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ミステリ/純文学/SF/ビジネス/ノンフィクション国内外問わずなんでも読みます。

ほぼ読書記録。

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2012/12/16

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  • 【本の感想】横山秀夫『真相』

    横山秀夫 『 真相 』は、お家芸(?)の警察小説ではありません。しかしながら、焦燥感を伴った苦悩という”らしさ”は健在です。むしろ、警察という一般には馴染みのない世界の枠組みをとっぱらったがゆえに、真に迫っているように思います。 おすすめ 度:★★★★☆

  • 【本の感想】皆川博子『恋紅』

    皆川博子 『 恋紅 』は、江戸時代が終焉を迎えつつある頃の遊郭を舞台に、楼主のお嬢様と旅役者の恋を描いた作品です。遊郭にうずまく男女の情念や芝居にかける役者の執念の表現は、著者の筆によって、幻想的ともいえる妖しさをともなっています。 おすすめ 度:★★★★☆

  • 【本の感想】阿部和重『ニッポニアニッポン』

    阿部和重 『 ニッポニアニッポン 』は、 特別天然記念物トキをめぐる革命闘争の記録です 。本作品の主人公 鴇谷春生(とうやはるお)は、自身の姓に含まれるトキへ並々ならぬ関心を抱いています。読み進めると、この執着心は痛々しいまでの自己実現への希求であることがわかります。 おすすめ 度:★★★★☆

  • 【本の感想】加藤周一『読書術』

    知の巨人(といわれる) 加藤周一 『 読書術 』は、読書への取り組む姿勢がシチュエーション別に述べられています。著者の経験からベストな方法論をまとめた実践的な内容であり、納得性が高く試してみようという気になる本です。読書法・読書論としては一度は目を通しておくべきものです。 おすすめ 度:★★★★★

  • 【本の感想】吉田修一『パレード』

    吉田修一 『 パレード 』は、2LDKのマンションをシェアする男女の群像劇です。冒頭の、先輩の彼女に恋してしまった杉本良介の話は、ゆるゆるの青春小説の趣。涙あり笑いありで最後はホットなドラマを予想してしまいましたが、読み進めると、これはすっかり裏切られることになります。 おすすめ 度:★★★★☆

  • 【本の感想】西加奈子『さくら』

    西加奈子 『 さくら 』は、美男・美女の両親、兄、妹。背だけは高い次男の主人公を入れた五人家族+犬のさくらの日々が描かれた作品です。あまりに残酷な出来事に乱れる家族の絆。終盤に語られるエピソードに胸が締めつけられることでしょう。ラストは、ホロリときてしまいます。 おすすめ 度:★★★★☆

  • 【本の感想】アンドリュー・クラヴァン『真夜中の死線』

    アンドリュー・クラヴァン 『 真夜中の死線 』は、死刑執行までのわずかな時間で、無実の罪をはらそうと奮闘する新聞記者の姿を描くタイムリミットサスペンスです。濃密さに気をとられましたが、ふと考えてみれば、たった一日の出来事を描いているんですね。タイムリミットとしては最短でしょうか。 おすすめ 度:★★★★★

  • 【本の感想】辻村深月『ツナグ』

    2010年 第32回 吉川英治文学新人賞受賞作。 辻村深月『ツナグ』は、生者と死者が相見えるひとときを描いた連 …

  • 【本の感想】古川日出男『LOVE』

    古川日出男 『 LOVE 』群像劇でありながら、ひとつの物語ではありません。主役が存在しないのです。それがストーリーを語らせるのを困難にしています。雑多な登場人物たちは、何かに傷つき、何かにとらわれています。彼らが都市そのもののようですね。おすすめ 度:★★★☆☆

  • 【本の感想】長山靖生『千里眼事件 科学とオカルトの明治日本』

    長山靖生 『 千里眼事件 』は、明治42年~のオカルトブームに火をつけた千里眼事件の背景や顛末を、明らかにするものです。著者は、中立的な立場で当時の報道等から事実を積み上げ、その真偽のほどは読者の判断に委ねるべく論を進めます。 おすすめ 度:★★★☆☆

  • 【本の感想】フィリップ・カー『偽りの街』

    フィリップ・カー 『 偽りの街 』は、ナチス台頭が著しい1936年ドイツを舞台にしたハードボイルドです。ナチスの力が強力になってきている世情を背景としているため、本作品は、他のハードボイルドとは異なる緊張感を保っています。読み手に恐怖心や閉塞感を痛いほどに印象付けるのです。 おすすめ 度:★★★★☆

  • 【本の感想】皆川博子『壁・旅芝居殺人事件』

    皆川博子 『 壁・旅芝居殺人事件 』は、旅芝居を舞台としたミステリです。ストーリーの進行とともに、美しく華やかな表舞台と、薄汚れじめついた裏側という虚飾の世界が雄弁に語られていきます。艶やか文体に出だしからどんどん引き込まれていく逸品です。 おすすめ 度:★★★★☆

  • 【本の感想】山本兼一『利休にたずねよ』

    山本兼一 『 利休にたずねよ 』は、美の求道者 千利休の生涯を描いた作品です。本作品は、千利休の切腹前夜 70歳から魚屋の道楽息子だった19歳へ、時を遡るかたちで物語が展開します。冒頭の、利休が殺した女という独白、そして緑釉の香合の謎が、ラストまで読者を引っ張っていくことになります。 おすすめ 度:★★★★☆

  • 【本の感想】花村萬月『ゲルマニウムの夜』

    花村萬月 『 ゲルマニウムの夜 』は、殺人を犯し、少年の頃暮らしていた修道院兼教護院に身を隠す青年が主役の連作短編集です。本作品集に通底するのは、欺瞞に対する沸々とした憤懣でしょうか。主人公にはゲンナリしますが、こういう露悪的なものにも惹かれるのは事実です。 おすすめ 度:★★★☆☆

  • 【本の感想】津村記久子『ポトスライムの舟』

    津村記久子 『 ポトスライムの舟 』は、ワーキングプアがクローズアップされていた世相を反映した作品なのでしょう。本作品は、そこに見られる悲劇に拘泥するのではなく、むしろ、日々を前向きに生きていこうという活力、そして清々しさを感じさせてくれます。 おすすめ 度:★★★★☆

  • 【本の感想】原田マハ『旅屋おかえり』

    原田マハ 『 旅屋おかえり 』は、元アイドルにして、今やがげっぷちアラサータレント 丘えりか の奮闘記です。旅へ行けない人の代わりに、旅をする”旅屋”のコンセプトは魅力的なので、いくつかの旅を連作短編とし盛り込んでくれたら感慨深いものがあったかもしれませんね。 おすすめ 度:★★★☆☆

  • 【本の感想】シャーロット・アームストロング『魔女の館』

    シャーロット・アームストロング 『 魔女の館 』監禁もののサスペンスです。この手の作品の面白さは、主人公がどのようにそこから脱出するか、もしくは助け出されるかにかかってます。未消化な部分も見受けれれますが、スリリングさは堪能できるでしょう。 おすすめ 度:★★★★☆

  • 【本の感想】井上夢人『ラバー・ソウル』

    井上夢人 『 ラバー・ソウル 』ビートルズのアルバムをモチーフとしたミステリです。ソシオパスものとしても面白いのですが、それだけではありません。秀逸なのはウルトラ級のどんでん返し。ラストに近くで、がらりと心に染みる悲しい物語に変わるのです。 おすすめ 度:★★★★★

  • 【本の感想】デイヴィス・グラッブ『狩人の夜』

    デイヴィス・グラッブ 『 狩人の夜 』は、右手にLOVE、左手にHATEの刺青がある偽伝道師が、幼い二人の子供を執拗に追いかけ回すというサスペンスです。大人は信じてくれない系で、ホラーも斯くやとばかりのハラハラ感があります。本作品の面白さは、ハリーの悪辣ぶりにつきますね。 おすすめ 度:★★★☆☆

  • 【本の感想】星新一『妄想銀行』

    星新一 『 妄想銀行 』どの年代でも、どこの国でも楽しめる、著者の普遍性への指向を感じる短編集です。喜怒哀楽といった情緒を削ぎ落とし、一歩引いたところから淡々と物語が紡ぎだされます。いつ読んでも古びた感じがしないのが素晴らしいですね。 おすすめ 度:★★★★★

  • 【本の感想】マイクル・Z・リューイン『A型の女』

    マイクル・Z・リューイン 『 A型の女 』は、ネオ・ハードボイルド作家の一翼を担うリューインのデビュー作にして、草食系探偵アルバート・サムスンの初登場作です。地味な内容ですが、正義と打算の間で揺れ動く人間味溢れるサムスンの魅力を堪能できます。 おすすめ 度:★★★★☆

  • 【本の感想】町田健『絵で見る「もの」の数え方』

    町田健 『 絵で見る「もの」の数え方 』は、様々な助数詞を、その成り立ちからイラストとともに紹介しています。本書を読んでいると、ひとつのものを表すのにいくつかのバリエーションがあったり、その表し方そのものに曰くがあったりと楽しくなります。 おすすめ 度:★★★★☆

  • 【本の感想】吉田修一『太陽は動かない』

    吉田修一 『 太陽は動かない 』は、機密情報という金鉱を探りあて、高値で売りさばくことを生業とするトレジャーハンターたちの活躍を描いた作品です。エスピオナージ+冒険小説+ハードボイルド+(ちょっぴりだけ)恋愛小説という贅沢な逸品となっています。 おすすめ 度:★★★★★

  • 【本の感想】松閣オルタ『オカルト・クロニクル』

    松閣オルタ『オカルト・クロニクル』は、世の奇々怪々な事件を取り上げ、(参考資料を見てわかるとおり)膨大な資料を参照しつつ、ハテナ?に迫ろうとするものです。その筋の団体から激しく物言いがつきそうな部分もズバリと記載しており、このギリギリの姿勢は評価したいですね。おすすめ 度:★★★★☆

  • 【本の感想】森敦『月山・鳥海山』

    森敦 『 月山 』は、ひとりの青年が、月山のふもとのあれ寺に寄寓した一冬の物語。月山は山形県の中央に位置する、出羽三山のひとつで山岳信仰の場です。ここで主人公が何を思うのか、は語られず、この地方の厳かともいうべき風景を、ただただ、つづっていきます。 おすすめ 度:★★★☆☆

  • 【本の感想】横山秀夫『クライマーズ・ハイ』

    横山秀夫 『 クライマーズ・ハイ 』日本航空123便墜落事故報道の舞台裏を描いた作品です。真摯な熱意が伝わる臨場感たっぷりの人間ドラマとなっています。主人公の家庭の問題等、縦糸横糸ががっちり絡み合って、胸をうつ重厚さを形成しています。 おすすめ 度:★★★★☆

  • 【本の感想】西加奈子『きいろいゾウ』

    西加奈子 『 きいろいゾウ 』は、田舎に越してきた都会育ちの夫婦の物語です。シアワセいっぱいのムコさんとツマ...のはずなんですが、ムコさんの背中には大きな鳥のタトゥーが彫られており、ツマは生き物の声が聞こえるという特異(?)体質。ゆるゆるの展開かと思いきや暗雲がたち込めてくるのです。 おすすめ 度:★★★☆☆

  • 【本の感想】海月ルイ『子盗り(ことり)』

    海月ルイ 『 子盗り 』は、京都の旧家に嫁いだ子宝に恵まれない女性を軸に展開する心理サスペンスです。登場する三人の女性の、それぞれの母性が怨念のようにうずまき、痛々しくも悲しい物語を形成していきます。心がささくれだつ様がじりじりと伝わります。 おすすめ 度:★★★★☆

  • 【本の感想】ケン・フォレット『針の眼』

    ケン・フォレット 『 針の眼 』独英の諜報合戦を描いた冒険小説です。冷酷無比な独スパイと彼を追う英MI5の頭脳戦が、とある夫婦を巻き込んで展開されます。史実を絡め、道ならぬロマンスあり、緊迫感をはらんだアクションありと読み応えたっぷりです。 おすすめ 度:★★★★☆

  • 【本の感想】辻村深月『オーダーメイド殺人クラブ』

    辻村深月 『 オーダーメイド殺人クラブ 』は、いわゆる少年Aものです。本作品が特徴的なのは、望んで被害者たろうとするものが、少年Aを作りあげていくというプロットです。本作品は、タイトルで損してように思います。成長小説として読むべきなんでしょうね。 おすすめ 度:★★★★☆

  • 【本の感想】原田マハ『ジヴェルニーの食卓』

    原田マハ『ジヴェルニーの食卓』は、芸術家たちの人生のひとときを切り取った短編集です。登場するのはアンリ・マティス、エドガー・ドガ、ポール・セザンヌ、クロード・モネ。現存する絵画から物語を構築するあたり、著者のキュレーターとしての知見が遺憾なく発揮された作品集となっています。 おすすめ 度:★★★★☆

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