あの神無月(１０月)の暦の夜、少女は光と闇を同時に見た･･･―。
体と心に深い傷と影を持つ少女・藍月（あいづき）。霊力の宿る血を持つ藍月は、それを欲する者達に囚われていた。朧月の輝いた秋の夜、彼女は鬼の一族の少年・秋嵐（しゅうらん）に連れ出される。 冷酷な鬼に導かれた外の世界で、彼女を待っていたものとは――･･･。 紅葉が緋色に染まる時、一人の少女と鬼の少年の出会いから始まる、怪奇恋愛小説。
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