時に 到着するか、調べてください。 台風9号は 東京へ 来るかどうか、まだわかりません。これらは、
「~てみる」「~てみると」「~てみれば」「~てみたら」について考察します。「~てみる」もとは「動詞て形+見る」、「動作をして観察する」ということから「Ⅰ.ある行為を試しにやる」という意味になります。「見る」は文法化していて「みる」と表記しま
「縮む」と「縮まる」の違いについて考察しましょう。「縮む」「縮まる」「縮む」は「①物が始めより小さくなること」、「縮まる」は「②物、コトが縮んだ状態になる」あるいは「③物、コトが縮んだような状態になる」ことです。①、②、③それぞれの例文を示
みんなの日本語(初級1)第39課の重要ポイントについて解説します。第39課の導入文型「みんなの日本語」第39課では「原因・理由」を表す三つの異なる文型を練習します。このことを最初に学習者に伝えましょう。 《て形》家族に会えなくて寂しいです。
近代化への転換期であったこの時期以外にも、歴史上日本が、言語を含む自国文化に全く自信を失ってしまったことがもう一度ある。第二次世界体制敗戦直後である。戦後、再び日本語の非効率に関する論議が再燃する。まずは、日本語を操るスペシャリストとも言うべき文豪志賀直哉からの驚くべき提案があった。
明治以降、近代化の名のもとに、日本語、特に漢字、平仮名、片仮名の三つの文字種を混ぜて使う表記方法は、幾度となく危機にさらされてきた。日本語の存続を脅かす要因には、欧米化の流れや国語改革の試み、さらには戦後のGHQによる政策などがあった。こうした歴史の中で、日本語がどのように存続し、現在に至るのかを概観してみよう。
「起きる」と「起こる」について考察しましょう。「起きる」か「起こる」か? どちらが正しい? 大地震が起きたら、なるべく高い所に避難しましょう。 大地震が起こったら、なるべく高い所に避難しましょう。 ネットで調べるとどちらも使われているようで
少し以前を表す「さっき」「さきほど」、これと反対の少し以後を表す「あとで」「のちほど」の使い方についてまとめました。「さっき」と「あとで」について「さっき」:時間範囲が狭い 発話の時点からみて、ほんの少し以前と感じられる時を指します。通常
みんなの日本語(初級1)第38課の重要ポイントについて解説します。第38課では「の」による名詞化を学びます。38課の文型 文型「1から3」と「4」に分けて導入します。 1.絵を描くのは 楽しいです。 2.私は 星を 見るのが 好きです。 3
「カーディガン(cardigan)」という言葉の語源は、イギリスのカーディガン伯爵 に由来しています。19世紀半ば、カーディガン伯爵はクリミア戦争(1853-1856年) においてイギリス軍を指揮しました。
歴史に「もし」はないというが、もし高杉晋作がいなかったら、あるいは高杉晋作が吉田松陰の教えを受けていなかったら、日本の近代化は我々が知る歴史とは全く異なったものになっていたことは、間違いない。松蔭は死んだが、彼の魂は死ななかったのである。
「何と言っても260年も(この萩に)閉じ込められましたからね。」 そう彼女は感慨深げに語ってくれたのを覚えている。長州藩の人々、そしてその子孫にとってこの萩は監獄に近いものだったのだということが、彼女の言葉で痛いほどわかる。玉木家旧邸を辞し、来た道から直角に折れ、少し上ると吉田松陰生誕の地に着く。
かつて中国地方に覇を唱えた毛利氏が、防長二州、つまり現在の山口県に押し込められた。しかも城は山口ではなく、裏日本の萩に置けとまで指示された。当時の萩は阿武川の小さな三角州であり、あしやよしのはえた湿地帯にすぎなかった。毛利はここに指月城を築き、市街をつくった。
みんなの日本語(初級1)第37課の重要ポイントについて解説します。第37課は「受身」を学びます。受身の作り方条件形の作り方は、動詞Ⅰグループ(五段)はます形の「i」を「a」にし「れます」を付けます。「い」は「あ」ではなく「わ」になることに注
京阪電鉄で京都の中心祇園四条から約50分、京阪黄檗駅のすぐ近くに萬福寺はある。京都に神社仏閣の類は山ほどあれど、この寺は他とことなる独特の雰囲気のある寺である。萬福寺は明末、中国福建省から1654年に弟子と共に日本にやって来た隠元禅師(1592-1673年)が開いた禅宗黄檗宗系の寺院。
家康は天文十一(1542)年、三河(愛知県東部)に生まれた。幼名を松平竹千代といった。当時の松平家は東の今川家、西の織田家の間のパワーバランスの中にいた。竹千代の父は今川家との関係強化のため、6歳の竹千代を今川家に人質として差し出す。しかし、あろうことか人質に送られる途中、織田方に捕らえられ、逆に織田方の人質となってしまう
定陵に眠る万暦帝の在位期間は1572年から1620年。本稿はこの時期の日本について考える。主人公は徳川家康(1543-1616年)である。彼は戦に次ぐ戦の戦国時代を終結させ、260年にわたる戦争のない江戸時代を作り出した人物である。つまり日本史上、押しも押されもせぬ最高の権力者といえるが、その家康は巨大構造物に興味を示さなかった。
みんなの日本語(初級1)第36課の重要ポイントについて解説します。第36課のポイント第36課では「ように」の使い方に関わる三つの表現を学習します。 速く泳げるように 毎日練習してます。〔目的を表す「ように」〕 忘れないように メモしておきま
メトロ東西線早稲田駅すぐの漱石生誕の地から、終焉の地、漱石山房までは歩いて10分もかからない。漱石は、生まれた場所に戻ろうとしたのではないだろうか。江戸から明治へ。日本人のすべての価値観が180°転換することを余儀なくされた時代。新しい日本人の方向性を探し続けることに、公のためにその一生を捧げた漱石。
エリート中のエリートという印象を与える夏目漱石である。が、彼の人生をもう少し丁寧にたどってみると、エリートとしての仮面の裏側に、生身の漱石の49年にわたる苦悩、苦闘の人生が見えてくる。生身の漱石、苦悩の末に絞り出すように作品を生み出していった漱石の実像に迫ってみよう。まずは彼の眠る霊園に行ってみよう。
みんなの日本語(初級1)第35課の重要ポイントについて解説します。第35課は「条件形」を学びます。条件形(ば形)の作り方条件形の作り方は、動詞Ⅰグループ(五段)はます形の「i」を「e」にし「ば」を付けます。Ⅱグループは「ます」を「れば」に換
みんなの日本語(初級1)第34課の重要ポイントについて解説します。第34課の導入文型第34課の導入文型は3つです。 (動詞た形/名詞+の)+とおりに+動詞 (動詞た形/名詞+の)+あとで+動詞 (動詞て形/動詞ない形+ないで)+動詞「~とお
みんなの日本語(初級1)第33課の重要ポイント(命令形・禁止形)について解説します。命令形・禁止形の作り方意向形の作り方は、Ⅰグループ(五段)動詞はます形の「i」を「u」にして「な」を付けます。Ⅱグループは「辞書形」に「な」を付けるだけです
「欠点」「弱点」「短所」の違いについて考えましょう。「欠点」「弱点」「短所」 人や物事の足りない部分を指す言葉で共通して使えることも多いです。 ウルトラマンの弱点は 地球上では3分しか生きられないことです。〇 ウルトラマンの欠点は 地球上で
みんなの日本語(初級1)第32課の重要ポイントについて解説します。第32課の導入文型次の第33課「命令形」導入の準備段階として、「お勧め」「忠告」「判断」などの言い方を学びます。第32課の導入文型は3つです。 (動詞た形/動詞ない形)+ほう
「つもり」「ことにする」「てみせる」など、意思・覚悟を示す文末表現
日本語の意思・覚悟を示す文末表現についてまとめます。意向形意向形単独での文末わたしたち… 意向形を単独で文末に用いると「Let’s~」の意味、つまり「われわれ」が主語になる場合が多いようです。 「いっしょに行こう。」 「休まない?」「うん、
意向形とは意思を表す表現形式の一つ、この31課では意向形を中心に、「~つもりだ」「~予定だ」などの意思表現を学習します。31課の文型1は「いっしょに行こう」これは普通形となります。実はこの丁寧形が「いっしょに行きましょう」となります。
「あたかも」「さながら」「まるで」の違いについて考えましょう。「あたかも」「さながら」「まるで」三つとも「対象をほかの事物にたとえて形容する」時に用い、多くの場合共通して使えます。違いとしては、①「まるで」→「さながら」→「あたかも」の順に
28歳、松阪で医者として開業した宣長。開業したての頃は患者も少なく、薬箱をぶら下げて散策していたと言われる。29歳になると、有志の歌会の一員に加わる。松阪市新町の寺、樹敬寺で30年近く続くこの歌会は参加者同士で和歌の批評をしあったり、本の貸し借り
本居宣長は1730年5月7日、松阪市本町に生まれた。江戸に住むことなく、その一生のほとんどを三重県松阪で過ごした異色の国学者。生涯で50冊の本を著わした。中でも有名なのが「古事記伝」。江戸から、さらに言えば、京都・大阪からも遠く離れた松阪の地が、なにゆえに本居宣長のような優れた国学者を生んだのだろうか。
「~てあります」「~ておきます」は、どちらも未来のために準備されていることを表しますが、「~てあります」は「目的のために残す行為」、「~ておきます」は「目的のために準備する行為」を表します。例示の「とか」は第30課で初出になります。
第10回遣唐使は藤原清河を大使として752年に出発した。この使節は、朝貢の場で新羅と席次争いをしたことで知られる。各国からの使者は宮殿内で東西に分かれ整列する。東がいわゆる東側諸国、西側に中央アジア諸国を中心とした国々が並ぶ。当初、東のトップが新羅、西のトップが吐蕃であった。
遣唐使で、玄宗に重く用いられた日本人に、有名な阿倍仲麻呂(698-770年)がいた。彼は渡航時19歳。その後科挙に合格、玄宗に仕えて唐の高官となる。王維や李白とも親交があり、詩人としても名を残している。日本への帰国を望んだが、果たせず、そのまま唐で生涯を終えた。代表作に「天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも」
第一回遣唐使は、推古天皇の後を継いだ舒明天皇即位の翌年630年となった。初めての遣唐使は唐の二代皇帝である太宗(在位626-649年)の歓迎を受け、632年に太宗の使者を伴って帰国する。しかし、第一回遣唐使派遣後、しばらくの間、派遣は中断される。
第29課では、自動詞/他動詞ペアのある動詞を主に扱いますが、教える側は「無対自動詞」「無対他動詞」「自他動詞」についてもよく認識した上で授業にのぞみましょう。「無意志動詞+てしまいました」は「後悔」の意味が入ることが多くなることに注意。
〇 暖かい心配り、暖かい心遣い、✕ 暖かい気配り、暖かい気遣、 ✕ 失敗しないよう心配りする、失敗しないよう心遣いする、〇 失敗しないよう気配りする、失敗しないよう気遣いする、【原則】「心配り」「心遣い」はやさしさ、「気配り」「気遣い」は技能
806年、空海は日本に帰国する。31歳の若さではあったが、インド由来の密教の正式な後継者として日本に戻ってきたわけである。日本を離れてわずか2年しかたっていない。本来留学僧は20年間中国で学ぶルールであったものを、空海は学ぶべきものは学び終えた、とでも言わんばかりに2年で帰ってきた。そ
神話、伝説上の人物は除外しよう。その人の生きた足跡が、ある程度正確に辿れるという前提で、日本史における天才を数人挙げてくださいといえば、かなりの確率で空海がその中に入るのではないか。さらに、世界史上、天才と言われた人物の中で、一般民衆から、もっとも親しみをもって敬愛されている人物、その答えもまた空海ではないだろうか。
「付帯状況」の表現法の一つ「~ながら」、「~ています」の「習慣」用法、複数動作を並列に言う「~し、~し」などを学びます。第26課「~んです」、第27課「可能動詞」と、ヤマ場的課を越えて第28、29課は、いわば小ネタ的な課となります。後半部分、ここまでを復習しながら進めましょう。
①私は 日本語が 話せます。②このマンションでは ペットが 飼えます。可能動詞はおおきく二つの意味を表します。①では「能力」を表し、②では「可能性」を表しています。「だけ」「しか」は共に「限定」を表すとりたて助詞です。「Xだけ~」「Xしか~ない」の形で「X以外は~ではない」ということを述べます。
真実は一つである。聖徳太子が、実在の人物であったか、あるいはかつて言われたような数々の業績を、本当になしたかどうか、という問題にもなんらかの結論が出される日がくるかもしれない。しかし数々の伝説とともに、その後の日本人、日本人の生活に影響を与え続けた聖徳太子
飛鳥時代(592―710年)は、推古天皇、聖徳太子による国家体制の整備から始まる。飛鳥時代の始まりは現在の奈良県奈良市の南方、明日香村、および後に聖徳太子が移った西北方の斑鳩(いかるが)が飛鳥時代初期の舞台である。 ところで、本稿の主人公である聖徳太子の墓は奈良県ではなく
「普通形+んです」は、みんなの日本語初級における最大の難所といってもいいと思います。「普通形+んです」「普通形+んですか」は、口語であり「感情を共有したいと思う強い気持ち」がある時、多用されます。「普通形+んです」は「説明する」、「普通形+んですか」は「説明を求める」
東京で学んでいた周恩来は、帰国の船に乗るために神戸に向かう。途中、京都の嵐山に寄った。21歳の周恩来は、雨の嵐山を散策し何を思ったのであろう。徳川初期、角倉了以が初めて架けたという渡月橋に立ち、美しい大自然の風景に身をゆだね、それらを作り出し、保持してきた過去の先達にしばし思いを馳せてみよう。
京都については、本書でも今度、何度か取り上げていくが、最初に京都文化の基底に近い部分を紹介したい。私たちはまず、京都盆地の西北の頂点にあたる部分、嵯峨野嵐山からスタートする。都江堰は、秦がまだ中国全土を統一する前、関中の一王国に過ぎなかったころに建設されたものである。秦はこのようにもともと治水土木工事を得意としていた
みんなの日本語(初級1)第25課の重要ポイントについて解説します。「~たら」「~たら」は、日本語において条件節を導く「と(23課で既習)」「ば」「たら」「なら」のうち、最も汎用性が高いものです。 スマホがあると、何でもできます。 スマホがあ
魅力的な宇治だが日本文明発祥の大和盆地の北、千年の都京都の南にあるという場所柄、宇治は日本の歴史の中で重要な役割を果たしてきた。今回は、古代日本が大陸から漢字を受け入れてきた経緯を探り、その過程で重要な役割を果たした人物を探っていきたい。
二ニギのひ孫にあたるイワレビコという神が日向(ひむか)の国を治めていた。おそらく当時の九州は火山活動も活発で、大規模な噴火も頻発。気候変動のたびに食物が不足し、結果、人々の争いの絶えない時代であったろう。「天下を平定するために東へ向かおう」と、イワレビコは日向を出発し、北九州筑紫へ。さらに本州へ渡り、現在の山口県、広島県、岡山県、兵庫県と東進する。
「おずおず」と「おどおど」の違いについて考えましょう。「おずおず」と「おどおど」外的威圧に対して、慎重、消極的な態度で行動するのが「おずおず」、不安や恐怖心をもって向かうのが「おどおど」。「おずおず」=行動に重点「おどおど」=感情に重点「お
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