2020年5月
パン作りにハマってから今まで気にしたこともなかった、小麦粉に興味を持つようになりました。日本の小麦粉は、薄力粉、中力粉、強力粉と分けられますが、ノルウェーではそのような表示はありません。 その分類はタンパク質(グルテン)の量の違いなので、栄養成分表示を見れば分かるので特に問題ありませんが、その他にも挽きの荒さや小麦の種類などをノルウェー語で理解しなければならないので、移住当初はスーパーでどれを買うべきか迷っていたのを今でも覚えています。 ノルウェー語で小麦粉というと“Hvetemel(ヴェーテメル)”と言い、これでケーキもパンも何でも作ってしまうノルウェー人がほとんどだと思います。(だからノルウェーのケーキはずっしりと重いものが多い!)“Siktet(シィクテット)”と書かれているものは、一度ふるいにかけてあるので灰分量の少ない白い小麦粉です。 ブランドによってタンパク質量は違うのですが、私がスーパーで見つけた“Hvetemel”のほとんどは11〜13%で強力粉でした。 大手のブランドから小さなローカルブランドの小麦粉をいろいろ試した結果、私が今お気に入りで使っているのは『Holli Mølle』というオスロから40kmほど南にあるところで生産しているオーガニック小麦です。 最近パッケージ デザインが変わりました 正直、大手ブランド(ノルウェー産)の小麦粉でもある程度美味しいパンになってくれるのですが、小麦を挽いた日にちを記載していないので、挽いてからかなり月日が経ってしまっている可能性もあります。コーヒーも同じですが、焙煎日の記載がないコーヒー豆は、こだわりのない大量生産された商品。どうせ時間をかけて作るなら少しでも美味しいパンを作りたいので、Holliの小麦粉を好んで買うようになりました。 値段は1kgで40クローネほど。スーパーで買える小麦粉は2kgで15〜20クローネなので4倍ほど高いですが、それでもベーカリーでパンを買うことを思ったら断然お得です。 肝心のお味はほのかな香りと甘みが増して上品でバランスのいい仕上がりに。小麦粉の種類や配合によって味や膨らみ方は変わりますが、優しく素朴な感じに出来上がる気がします。 材料は小麦粉、塩、水だけ 素材の味がしっかりと味わえるのがサワードゥパンのいいところなので、今まで気づかなかった小麦粉そのものの味わいを知ることができて嬉しい。日本ではあまり見かけない小麦もノル
私の仕事はコーヒー豆を焼いて、美味しいコーヒーをお客さんに届けること。 コーヒーって本当に身近にある飲み物なのに、実はその奥深さを知らない人も多い。私もノルウェーに来るまでは、コーヒーの味にこだわったこともなかったし、こだわれることも知らなかったです。 コーヒー飲めるようになる経緯を大まかに説明すると、コーヒーチェリーを育てる農家から始まり、その農家たちから生豆を仕入れる卸業者、そこから現地のロースタリーへ渡り、そこで焼かれた豆をバリスタたちによって淹れてもらうことで1杯のコーヒーになります。 これだけ見るとシンプルに思うかも知れませんが、この一つ一つのステップに時間とお金はもちろん、知識と経験を備えた人たちがいて初めて美味しいコーヒーが飲めるように。どこか一つが欠けてしまったり、お金や時間を節約してしまうと、もちろんその質が落ちるのは当然です。 スーパーでは1袋(250g)が30クローネ(約300円)ぐらいで買えますが、じゃこの30クローネのうち、いくらがコーヒー豆自体の値段だと思いますか?そのうちどれだけのお金が農家へ支払われてると思いますか?大手の会社は透明性がないので、確かな数字は分かりませんが、売り上げのほとんどはマーケティングや現地の従業員の支払いに使われ、豆自体にはほとんどお金をかけていないと思います。 私たちがカフェで扱う豆を購入する場合は、信頼している生豆を卸している会社が、すでにクオリティーの高い美味しい豆だけを選別してあるリストから、さらに自分たちのカフェにあう味の豆を探し出します。 気になる豆を10種類ぐらいサンプルで送ってもらい、少量の豆が焼けるサンプルロースターで焼いていきます。コーヒー豆は焼きたてだと味が落ち着いていないので、焼いてから1週間後を目安に味見。そこで気に入った豆があれば購入を決めます。購入した豆が届いたら、サンプルロースターで方向性を決めてから、大きなロースターでテストローストをし、また1週間寝かしてから味見、ここで納得できる味であればお店で売り出すというのが、だいたいの流れです。 コーヒーの生豆は時間や保存状態によって味が変わる場合もあるので、同じ豆を焼いたとしても、毎週すべての豆の味見をし、問題がないかをチェックしています。(カッピングという作業) この日は20種類カッピングし、1つ購入を決定 もちろん、カフェによってこだわりが違うと思うので、その流れもまちまちだと
小さい時からカメラが大好きで、物心ついた頃から写真はよく撮っていました。35mmじゃなくて今じゃもう滅多に見ることのないAPSフィルムを使っていた記憶が鮮明に残っています。 フィルムからデジタルに変わる時代を見てこれたと思うと、すごい歴史に立ち会えたような感覚。技術がすごいスピードで進んでいく中で、写真の有り難みを教えてくれるフィルムカメラが今でも大好きです。 天気の良かった先週、写真を撮りたい!っと無性に思い立ったのですが、ただ撮るだけでは面白くないと思い「1日で1ロールを使い切る」というルールを決めて外に出ました。 今回選んだフィルムは消費期限が1年ほど切れた「Kodak Potra 400」 [itemlink post_id="7678"] これをライカM6に入れて、オスロのセントラルを始点に撮り始めました。 デジタルで撮る36枚だったら一瞬で撮り終わると思いますが、フィルムだと36枚を1日で使い切ることはなかなかありません。なるべく失敗はしたくないので、しっかりと構図を考えてからシャッターを切ります。 1ロールは1500円ほどするので1枚の価値が高い。時間をかけて撮るからなのか、同じ景色を見ているのに、デジタルとフィルムでは切り取りたい風景が違うので不思議です。 2時間ほど歩き回って36枚を撮りきり、その足でカメラ屋さんへ。私はいつもオスロ中心部にある「Oslo Foto」で現像&スキャンしてもらっています。数日待たないと撮った写真が見れないのがもどかしいですが、これもフィルムの醍醐味。現像し終わった写真を見る際のドキドキは、デジタルカメラでは絶対に味わえない特別なひと時です。 クリックすると大きな写真が見れるので興味がある方は是非大画面で見てみて下さい。 冷蔵保存などせずに棚の中にフィルムを保存していたせいか、粒子がかなり荒くなっていました。あと、いつくかの写真の左側が黒く潰れてしまっているのも、フィルムの老化が原因なんだろうか?半分ぐらいの写真は普通に写っていたので、レンズやカメラが原因だとは思えないけど、同じような場所だけ潰れていたので不思議です。原因に心当たりある方がいれば教えて下さい。 デジタルではこういった失敗はまずないし、完璧でない少し惜しい写真もフィルムだからこそ撮れる味。あと5ロールぐらい期限の切れたフィルムが残っているので、また同じような方法で遊んでみようかな。その日のうちに使い切る
2020年5月
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