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映画好きパパの鑑賞日記 http://eigazukipapa.seesaa.net/

映画好きのパパが過去に見た作品と最近みた映画の感想を書いていきます。テレビドラマも頑張って書くぞ

映画好きパパ
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2014/01/04

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  • ダークナイト

    米国で特大ヒット、興行記録を塗り替えまくっている「ダークナイト」。バットマンの知名度がない日本では今ひとつだけど、観た人の評判は結構高いですね。確かに面白かったけど。 【ストーリー】 大富豪ブルースが変身するバットマン(クリスチャン・ベール)とゴードン刑事(ゲーリー・オールドマン)の活躍にもかかわらず、ますます犯罪者が現れるゴッサムシティ。中でもジョーカー(ヒース・レジャー)という白…

  • おくりびと

    世間ではベネチア映画祭ばかり注目されていたけど、公式な賞は無冠に終わったベネチアと違い、本作はモントリオール映画祭のグランプリに選ばれました。死生観というのは民族によって違うと思ったけど、海外から観ても高い評価を受ける作品なんだなと実感しました。 【ストーリー】 チェロ奏者だった大悟(本木雅弘)は、所属したオーケストラが解散し、巨額の借金を抱えたため、妻の美香(広末涼子)を連れ、古里の…

  • ハンコック

    米国映画もネタ切れかマンガ原作のヒーロー映画が多いんだけど、本作はその中でも変わり種。嫌われ者の正義の味方が主人公なのだ。俺様俳優ウィル・スミスにまさにぴったりの役どころかも。 【ストーリー】 米国の平和を守る正義の味方、ハンコック(ウィル・スミス)。不死身で銃弾も受け付けず、事件があれば空を飛んで駆けつける。だが、酔っぱらいでヨレヨレの服を着ている上、力があまりすぎて、悪者よりも破…

  • パンダフルライフ

    ありそうでなかったパンダの生態を描いたドキュメンタリー映画。といっても野性のパンダではなく、日本と中国の飼育施設でのお話。こちらも全編ゆるゆるで、パンダ好きにはたまらない映画でした。

  • グーグーだって猫である

    猫好きの人は思いきり癒やされるだろう「グーグーだって猫である」。話が今はやりのまったり系で淡泊しているので、こってりとした映画が好きな人は苦手だろうけど、こういうゆるゆるの世界にひたれる映画を見ると、自分も猫になったように、のどをゴロゴロ鳴らしてしまいます。 【ストーリー】 ベテランマンガ家の麻子先生(小泉今日子)は、かわいがっていた猫のサバが死んでしまい、ショックで仕事ができない。ア…

  • フライング・ラビッツ

    見る前から予想はしていたけど、この映画よりも、本作と連動したテレビ東京系の深夜ドラマ「ウォーキン・バタフライ」の方が、予算、キャストともしょぼいのに、はるかに面白かった。本作のプロデューサーは猛反省すべし。 【ストーリー】 JALの新人フライトアテンダント早瀬ゆかり(石原さとみ)は、同姓同名のバスケ選手早瀬ゆかり(渡辺有菜)と間違えられ、JALの女子バスケットチーム「フライング・ラビ…

  • 20世紀少年-第1章

    浦沢直樹のベストセラーマンガを堤幸彦監督が実写化した「20世紀少年」。複雑な原作を一度に映画化するのは無理で、3部作のうちの第一章、原作の1〜6巻までにあたります。原作を読まないと意味が分からないといわれ、とりあえず、6巻まで映画を見にいきました。 【ストーリー】 1997年、コンビニ店主のケンジ(唐沢寿明)は若いころはロック歌手になるのが夢だったが、失踪した姉キリコ(黒木瞳)の赤ん…

  • 敵こそ、我が友 ~戦犯クラウス・バルビーの3つの人生

    第二次大戦中のナチス戦犯が、拷問という特殊能力を米国に買われ、南米で大成功したあげく、用が無くなったらフランスに引き渡され獄死するという、スパイ映画のストーリーになりそうな事実のドキュメンタリー。真面目にインタビューを繰り返す手法は、この問題に関心がないとしんどいかもしれない。 【ストーリー】 クラウス・バルビーは第二次大戦中、ナチス親衛隊の幹部としてフランス・リヨンに派遣され、ウィ…

  • 白い馬 赤い風船

    1950年代にアルベール・ラモリス監督がカンヌのグランプリを受賞した2本の短編「白い馬」と「赤い風船」。日本では幻の作品だったけど、このたび、デジタルリマスター作品として、日本で同時上映されています。それぞれ30〜40分しかなく、今から見ればクラシックな作品なのだけど、シンプルさの良さが響いてくる作品でした。まとめてレビューします。 【ストーリー】 ◇ 白い馬 フランス南部の海沿い…

  • シルク

    埋もれている映画というのは世の中いくつもあるけど、本作もその一つ。江口洋介、チャン・チェン(「ブレス」「2046」)ら日台のスターが出演したサスペンスホラーで台湾では06年の興収1位でカンヌにも上映されているのに、日本では映画祭にしか上演されてません。「呪怨」対科学といった感じで、なかなか面白く、ホラーファンなら楽しめるのに。 【ストーリー】 天才物理学者橋本(江口洋介)は電磁波の研…

  • ベガスの恋に勝つルール

    キャメロン・ディアス主演のラブコメ。36歳にもなったキャメロンは老けたように見えたけど、やはりキュート。大スターになっても下ネタを平気でこなすというのはさすがですね。オーソドックスなラブコメでお気楽に見られる作品でした。 【ストーリー】 恋人に振られたキャリアウーマンのジョイ(キャメロン・ディアス)と父親の工場をクビになりフリーターとなったジャック(アシュトン・カッチャー)。傷心の二…

  • デトロイト・メタル・シティ

    原作は読んだこと無いけれど、予告編とTOHOシネマズの上映前のマナー順守キャンペーンに使われていたことで、期待度大だった「デトロイト・メタル・シティ」。よくまとまった映画だとは思うが、小さくまとまった感じもありまして。 【ストーリー】 九州からお洒落なミュージシャンになろうと上京した根岸崇一(松山ケンイチ)。ギター片手にポップなラブソングを歌うはずが、気が付くと暴力的な事務所の女社長…

  • 世界で一番しあわせな食堂

    フィンランドの田舎の村に現れた中国人親子と地元の食堂の女主人をめぐるハートフルストーリー。ミカ・カウリスマキ監督はアキ・カウリスマキ監督のお兄さんですが、作風が全然違うのも面白い。 作品情報 2018年 フィンランド、イギリス、中国映画 監督:ミカ・カウリスマキ 出演:アンナ=マイヤ・トゥオッコ、チュー・パクホン、カリ・ヴァーナネン 上映時間:114分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:109シネマ…

  • シティ・オブ・メン

    ブラジルのスラム街に住む子供たちとの死と隣り合わせの生き様を描いた「シティ・オブ・ゴッド」の兄弟編ともいうべき「シティ・オブ・メン」。未成年がギャングとなり銃を振り回す描写は迫力あるが、さすがに前作ほどの衝撃はなかった。 【ストーリー】 ブラジル・リオデジャネイロの巨大なスラムの丘ファベーラ。弱肉強食のこの町では、若者たちがギャング団を作り、麻薬、強盗、殺人とあらゆる犯罪に手を染めてい…

  • ひゃくはち

    スポーツ映画の最高傑作です。数日前のエントリー「私たちの生涯最高の瞬間 」で邦画に良いスポーツ映画がないと嘆いたばかりですが、こんなに素晴らしい作品が、無名キャスト、スタッフの手でできるとは。邦画の底力を感じました。 【ストーリー】 神奈川県の野球強豪校、京浜高校の野球部部員、雅人(斎藤嘉喜)とノブ(中村蒼)は、ベンチ入りすらできない補欠部員。お調子者でみんなを明るくさせるノブと、しっか…

  • 天安門、恋人たち

    中国ではタブーとされている天安門事件(1989年に民主化を求める学生や民衆を軍が武力鎮圧し、多くの死傷者がでた事件)と激しい性描写により、中国では上映禁止、ロウ・イエ監督も5年間の活動停止という厳しい処分がくだされたいわくつきの作品。けれども、政治的なメッセージはほとんどなく、女性の情念に焦点をあてており、想像していた内容(「君の涙ドナウに流れ」のような作品)とは違っていました。 【スト…

  • 画家と庭師とカンパーニュ

    いかにもフランス映画らしい、一見淡々としながらもエスプリを効かせた人生賛歌。見ている最中は淡泊に感じても、見終わったあと、じわりと感動が広がってきます。ただ、ある程度の年代にならないと、この良さは本当の意味で分からないかもしれず、10年ぐらいしたら、もう一度みたい作品です。 【ストーリー】 家族とのいざこざや、都会の生活に疲れて、故郷の農村に戻ってきた中年の画家(ダニエル・オートゥイユ…

  • たみおのしあわせ

    一生懸命積み上げてきたけれども、最後、面倒くさくなって投げ飛ばしちゃった感じ。ある意味潔く、そこに引かれるひともいるかもしれないが、僕はダメ。出演者は、そうそうたるメンツだけに、残念です。 【ストーリー】 女性におくての民男(オダギリジョー)は、母の死後、父、伸男(原田芳雄)と二人で暮らしている。清楚な女性瞳(麻生久美子)とお見合いした民男は、結婚を決意する。 一方、伸男も会社の…

  • あの日の指輪を待つきみへ

    リチャード・アッテンボロー監督(「ガンジー」「コーラスライン」)、シャーリー・マクレーン(「アパートの鍵貸します」)とクリストファー・プラマー(「サウンド・オブ・ミュージック」)というと、1960年代の映画といっても不思議ではないけれども、大ベテランの共演はなかなか見応えがあった。ただ、完全に女性目線の映画であり、僕自身は登場人物に全然共感が出来なかったけど。 【ストーリー】 1991…

  • ハプニング

    「シックス・センス」で衝撃のデビューを飾ったものの、1作目を越えられないで迷走しているM・ナイト・シャマラン監督の最新作「ハプニング」。それなりに面白かったけど、今年は同傾向のもので「ミスト」「クローバーフィールド」があったからなあ。昨年公開だったら、もっと得点が高かったのに。 【ストーリー】 ある日突然、ニューヨークのセントラルパークで人々が次々に死んでいった。そして、それはニューヨー…

  • 私たちの生涯最高の瞬間

    世間では北京五輪で盛り上がっているけど、アテネ五輪で韓国中を沸かせた女子ハンドボールを題材にとった「私たちの生涯最高の瞬間」。ドラマ部分は駄作だが、試合シーンはなかなかのもの。韓国でこの映画が大ヒットした理由もよく分かる。 【ストーリー】 アテネ五輪出場を決めた韓国の女子ハンドボールチームだが、マイナースポーツの悲哀で、実業団チームは解散、ナショナルチームも監督が辞任する。バルセロナ…

  • ハード・リベンジ、ミリー/THE MASKED GIRL

    本格的な女性アクションをうたった2本立てだけど、正直、テレビの深夜放送でも見るかどうかのレベル。たまたま、ホームグラウンドの渋谷で夜遅くにやっている映画がこれしかなかったので、見たのだけど、でも、その手のしょーもない映画も、そんなに嫌いじゃなかったりします。2本立ての中編2つなので、まとめて感想を。 【ストーリー】 ◆ハード・リベンジ、ミリー 近未来、地球温暖化や銃刀法の撤廃で荒廃…

  • 崖の上のポニョ

    「ポニョ、ポニョ、魚の子」というメロディーが頭にこびりついてしまう、宮崎駿監督の新作「崖の上のポニョ」。一見、単純そうな映画だけど、いくらでも深読みができてしまう構造にしているのは、観客が勝手に迷い込んでいるのか、それとも宮崎監督の思惑通りなのか。 【ストーリー】 海辺の小さな町。5歳の宗介(声・土井洋輝)はガラス瓶に閉じこめられていた不思議な魚を助けてあげる。魚は人間の言葉が分かり…

  • 闇の子供たち

    今年一番の衝撃作、問題作といっても過言ないだろう。題材、脚本、スタッフ・キャストの意気込みとあいまって、ものすごい作品が生みだされた。作りは完璧というわけでもないけれど、エネルギーに圧倒される。気力、体力が充実していないと見るのはつらいかもしれない。 【ストーリー】 日本新聞のタイ特派員南部(江口洋介)は、タイで日本の子供に違法な臓器移植が行われるという情報をつかんだ。フリーカメラマ…

  • 百万円と苦虫女

    テレビ、映画にひっぱりだこの蒼井優が、意外にも3年ぶりに主演した映画「百万円と苦虫女」。ストーリーには疑問があったけど、彼女の魅力をたっぷり見られるのが何よりも収穫でした。金魚すくいと地引網だけでなく、かき氷ともももぎの天才だということも分かったし←意味不明 【ストーリー】 短大を卒業後、就職できずにフリーターをしている鈴子(蒼井優)。人付き合いの苦手な彼女は、ある事情から家にいづら…

  • テネイシャスD 運命のピックを探せ

    ロック大好き、下ネタ大好きのジャックブラックが主演、脚本をするおばか映画「テネイシャスD 運命のピックを探せ」。観客もロック(メタル)好きか、おばか映画好きでないと苦しいけど、ロックファンだったらたまらない作品でした。 【ストーリー】 田舎町の厳しい家庭に反発して、ハリウッドでロックスターになろうと家出したJB(ジャック・ブラック)。海岸でストーリートライブをやっていたKG(カイル・…

  • ギララの逆襲 洞爺湖サミット危機一発

    低予算早撮りで有名な河崎実監督が、怪獣映画と政治のパロディ、オマージュとして撮った「ギララの逆襲 洞爺湖サミット危機一発」。緩いギャグの連続とチープな演出はこの人の作品らしいけど、僕は面白かった。 【ストーリー】 北海道・洞爺湖でG8サミットが開かれ、世界各国の首脳が集まってきた。そこに、札幌が謎の怪獣に襲われているとの連絡が入る。ギララと名付けられた怪獣は宇宙からやってきており、伊…

  • BUG/バグ

    1970年代前半、「フレンチ・コネクション」、「エクソシスト」で世界的なヒットを飛ばしたウィリアム・フリードキン監督だが、最近は低迷しっぱなし。本作は奇妙きてれつなB級作品で、主演のアシュレイ・ジャドともどもうらぶれた感じを受けたが、同時に濃厚で強烈なこの味わいは、やはり、フリードキンの手腕だなと感心しないでもなかった。 【ストーリー】 オクラホマの田舎町、ウェイトレスのアグネス(ア…

  • ミラクル7号

    少林サッカー、カンフーハッスルとCG満載のおバカ映画(ほめ言葉です)が続いたチャウ・シンチーの新作は、意外にも、父子のきずなを描いてほろっとさせる作品。日本人にはきついかな、というギャグもあるけど、大人がみても楽しめる子供向け映画でした。 【ストーリー】 ティー(チャウ・シンチー)は妻を亡くしてから男手一つで息子のディッキー(シュー・チャオ)を育ててきた。無学な自分と違って、教育を受け…

  • ひぐらしのなく頃に(2006年~7年)

    最初はホラーかと思いきや、きっちりとしたミステリーとしてもSFとしても楽しめる名作。日本の村社会の闇の重さや社会性ある事件まで一気にはまりました。今年リメイクをやっており、その前に見られてよかったです。 【ストーリー】 中部地方の山間の村・雛見沢に、東京から中学2年生の前原圭一(声・保志総一朗)が転校してきた。人口が少ない村の分校は小中合わせて一つのクラスだった。圭一は近所に住む同級生の竜…

  • ワン・ミス・コール

    日本で3作作られた「着信アリ」が米国でリメークされた「ワン・ミス・コール」。日本では後になるほどひどい作品だったのでどうなるかと思ったけど、主に1作目をベースにしていたので、最悪の事態は避けられたかな。でも、Jホラーの米国リメイクって最近多いですよね。 【ストーリー】 女子大生のベス(シャニン・ソサモン)は、友人のシェリー(ミーガン・グッド)が自宅の池で溺死したことにショックを受けて…

  • スピードレーサー

    1960年代の日本のアニメ「マッハGOGOGO」が米国でなぜか人気となり、「マトリックス」のウォシャウスキー兄弟が実写にした「スピードレーサー」。その結果、1960年代と2000年代、アニメと実写がシンクロしあった不可思議な映画で出来ました。 【ストーリー】 若き天才レーサー、スピード(エミール・ハーシュ)は尊敬していた兄レックス(スコット・ポーター)がレース中の不正に巻き込まれて事…

  • クライマーズ・ハイ

    横山秀夫のベストセラーを映画化したクライマーズ・ハイ。最近では珍しい新聞記者を主人公にした邦画なので、新聞業界では受けているみたいです。佐藤浩市主演でNHKドラマにもなっているけど、考えさせる内容という意味ではドラマ、迫力では映画とそれぞれ良さがあります。ただ、映画は演出に首をひねる部分もあり、僕はドラマの方が好きですね。 【ストーリー】 1985年8月、日航ジャンボ機が群馬県の御巣鷹山…

  • ネコナデ

    僕は犬派なのだけれども、スクリーンいっぱいに写る子猫の姿を見られれば、それだけで癒やされる。そうした作品を期待していったのだけど、人間パートのドラマが今ひとつ。子猫不足でちと不満でした。 【ストーリー】 IT企業の人事部長鬼塚(大杉漣)は、厳しい仕事の鬼として、社長(鶴見辰吾)の命令をうけて過酷なリストラを進めている。だが、本当は繊細な鬼塚にとって、今の仕事は嫌で胃痛に悩む毎日だった。…

  • 純喫茶磯辺

    お笑い芸人の方が、本職の俳優よりもしっかりした芝居を見せたりするのだけど、宮迫博之もそのひとり。娘役の仲里依紗との息もぴったりで、ニヤニヤ笑えて、時折ほろっとくる上質の人情喜劇に仕上がった。 【ストーリー】 働くことが嫌いなバツイチオヤジの磯辺(宮迫博之)に思いかけず、遺産が入った。しっかりものの娘で女子高生の咲子(仲里依紗)は、慣れない大金を手にした父を不安がるが、なんと喫茶店を開く…

  • 1978年、冬。

    ありとあらゆるジャンルの映画を見る僕でも苦手な分野の映画があり、それは評論家受けするフランス映画か中国映画。もしくはそれを狙った邦画。中国の文革後の青春ストーリーで評論家受けも高い「1978年、冬。」。同じような「孔雀」が面白かったけど、こちらは眠かった。 【ストーリー】 文化大革命が終了し、まだ、社会に混乱の余じんが残っていた1978年。中国の田舎、西幹道に住む青年ファントウ(チャ…

  • 築地魚河岸三代目

    松竹が新シリーズとして打ち出したい「築地魚河岸三代目」。すでにシリーズ化決定の告知が、映画終了後に流れていたけど、興行的には苦戦しており、どうなるのかな。個人的には、ぬるいコメディだけど、見終わったあと魚が食べたくなったのは事実です。 【ストーリー】 商社のエリートサラリーマン、赤木旬太郎(大沢たかお)は、常務(佐野史郎)の命令で嫌々ながらリストラを担当していた。ある日、仕事で疲れ切…

  • 休暇

    死刑制度を真っ正面から、でも、淡々と描いた「休暇」。最近見た「ブレス」と「私たちの幸せな時間」は(そして未見だが「接吻」も)、死刑囚と女性との交流を描いているけど、本作は看守にスポットを当てており、ちょっと、系統が違うかもしれない。 【ストーリー】 平田(小林薫)の勤める刑務所には、死刑囚の金田(西島秀俊)がいた。絵が書くのが趣味で、おとなしい金田はとても凶悪犯にはみえない。一方、平…

  • 西の魔女が死んだ

    僕はエコライフとか、スローライフとかいう言葉はまゆつばで聞いている。自然の中で暮らせば、豊かな心の持ち主になり、物質的に貧しくても精神的には素晴らしい、なんていう話が嘘っぱちなのは、田舎のことを知っている人間ならだれもが一度は思うはず。だから、この映画も冒頭は、どうせうさんくさいエコ映画だろうと疑っていた。けれども、やがて物語に引き込まれていき、最後にはじんわりと感動が。 【ストーリー】 …

  • バグズ・ワールド

    男の子なら、ほとんどの人が興味をもったろうアリの世界。それを最新鋭の技術と、フィクションとしか思えないような劇的な出来事(でもドキュメンタリーにジャンル分けされている)で、最後まで楽しめました。虫嫌いの人はなまじのホラーよりもぞっとするだろうし、僕も正直きつい場面もあったけれども、それでもミクロの世界の神秘に結構ワクワクしました。 【ストーリー】 アフリカのサバンナで、要塞のような蟻…

  • REC/レック

    CHANGE、キムタクの演説、素直に面白かったです。ハチクロが終わったらまとめて感想を述べます。 さて、本作はクローバー・フィールドなど最近はやりの手持ちカメラで撮影してますよというPOV(Point of View、主観撮影)によるスペイン映画。正直、ホラーファンならこうなるだろうという展開ばかりで、それほど怖くなかったけど、ラストのカットはなかなかのもので、目がくぎ付けになりました。 【スト…

  • 告発のとき

    イラク戦争のPTSDで苦しむ現状を静かに告発した映画。さすが、ポール・ハギス(「クラッシュ」)作品だけあり、良質な映画だけど、大統領選の年に公開されると(米国では昨秋公開)、何か政治的な意図を感じてしまう。 【ストーリー】 退役した元軍警察のハンク(トミー・リー・ジョーンズ)のもとに、陸軍に入隊した息子、マイク(ジョナサン・タッカー)が行方不明だとの連絡が入る。マイクはイラクから帰…

  • イースタン・プロミス

    これほどまでにスタイリッシュで残酷なギャング映画は見たことがない。暴力を描けば天下一品のデヴィッド・クロネンバーグ監督が前作の「ヒストリー・オブ・バイオレンス」に続いて、ヴィゴ・モーテンセン(「ロード・オブ・ザ・リング」)と組んだ「イースタン・プロミス」。ヴィゴ演じるニコライは男の僕からみても、かっこうよさに惚れ惚れしました。 【ストーリー】 クリスマスを前にしたロンドン。助産婦のア…

  • ぼくの大切なともだち

    フランスの巨匠、パトリス・ルコントが中年男の友情という、あまり映画になりにくい題材を、ふんわりお気楽に仕立てた本作。子供のころと違って、仕事や欲の絡む大人になると、親友を作るのは難しいというのは洋の東西を問わず一緒なのかなあ。 【ストーリー】 やり手の美術商フランソワ(ダニエル・オートゥイユ)は自分の誕生日の席で、「君の葬式にはだれも出席しない。君には友達がいないから」といわれ、カッ…

  • 世界で一番美しい夜

    出張で、しばらく間が開いてしまいました。今回とりあげる作品はなかなか面白かった。 邦画がこぢんまりとしていると、GREEの映画評でも何度か批判してきたけど、久々にパワーあふれる若手監督の作品を見た。「世界を救うのは愛と性」という今時中学生でも恥ずかしいようなテーマを大まじめに取り上げ、2時間40分を最後まで飽きさせない手腕に拍手を送りたい。 【ストーリー】 山あいの小さな漁村、要村…

  • マンデラの名もなき看守

    南アフリカの黒人差別政策「アパルトヘイト」への反対活動で獄中にいれられ、後に黒人初の南アフリカ大統領になったネルソン・マンデラと、看守との交流を描いた「マンデラの名もなき看守」。タイトル通り、マンデラよりも看守が主人公であり、全体が狂っている中におかれた良識人の悲哀というものを強く感じました。 【ストーリー】 看守のグレゴリー(ジョセフ・ファインズ)は、絶海の孤島にあるロベン刑務所に…

  • ハンティング・パーティー

    ボスニア戦争をシニカルに描いた「ハンティング・パーティー」。この戦争を巡っては「サラエボの花」とか「あなたになら言える秘密のこと」といった真っ正面からシリアスに描く秀作もあるけど、たまにはひねりがあるのもいいかも。リチャード・ギアの男の色気も良かったです。 【ストーリー】 戦場リポーターのサイモン(リチャード・ギア)とカメラマンのダック(テレンス・ハワード)は、どんな危険もものともせ…

  • ミアとホワイトライオン

    ライオンがハンターのために絶滅の危機にいたってることはしっていたけど、ハンターにライオンを供給するための動物園があるとはしりませんでした。世の中はまだまだ驚くような事実になっています。 作品情報 2018年 フランス映画 監督:ジル・ドゥ・メストル 出演:ダニア・ドゥ・ヴィリエ、メラニー・ロラン、ラングレー・カークウッド 上映時間:98分 評価★★★(五段階) 観賞場所:KINOシネマみなとみらい …

  • アフタースクール

    長編デビュー作、「運命じゃない人」で映画ファンをあっと驚かせた内田けんじ監督の新作「アフタースクール」。これ以上望めない最高の配役で、前作に負けない巧みな構成に、だまされないと用心していた僕も見事ひっかかりました。ただ、技巧を楽しむ作品で、心に残る作品かといわれると? とにかく、予備知識なしに映画館にいくことをオススメします。 【ストーリー】 とある中学校。放課後、女子生徒の美紀(五十…

  • チャーリー・ウィルソンズ・ウォー

    CMだとお気楽コメディ映画かと思いきや、ユーモアの衣に包んでいるとはいえ、結構、難しくて奥の深い映画。ただ、個人的に好きかといわれると、微妙かも。 【ストーリー】 1980年、ソ連はアフガニスタンに攻め込んだ。テキサス州選出の下院議員、チャーリー・ウィルソンは酒と美女が大好きな型破りの議員だが、国防歳出委員会のキーマンとして、力をふるっていた。 アフガンへの反政府ゲリラへの支援が…

  • 山のあなた 徳市の恋

    70年前の清水宏監督の名作「按摩と女」を石井克人監督がリメイクした「山のあなた 徳市の恋」。ここのところ、リメイク作品に期待はずれが多いけれど、本作は、これぞリメイクする意義があったというべき佳作です。 【ストーリー】 目の不自由な按摩、徳市(草なぎ剛)と福市(加瀬亮)は、暖かくなると山あいの温泉場にやってくる。勘も鋭く、目明きを追い抜くのを趣味にしている徳市に比べ、福市はのんびり屋…

  • 光州5・18

    1980年、軍事政権下の韓国で民主化を求めが市民数百人が軍に殺された光州事件。今なお謎の多い事件だけど、自国の嫌な歴史をきちんと映画化しているのは偉い。また、戦闘描写も迫力あり、ハンガリー映画「君の涙ドナウに流れ」を見たときにも思ったけど、邦画は大丈夫なのか(「隠し砦」の迫力ない戦闘シーンをみたあとだけに)と一抹の不安を覚えた。 【ストーリー】 1979年に朴正煕大統領が暗殺されたあ…

  • 隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS

    黒澤明監督の往年の名画をリメイクでなく、リボーン(笑)した作品。リボーンも意味が分からないけど、何もかもよく分からない作品でした。 【ストーリー】 戦国時代、秋月家は隣国の山名家に滅ぼされる。秋月家のただ一人の生き残り雪姫(長澤まさみ)は、侍大将の六郎太(阿部寛)に守られ軍資金をもって同盟国の早川に逃げないとならない。雪姫は男装してあざむこうとうする 山名に奴隷のように使われてい…

  • ミスト

    「映画史上かつてない、震撼のラスト15分」というキャッチフレーズ。この手の作品は、見に行きたいのなら事前に情報を知らないで 白紙で見た方がいいですが、賛否両論のラストも含めて、ホラー、パニック映画としては一級の仕上がり。ネタバレには配慮しますけど、みたい人は、この文章も映画を見た後で読んだ方がいいかも。 【ストーリー】 米メイン州の田舎町。大嵐の翌日、画家のデヴィッド(トーマス・ジェ…

  • ジェイン・オースティンの読書会

    アメリカではグループで本を読んで感想を言い合う読書会というのがブームだそう。それぞれ、人生に満ち足りない思いをしている老若男女6人が、読書会を通じて、人生の大切なものに気づく「ジェイン・オースティンの読書会」。事前に、ジェイン・オースティンの本の簡単なあらすじをしっていたほうが楽しめるでしょう。 【ストーリー】 家族も恋人もおらず、犬だけが支えだったジョスリン(マリア・ベロ)は、愛犬…

  • 最高の人生の見つけ方

    末期ガン患者の最後の日々を、寓話風に描いた「最高の人生の見つけ方」。手だれのロブ・ライナー監督が泣かせに走らず、文字通り、人生の意義を見せつけてくれたし、ジャック・ニコルソン、モーガン・フリーマンの両名優が楽しそうに演じていたこともあり、人の死を扱ったテーマながら、どこかホノボノ、さわやかな映画でした。 【ストーリー】 自動車修理工のカーター(モーガン・フリーマン)は、ガンと診断され…

  • ラフマニノフ 愛の調べ

    20世紀を代表する偉大なピアニスト、セルゲイ・ラフマニノフ。彼の生涯を彼を支えた女性を通じて、映し出したというふれこみだけど、古めかしい作りで、ちょっと入り込めなかった。 【ストーリー】 20世紀前半のニューヨーク。革命ソ連から亡命してきたラフマニノフ(エフゲニー・ツィガノフ)は満員のカーネギーホールでの演奏を拒否する。客にソ連大使がいたからだ。彼の行為は英雄的にとらえられ、ラフマニ…

  • さよなら。いつかわかること

    大事な家族を失ったときの喪失と再生を描いた「さよなら。いつかわかること」。米国にもこんなにウェットな映画があるというのはびっくりしましたが、日米の情感の違いもあり「あの空をおぼえてる」にはかなわないかな。 【ストーリー】 ホームセンターの店員、スタンリー(ジョン・キューザック)は軍隊時代に知り合った妻グレイスとの間に12歳のハイディ(シェラン・オキーフ)と8歳のドーン(グレイシー・ベ…

  • 靖国

    上映中止かどうかで、世間を騒がせた「靖国」。僕も1度見に行ったら1時間前にもかかわらず売り切れで、2度目は2時間前から並びました。けれども、それだけ大騒ぎする内容なのかというと疑問。こういうのは、自分の心の中でそれぞれ考えればいいのにと思います。

  • ブレス

    韓国映画の鬼才というか、現存する映画監督の中ではもっとも映画性を感じさせるキム・ギドク監督の新作「ブレス」。前作の「絶対の愛」が期待はずれだっただけに、本作はどうなるかドキドキしながら見ましたが、小品ながらこれぞキム・ギドクしか撮れない素晴らしい作品に仕上がってました。 【ストーリー】 死刑囚のチャン・ジン(チャン・チェン)が刑務所で先の尖った歯ブラシをのどにつきたて自殺を図った。一…

  • 砂時計

    昼ドラの話題作を映画化した「砂時計」。正直、連ドラのダイジェストをみているようで、映像も凝っているものの空回り。また、脚本で信じられないほどひどい部分があり、がっかり。 【ストーリー】 12年前、両親の離婚で母親(戸田奈穂)の故郷の島根県に引っ越した中学生の杏(夏帆)。最初は周囲になじめなかったが、次第にうち解けていく。だが、彼女に悲劇が襲う。母が自殺したのだ。同級生の大悟(池松壮亮…

  • 相棒-劇場版 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン

    テレビドラマの映画化で、うまくいったのはあまりない。「踊る大捜査線」もテレビドラマの方がレベルは上だった。「相棒」も、テレビドラマの映画化作品の中ではましな方だけど、あの「相棒」の映画化となると、ちょっと残念な作品だった。 【ストーリー】 警視庁特命係の杉下警部(水谷豊)と部下の亀山巡査部長(寺脇康文)は、SNSの処刑リストに沿って、現実に起きている連続殺人事件を捜査していた。被害者…

  • ゼア・ウィル・ビー・ブラッド

    ダニエル・デイ・ルイスがアカデミー主演男優賞をとった「ゼア・ウィル・ビーブラッド」。内容の重たさにも、ダニエルの怪演にもぐったり。最近のオスカー、特に男優賞は、うまい下手ではなくて、何かに乗り移られたような演技が評価されてますな。 【ストーリー】 今世紀初頭の米国、石油採掘に執念を燃やす山師のダニエル(ダニエル・デイ・ルイス)は、幼い子供のHW(ディロン・フレイジャー)を連れて、石油が出…

  • 受験のシンデレラ

    受験コメンテイターとしてテレビでもおなじみの和田秀樹の初監督作品。受験をテーマにしたハウツーものと、王道の難病ものがうまい具合に化学反応を示し、手堅い作品にしあがった。 【ストーリー】 東大合格率ナンバー1のカリスマ塾講師、五十嵐(豊浦功補)は、がんで余命1年と宣告され自分の人生を見つめ直す。貧しい生まれなのに、金持ちの子弟から高い金で合格させることは、かつての自分のような境遇にある…

  • ガンズ・アキンボ

    ハリー・ポッター終了後、ダニエル・ラドクリフは変わった作品に出ているという印象は強いのです。本作のようなC級アクションで活躍するのは何といったらいいのでしょうか。 作品情報 2019年 イギリス、ドイツ、ニュージーランド映画 監督:ジェイソン・レイ・ハウデン 出演:ダニエル・ラドクリフ、サマラ・ウィーヴィング、ネッド・デネヒー 上映時間:117分 評価★★★(五段階) 観賞場所:KINOシネマみなとみ…

  • 王妃の紋章

    「HERO」「LOVERS」など豪華なアクション時代劇には定評があるチャン・イーモウ監督が放った「王妃の紋章」。中国の人海戦術にただただ圧倒されるばかり。イーモウ監督は北京五輪開会式の演出をするそうだけど、どのようなものが出てくるのか楽しみ。 【ストーリー】 10世紀、五代十国の時代の中国。栄華を極めた王朝も、内実は分裂していた。王妃(コン・リー)は、自分と血のつながらない皇太子の祥…

  • つぐない

    今年のアカデミー賞で7部門ノミネートされながら、作曲賞だけに終わった「つぐない」。10年前だったら主要部門独占だったろうなあと思わせる。文芸作品だけに、あまりトリッキーなまねはできなかったのか。個人的には「ノーカントリー」「フィクサー」より好き。 【ストーリー】 1935年、イギリス。13歳のブライオニー(シアーシャ・ローナン)は文学好きで夢見る少女。上流階級に育った彼女の初恋の人は…

  • 妻の愛人に会う

    映画界では韓流ブームは完全に去った。それでも、韓国で非常に多種多様な質の高い作品が作られていることが知られたし、垣根が下がったことで、マイナー作品が日本でみられるようになったというのは大きい。本作のようなマイナーな変則的な作品がみられるのは楽しい。 【ストーリー】 海辺の町に住む冴えない中年男テハン(パク・クァンジョン)は、若くて美人の妻ウンス(キム・ソンミ)が浮気をしていることをし…

  • 大いなる陰謀

    ハリウッドきってのリベラル派であるロバート・レッドフォードがイラク戦争の泥沼に入り込むアメリカの現状を憂いて制作、監督した「大いなる陰謀」。トム・クルーズ、メリル・ストリープら大物スター共演だから、大作アクション映画だと思ってみにいくと、見事に肩すかしをくらいます。 【ストーリー】 イラク戦争に苦しむアメリカ。共和党のタカ派でブッシュ大統領からの信頼も厚いアーヴィング上院議員(トム・…

  • フィクサー

    ノーカントリーとともにアカデミー賞レースをにぎあわせたフィクサー。確かに良質な作品だけど、そこまで評価が高い作品なのかなと疑問。ジョージ・クルーニーがハリウッドで人気者だからなのかな。 【ストーリー】 ニューヨークの大手弁護士事務所に勤めるクレイトン(ジョージ・クルーニー)は事務所の汚れ仕事を一手に引き受けるもみけし専門の弁護士。その日も、巨大製薬会社Uノース社の顧問弁護士アーサー(…

  • 恋の罠

    ロマンティックな邦題とは裏腹に、性愛のおかしさと怖さを描いた韓国映画「恋の罠」。原題は「淫乱書生」というそうで、このタイトルだと韓流を支える女性層はこなかっただろうから、邦題でよかったのかも。でも、どちらかといえば、男性向きの映画(ヌードシーンは一つもないのだが)なんだよな、これは。 【ストーリー】 今から数百年前の李氏朝鮮の時代。小心できまじめな官吏ユンソ(ハン・ソッキュ)は文章の…

  • モンゴル

    主役の浅野忠信が全編モンゴル語でセリフを話し、アカデミー外国語賞にノミネートされた「モンゴル」。大平原で広げられる合戦の様子は見事だったけど、モンゴル史をしらないと、かなりきついかもしれません。 【ストーリー】 12世紀、部族間に分かれて争っていたモンゴルを統一し、やがてアジアからヨーロッパにかけて広大な帝国を築いたチンギス・ハーン(浅野忠信)。テムジンと呼ばれた幼いころに父を失った…

  • 実録・連合赤軍 あさま山荘への道程

    「(警察側から描いた)突入せよ!『あさま山荘』事件」を見て、あれが真相と思われたら、運動に参加した人や総括され死んだ者も浮かばれない。なぜ若者たちが立ち上がったのか知ってほしかった」。 事前の若松孝二監督の発言から、もっと連合赤軍のプロパガンダ的要素が入った作品と思いきや、日本人論を描いた極上の社会派エンターテインメントでした。3時間を超える上映時間があっという間に過ぎ、邦画でもこれだけ…

  • ブラック・サイト

    ネットユーザーの悪意なき悪意というテーマは面白かったものの、後半、どんどん尻すぼみになっていったのが残念な「ブラック・サイト」。後半を今風のストーリーにしたら傑作になっていたろうに、大変惜しい作品でした。 【ストーリー】 FBIのネット犯罪捜査官ジェニファー(ダイアン・レイン)は、「Kill With Me」(私と一緒に殺そう)というサイトの情報を入手する。調べると、捕まえた猫が殺される動画が流され…

  • トゥヤーの結婚

    砂漠化がすすむ中国・内モンゴル地区を舞台に、愛する家族のためにたくましく生きるヒロインを描いた「トゥヤーの結婚」。同じようなテーマの「白い馬の季節」は大好きだったので、本作にも期待したけれども、女性色が強くちょっと苦手でした。 【ストーリー】 トゥヤー(ユー・ナン)は夫バータル(バータル)が井戸掘り中の事故で歩けなくなったため、小さい子供2人を抱えながら、懸命に暮らしている。しかし、…

  • ぼくたちと駐在さんの700日戦争

    青春映画としてはまあまあのできだったけど、映画を見終わった後、原作のブログを読んだら面白いのなんの。原作ファンが残念がるのも分かる気がしました。 【ストーリー】 1979年、栃木県の田舎の高校生で勉強できないが悪智恵ならいくらでもでるママチャリ(市原隼人)、喧嘩ならだれにも負けない西条(石田卓也)、医者の息子で顔も頭もいい井上(賀来賢人)、女装すればどうみても美少女のジェニー(富浦智嗣…

  • クローバーフィールド HAKAISHA

    パーティーや、自由の女神の頭が転がる映像だけ流れて、本編についての情報が伏せられていた「クローバーフィールド」。でも、米国で先に公開しているのだから、日本で伏せてもあまり意味がないのでは…。というわけで、今回はネタバレありで感想を書きます。 【ストーリー】 ある夜のニューヨーク。日本赴任が決まったロブ(マイケル・スタール=デヴィッド)のために、大勢の仲間たちがサプライズ・パーティーを開…

  • うた魂

    まだ4月だけど早くも今年邦画トップかもしれないほど、ツボに入りました。青春、音楽、切なさ、ユーモアと僕の好きなアイテムをすべて取りそろえてます。万人に気に入られる作品ではないけど、これらの要素が好きな人には絶対にオススメです。 【ストーリー】 北海道の高校の合唱部員かすみ(夏帆)は、自称天才美少女歌手。自分の歌と美貌に周りの人が感激していると、勝手に思いこんでいる。ある日、あこがれの…

  • いのちの食べかた

    普段、僕らが食べている食品はどのように作られているのかを描いたドキュメンタリー映画「いのちの食べ方」。非常に不親切な映画だけど、食べるという人間が生きていくうえでもっとも必要なことぐらい、自分で調べろということなのでしょうか。

  • Sweet Rain 死神の精度

    アジアのスター金城武が久しぶりに日本映画に出演した本作。意表をつく表現方法があり、慣れるまで時間がかかったけど、それが気にならなければ丁寧に作られた良い作品だと思います。 【ストーリー】 雨が降る日に現れる千葉(金城武)。彼は死神で、不慮の死が予定されている人が本当に死ぬべきかどうか判断するため、最後の数日間を人間の姿で一緒に過ごすのが役割だった。黒い犬を連れた彼は、最後に死と判断を下す…

  • 麦秋

    札幌のシネコン、札幌シネマフロンティアで開業5周年を記念して、名画特集をやっていたので、小津安二郎を4本見てきました。小津作品は若いころビデオでみて、平板で淡白という大それた印象を持っていたけど、「麦秋」はセンス・オブ・ワンダーに満ち溢れて、今観ても笑える喜劇でした。やはり、年とともに嗜好は変わってくるのかなあ。 【ストーリー】 北鎌倉の間宮家では、娘の紀子(原節子)が28歳になっても…

  • モンテッソーリ 子どもの家

    将棋の藤井聡太二冠やオバマ元米国大統領、マイクロソフトの創始者ビル・ゲイツ氏ら各界の著名人が幼少期に受けていたことで知られるモンテッソーリー教育。いったいどんな教育が行われているのか、フランスのモンテッソーリー学校に2年以上も密着取材したドキュメンタリー。 作品情報 2017年 イタリア映画 監督:アレクサンドル・ムロ 上映時間:105分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:イオンシネマみなとみら…

  • ガチ☆ボーイ

    デビュー作「タイヨウのうた」のあまりの完成度の高さに驚かされた小泉徳宏監督の新作「ガチ☆ボーイ」。北海道を舞台にした青春物で、悪くはないのだけど、期待値が高すぎて、ちょっとがっかり。 【ストーリー】 北海道の大学の弱小プロレス研究会に五十嵐(佐藤隆太)という入部希望者がやってきた。久々の部員にキャプテンの奥寺(向井理)、マネジャーの麻子(サエコ)らは喜ぶが、五十嵐は練習熱心な割りに技…

  • クリアネス

    どうしようもないほどヘタレなのに、愛おしさを感じてしまう。30年来の阪神ファンの僕はそういう感覚は十分味わってきたけど、映画でも同じような感覚を味わうとは思わなかった。見ていてこれだけむずがゆい感覚にとらわれたのも久しぶりでした。 【ストーリー】 女子大生のさくら(杉野希妃)はカネに困ってないが、「自分が必要とされている」という実感がほしくて、自宅で体を売るアルバイトをしていた。反対側…

  • いつか眠りにつく前に

    ここのところ、あたりが続いている鑑賞作品の中でも極めつけの一本。見終わったあと、完全に放心しました。アメリカを代表する演技派女優たちの競演に、生きることの素晴らしさを美しい映像にくるんで、さりげなく伝える大人の映画。女性向けと思われがちだけど、男性がみても十分堪能できる作品です。 【ストーリー】 末期がんで死の床についた老女アン(ヴァネッサ・レッドグレーヴ)は抗がん剤で夢うつつの状態が…

  • 潜水服は蝶の夢を見る

    脳卒中で左のまぶた以外麻痺してしまった男性が20万回の瞬きで手記を書いたという実話を映画化した「潜水服は蝶の夢を見る」。単なるお涙頂戴にせず、フランス映画らしくひねりを聞かした傑作です。 【ストーリー】 フランスのファッション雑誌「ELLE」の編集長として活躍していたジャン=ドミニク・ボビー(マチュー・アマルリック)は、脳卒中で意識を失い気がついたらベッドの上だった。だが、声を出そうに…

  • 北辰斜にさすところ

    旧制高校生の青春の輝きを現代とリンクしながら描いた「北辰斜にさすところ」。映画館で見たときは僕以外、年配の観客しかいなかったけど、若い世代の人にも見てもらいたい作品です。 【ストーリー】 熊本の旧制五高と鹿児島の七高はライバル同士だった。戦前、両校の対抗野球は市民をも巻き込む一大イベントで、時には興奮した観客をおさめるため軍隊が出動するほどの熱気ぶり。2001年夏、七高野球部創立10…

  • 中国の植物学者の娘たち

    中国ではタブーとなっている同性愛を、フランスで活躍する中国人のダイ・シージエ監督が見事な作品に仕上げました。中国では上映はもちろん、撮影も拒否され、ベトナムロケしたそうだけど、いかにも中国の奥地のような幻想的な風景のなかで、許されない純愛が繰り広げられる官能的な映画です。 【ストーリー】 孤児院出身のリー・ミン(ミレーヌ・ジャンパノイ)は植物学の実習のため、中国奥地の昆林の島にあるチ…

  • ベティ・ペイジ

    1950年代、当時としては衝撃的なボンテージ姿で雑誌の表紙を飾ったグラビアアイドルとして裏マリリン・モンローと称されたベティ・ペイジの伝記映画。この手の映画にありがちな時系列を追うだけのものに陥らず、大胆なカットと白黒カラーの使い分けでポップな作品に仕上がりました。 【ストーリー】 性的な表現がタブーとされていた1950年代のアメリカ。大胆なボンテージや下着姿で大人向けの雑誌を総なめして…

  • 人のセックスを笑うな

    僕の嫌いな映画は、自意識過剰なほど「この映画すごいでしょう」という雰囲気が漂っている作品と、たいしたことない技なのに、観客置いてけぼりのテクニックに走った作品。前者はフランス映画に多く、国別でみると実はフランス映画が苦手だったりします。後者は意外にも邦画に多い。「人のセックスを笑うな」はこの両方が合わさった作品で、俳優陣にお気に入りがそろっているにもかかわらず、苦痛でしょうがありませんでした。…

  • 俺たちフィギュアスケーター

    フィギュアスケートの男子ペアという奇抜な設定が受け、全米で大ヒットしたオバカ映画「俺たちフィギュアスケーター」。下ネタが大丈夫な人なら、何も考えずに笑える作品でしょう。 【ストーリー】 米男子フィギュアスケート界は、野生児でハチャメチャのチャズ・マイケルズ(ウィル・フィレル)と大金持ちの養子のお坊ちゃまで繊細な天才のジミー・マッケルロイ(ジョン・ヘダー)が競っていた。仲が悪い2人は世…

  • 研辰の討たれ

    歌舞伎を映画館で上映するシネマ歌舞伎。今年は05年に中村勘三郎襲名記念公演として、野田秀樹が脚本、監督した「研辰の討たれ」が選ばれた。歌舞伎というと高校時代に学校の授業で見たきりで、退屈な印象しかなかったけど、野田秀樹が監督だけに、現代風のギャグもポンポン飛び出し、最後まで飽きずに見られました。 【ストーリー】 赤穂浪士の討ち入りで日本中が盛り上がっている中、近江粟津藩の守山辰次(中…

  • レディー・チャタレー

    今からちょうど50年前、1冊の本がわいせつ容疑で発行禁止となり、表現の自由かわいせつ表現かと社会は真っ二つに割れました。その伝説的ともいえる「チャタレイ夫人の恋人」の映画化になる「レディ・チャタレー」。50年前にはヘアヌードがスクリーンで見えようとは、当時、翻訳した伊藤整すら夢にも思わなかったでしょう。 【ストーリー】 第一次大戦後、英国貴族のクリフォード・チャタレー卿(イボリット・…

  • リアル鬼ごっこ

    どうせ駄作だろうと、見る気はなかったのだけど、スマッシュヒットをしているので見てしまいました。予想通り、突っ込みどころ満載のゲテモノ映画だったけど、谷村美月の好演で思ったよりマシな出来。それでも、若い層に受けているというのは、不思議というかゆとり教育の成果なのでしょうか、日本の将来はなげかわしい(笑) 【ストーリー】 日本で最も多い苗字は佐藤。ところが、全国で佐藤姓の人たちが次々と怪…

  • 団塊ボーイズ

    タイトルは団塊ボーイズだけど、もう少し若い40代〜50代の中年男たちのささやかな冒険を描いてました。僕も30代後半なので彼らの気持ちに通じるものはあるけど、男はいくつになってもガキだな、というのが実感かも。 【ストーリー】 携帯や時計を捨て旅に出よう! 大学の同級生だったウディ(ジョン・トラボルタ)、ダグ(ティム・アレン)、ボビー(マーティン・ローレンス)、ダドリー(ウィリアム・…

  • アメリカン・ギャングスター

    2時間30分を越える長さもラッセル・クロウ、デンゼル・ワシントンの2大スターのこってりした競演でちっとも飽きなかった「アメリカン・ギャングスター」。でも、見終わったあとに、だから何?という感想も起きてしまいました。 【ストーリー】 1968年、ニューヨークの黒人ギャングのボス、バンビー(クラレンス・ウィリアムズ3世)が死去する。彼の右腕だったフランク(デンゼル・ワシントン)は、白人の…

  • あの頃。

    2000年代前半のアイドルヲタクたちの青春を描いた作品。「花束みたいな恋をした」がサブカルのなかでも上流階級という感じだとすれば、本作のヲタクたちは肉欲に忠実な底辺という感じで、本作のほうがはるかに共感をもてました。 作品情報 2020年 日本映画 監督:今泉力哉 出演:松坂桃李、仲野太賀、山中崇 上映時間:117分 評価★★★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズ日本橋 2021年劇場鑑賞21本 【…

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