203mm砲向けの専用車両以前、陸上自衛隊は「203mm自走砲」という巨砲を使い、北海道でにらみを利かせてきましたが、2024年に惜しまれながら退役しました。この203mm自走砲の配備は1984年に始まり、それに合わせて専用の弾薬運搬車が開
巡視船<洋上拠点・揚陸艦海上保安庁はその警察力で日本の海を守り、密漁や不法入国などを摘発するほか、普段から尖閣諸島沖で中国公船と対峙してきました。近年は尖閣方面では専用の警備艦隊を立ち上げたり、新たに「れいめい型」巡視船を就役させるなか、こ
64式の反省をふまえた銃自衛隊では長らく「64式小銃」が使われてきましたが、これは重くて部品数も多く、命中精度についても評価が分かれる代物でした。こうした不評も受けて、1989年には新しい主力小銃として「89式小銃」が登場しました。これは6
沿海域用の双胴船アメリカは小型・マルチな「沿海域戦闘艦(LCS)」を作ったものの、これはコストに見合わない中途半端な性能になりました。ただ、コンセプト自体は悪くなく、なかでも「インデペンデンス級」はそのステルス性と双胴デザインが目を引きます
手薄なロシア領を制圧2022年2月に始まったロシア=ウクライナ戦争は、ロシア側の誤算・失策とウクライナ側の粘りにより、当初の予想とは異なる長期戦になりました。しかし、ここ1年ほどは双方とも決定打を欠き、第一次世界大戦のような塹壕戦が展開され
日本独自の反撃手段安全保障環境の急速な悪化を受けて、日本もついに敵地攻撃能力(対地攻撃能力)を持つことになりました。これは離島防衛を想定したもので、必要な反撃手段を確保すべく、まずはアメリカ製のトマホーク巡航ミサイルを400発購入しました。
無人砲塔の装輪自走砲ロシア=ウクライナ戦争での砲兵戦を受けて、世界的に自走榴弾砲の価値が再認識されるなか、丈夫さと信頼性に長けたドイツ製の「PzH2000」が特に評判を集めました。そのPzH2000の系譜を引き継いでいるのが、同じくドイツが
仏伊が共同開発弾道ミサイルを撃墜するミサイルといえば、日米共同開発の「SM-3」や最後の砦とされる「PAC-3」が思い浮かぶなか、じつはヨーロッパにも迎撃能力を持つ防空システムがあります。それがフランスとイタリアが共同開発した「SAMP/T
本来の利害は一致する情勢がますます厳しくなる東アジアにおいて、日本と韓国はともに民主主義国家として、アメリカの同盟国として極めて重要なポジションにいます。ただ、本来は対北朝鮮・対中国で連携すべきところ、暗い過去のせいで二国間関係はかなり繊細
高性能なステルス・ヘリF-35戦闘機のようなステルス機が続々と登場するなか、同じ航空機でもステルス・ヘリというのはあまり話題になりません。しかしながら、アメリカでは1996年には「コマンチ」というステルス・ヘリが初飛行を迎えています。この知
侵入者から基地を守る航空優勢の獲得には戦闘機などが欠かせないなか、これらは地上の航空基地に依存せざるをえず、もし基地が機能不全に陥れば、せっかくの戦力を発揮できません。よって、航空自衛隊では敵から航空基地を守る「基地防衛」を重視しており、滑
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203mm砲向けの専用車両以前、陸上自衛隊は「203mm自走砲」という巨砲を使い、北海道でにらみを利かせてきましたが、2024年に惜しまれながら退役しました。この203mm自走砲の配備は1984年に始まり、それに合わせて専用の弾薬運搬車が開
小型旅客機を改造現代戦では戦闘機だけでなく、広範囲を探知できる早期警戒機が欠かせず、多くの旅客機改造型が使われてきました。スウェーデンの「Saab340 AEW」もそのひとつであり、小型旅客機の背中にレーダーを載せた形です。 基本性能:S
唯一の核運搬手段イギリスといえば、国連の常任理事国であって、認められた核保有国のひとつです。ところが、アメリカやロシアとは違い、現在は地上配備型と爆撃機型は持っておらず、原子力潜水艦でしか運用していません。「ヴァンガード級」潜水艦が唯一の核
衝撃的な基地の奇襲以前、航空基地などを襲撃部隊から守り、その機能を維持する「基地警備隊」を取り上げました。しかし、これは対人戦闘に主眼を置き、その装備は不十分と説明しました。とりわけ対ドローンの懸念が強まるなか、2025年6月にロシアで大事
正規・非正規手段の併用ウクライナ侵攻が国家間戦争であるのに対して、近年は「ハイブリッド戦争」という事態も登場しました。これは従来のように正規軍のみならず、武装市民や傭兵部隊、偽情報、サイバー攻撃なども使い、軍事と非軍事の境を不明瞭にしながら
重武装の初イージス韓国のイージス艦といえば、日本の一部界隈が「ポンコツ」と呼び、欠陥扱いされることが多いです。しかし、これは実態を反映しておらず、正しい評価とは言えません。では、韓国初のイージス駆逐艦である「世宗大王級」とは、一体どのような
自爆ドローンの脅威ドローン(無人機)の本格登場によって、地上戦の様相は大きく変わり、特に徘徊・自爆型の活躍は目覚ましく、その対策が急務となりました。ウクライナでは砲兵戦力とともに、自爆ドローンが敵の前進を鈍らせており、たとえ戦車であっても、
高い汎用性、運動性能陸上自衛隊が活動するうえで、上空からの航空偵察は欠かせず、そのために観測ヘリコプターを運用してきました。現在はドローンの登場を受けて、こうしたヘリはお役御免になりつつあるなか、つい最近まで使われていたのが「OH-6」にな
陸海空をまとめて指揮有事の可能性が高まるなか、自衛隊の各部隊をよりスムーズに運用すべく、2025年3月に統合作戦司令部が創設されました。これは市ヶ谷の防衛省本省に置き、約240人と小規模ながらも、陸海空の各自衛隊をまとめて指揮・運用する機能
小さいが、高い柔軟性すでにアメリカで無人艦隊の試験運用が進むなか、新たな無人水上艦「USX-1デファイアント」が登場しました。あくまで実験目的とはいえ、新型無人艦として数ヶ月の試験航海に挑み、米海軍が目指す無人艦隊構想において、新たな扉を開
100%国産の代替品ロシア=ウクライナ戦争において、とりわけ大きな戦果をあげながら、世界から注目されたのが「HIMARS(ハイマース)」です。これはアメリカの高機動ロケット砲ですが、その機動力は一撃離脱戦法に適しており、ロシア軍に精密攻撃を
地下施設の整備を急ぐ台湾有事の可能性が高まり、防衛体制の見直しを迫られるなか、日本は民間人保護の課題に向き合わねばなりません。特に沖縄の先島諸島は台湾に近く、その近距離から直接的な戦場にはならずとも、事実上の「戦域」には含まれるでしょう。そ
軍隊には欠かせない仕事軍事組織が活動するうえで、さまざまな能力や装備が必要ですが、そのひとつに「地図」があります。古来より地図は軍隊には欠かせず、その有無と正確性がときには勝敗を左右しました。地図が間違っていたり、地形や道が分からなければ、
非正規戦向けの機体F-35のようなステルス機の配備が進むなか、アメリカ空軍は「OA-1K」という軽攻撃機を購入しました。特殊作戦軍に75機が配備されますが、主に偵察や地上監視に使うことから、実際には武装偵察機といえるでしょう。農薬散布機を改
拡大する中国との差第二次世界大戦時のイメージからか、アメリカは圧倒的な工業生産力を持ち、軍艦を大量に造れると思われがちです。ところが、現在のアメリカに往時の姿はなく、造船を含む製造業は著しく衰退しました。冷戦終結による軍縮、予算削減にともな
イギリスが試す新兵器いまや戦場では無人機が飛び交い、歩兵も戦車も自爆ドローンにより、次々と撃破されてきました。特に小型・高速型への対応は難しく、対ドローン兵器の開発が急がれています。こうしたなか、イギリスでは即応的な対処能力を狙い、「ラピッ
本来は量産コストを重視ソ連の原子力潜水艦を圧倒すべく、アメリカは最強クラスの「シーウルフ級」を開発しますが、あまりに価格が高すぎたことから、わずか3隻で打ち切られました。そこで、少し性能を抑えながらも、量産コストを優先したところ、2004年
106mm連装砲を搭載戦後初の国産戦車といえば、2000年に引退した「61式戦車」ですが、一緒に対戦車戦を行う仲間として、60式自走無反動という兵器もありました。61式戦車より1年早く登場したあと、なんと2008年まで現役で使われていました
旧式艦艇しかなかったが北朝鮮は日本の仮想敵国のひとつにあたり、大規模な地上兵力を維持しながら、弾道ミサイルを開発してきました。核兵器とミサイルの開発は着実に進み、日本にとっては中国軍に次ぐ、あるいは最も大きな脅威かもしれません。しかし、ミサ
最強の炊き出し道具陸上自衛隊といえば、普段から野外で厳しい訓練を行い、災害派遣では真っ先に駆けつける存在です。自己完結型の組織を目指す以上、陸自はインフラから衣食住まで自前で準備しますが、そのひとつが野外での温かい食事の提供です。山中での訓
燃料気化弾を放つ自走火砲ウクライナに全面侵攻したロシアは、千両単位の戦車や装甲車、そして大量の兵士を失いました。こうした苦戦のなか、ウクライナ軍に対して猛威をふるい、珍しく戦果をあげているのが、自走多連装ロケットシステム「TOS-1」です。
旧軍の流れを汲んだ戦車日本戦車といえば、第二次世界大戦の弱いイメージを長く引きずっていましたが、いまは90式戦車や最新の10式戦車のおかげで、その地位は大きく向上しました。しかし、その道のりは決して楽なものではなく、それは戦後初の国産戦車「
ファランクスの対抗馬対空戦闘時の最終手段として、軍艦によくみられる「近接防御火器(CIWS)」ですが、これは特定の兵器を指すのではなく、あくまで兵器の種類になります。ただし、アメリカ製の「20mm ファランクス」があまりに有名なので、いまで
安全保障面で急接近日本の周辺国のうち、フィリピンは中国や韓国と比べてあまり話題になりませんが、近年は安全保障面での関係を強めている重要国です。過去を乗り越えて友好関係を築いてきたなか、対中国で似た苦悩を抱える日比両国の距離は急速に縮まってい
実証機「X-47A」を発展改良アメリカは「MQ-9リーパー」ような無人攻撃機を当たり前のように使っていますが、なかには性能的には優れていながら、開発中止になったケースもあります。そのひとつが空母艦載機として目指していたX-47B無人攻撃機、
柔軟な緊急展開部隊自衛隊の任務は言うまでもなく国土防衛ですが、最近では在外邦人を保護したり、テロ攻撃への対処なども求められるようになりました。こうした任務は特殊作戦群の仕事と思われがちですが、彼らは本当の意味での「最終カード」であって、そう
日本が目指す新型無人潜水艇無人機(ドローン)の活躍と比べて目立ちませんが、海における無人技術も着実な発展を遂げていて、ウクライナの無人水上艇がロシア海軍に損害を与えたり、米海軍にいたっては無人艦隊を試験運用中です。こうしたなか、日本も遅れを
監視網を補完する「目」平時や有事を問わず、防空任務では相手の航空機をいち早く見つけて、味方を誘導することが至上命題であり、この能力が現代航空戦の勝敗を分けます。空の警戒監視は全国28箇所に設けられた航空自衛隊の地上レーダーサイトが基本的に担
グローバル・パートナー国米欧など32カ国が加盟する世界最大の同盟「NATO(北大西洋条約機構)」は、いまや単なる軍事同盟ではなく、欧州地域から戦争をなくして安定化を図る政治的基盤になりました。そんなNATOは冷戦終結とソ連崩壊を受けて、地域
ドイツの新しい防空兵器戦場で自爆ドローンが脅威となったのを受けて、これらを防空ミサイルよりも安く撃墜できる対空戦車が再評価されています。安価なドローンに毎回ミサイルを差し向けるのは割に合わず、費用対効果では機関砲の方が圧倒的に優れている形で
反省を生かした後継艦アメリカの海軍力が原子力空母やイージス艦に支えられているなか、初代イージスともいえる「タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦」は老朽化にともなう退役を迎えています。当初は「CG(X)」という新しいミサイル巡洋艦を目指していたとこ
戦後初の国産機関銃陸上自衛隊は現場での火力支援用に5.56mm機関銃の「MINIMI(ミニミ)」を配備していますが、それまでは約40年間にわたって国産の「62式7.62mm機関銃」を使ってきました。これは戦後初の国産機関銃でありながら、その
失敗した斬首作戦2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻は、プーチン大統領がもくろんだ短期的な電撃戦ではなく、2年以上にわたる長期消耗戦になりました。本来の特別軍事作戦は首都・キーウをすばやく落として、ゼレンスキー政権を瓦解させる
弾道ミサイルを捉える移動基地北朝鮮による弾道ミサイル発射が常態化するなか、これを確実に捉える能力がさらに重要となりました。こうした追跡・監視任務は地上レーダーやイージス艦の出番ですが、移動できない前者は地平線による制約を受けやすく、後者は搭
進化したイーグルII航空自衛隊でF-35ステルス戦闘機の配備が進むなか、機数では未だにF-15J戦闘機が主力を務めています。ところが、このF-15もかなりの老朽化が進んでいて、さらなる近代化改修で能力向上を図るものの、保有機のうち半数以上は
目的・用途不明の放送電波放送は日常生活のみならず、軍事活動でもよく使われる通信手段ですが、なかには何に使われているのか全く分からないものがあります。その代表例ともいえるのが「UVB-76(別名:ザ・ブザー)」というもので、これは単調なブザー
81式の後継として陸上自衛隊には中〜短距離防空を行う各装備がそろっていて、特に短・近距離についてはかなり種類が充実しています。なかでも、81式短距離地対空誘導弾はその配備数から「陸自の短SAM代表」ともいえる存在ですが、この81式の後継とし
巨大津波を引き起こすウクライナ侵攻によって西側諸国との敵対が深まるなか、NATO介入を防ぐためにも、ロシアは核兵器の恐ろしさをチラつかせてきました。それは全面戦争となれば、欧米の主要都市などすぐに壊滅させられるという脅しですが、かなりの誇張
高機動・柔軟な防空兵器自爆ドローンなどの新兵器が戦場で活躍するなか、これら空の脅威から地上部隊を守るための新しい防空システムがアメリカ陸軍に配備されました。それが「M-SHORAD」と呼ばれるもので、モバイル短距離防空(Mobile-Sho
新型船を集中配備尖閣諸島沖に毎日のように中国公船が出現するなか、これを24時間体制で監視・警戒しているのが海上保安庁の巡視船です。こうした対峙は中国漁船衝突事件(2010年)から絶え間なく続くようになり、もともと数で不利な海保にとっては大き