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夢見月夜曲 http://yumemizukiyakyoku.blog.fc2.com/

日高千湖のオリジナルBL小説ブログです♪『薄き袂に宿る月影』はこちらへ移動しております。

日高千湖
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2014/02/17

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  • さやさやと流るるが如く・32

    FC2投票 無料アクセス解析 このワクワク感はどこから来るのだろう。心は落ち着いているのに浮遊感がある。どこを見ても明るく輝いているような気がするのはどうしてだろうか。その原因が叶多であるとは認めたくないのだが、『《ハンモック》集合ね』の一言でこれだけハッピーな気分にさせてしまう事に感服してしまう。だが、真っ直ぐに《ハンモック》行くのが癪で、一旦部屋に戻り着替えてから向かった。日暮れ後の肌寒さを感...

  • さやさやと流るるが如く・31

    FC2投票 無料アクセス解析 叶多から連絡はない。ケンカしたわけではない。彼のご機嫌を損ねてしまったようだが、原因は俺じゃない。謝る必要もないし、ご機嫌を取る必要もないから連絡はしていない。どうせ既読スルーだ。だが、ふと気が抜けると彼の事を考えてしまう。おかげで仕事はサクサクと捗り、今日は残業なしで退社出来そうだ。 営業部の動きは慌しかったが、関わるとろくな事はないと思って離れていた。下津浦たち3...

  • さやさやと流るるが如く・30

    FC2投票 無料アクセス解析 テーブルの上に置いていたスマホが鳴っている。カーテンの隙間から朝日がこぼれてくる。朝には間違いないが手元にスマホがなく時間がわからない。壁掛け時計を見ようとしたが叶多が腕にしがみ付くようにして寝ていて動けない。スマホはバイブにしているが、テーブルの上で振動音を響かせていた。叶多も目を覚ましたようだ。「電話?」擦れた声の叶多が、だるそうに顔を上げた。バイブの音が煩かった...

  • さやさやと流るるが如く・29

    FC2投票 無料アクセス解析 「あははっ」叶多は部屋に入るなり、ソファーにちょこんと座っていた宇宙人を指差して笑った。「置いて帰ったから、捨てられちゃったかと思っていたよ。あははっ」自分でも、そうされても仕方がないという自覚はあるようだ。「そうか?こいつが

  • さやさやと流るるが如く・28

    FC2投票 無料アクセス解析 ビールを1本注文して分け合って飲んだ。 他店よりは一回り大きなハンバーグに惜しみなくかけられたデミグラスソース。その上にとろけるチーズが乗り、表面を焼いてある。その横には半熟の目玉焼きだ。付け合せのキャベツの千切りとポテトサラダ。それとスパゲッティナポリタンが大きな皿に盛り付けてある。更に小鉢が2品、ゴボウのキンピラとキュウリの酢の物だ。白飯と豆腐とワカメの味噌汁。こ...

  • さやさやと流るるが如く・27

    FC2投票 無料アクセス解析 「《太郎茶屋》に行くのか?」「そうだよ。嫌なの?」さっさと改札を抜けていった叶多を追って行く。「嫌じゃないけど」菜那美と行って気に入ったのか、叶多は小さな横丁にある《太郎茶屋》へ行くという。油塗れの換気扇が精一杯頑張っても調理中の臭いは取り去りきれなくて、いつもニンニクや油、アルコールの臭いがする。だが暖簾をくぐった瞬間、初めて訪れたはずなのに「いつもの店にやって来た」...

  • さやさやと流るるが如く・26

    FC2投票 無料アクセス解析 北野さんがポカンとしている。口が開きっ放しだ。あまりに見っとも無いので肘で突くと、ポカンとしたままで喉を大きく動かしてゴクリと唾を飲み込んだ。水内叶多が廊下に出てきた瞬間に、家の中の空気がガラリと変わった。母親は完全に息子に主役の座を譲り、影になった。ヒヤリとした空気を纏いながらこちらへ歩いてくる叶多は、駅にいる

  • さやさやと流るるが如く・25

    FC2投票 無料アクセス解析 鎌倉は明治から昭和初期に掛けて別荘地として発展した。今では人気の観光地となり、シーズンともなれば江ノ電は満員。道路は車で溢れ渋滞が深刻な問題になっている。政財界の重鎮や文化人が好んだ街には自ずと品格が備わり、人を惹き付けて止まない。 水内叶多の母・江原寿美子が住む家は、江ノ電沿線の昔ながらの住宅街の中にあった。家は古いがセンス良く住み暮らしている、といった風情だ。北野...

  • さやさやと流るるが如く・24

    FC2投票 無料アクセス解析 『江原商店』の負債は、俺たちが考えていたよりもはるかに多かった。銀行や消費者金融、まともじゃない所からも借りているようだ、と張本さんが言った。俺にはなんだかんだ言いながら、張本さんは出張のついでに江原社長の息子が住んでいる大学の寮を訪ねていた。父親からの悲壮な電話で慌てていた学生など、トップセールスマンである彼の舌先三寸に掛かればイチコロだ。口座に金が振り込まれた事、...

  • さやさやと流るるが如く・23

    FC2投票 無料アクセス解析 ハンモックに宇宙人を置いて帰るか迷った。へんてこりんな宇宙人を部屋に置きたくはないが、半日一緒にいたらお仲間、

  • さやさやと流るるが如く・22

    FC2投票 無料アクセス解析 「で?」「で?って、どういう事?」チャーハンを食べ終えて、味噌汁椀の中のスープをかき混ぜた。「彼とお付き合い、すんのか?」「そういう段階じゃないような気がするんだが」「そうか、そうか!」弓川の妙に納得したような口調にイラッとしたが、小汚い定食屋で小汚いオカマと超美形がカツ丼を食ってる所を想像すると、ちょっと笑える。そこで菜那美が叶多から何か聞いたのは間違いない。わざわざ...

  • さやさやと流るるが如く・21

    FC2投票 無料アクセス解析 宇宙人のぬいぐるみを抱えて現れた俺を見た弓川は、ニヤニヤしながらカウンターの中から手招きした。カウンタースツールに座り、自分の隣に宇宙人を座らせた俺。そんな女々しいブロークンハートな俺の前に、弓川は温かいウーロン茶が入った湯呑みをドンッと置いた。「よう!色男」弓川のニヤニヤは止まらない。「おう。ランチ、始めたのか?」「いいや。俺が食うからついでだよ」「そうか。メニュー...

  • さやさやと流るるが如く・20

    FC2投票 無料アクセス解析 ベッドで横になっているのは、宇宙人のぬいぐるみではなく確かに

  • 河野組日誌・11~『T』番外編

    FC2投票 無料アクセス解析 ★皆さま、こんばんは~!!すみません、一日中外出してましたwwwパソコンを開いたのが23時でしてwww『さやさやと流るるが如く』の方の推敲が全く進んでいません。なので、今夜はこちらをUPさせてくださーーーい!!こちらはかなり前に書いていたのですが、未発表のSSや書いてる途中のお話を整理していた時に発見してしまいました。←忘れていただけだろ?なので投票所の結果とか一切関係ないです...

  • さやさやと流るるが如く・19

    FC2投票 無料アクセス解析 日付が変わる頃、シャワーの音で目が覚めた。「・・・叶多」名前を呼びながらベッドを探ったが叶多には当たらない。代わりに手に触れたのはひょうきん者の宇宙人だ。「一人でシャワーかよ・・・はあっ」俺には頼りたくなかったのか。それとも、俺を起こしたくなかったのか・・・。俺が目覚めなかったら、帰るつもりじゃないだろうな?「はあっ」実は真面目な顔をしている宇宙人の顔をグーパンチして...

  • さやさやと流るるが如く・18

    FC2投票 無料アクセス解析 ★今回18歳未満閲覧禁止です。年齢に達しない方、表現がお嫌いな方は回れ右でお願いします!! 叶多を大判のバスタオルで包みベッドに運んだ。ベッドに寝かせた拍子にバスタオルの裾が肌蹴た。叶多は太腿の際どい部分まで捲れてしまったタオルを引っ張って、今更ながらに身体を隠そうとした。「今更、隠すのか?」「だって」恥ずかしそうに身を縮めながらも、彼の下肢は蠢いていた。その動きはバス...

  • さやさやと流るるが如く・17

    FC2投票 無料アクセス解析 ★今回18歳未満は閲覧禁止です。年齢に達しない方、表現がお嫌いな方は回れ右でお願いします!!「ねえ」重なった叶多の手が、俺の手をキュッと握り込んだ。「なんだよ?」「僕のこと、どう思っているの?」指の間に指が差し込まれた。俺を見上げる瞳に媚はない。「どうって?」人間離れした美しさを称えて欲しいのか。それとも

  • さやさやと流るるが如く・16

    FC2投票 無料アクセス解析 3人でスパークリングワインを1本空け、調子に乗った弓川が「今夜は俺の奢りだ」というので、「店が潰れないように通う」という条件で今夜の飲み代はタダになった。「永瀬がいなくても1人でも来られるだろう?」「はい」「じゃあ、晩飯食いにきてよ。会員だからさ」「では、お言葉に甘えて」というわけで、今夜は彼のおかげで飲み代が浮いた。今は2人で線路に沿って駅に向かって歩いている。叶多...

  • さやさやと流るるが如く・15

    FC2投票 無料アクセス解析 菜那美はチアリーダーの格好のままで、派手なスカジャンを羽織って出勤した。徐々に客も増えてきて、弓川も俺らの所にばかりいるわけにもいかなくなった。次々にやって来る常連客の興味津々な視線から

  • さやさやと流るるが如く・14

    FC2投票 無料アクセス解析 俺は生ビールを

  • さやさやと流るるが如く・13

    FC2投票 無料アクセス解析 待ち合わせはいつもの駅の中にあるコーヒーショップだ。ブラックコーヒーを注文し、カウンタースツールに座ったのは午後5時45分。読みかけの本を取り出して読み始めたが、内容は全く頭に入ってこない。こんな時はミステリーなんか読むもんじゃない。たった5分の長いこと。いや、1分すら長く感じる。まだ50分か。一度部屋に戻って着替えても間に合ったかな。そんな事を考えながら改札から出て...

  • さやさやと流るるが如く・12

    FC2投票 無料アクセス解析 部屋に帰り風呂に入って缶ビールを開けた。寝るにはまだ早い。テレビを点けて何となくニュースを観る。殺人事件や連続通り魔事件の続報。暗いニュースが続くが、赤ちゃんパンダの体重測定という可愛らしい映像で心が和む。ふとテーブルの上を見ると、置きっ放しにしていたスマホの上部が青く点滅していた。「電話かな?」風呂に入っている間に電話が掛かっていたようだ。「あっ、もしかして」着信の...

  • さやさやと流るるが如く・11

    FC2投票 無料アクセス解析 江原家の複雑な関係を知った。北野さんの言う「前の社長の二番目の妻が産んだ娘」というのが

  • さやさやと流るるが如く・10

    FC2投票 無料アクセス解析 すっきりと目覚めた俺は、いつものように朝の準備を始めた。駅に行けば彼に会える。ただそれだけで、気持ちが湧き立つ。 今朝のニュースでは「寒さは和らぎますが、朝夕はまだまだ冷えます。調節のきく服装でお出掛けください」と言った。朝夕は冷えるが、昼間は暖かい。コートは昨日のような冬物ではなくていいようだ。期待を纏って身も心も軽やかに部屋を出た俺は、いつもの時間に駅に到着した。...

  • さやさやと流るるが如く・9

    FC2投票 無料アクセス解析 スマホが震えている。机の端っこで小刻みに震えるスマホの画面を見なくても、誰だかわかっている。『江原商店』の見張りに行った下津浦だ。駅で下津浦を見送った1時間後、北野さんが帰社した。北野さんは張本さんに、何度も「ありがとうございました!」と頭を下げて帰宅した。その代わりに俺のスマホには下津浦から何度も着信があり、それを無視している俺と下津浦は根競べ中だ。何度もしつこく鳴...

  • さやさやと流るるが如く・8

    FC2投票 無料アクセス解析 営業部が次々に帰社してくるが、その中に川浪さんと北野さんの姿はなかった。 「ただいまー!」と大きな声でドアを開けたのは下津浦だ。北野さんを帰せと張本さんに言われたはずなのに、自分だけ帰社したって事か?思わず張本さんの方を見ると、張本さんも手を止めてこちらを見ている。下津浦は真っ直ぐに俺の席に向かってくる。俺じゃなくて、先に張本さんの所に行けよ。「永瀬、お疲れ~!今朝は...

  • さやさやと流るるが如く・7

    FC2投票 無料アクセス解析 電車の中で何度も紙ナプキンを取り出した。会社があるオフィスビルに着き、エレベーターの呼び出しボタンを押した。明後日、と日にちだけは決めたが時間は決まっていない。今夜、電話してみようか。それとも電車を降りてすぐがいいだろうか。

  • さやさやと流るるが如く・6

    FC2投票 無料アクセス解析 下津浦は急に真面目な顔をして俺を見ている。彼は俺に何と言って欲しいのだろうか。 「毎日、ポンポン言い合ってるじゃないか?」「いや、俺は遠慮してる」「どこが?」「色々と」「色々と、ね」確かに目の前のボンボンとは色々あったからな。「そうは思えないけど」「ははっ」完全なる愛想笑いをした下津浦も、多少は気にしてるんだな。あの事・・・。スタッフに笑顔で注文を伝える下津浦を見なが...

  • さやさやと流るるが如く・5

    FC2投票 無料アクセス解析 注文した料理が運ばれてきてフォークを握った。すると何とも形容し難い気持ちになった。これが

  • さやさやと流るるが如く・4

    投票はこちらからどうぞ!! FC2投票 無料アクセス解析 北野さんへの挨拶もそこそこに、俺は

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