韓国のホラー短編集。5つの短編と各話の終了ごとに短く流れる不気味なオカルト教団の話の全部で6話からなり、一応、6作はつながっている設定で、1つ1つは良くも悪くもないのですが、わかりにくい。5つの短編は完全にホラーとしての方向がバラバラなので、無理に一つの話にまとめなくても良かったのでは。 作品情報 2023年韓国映画 監督:チェ・ウォンギョン 出演:キム・チェウン、チョン・ジュンウォン、クォン…
フランスの映画監督、ジャン=クロド・ブリソーは2005年、映画オーディションにセクハラされたと4人の女優から訴えられ、執行猶予付きの有罪となった(実話)。しかし、映画監督はただでは起きない。自らの体験をベースに、性への探求をモチーフとした「はじらい」を発表したのだ。フランス映画らしい観念的な作品とはいえ、現実がもとになっているとは興味深い。 【ストーリー】 映画監督のフランソワ(フ…
映画としての出来は疑問だが心にひっかかる青春映画第二弾(第一弾はKIDS)。ただ走ることがなぜこんなに美しいのか、そして、上野樹里の演技の引き出しに驚嘆する。それだけでも映画代は惜しくありませんでした。 【ストーリー】 長崎県の波切島に病気療養に来た小学生の奈緒子(藤本七海)は誤って海に転落した。漁師の健介(嶋尾康史)に助け出されるが、健介は溺死し、彼の息子の勇介(境大輝)から、「父…
第一次大戦中、仏空軍に義勇軍として加わったアメリカの若者達を描いた「フライボーイズ」。CGは見事だったけど、あまりにもストレートな戦争讃歌の青春映画を今頃やることに驚き。 【ストーリー】 第一次大戦がはじまったがアメリカは当初、中立を守っていた。ドイツ軍の侵攻を食い止めようと、仏空軍に米の義勇兵が次々に参加する。銀行に故郷の牧場を奪われ食い詰めたローリングス(ジェイムズ・フランコ)、名…
人気ベストセラーをソツなくまとめた「チームバチスタの栄光」。脚本、演出、キャストすべて手堅いけど、逆に小さくまとまった感じがするのは非常に残念。 【ストーリー】 東城大学付属病院の通称、愚痴外来の医師田口(竹内結子)。患者の愚痴を聞くことが仕事の吹き溜まりのような田口に院長(国村隼)から特命が下る。結城助教授(吉川晃司)率いる心臓外科チームは難易度の高いバチスタ手術のスペシャリストで…
子供向けなのか、大人向けなのか微妙なファンタジー・コメディ「マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋」。テイストが完全アメリカの観客向けなので、日本人の感性とは違っています。 【ストーリー】 ニューヨークのビル街の一角にマゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋があった。マゴリアム(ダスティン・ホフマン)は243歳になる発明家兼魔法使い。店内にあるおもちゃは、命があるように元気いっぱい動い…
ほのぼのゾンビ映画という、奇想天外なカテゴリーを作ってしまった「ゾンビーノ」。でも、よく見るとブラックユーモア満載のうえ、アメリカ社会への風刺も盛り込んで、ゾンビ愛にあふれたカナダ映画でした。 【ストーリー】 宇宙から謎の放射線が飛来し、世界中の死体がゾンビとなって蘇った。人間とゾンビの一大決戦は、ゾンビをおとなしくさせる首輪が発明されたことから人間の勝利に終わった。今では、一家に一…
とにかくケイト・ブランシェットの迫力に圧倒された「エリザベス・ゴールデンエイジ」。彼女の存在感を見るだけで一見の価値がありますが、英国史に詳しいか、前作をみてないと分かりにくい部分が多々あるので、事前に予習しといたほうがいいかも。 【ストーリー】 イングランドの女王についたエリザベス(ケイト・ブランシェット)。国民に親しまれる政治に務めるが、国内ではカソリックの貴族らが暗殺を計画し、…
過激な性描写で全世界の話題を呼んでいる「ラスト、コーション」。ラストはLASTでなくLUSTだそうで、直訳すれば漢字の副題どおり色欲を戒める。性を含めた大人の重たい愛の物語であり、ベネチア映画祭で金獅子賞をとったのも納得の傑作でした。 【ストーリー】 1942年、日本占領下の上海。日本軍に協力する特務機関(公安組織)の責任者、イー(トニー・レオン)を暗殺するため、中国国民党はチアチー(タン・ウェ…
ストーリーも演出も突っ込みどころが満載なのに、なぜか心にひっかかる不思議な映画。とりあえず、小池徹平、玉木宏はこれまでにないほど良く撮れていたので、2人のファンだったら見にいくべき。 【ストーリー】 うらぶれた港町で夢もなく毎日喧嘩ばかりしている工員のタケオ(玉木宏)は、いきつけのダイニングで不思議な力を持つ少年アサト(小池徹平)と出会う。内気で真面目そうなアサトが不良に絡まれていたと…
思わぬ行き違いから始まる悲恋物語は「哀愁」「君の名は」などいくつもあるけど、南北分断を絡めれば、そんな古典映画も現代に蘇らせることができるのだと感心しました。韓流にしては変に盛り上げようとしたり、お涙頂戴に走らないところが好感が持てます。 【ストーリー】 北朝鮮の交響楽団のホルン奏者ソノ(チャ・スンウォン)は祖父が朝鮮戦争で戦死した英雄ということがあり、恵まれた生活を送っていた。ヨナ…
17世紀オランダの偉大な画家レンブラント。彼の最高傑作である「夜警」に隠された人間の愛憎劇を英国の鬼才・ピーター・グリーナウェイ監督が映画化した「レンブラントの夜警」。独特の美意識と前衛精神に彩られた作品は正直手ごわかった。 【ストーリー】 1642年、レンブラント(マーティン・フリーマン)は富、名声、そして美しい妻のサスキア(エヴァ・バーシッスル)を手に入れ、得意の絶頂だった。彼のと…
「デス・ノート」のスピンオフ企画「L change the World」。「デス・ノート」は面白かったので期待してたけど、こちらが想像していたのとは、まったく違う映画になっていました。それも悪いほうに。 【ストーリー】 タイで一つの村が謎のウイルスで壊滅した。ただ一人生き残った少年(福田響志)は、助けてくれたF(波岡一喜)という謎の男の遺言に従い、ワタリ(藤村俊二)に助けを求める。だが、ワタリは、夜…
内容はなくても、雪山の景色は非常に美しく撮れていた「銀色のシーズン」。でも、雪には飽きている北海道でみても、それだけではプラスの評価にはならないんだよな。 【ストーリー】 スキー場にいる「雪山の何でも屋」の銀(瑛太)、祐治(玉山鉄二)、落語家の徒然亭草々じゃなかった、次郎(青木崇高)。スキーの腕は超一流だが、傍若無人のふるまいに地元の人(国村隼、佐藤江梨子、田中要次ら)を悩ませていた…
イスラム教の厳しい戒律を守り、イランでは女性のスポーツ観戦が禁じられている。けれども、女性だってスポーツを楽しみたい。サッカー・ワールドカップアジア最終予選の日、サッカーを見ようとする女の子達を描いた「オフサイド・ガールズ」。洗練されていないけど、見ていて微笑ましい作品でした。 【ストーリー】 2005年、W杯のアジア最終予選、イラン−バーレーン戦がテヘランで行われた。イランは引き分け以…
80年代のジャンプの人気漫画「魁!!男塾」が実写化された。原作は最初のころは面白かったけど、当時のジャンプ特有のバトルシーンの延々エスカレートに飽きてしまい、途中で挫折した記憶がある。この漫画、不真面目さとアクションが売り物だけど、実写はどちらも中途半端。どちらかに思い切り力を入れればよかったのにと惜しい気がする。 【ストーリー】 「ワシは男塾塾長、江田島平八であーる!!」 日本男…
立川志の輔の創作落語を松岡碇司監督が映画化した「歓喜の歌」。ほどよいユーモアに愛おしい登場人物がそろっているけど、一番笑えたのは決め台詞の「ギョーザですよギョーザ」。時期的にあまりにもピタリときました。 【ストーリー】 12月30日、町の文化会館に勤める飯塚主任(小林薫)と部下の加藤(伊藤淳史)は、大晦日に2つのママさん合唱団のダブルブッキングをしていたことに気づき青ざめる。町のセレブが…
若手からベテランまで演技派をそろえ、個々のエピソードは悪くないのに、全体としてみると面白くない。素材がよくてもシェフの腕前がよくないといいものはできないという好例ですね。 【ストーリー】 パチンコにはまり借金返済を迫られているシンヤ(岡田准一)と漫才師だった母の相方、雷太(伊藤淳史)を探す女性寿子(宮崎あおい)、家庭が崩壊してホームレスの仲間入りするエリートサラリーマン、リュウタロウ…
吉田拓郎の名曲をバックに家族の愛情を描いた「結婚しようよ」。劇場では中高年にものすごい受けていたけど、この世代のおとぎ話という感じで、僕はちょっと引いてしまいました。「ウォーター・ホース」が子供向けなら、本作は敢然に中高年向け。 【ストーリー】 不動産会社に勤める平凡なサラリーマン香取卓(三宅裕司)は妻幸子(真野響子)、長女の詩織(藤沢恵麻)、次女の歌織(AYAKO)の4人家族。一家が…
孤独な少年が拾ってきた卵はネッシーだったという、ET、ドラえもんはじめいかにもありがちなストーリーの「ウォーター・ホース」。CGの小ネッシーがはしゃぐシーンは可愛かったけど、完全にお子様向けの作品ですね。 【ストーリー】 第二次大戦中のスコットランド。内気で友達がいない少年アンガス(アレックス・エステル)は父親が出征し、母アン(エミリー・ワトソン)、姉シャーリーン(プリヤンカ・ジー)…
アメリカ開拓時代の伝説的アウトロー、ジェシー・ジェームズの暗殺を描いているけど、アメリカでは超有名らしいが、僕はまったく知りませんでした。事前に、ジェシー・ジェームズがどのような人物かぐらいは知っておかないと苦しいかも。 【ストーリー】 南北戦争後、列車強盗や殺人などで世間を騒がしたジェシー・ジェームズ(ブラッド・ピット)。だが、北軍の圧政に苦しむ南部の人の間では、熱狂的な人気を得る…
山田洋次監督が反戦の思想をはっきり打ち出した「母べえ」。山田監督にとって一つの区切りといえるとともに、映画の質的にも今の邦画を代表する作品だといえるでしょう。 【ストーリー】 昭和15年、野上佳代(吉永小百合)は夫の滋(坂東三津五郎)、娘の初子(志田未来)、照美(佐藤未来)と貧しいながらも幸せに過ごしていた。一家は互いに「父べえ」「母べえ」などと呼び合って笑いが耐えなかったが、悲劇が一…
単館系のフランス映画は僕の感性と合わないことが多いので、見ようかどうしようか迷ったけど、映画の紹介を見たら面白そうだったので、時間を割いて見にいきました。案の定、撃沈。 【ストーリー】 軽い知的障害のあるファニー(ナラリー・ブトゥフ)は兄夫婦(マルク・シッティ、ジュディット・レミー)に養われていた。兄のガブリエルはファニーに優しいが、兄嫁のファニーは彼女の突飛な言動にうんざりしていた…
教訓:バカップルは他人を不幸にする−−。物事の見方はその人の立ち位置によってまったく変わってくる。一見、青春映画の感動作に見えるけど、ホラー映画としてとったほうが良かったのではなかろうか。 【ストーリー】 高校生のもんちゃん(林遣都)と幼馴染のちーちゃん(仲里依紗)は大の仲良し。もんちゃんは家では母が愛人を作って家出し、酔っ払った父(堀部圭亮)の暴力に耐えている。そんな彼の唯一の息抜…
何も考えずに笑ってスカッとする韓国映画。ハリウッド風のマッチョや美女でなくおばちゃんが活躍するのが、韓国映画っぽい。 作品情報 2020年 韓国映画 監督:イ・チョルハ 出演:オム・ジョンファ、パク・ソンウン、イ・サンユン 上映時間:100分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:川崎チネチッタ 2021年劇場鑑賞20本
近年、ドイツ映画と邦画の違いに、過去の自国の悪行をきっちりと映画化しているかが挙げられる。ドイツ映画は「ヒトラー最期の12日間」「白バラの祈り」「善き人のためのソナタ」など、声高に糾弾するイデオロギッシュなものではなく、娯楽作品としても見ごたえがあり、じっくり考えさせるものが多い。「ヒトラーの贋札」もそうした系譜につながる作品でした。 【ストーリー】 第二次大戦中、強制収容所に入れら…
20世紀最大の歌姫といわれるオペラ歌手のマリア・カラスと世界的大富豪、オナシスの悲恋を描いた「マリア・カラス 最後の恋」。数々のアリアは美しいが、手堅くできているけど、深みのない佳作にとどまってしまった。 【ストーリー】 天才的な歌声を持ちながら、太った外見のマリア・カラス(ルイーザ・ラニエリ)は、くすぶっていたところを実業家のメネギーニ(アウグスト・ズッキ)に見出されて、一躍スターに…
沖縄戦で大量の犠牲者を出したひめゆり部隊。これまで何度も映画化されてきたけど、ドキュメンタリー映画になるのは初めてだそう。貴重な証言が集められているけど、映画自体の出来には疑問を持ってしまった。 【ストーリー】 1945年、米軍の沖縄上陸に伴い、沖縄師範学校女子部と県立第一高等女学校の15歳〜19歳までの少女222人は、看護師として陸軍に徴用された。激戦で次々と戦死し、生き残ったのは99人にすぎ…
デンマークの女流監督スザンヌ・ピアが、極限状態に置かれた人間の愚かさと壊れてしまった愛を描いた「ある愛の風景」。北欧の風景同様、荒涼たる気持ちにさせられるが、ラストに一筋の救いか。 【ストーリー】 デンマーク軍の将校、ミカエル(ウルリッヒ・トムセン)は幼い頃から優秀で、軍隊でも出世し、美しい妻サラ(コニー・ニールセン)と2人の幼い娘で順風満帆な生活を送っている。一方、弟のヤニック(ニ…
太平洋戦争でB級戦犯として処刑された岡田資中将の軍事裁判を丁寧に描いた「明日への遺言」。非常に生真面目な作品で、娯楽性は皆無だけれど、このような作品が全国で上映されることだけでも素晴らしいことだと思う。試写でみたので、上映は3月1日から。 【ストーリー】 名古屋大空襲で米軍捕虜を処刑した岡田中将(藤田まこと)は戦後、戦犯法廷にかけられた。岡田は、軍事裁判を法戦と位置づけ、米軍による無差別…
1980年代のカルトムービー「ヒッチャー」がリメイクされました。原作は見てないだけに、楽しみにしていたのだけど、あまりにもありふれた手法の連続にガッカリ。オリジナルに忠実だそうだけど、ホラー、スリラーがこの20年間で大分進歩しているのだから、もっと工夫をしてほしかった。 【ストーリー】 大学生のグレース(ソフィア・ブッシュ)とジム(ザカリー・ナイトン)は、大雨のドライブの途中、道に出て…
幕末の日本とフランスを舞台に、時間と距離を越えた純愛を描いたラブロマン「シルク」。キーラ・ナイトレイ、マイケル・ピット、役所広司、中谷美紀ら東西の豪華キャストが結集したが、あまりにも静的な作品で世評は今一つのようですね。 【ストーリー】 19世紀半ばのフランスの小さな町で、蚕が病気のために死んでしまった。このままでは町民は餓死してしまう。町長の息子で軍人のエルヴェ(マイケル・ピット)は…
「ディープブルー」「皇帝ペンギン」など大自然のドキュメンタリー映画の秀作が近年多いけれども、その集大成ともいうべき作品が「アース」。北極からアフリカの草原、熱帯のジャングル、南極海など世界の大自然を長年にわたるBBCのスタッフが収めた奇跡的な映像の数々でつないでいきます。NHKなどテレビでも似たような映像を見られるけど、映画館だからこその迫力有る映像でみてもらいたいものです。 【ストーリー…
イラン生まれの女性イラストレーターが自分の半生をアニメ化した「ペルセポリス」。イランの日常生活がどんなものか、なかなか知る機会はなかったけど、厳しいイスラムの戒律のなかでも、若者の考えることはどこも同じなのかと思えました。 【ストーリー】 1978年のテヘラン。9歳のマルジ(声キアラ・マストロヤンニ)はブルース・リー好きの少女。好奇心が強く、おかしいと思ったことは口に出してしまう性格…
ジョニー・デップとティム・バートン監督のゴールデンコンビの新作「スウィニー・トッド」。ティム・バートンの本領発揮の美しいグロさを満喫。面白かったけど2度見にいく体力はないわな。 【ストーリー】 19世紀のロンドン。理髪師ベンジャミン・バーガー(ジョニー・デップ)は美しい妻(ローラ・ミシェル・ケリー)とかわいい赤ちゃんとで幸せな生活を送っていた。しかし、彼をねたんだターピン判事(アラン・…
不死身のチェーンソー男に美少女戦士が立ち向かうという予告編をみて、どんなおバカ映画かと見にいったら、青春映画の傑作でビックリ。切なくヘタレな青春映画が好きな人には、超オススメの絶品です。 【ストーリー】 親元を離れて下宿生活をしている高校生の陽介(市原隼人)。親友の能登(三浦春馬)が事故死してから、何をやっても面白くなく、高校生にして人生を半分投げ出していた。 ある日、陽介はたそ…
1979年に起きた、韓国の朴正煕(パク・チョンヒ)大統領暗殺事件をドキュメンタリータッチで描いた「ユゴ 大統領有故」。韓国の当時の事情を知らないとちょっと難しいけど、タブーに挑んだイム・サンス監督の心意気はたたえたい。 【ストーリー】 1979年、パク・チョンヒ大統領(ソン・ジェホ)の側近、キム・ジュギュKICA(韓国情報部)部長(ペク・ユンシク)は苛立っていた。キム部長は側近ナンバー…
少年ジャンプの人気ギャグ漫画を実写化した「ピューと吹く!ジャガー」。原作は未読だけど、映画は僕のギャグセンスとあわなかった。要潤はお気に入りの俳優だけに残念。 【ストーリー】 ロックミュージシャン志望の清彦(大村学)はオーディション会場で、笛を持った怪しげな男ジャガー(要潤)に出会う。やがて芸能プロダクションの社長、三太夫セガール(なぎら健壱)に誘われた清彦は芸能人養成所に入るが、セ…
いい話で見た人はほめるけど、ちょっと出来すぎのようでひいてしまう。天邪鬼な僕は結構こうした映画があります。「再会の街で」もまさにそう。大人の泣ける映画という評判ですが、ひねくれものの身としては、ちょっと。 【ストーリー】 ニューヨークで成功した歯科医アラン(ドン・チードル)は、大学時代のルームメイト、チャーリー(アダム・サンドラー)を街角で見かける。チャーリーは9.11テロで妻と娘を…
唯川恵の小説を韓国で映画化した「肩ごしの恋人」。TBSで米倉涼子主演でやったドラマも途中で挫折したけど、女性の視点だけの作品は映画でもつらかった。男性にはあきらかに不向き。 【ストーリー】 独身で仕事も恋愛も奔放に行うカメラマンのジョンワン(イ・ミヨン)と、彼女の親友で冴えないが金持ちの夫(ユン・ジェムン)をもつヒス(イ・テラン)。ジョンワンは恋愛至上主義、ヒスは結婚至上主義と考え方も男の…
チョン・ドヨン、チョン・ウソンをはじめ豪華キャストが大金をめぐって仁義なき戦いを繰り広げる。死体はごろごろでますが、金への妄執と伏線のうまい使い方に大笑いしました。 作品情報 2020年 韓国映画 監督:キム・ヨンフン 出演:チョン・ドヨン、チョン・ウソン、ペ・ソンウ 上映時間:109分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:川崎チネチッタ 2021年劇場鑑賞19本 【ストーリー】 事業に失敗して認…
僕はバンドをやらないのだけど、もし、音楽をやっていたら、たまらなく愛しい小品だったろう「ONCE ダブリンの街角で」。監督も主演俳優もミュージシャン(アイルランドの人気バンド、The Flamesのメンバー)だけあって、音楽へのリスペクトはすごい。むしろ長いPVとすら思える部分もあるけど、これもまた映画の一つの形なのだ。 【ストーリー】 アイルランド・ダブリンのストリートミュージシャンの青年(…
映画祭や評論家受けしやすい前衛的な映画というのは、あまり好みではないのだけど、小林政広監督がスイス・ロカルノ映画祭で4冠をとった「愛の予感」は良かった。見る人を著しく選ぶと思うが、映画好きなら映画館で是非見て欲しい作品。ツァイ・ミンリャン、ジャ・ジャンクー、キム・ギドクといったところが好きな人には特にお勧め。 【ストーリー】 東京で女子中学生が同級生を刺し殺す事件があった。それから1…
女性の描き方に定評があるフランスの映画監督フランソワ・オゾンの新作「エンジェル」。初の英語劇で、往年のハリウッド映画にオマージュを捧げたというだけあり、一見、ベタベタに見える単純な作品だけれども、深く見ると、人間の機微に飛んでいた底意地の悪い作品で、面白かった。 【ストーリー】 20世紀初頭のイギリスの田舎町。少女エンジェル(ロモーラ・ガモイ)は貧しい母子家庭に生まれながらも、文才にあ…
昨年からピアニストを題材にした映画が多かった。「僕のピアノコンチェルト」もその一つかと思いきや、ピアニストというよりも、子供の成長物語でした。ピアノの話しを期待していっただけに、いろいろ詰め込んでいてちょっと残念。 【ストーリー】 測定不能といわれるぐらい高いIQをもった少年ヴィトス(テオ・ゲオルギュー)。幼稚園児ですでに地球温暖化の本を読み、ピアノを弾かせれば天才的な腕前を披露。父…
ディズニーのぬるさが出ているアクション「ナショナル・トレジャー」にまさかの続編登場。この映画、直訳すれば国宝であり、アメリカの子供にアメリカ史を教える教育的映画だから、日本人が見てもあまり意味はないのですが、前作のダイアン・クリューガーの美しさは神がかってでらべっぴんだったので、内容にはあまり期待せずに見にいきました。 【ストーリー】 トレジャーハンターのベン・ゲイツ(ニコラス・ケイ…
一年間で最も馬鹿馬鹿しい死に方をした人に贈られる実在の賞、ダーウィン賞。それにとりつかれた男を描いた「ダーウィン・アワード」は人の死を笑い飛ばすということで、かなりブラック。日本人には受け入れがたいかもしれません。 【ストーリー】 サンフランシスコ市警のプロファイラー、マイケル(ジョゼフ・ファインズ)は天才的な分析能力を持つが、血を見ると気絶する特異体質の持ち主。連続殺人犯を見事見つけ…
前回のエントリーで名前が人の一生に与える影響を描いた「その名にちなんで」を紹介しました。実は最近取り上げた映画で、自分の名前によって大きく運命を狂わされた俳優がいるので、驚きました。 それはジョン・レノン暗殺を描いた「チャプター27」で、ジョン・レノン役を演じたマーク・リンゼイ・チャップマンです。周知のように、レノンを暗殺したのはマーク・デビッド・チャップマン。ミドルネームが違えど、二人は…
民族、家族といった大きなテーマをインド人一家の歩みを通じて暖かく描いた「その名にちなんで」。いい話なんだけど、少し駆け足すぎる気がした。それでも、日本人にも分かる感覚が多いのは同じアジア映画(インド・米合作だけど、原作、監督ともインド系)だからであろうか。 【ストーリー】 1974年、インドで旅行中の学生アショケ(イルファン・カーン)は、祖父からもらったゴーゴリーの「外套」を読んでい…
女囚と孤独な老ピアノ教師が互いの魂をぶつけ合うドイツ映画「4分間のピアニスト」。ストーリーはゴツゴツしていたところも含めて、ドイツ映画っぽい作品でした。 【ストーリー】 刑務所でピアノを教えているクリューガー(モニカ・ブライブトロイ)は、戦争中のある経験から結婚もせず、友人もいない孤独な老女。刑務所で机に向かって音楽を弾く真似をしているジェニー(ハンナ・ヘルツシュブルング)という女性…
アニメ映画は子供向けと大人向けの差がはっきりしているのだけど、米国アニメは子供にも大人にも向けたものがあり、見ようかどうか迷ってしまう。年末年始に何本かあったなかでは「サーフズ・アップ」だけ見ました。札幌では吹き替え版だけど、小栗旬、マイク真木の声は悪くなかったです。 【ストーリー】 南極に住むイワトビペンギンのコディ(声・小栗旬)は幼い頃、今は亡き伝説のサーファー、ビッグZ(マイク…
妖がみえる高校生・夏目貴志(声・神谷浩史)と相棒のニャンコ先生(井上和彦)の日常をつづる人気テレビアニメの劇場版第2作。30分弱の短編2本でなっており、テレビアニメ同様、妖をめぐるまったりとしたいい話に落ち着きます。 作品情報 2021年 日本映画アニメ 総監督:大森貴弘 出演:神谷浩史、井上和彦、堀江一眞 上映時間:51分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ川崎 2021年劇場鑑賞18本…
2008年1本目は、ドキュメンタリー映画の佳作「ミリキタニの猫」。世の中、どこにネタが転がっているのか分からないのが、ドキュメンタリーの面白さだとつくづく思いました。 【ストーリー】 2001年のニューヨーク。ドキュメンタリー作家リンダ・ハッテンドーフが、路上で猫の絵を描いて売っている日系老人、ジミー・ミリキタニから絵を買う代わりにカメラで撮ることを約束したことがすべてのはじまりだった。当…
前日に引き続き、今回は洋画のベスト10です。ベタベタの韓国作品がランキングしているのが自分でも不思議だけど、やはり年をとると小難しい作品は面倒になるのかもしれません。
昨年映画館で見た本数は431本。この中で、溝口健二、ビスコンティなどのリバイバルを除いて、自分のお気に入りのベスト10を邦画、洋画それぞれ選出しました。きょうは邦画編です。 相変わらず、観客動員数とも評論家受けとも無縁なランキングだと、自分でもつくづく思います。ずば抜けた映画はないけれども、平均的に良い作品がそろっていたのが今年の特徴で、10本選ぶのに苦労しました。いずれも愛しい作品です。 …
ヤクザの更生の難しさを描いたのは「ヤクザと家族」に似ているけど、西川美和監督らしい正面からの淡々としたかんじ。タイトルを含めて底意地の悪さを感じてしまいました。 作品情報 2020年 日本映画 監督:西川美和 出演:役所広司、仲野太賀、長澤まさみ 上映時間:126分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ湘南 2021年劇場鑑賞17本
今年みた最後の作品。食事は非常においしそうだったし、主演の2女優の組み合わせは絶妙だったけど、人物描写が平板だったこともあり、佳作どまりでした。もったいない。 【ストーリー】 1949年、外交官の夫ポール(スタンリー・トゥッチ)の異動に伴ってパリにやってきたジュリア・チャイルド(メリル・ストリープ)。明るく前向きで、食べることが大好きな彼女は、当時、男性向けと思われていた料理学校に入学。…
実際に起きた事件について、当時の本物の記録画像を使いながら、ハリウッド女優のミラ・ジョヴォヴィッチが再現ドラマを演じるという変わった型式。ホラーもいろいろ工夫しているなあ、と思わせるけど、作品の出来自体としては、それほど高くないのが残念。 【ストーリー】 2000年、アラスカのノームでは不可解な失踪事件や殺人事件が相次いでいた。精神科医のアヴィゲイル・タイラー博士(ミラ・ジョヴォヴィッチ…
テレビドラマの映画化はたいてい外れと決まっているのだけど、本作は数少ない当たり作。クラシック音楽がガンガン流れるだけに、大画面スクリーンで、大音響で聞けるのはうれしい。 【ストーリー】 パリの音楽学校に入学したピアニストの野田恵(上野樹里)と、指揮者の千秋真一(玉木宏)との恋愛は相変わらず進んでいるのかいないのかわからない状態。 千秋は、パリのルー・マルレ・オーケストラの常任指揮者に…
子役+動物+北海道という、よくありがちなフォーマットを、奇もてらわずそのまま出しました。これも、映画をあまり見たことがない子供向けの作品。ただ、素直に作ってる分、悪くはない(良くもないけど) 【ストーリー】 シングルマザーの母(桜井幸子)が入院したため、昴(桑代貴明)としずく(北村沙羅)の幼い兄妹は、北海道の大自然のなかで獣医をしている父・大慈(船越英一郎)のもとに送られた。両親の離婚後、…
映画の出来は佳作クラスだけど、見終わったあと、今年一番考えさせられた作品。ドイツの昨年ナンバーワンヒットの映画ですが、東京では新宿だけの上映で、ちょっともったいなかったです。 【ストーリー】 高校の特別授業で独裁政治について教えることになった教師のベンガー(ユルゲン・フォーゲル)。だが、生徒たちは「ナチスなんて過去の話で、今どき独裁なんて起きるわけないじゃんwww」と授業を聴く気はまったく…
日本版フランダースの犬ということですが、正直、フランダースの犬をしらない子供向けの作品。大人がみるにはちょっと、しんどい。ネタバレ付きで感想かきます。 【ストーリー】 昭和初期の山形県の寒村。祖父(中村嘉葎雄)と2人で暮らす10歳の少年草太(森本慎太郎)は学校にも通えないほど貧乏だったが、絵が大好きで、秋田犬のチビとともに祖父の生活を懸命に支えていた。村の金持ちの娘、早代(桑島真里乃)は…
前評判が高く、ディズニーアニメなので、分かりやすく泣ける映画かと思いきや、素直にはいかない、ピクサーの成分が多かったでしょうか。僕自身は、もっと単純な夫婦の情愛の物語を期待していたのですが。 【ストーリー】 カール老人(声エドワード・アズナー)は最愛の妻エリーに旅立たれてがっくりきて、家にひきこもっていた。カールの住んでいる家は、子供のころ初めてエリーと出会った場所で、2人はそこで愛をは…
19世紀の文豪、ディケンズの名作の何度目かの映画化。ロバート・ゼメキス監督が3Dに苦心している3D向けの映画なのですが、2Dでしか見られずちょっと残念でした。 【ストーリー】 19世紀のロンドン。ケチで冷酷な老商人スクルージ(声ジム・キャリー)は、クリスマスも祝おうとしない。町で聖歌隊が歌えばにらみつけ、甥のフレッド(コリン・ファース)が食事に招待しても、冷たく追い払う。 イブの夜、…
若手女優がきら星のように現れる映画界では、かつてのスターも安閑としていられない。なかでもハリウッドは厳しそうで「デボラ・ウィンガーを探して」なんて傑作ドキュメンタリーもあったけど、キャサリン・ゼタ=ジョーンズも「最も美しい女性」と雑誌で認定されたのは10年前。今やこんなB級ラブコメに出るのかと思うと、盛者必衰のことわりを感じてしまいます。 【ストーリー】 40歳のサンディ(キャサリン・ゼ…
クドカン×阿部サダヲのコンビということで、有る程度出来が想定できると思いきや、脚本がグダグダなのにびっくり。沖縄パートはまるまるいらないのでは? 【ストーリー】 幼い頃、両親が離婚したうえ、引き取るはずの父親(伊原剛志)に捨てられた祐太(阿部サダヲ)は下町のハムカツ屋やまちゃんの主人(カンニング竹山)に拾われた。やがて2代目やまちゃんとして、亡くなった主人の代わりに店をもり立てる。ところ…
マイケル・ムーア監督の突撃ドキュメンタリー、今度の相手は資本主義。意気込みは分かるけれど、突撃部分が減っちゃっているのは、さすがに年をとったからなのかなあ。かなり偏った見方をしているのに、エンタメとして飽きないのはさすがだけど。
ソフトバンクモバイルのCMでもおなじみになったタランティーノ監督の最新作。表面だけみても痛快な娯楽作で、アメリカでは受けそうな内容になっているけど、タランティーノ作品らしさも随所に盛り込まれており、最後まで飽きませんでした。 【ストーリー】 1941年、ユダヤ人の少女ショショナ(メラニー・ロラン)は、ユダヤ人ハンターの異名をとるナチスのランダ大佐(クリストフ・ヴァルツ)に家族を皆殺しにさ…
アメリカでは記録的な大ヒットを記録しているのに、日本では話題にもならないトワイライトシリーズ。1作目はまあまあだったけど、2作目は話を広げすぎてしまった感がありあり。3作目以降はパスかな。 【ストーリー】 特別な血を持ったため、吸血鬼のエドワード(ロバート・パティンソン)と禁断の恋に落ちてしまった女子高生のベラ(クリステン・スチュワート)。ベラの血が吸血鬼の欲望を招くことをしっているエド…
2ちゃんねる発の物語を、「キサラギ」の佐藤祐市監督が映画化したとあり、それなりに期待していったのだけど、ちょっと期待はずれ。ブラック会社というから、押し売りとかマルチ会社の印象があったのだけど、単に忙しい企業なだけというのもね。 【ストーリー】 いじめで高校中退して以来、引きこもり・ニートでパソコンばかりしていた真男(小池徹平)は、母(朝加真由美)の事故死をきっかけに就職を決意。学歴のな…
泣ける映画と違って、コメディ、とくにオフビートなものは笑いのツボが人によって違うため、当たり外れが激しい。だから、この映画を面白いという人もいるのだろうけど、僕はダメでした。というか、単館系ならともかく、長澤まさみ主演でそれなりの規模で、フジ東宝がこういう内容のものを公開したのは不思議だし、長澤が出演したのも不思議(僕の好き嫌いではなく、商売的に大変では、という意味です) 【ストーリー】 …
60歳過ぎても、日本のロックシーンを引っ張り続ける矢沢永吉のドキュメンタリー。ライブのリハーサル、本番、それにサイパンでの矢沢へのインタビューと、若かりしころの映像もところどころいれて、ファンならたまらない内容でしょう。
太宰治原作を豪華キャストで映画化。丁寧な作りでしたが、体調が悪かったため、途中で寝てしまいました。どなたか、浅野と妻夫木が一緒になったあと、妻夫木はどうなったか教えてください。 【ストーリー】 戦争直後、小説家の大谷(浅野忠信)は酒におぼれ、借金は踏み倒し、女は作るという自堕落な生活を送っていた。大谷のいきつけの飲み屋「椿屋」の主人夫婦(伊武雅刀、室井滋)は、酒代を盗まれ、怒り心頭で大谷…
「ソウって、もうマンネリだよね」「そうね」、と、恐らく世界中でだじゃれが言われているだろうけど(英語でもSOであいづちになるし)、何となく見ちゃうんだよな。でもさすがに8とか9とかまであるとうわさされると、もう映画館でみるのはいいかな。 【ストーリー】 連続殺人鬼ジグソウ(トビン・ベル)の遺品が妻のジル(ベッツィ・ラッセル)の手にわたった。果たしてその中には何が。 一方、ジグソウの後…
いい年して、こういうことをいうのは恥ずかしいのだけど、ケータイ小説の映画化って、恋空を含めて嫌いじゃなかったりします。もっとも、突っ込みどころがおかしくて、笑ってしまい、感激して涙している若い女性観客からひんしゅくをかってそうですが。でも、それも映画の楽しみ方ですよね。 【ストーリー】 美貌とカリスマ性で学校のアイドルとなっている女子高生、小沢理央(佐々木希)。彼女は過去のトラウマから信…
世間ではまったく話題になってませんが、「エヴァ」「サマーウォーズ」をこえ、今年最高のアニメです。子供たちの世界を描いているけれど、大人も(大人こそ)楽しめる非常に上質な作品です。もうすぐ上映終了みたいなので、映画ファンなら今すぐ映画館へ行くべし。 【ストーリー】 昭和30年、山口県の片田舎に小3の新子(声・福田麻由子)は住んでいた。マイマイ(つむじ)が2つあって、髪の毛が癖毛なのが悩みの…
脇役が主役を食うというのは、本人の演技力だけでなく役柄も大きいのだけど、本作の広末涼子は本当にかわいそうだった。アカデミー3女優の競演と予告編でうたっていたけど、中谷美紀7、木村多江3の印象しかありません。もっとも、この2人をすごくみせるために、あえて広末が下手に演じたというのなら、それはそれですごいことだけど。 【ストーリー】 昭和33年、禎子(広末涼子)は見合いで憲一(西島秀俊)と結…
スポーツ映画の中でも、陸上を取り上げたものは、ただ、走るという行為が感動を呼び起こすのか、突っ込みどころがあっても、見た後に良かったと思える作品が多い。本作も、まさかそれはないだろう、と思いつつ、ひたすら走る若者たちの姿にジーンとくるものがありました。 【ストーリー】 寛政大学の貧乏新入生カケル(林遣都)は、腹いっぱい飯を食わせてやるという先輩のハイジ(小出恵介)に誘われて、オンボロアパ…
町の小じゃれた食堂に集まる常連客たちの、何気ない日常をファンタジータッチで描いたオムニバス風作品。フランス映画+演劇風という感じで、観る人を選びそう。僕も悪い作品でないとは思うけど、途中で眠くなりました。 【ストーリー】 寒い冬の日、私(八嶋智人)は町の片隅にある食堂に何気なく入った。そこは白いモダンな建物で、どこか懐かしい雰囲気。私がクロケット(コロッケ)定食を注文すると、常連客らしい…
NHKドラマって落差が激しい。「行列48時間」は今年屈指の出来だし、「外事警察」もNHKしかできない、ダークなドラマ。その一方で、気合が入っているはずの「天地人」は、大河ワースト1の悪評がつきまとうほど。そのなかでも、あまり知られていない「行列48時間」をご紹介。年末にまとめて再放送されるので、良かったらご鑑賞ください。 【ストーリー】 人がいいだけがとりえの中年男、宝福喜朗(国村隼)は…
何も考えずに大迫力のCGで世界中が破壊されるのを単純に楽しめる映画。大味なCGは食傷気味だけど、なんだかんだいって2時間半を最後までワクワクみられるのは、ローランド・エメリッヒ監督の手腕です。 【ストーリー】 太陽の異常活動により、2012年、地球に大規模な地殻変動が起きる。それは古代マヤ文明が予言した人類の終末の年でもあった。ホワイトハウスの科学顧問、エイドリアン博士(キウェテル・イジ…
島本理生の直木賞受賞作の映画化。人の心の闇を描くサスペンスなんだけど、なんか今一つ深みを感じませんでした。 作品情報 2021年 日本映画 監督:堤幸彦 出演:北川景子、中村倫也、芳根京子 上映時間:119分 評価★★★(五段階) 観賞場所:イオンシネマ茅ヶ崎 2021年劇場鑑賞16本
「スパイダーマン」のサム・ライミ監督が、自分の原点のホラーに戻ったということで楽しみにしていた作品。笑いと恐怖は紙一重ということをよく理解してある明るく楽しいホラーで、鑑賞中は笑いそうになったけど、家に帰ったら結構、怖かったです。エンタメはやはりこうでなくちゃ。 【ストーリー】 平凡な銀行の貸付係クリスティン(アリソン・ローマン)に、ようやく昇進のチャンスが出てきた。支店長(デヴィッド・ペ…
これも、札幌で1週間しか上映しなかったので、見逃してしまった映画。北川景子が出ているから見たかったのだけど、主役が城田優とは見るまで、気付きませんでした。城田は最近、急上昇の俳優なので、まだ、売れていないころの初々しさとたどたどしさがマッチしてます。 【ストーリー】 渋谷のストーリーギャングのリーダー、アキ(城田優)は、強力なカリスマ性で仲間を仕切っている。ある日、メンバーのタケシ(浦田…
小池栄子が女優賞をとりまくった作品。東京では単館上映だったので見逃してました。同じ建物でやっていたブラブラバンバンと2択で、ブラブラ〜という珍作を選択していまった、自分の間抜けさを反省しています。 【ストーリー】 中年の無職男坂口(豊川悦司)が、理由もなく近所の一家を惨殺するという猟奇事件を起こし、死刑判決になった。陰気で恋人も友人もいないOL京子(小池栄子)は、逮捕される瞬間に坂口がカ…
6月に死去したマイケル・ジャクソンの死の直前に行われたリハーサル映像を使用した記録映画。特にマイケルファンではなかったので、放ったらかしにしていたけど、上映終了が近づいているので、慌てて見に行きました。ららぽーと横浜では初めて、終了後観客から拍手が起きたのもちょっと意外。マイケルというと最近は奇行のイメージしかなかったけど、映画で彼の音楽への思いと天才性を見せつけられると、改めて死が惜しまれま…
映画をすっかりみなくなってしまいました。一人で映画見るより、娘の面倒を見ている方が楽しく、ここ数年の映画三昧がうそのように。その分、DVDでぽちぽち、ここ数年見て楽しかったものを見返したり、見損なったものをみてみたりしています。 【ストーリー】 張り切り屋の高校教師ウンス(チェ・ジウ)は、転任早々、教室で問題ばかり起こすミヌク(イム・スジョン)に激怒。親を呼びつける。ところが、彼女の父親…
韓国と日本はお隣の国なのにずいぶんメンタリティーが違う。韓国の方が人間関係が濃密でドロドロしているようにみえます。本作で描かれた母の過剰なまでの愛情も、邦画だったらきわもの扱いされそうだけど、日本も金田一耕助シリーズなんかではどろどろした家族関係が普通にあるから、家族関係そのものが時代とともに変わっているのかもしれません。とにかく後味が悪く、見終わったあと、ひたすら疲れる映画でした。 【ス…
良い映画と思うけど、奥が深すぎて、登場人物の心理に理解するのに時間がかかりました。女性か女性の気持ちが分かる人向けで、僕のような単純な男性には不向きな映画です。「バベル」の脚本家ギジェルモ・アリアガの初監督作品とあり、時系列をバラバラにしているのも、混乱する原因でした。 【ストーリー】 ポートランド。レストランのマネジャー、シルビア(シャリーズ・セロン)は、過去にトラウマがあり、男性とう…
なんか泣けそうな映画ばかりチョイスしてるのが我ながら不思議。「君に読む物語」のニック・カサベテス監督が、難病ものをちょっと変わった視点からとった。丁寧な作品だけど、プロット自体があざといので、本作もそれほど泣けませんでした。でも、家族のきずなというのを考えさせられる作品です。 【ストーリー】 11歳の少女アナ(アビゲイル・ブレスリン)が弁護士のキャンベル(アレック・ボールドウィン)を訪…
洋楽は全然ダメで、ましてメタルなんか聞いたことなかったけど、映画のラストに感激して、思わずアンヴィルのCDを買ってしまいました。構成的には穴がみられるけど、最後の盛り上がりは反則技。音楽版「レスラー」ですね。 【ストーリー】 1984年西武ドームでロックフェス「スーパーロック84」が開かれた。参加したのはボン・ジョビ、スコーピオンズはじめ、のちに音楽シーンをリードしてミリオンセラーを出すビ…
予告編と脚本が坂東賢治(「タイヨウのうた」、この作品は泣けます!)なので、思い切り泣きに行ったら、とんでも展開の連続がツボに入りまくりで、ロボゲイシャより笑えたかも。でも、井上真央がかわいかったからいいです。 【ストーリー】 逞(岡田将生)は重い心臓病のために20歳まで生きられないと宣告されている。だから、他人のようなダラダラした恋愛をする時間はない。ただ、主治医(仲村トオル)の娘で幼な…
映画化不可能といわれた山崎豊子の原作を渡辺謙はじめオールスターキャストで銀幕にだせた偉業はたたえたいけれども、3時間半近い上映時間をもっても、ダイジェスト調にみえてしまったのは残念。せっかくインターミッションをするのだったら、4時間超でも良かったのでは。あるいは、往年の山本薩夫監督(映画版「不毛地帯」「白い巨塔」)は無理にしても、佐藤純彌監督(「新幹線大爆破」)のような大作が得意な監督に撮って…
マギー・チャンが04年にカンヌ主演女優賞をとった作品がようやく日本でも公開されました。麻薬におぼれた女性歌手が、幼い息子と再び暮らすために再生する、という内容は、だれもが酒井法子事件を思い出すでしょうけど、これは偶然でしょうね。 【ストーリー】 かつてはスターだったが、クスリと酒で今は落ちぶれたリー(ジェームズ・ジョンストン)とエミリー(マギー・チャン)のカップル。リーは急性麻薬中毒で死…
走り屋映画シリーズの第4作。第三作は日本が舞台だったけど、本作は時間的にはその前の設定で、シリーズ1の続きになっています。何も考えずにカーチェースをみるには最適の作品。 【ストーリー】 FBI捜査官のオコナー(ポール・ウォーカー)と強盗団のリーダー、ドミニク(ヴィン・ディーゼル)。ドミニクは逃亡先の中米から、麻薬組織に復讐するため、ロスに戻ったが、その組織はFBIの捜査対象でオコナーは捜…
実在の結婚詐欺師を旬の俳優の堺雅人が演じ、予告編の出来もスマートで楽しみにしていた作品。さらに、吉田大八監督は前作の「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」が良かったのだけど、本作はちょっと物足りなかった。 【ストーリー】 エリザベス女王の従兄弟の子供で米軍特殊部隊のパイロット、クヒオ大佐(堺雅人)。弁当屋の女社長しのぶ(松雪泰子)は、そんな夢のような経歴を持つクヒオ大佐に夢中だったが、実は…
独特の画風で人気を集める福本伸行のコミックを映画化。漫画原作ということで出演者たちのおおげさな演技もはまっており、なかなか楽しめる娯楽作品に仕上がっていました。 【ストーリー】 フリーターのカイジ(藤原竜也)は借金の保証人となった友人が逃げたことから、ヤミ金の社長、遠藤(天海祐希)から、多額の借金返済を迫られる。借金を払えないカイジは、遠藤から特殊なギャンブルが行われる船に乗るよう命ぜ…
今年一番の問題作「愛のむきだし」の園子温監督が、難病ものを撮るとしって、どんなふうになるか楽しみでした。けれども、上質だけど、小ぢんまりした作品で、園映画に期待する破天荒さはありませんでした。 【ストーリー】 史郎(AKIRA)の父(奥田瑛二)がガンで入院した。高校教師で、サッカー部の鬼コーチだった父に対して、反発ばかりしていた史郎は、入院を契機に父の気持ちが分かるような気がしてきた。…
一見、他愛のない映画にみえますが、実は中東情勢や監督の作風をしらないと全然わからないとんでもなくハイコンテクストな作品。僕にはちょっと難しく、終わった後インタビューとか読みまくって納得できました。 作品情報 2019年 フランス・ カタール・ ドイツ・ カナダ・ トルコ・ パレスチナ映画 監督:エリア・スレイマン 出演:エリア・スレイマン、ガエル・ガルシア・ベルナル 上映時間:102分 評価★★(五段…
妻夫木聡という俳優は、正直、あまりうまい印象がなかったのだけど、この映画を見て、見直しました。いろいろな意味で、2009夏という時代にぴったりの映画です。 【ストーリー】 幼いころ母に捨てられたヒョング(ハ・ジョンウ)は、育ててくれた、在日ヤクザのボギョン(イ・デヨン)に命ぜられ、韓国から日本へ船で密輸する運び屋をやっていた。船で日本につくと、ボギョンの手下のチンピラ亨(妻夫木聡)が出…
NASAの歴史を描いたBBCのドキュメンタリー。ザ・ムーンという映画もあったけど、あちらは元宇宙飛行士の証言がメインだったのに対して、こちらは、当時の映像をつないだだけです。それでも、宇宙にかける人々の努力と、数々の貴重なフィルムを見ていると、満足できます。
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韓国のホラー短編集。5つの短編と各話の終了ごとに短く流れる不気味なオカルト教団の話の全部で6話からなり、一応、6作はつながっている設定で、1つ1つは良くも悪くもないのですが、わかりにくい。5つの短編は完全にホラーとしての方向がバラバラなので、無理に一つの話にまとめなくても良かったのでは。 作品情報 2023年韓国映画 監督:チェ・ウォンギョン 出演:キム・チェウン、チョン・ジュンウォン、クォン…
2017年のタイ映画のハリウッドリメイク。ベースは一緒ですが、金持ちがより金持ちなアメリカの現状にあった形に改変されています。ラストもいかにもアメリカ映画っぽい。 作品情報 2024年アメリカ映画 監督:J・C・リー 出演:カリーナ・リャン、ジャバリ・バンクス、ベネディクト・ウォン 上映時間97分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:Tジョイ品川 2025年劇場鑑賞246本
劇団☆新感線の話題の舞台を映画館で上映する「ゲキ×シネ」の最新作。昨年秋に話題を呼んだ、鎌倉幕府滅亡をモチーフにした架空の日本のアクション時代劇です。 作品情報 2025年日本映画 演出:いのうえひでのり 出演:生田斗真、中村倫也、西野七瀬 上映時間185分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:Tジョイ品川 2025年劇場鑑賞245本
アメリカの黒人差別の歴史と音楽の歴史をモチーフにした大傑作のホラー映画。鑑賞後、考察サイトを読めば読むほど奥の深さに感動します。ネタバレあり(といってもあらかた知られていますが)のレビューですので、観たい方は事前情報なしでまず鑑賞を…。 作品情報 2025年アメリカ映画 監督:ライアン・クーグラー 出演:マイケル・B・ジョーダン、マイルズ・ケイトン、ヘイリー・スタインフェルド 上映時間137分 …
ニューヨークの救急隊の過酷な現状をリアルで陰鬱なタッチで描いた社会派映画。アメリカで救急隊員の自殺が社会問題になっているというのもわかります。 作品情報 2023年アメリカ、イギリス映画 監督:ジャン=ステファーヌ・ソヴェール 出演:ショーン・ペン、タイ・シェリダン、キャサリン・ウォーターストン 上映時間125分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:ヒューマントラストシネマ有楽町 2025年劇場鑑賞24…
モノクロの移民映画というと、「ラ・コシーナ 厨房」で観たばかり。本作のほうが登場人物の行動が理解でき、非常に静かなタイプのヒューマンストーリーでした。 作品情報 2023年アメリカ映画 監督:ババク・ジャラリ 出演:アナイタ・ワリ・ザダ、グレッグ・ターキントン、ジェレミー・アレン・ホワイト 上映時間91分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:ヒューマントラストシネマ有楽町 2025年劇場鑑賞242本 …
毒親、貧困の女子大生2人を描いたシスターフッド映画。宗教シーンなど唐突に感じられるところもありますが、抑制されて淡々とした雰囲気がたまらない感じの傑作です。 作品情報 2025年日本映画 監督:井樫彩 出演:南沙良、馬場ふみか、本田望結 上映時間115分 評価:★★★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ港北 2025年劇場鑑賞241本
傷ついた一家が、偶然、市民劇団に参加したことで癒されて行く物語。ノースターでちょっとごつごつしている展開ですけど、じんわりくる小品でした。 作品情報 2024年アメリカ映画 監督:ケリー・オサリヴァン、アレックス・トンプソン 出演:キース・カプファラー、ドリー・デ・レオン、キャサリン・マレン・カプフェラー 上映時間115分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:ローソンユナイテッドシネマみなとみら…
日本ではすっかりブームの落ち着いたF1ですが、本作はまさにテンションバク上がりで、レースシーンに血沸き肉踊ります。王道的なストーリーに、ギンギンのBGMそして迫力ある映像と大満足の作品でした。 作品情報 2025年アメリカ映画 監督:ジョセフ・コシンスキー 出演:ブラッド・ピット、ダムソン・イドリス、ケリー・コンドン 上映時間155分 評価:★★★★★(五段階) 観賞場所:ローソンユナイテッドシネマみ…
オーストラリアの鬼才、アダム・エリオット監督が8年がかりで制作したクレイアニメ。一人の女性の数奇な運命をブラックユーモアたっぷりに描いています。 作品情報 2024年オーストラリア映画 監督:アダム・エリオット 声の出演:セーラ・スヌーク、コディ・スミット=マクフィー、マグダ・ズバンスキー 上映時間94分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:キノシネマみなとみらい 2025年劇場鑑賞238本
アン・ジュングン(安重根)による伊藤博文暗殺を描いた歴史サスペンス。韓国では大ヒットしたそうですが、僕からすると作品自体は普通という感じでしょうか。 作品情報 2024年韓国映画 監督:ウ・ミンホ 出演:ヒョンビン、パク・ジョンミン、リリー・フランキー 上映時間114分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:キノシネマみなとみらい 2025年劇場鑑賞237本
人間の欲望や心の暗部を描いた韓国映画。ラストはハッピーエンドかバッドエンドかは観る人によってことなりそうだけど、ある種のフェチズムの理想かもしれません。 作品情報 2024年韓国映画 監督:キム・デウ 出演:ソン・スンホン、チョ・ヨジョン、パク・ジヒョン 上映時間115分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:キノシネマみなとみらい 2025年劇場鑑賞236本
単純な犯罪のはずが思わぬハプニングで二転三転していく様子を、伏線はりまくりの脚本で描いたサスペンス。ちょっとチートな武器もでてくるとはいえ、俳優たちの巧みな演技で最後まで楽しませてくれました。 作品情報 2025年日本映画 監督:堀江慶 出演:三浦りょう太、浅川梨奈、石田明 上映時間114分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:川崎チネチッタ 2025年劇場鑑賞235本
コロナ禍で学校生活が制限された天文部員たちが、夢や希望をかなえようともがく青春ストーリー。さわやかさに心をうたれますが、ちょっと話を詰め込みすぎた感じも。 作品情報 2025年日本映画 監督:山元環 出演:桜田ひより、水沢林太郎、岡部たかし 上映時間126分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:川崎チネチッタ 2025年劇場鑑賞234本
ダニー・ボイルが携わる28時間後、28日後に続くシリーズ3部作の3作目。ゾンビ映画というよりは、少年の成長を描いたアドベンチャー映画という印象です。でも、前半の感染者が襲ってくるかの怖さはなかなかのもの。 作品情報 2025年イギリス映画 監督:ダニー・ボイル 出演:アルフィー・ウィリアムズ、ジョディ・カマー、アーロン・テイラー=ジョンソン 上映時間115分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:川崎チネ…
テレビアニメと違い、原作よりのダークな雰囲気を漂わせる映画「LUPIN THE IIIRD THE MOVIE」シリーズの第5作。僕は過去作を観ていなかったので、あまりにもダークでホラーな感じにびっくりしました。 作品情報 2025年日本映画アニメ 監督:小池健 声の出演:栗田貫一、大塚明夫、片岡愛之助 上映時間93分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:川崎チネチッタ 2025年劇場鑑賞232本
序盤はご都合主義のありがちなキラキラ青春映画で、途中退席しようかと思うくらいイライラしましたが、さすがは「ヒロイン失格」などの幸田もも子原作とあり、途中から確変。そつなく作品をまとめました。ただ、僕の鑑賞後、同キャストでドラマ化も発表され、なんのために入場料を払ったのかというがっかり感も。 作品情報 2025年日本映画 監督:松田礼人 出演:畑芽育、大橋和也、木村慧人 上映時間102分 評価:…
人がいっぱい死ぬアニメは苦手ですしテレビシリーズが長いと途中で挫折しまうので、本作や鬼滅の刃の劇場版は自分から観に行く気はないのですが、娘がファンなので一緒に行ってきました。 作品情報 2025年日本映画アニメ 監督:御所園翔太 声の出演:中村悠一、櫻井孝宏、永瀬アンナ 上映時間111分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ湘南 2025年劇場鑑賞230本
2017年にたった一人で7年がかりで制作され、狂気のストップモーションアニメといわれた「JUNK HEAD」の続編。 キモ可愛い独創的なクリーチャーたちに度肝を抜かれつつ、壮大なスケールに唖然とします。一度では理解しきれなかったのでもう一度観に行こうかな。 作品情報 2025年日本映画アニメ 監督:堀貴秀 出演:松岡草子、杉山雄治、三宅敦子 上映時間105分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:川崎チネチッタ …
雰囲気は良いんだけど脚本ががばがばで、最後夢オチかと思ったほど。でも、がばがば過ぎて内心突っ込みながら観られたので、そこそこ楽しめました。 作品情報 2024年韓国映画 監督:イ・ヨソプ 出演:カン・ドンウォン、イ・ムセン、イ・ミスク 上映時間99分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:川崎チネチッタ 2025年劇場鑑賞228本
ブログにアップするのを忘れてました。上半期のベスト10です。今年も秀作ぞろいでした。例年に比べてハリウッドを含め割と有名どころが上位に入りました。格差、貧困をテーマにした作品や国際情勢のドキュメンタリーが上位に入っているのも今年の特徴です。 ブログ村のランキングです。よかったらポチッと押してください
1940年、撃沈した敵船の乗組員を救助した潜水艦の実話。イタリアの戦争映画はこれまで観たことがなかったので興味深かった。 作品情報 2023年イタリア、ベルギー映画 監督:エドアルド・デ・アンジェリス 出演:ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、マッシミリアーノ・ロッシ、シルヴィア・ダミーコ 上映時間121分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:イオンシネマ座間 2024年劇場鑑賞249本
韓国の月面着陸を描いたSFスペクタクル大作。韓国人の自国上げはすごいけれど、月でのCGは割とよくできているのに、地上でのイノシシのCGがとてもチャチというアンバランスは笑えました。 作品情報 2023年韓国映画 監督:キム・ヨンファ 出演:ソル・ギョング、ド・ギョンス、キム・ヒエ 上映時間129分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズグランベリーパーク 2024年劇場鑑賞248本
性暴力を扱って話題の作品で、関連シーンは男の僕が観ても吐き気がするほど不愉快でした。さらに、原作からかもしれませんが、男は暴力的、女は被害者と単純な二元論に落とし込んでいるのも不快。一連の騒動も踏まえて、今年ぶっちぎりのワーストです。 作品情報 2024年日本映画 監督:三木康一郎 出演:奈緒、猪狩蒼弥、風間俊介 上映時間116分 評価:★(五段階) 観賞場所:109シネマズ川崎 2024年劇場鑑賞…
若きクリエイターの情熱と挫折を描いているのですが、「ルックバック」と同時期の公開は痛かった。3Gキャラにもはまれず、眠気との戦いでした。 作品情報 2024年日本映画アニメ 監督:ぽぷりか 声の出演:花江夏樹、伊瀬茉莉也、内田雄馬 上映時間68分 評価:★★(五段階) 観賞場所:川崎チネチッタ 2024年劇場鑑賞246本
マイアミの黒人刑事コンビを主人公にした人気シリーズ第4弾。1作目は1995年なんですが、僕はシリーズ初見。ストーリーは突っ込みどころ満載でしたけど、アクションは工夫していて面白かった。 作品情報 2024年アメリカ映画 監督:アディル・エル・アルビ、ビラル・ファラー 出演:ウィル・スミス、マーティン・ローレンス、ジェイコブ・スキピオ 上映時間115分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:Tジョイ品川プ…
アレクサンダー・ペイン監督作品らしい、1970年の全寮制学校を舞台にした心温まるヒューマンドラマ。まんべんなくよくできた秀才型の作品といえましょう。 作品情報 2023年アメリカ映画 監督:アレクサンダー・ペイン 出演:ポール・ジアマッティ、ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ、ドミニク・セッサ 上映時間133分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズシャンテ 2024年劇場鑑賞244本
韓国の名優2人によるホラー。最後まで科学で分析できるのか、それとも超常現象なのかどちらともとれますが、僕は超常現象派でしょうか。今年みたホラーの中ではお気に入りの部類です。 作品情報 2023年韓国映画 監督:ユ・ジェソン 出演:チョン・ユミ、イ・ソンギュン、キム・グムスン 上映時間94分 評価:★★★★★(五段階) 観賞場所:川崎チネチッタ 2024年劇場鑑賞243本
台湾映画の名作の日本リメイクですが、ラストが記憶と全然違っていて、あらためて台湾版のあらすじをネットで確かめました。オリジナルファンとしては日本版の解釈にはがっかり。主人公たちを高校生でなくて大学生にしたのも大人の事情というやつでしょうか。 作品情報 2024年日本映画 監督:河合勇人 出演:京本大我、古川琴音、横田真悠 上映時間114分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:川崎チネチッタ 2024年…
音を立てると襲ってくる宇宙人の恐怖を描いた人気ホラーの第3弾。過去2作の主役だったエミリー・ブラントは登場せず、宇宙人が地球を襲撃した当日のニューヨークのパニックをキャストを一新して描いています。 作品情報 2024年米国映画 監督:マイケル・サルノスキ 出演:ルピタ・ニョンゴ、ジョセフ・クイン、アレックス・ウルフ 上映時間100分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:ブルク13 2024年劇場鑑賞241本…
1999年のタイを舞台に、それまでずっと一緒だった双子の女子中学生が、初恋に落ちたことで大人への階段を上っていく物語。タイの田園風景は異国なのにどこか懐かしく、切なく悶え死にそうなストーリーとともに、僕の心に突き刺さりました。 作品情報 2023年タイ映画 監督:ワンウェーウ・ホンウィワット、ウェーウワン・ホンウィワット 出演:ティティヤー・ジラポーンシン、アンソニー・ブイサレート、スパクソーン・…
韓国の名匠、ホン・サンス監督の新作で、彼の作品で初めて寝ないでみられた。体調を整えて臨んだかいがありました(笑)。 作品情報 2022年韓国映画 監督:ホン・サンス 出演:クォン・ヘヒョ、イ・ヘヨン、ソン・ソンミ 上映時間97分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:シネマジャック&ベティ 2024年劇場鑑賞239本
父親を事故で失った高校生の喪失感と行き場のない怒りを描いたフランス映画。高校生はゲイでベッドシーンも多く、さすがフランスの高校生は進んでいると本筋とは若干ずれたことを思ってみていました。 作品情報 2022年フランス映画 監督:クリストフ・オノレ 出演:ポール・キルシェ、ジュリエット・ビノシュ、ヴァンサン・ラコスト 上映時間122分 評価:★★(五段階) 観賞場所:シネマジャック&ベティ 2024…
チェンソーマンの藤本タツキの短編漫画を、押山清高が監督、脚本、キャラクターデザインを1人で手掛けてアニメ化。創作者にとって非常にエモい作品で世評が高いのがわかるのですけど、特典で配られた漫画と登場人物の苗字が違うのはなぜだろう。 作品情報 2024年日本映画アニメ 監督:押山清高 声の出演:河合優実、吉田美月喜 上映時間58分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ川崎 2024年劇場鑑…
M・ナイト・シャマランの娘のイシャナ・ナイト・シャマランの監督デビュー作で、父親は制作に回ってます。作風はかなり影響されてると思いました。賛否両論のようですけど、個人的には雰囲気は悪くなかったと思います。ややネタばれの感想を。 作品情報 2024年アメリカ映画 監督:イシャナ・ナイト・シャマラン 出演:ダコタ・ファニング、オルウェン・フエレ、オリヴァー・フィネガン 上映時間102分 評価:★★★…
環境保護のためテキサスの石油パイプラインを爆破させようとする若者たちを描いたサスペンス。アメリカ映画にしては珍しく、テロリストを主人公にした作品です。配給のネオンは「パラサイト 半地下の家族」「逆転のトライアングル」「落下の解剖学」と小規模ながら尖ったラインナップの会社で、さすがの眼力。 作品情報 2022年アメリカ映画 監督:ダニエル・ゴールドハーバー 出演:アリエラ・ベアラー、サッシャ・…
英国のシンドラーと呼ばれ、669人のユダヤ人の子どもを救った実在のエピソードの映画化。「関心領域」「フィリップ」と違って王道的な描き方でした。 作品情報 2023年イギリス映画 監督:ジェームズ・ホーズ 出演:アンソニー・ホプキンス、ジョニー・フリン、ヘレナ・ボナム・カーター 上映時109分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:ヒューマントラストシネマ有楽町 2024年劇場鑑賞234本
柚月裕子原作の警察ミステリーですが、まさかこういう方向にならないよなというよくあるパターンになってしまったのは残念。配役もちょっとネタばれっぽくなってしまって。 作品情報 2023年日本映画 監督:原廣利 出演:杉咲花、萩原利久、安田顕 上映時119分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズ川崎 2024年劇場鑑賞233本
10世紀のインドを舞台にした豪華絢爛の史劇「PS1 黄金の河」の続編。全編に比べて派手なアクションが少なかったのが残念。史劇だけあって、史実通りに思わぬ人が途中退場するなどインド古代史を知らない分、驚きはありました。 作品情報 2023年インド映画 監督:マニラトナム 出演:ヴィクラム、ジェヤム・ラヴィ、アイシュ…
90歳でベストセラーエッセイを書いた佐藤愛子を、今年90歳の草笛光子が熱演。タイトルとはうらはらに、年をとっても素敵な生き方ができると実感できるユーモア交じりのヒューマンストーリーでした。 作品情報 2024年日本映画 監督:前田哲 出演:草笛光子、唐沢寿明、真矢ミキ 上映時99分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズららぽーと横浜 2024年劇場鑑賞231本