■■ はじめに・・・ ■■ *当ブログは2人組で運営しております。*内容は男性同士の恋愛等をメインに取り扱った一次創作です。 BLなどのご理解を頂けていない方、嫌悪感を抱かれる方は回れ右でお願い致します。 ま
オリジナルBL小説です。主に高校生の恋愛(R-18)。管理人は2人で文と絵、基本ハピエン。毎日更新
CP傾向はドS×ネガティブ天然・後輩×先輩・弟×兄中心に展開です。 どんな形であれ受け溺愛。 S/鬼畜/わんこ/ツンデレ/ネガティブ/天然/不憫/小悪魔/クール/男前/など
帰国した翌日、話をするため執務室へ来るようエルヴィンに伝えているとリックから聞いていたニルスは、いつものように茶の用意をしていた。エルヴィンは甘い菓子も好きだったなとそして思い、茶だけでなく何か一緒に出すものも用意しようかと考えているとノ
「エルヴィン……もう少し我慢して……今の様子からして、俺の魔法じゃ火に油かもしれない。かといって強い魔法は副作用が怖くてかけられないし……ニルスがもう少しし
どんな味なのだろうと好奇心でいっぱいになってきた。仕事を結局途中からさぼったような状態だけに少々心苦しさはあったが、せっかくだし茶の時間を満喫しようとエルヴィンはさっそく未知の果物を食べることにする。「あ、ちょ、待っ」 口へ運ぶのに気づい
そもそも今のデニスと接することで、もう大丈夫だと確信したはずだっただろうとエルヴィンはとりあえず自分に言い聞かせた。 ただ、まさかラヴィニアとも接することになるとは思っていなかったし、遡る前を忘れられなくて恐れていたはずが思った以上に拍子
「ゆする材料ですらない、とは?」 それこそどんな話をしたのだろうとエルヴィンが聞くも「どうでもよくない?」と笑顔で返される。「いや……それよりもっとどうでもいい話や、聞いてはいけないような話を散々されたような気が
エルヴィンが相変わらず唖然としていると、またもやリックは苦笑してくる。この感じを先ほどから何度となく繰り返している気がする。「だいたい乗り心地が慣れないからってさ、その上普段から鍛えてる騎士だってのに食べすぎと馬車酔いだけでそこまで疲れた
エルヴィンがまた唖然としているとリックが苦笑してきた。「ごめんね、その時話さなくて。申し訳ないとは思ったけど、エルヴィンはほら、顔に出やすいから……」 先ほどから言われていたことが妙に今、のしかかる。それほど自
考えているエルヴィンを見ていた様子のリックがおかしそうに笑ってきた。「何ですか?」「いや、ほんとエルヴィンはブローチのいらない人だなあって」「は?」 先ほどもそれらしきことを言っていた。「……ってもしかして俺、
「お疲れ様だったね」 リックに呼ばれ、エルヴィンはリックの執務室にいた。 帰国してから少しバタついたものの、呼ばれたのは帰国した翌日だ。リックは「改めて時間を作って」と言っていたが、まさかこんな早くに時間を作ってくれるとは思っていなかった。
なるべく微妙な顔にならないよう心がけてはいるが、思えば思うほど微妙にならざるを得ない。 それとも俺はたまたまラヴィニアのことをある意味よく知ってるから余計そう思えるのかな……いやいや、ラヴィニアをさておいてもや
エルヴィンから報告を受けたデニスとリックの指示により、捕まえた貴族は一旦滞在させてもらっている宮殿までフリッツとエルヴィンで連れて行くことになった。 だが宿屋へ戻る際はフリッツだけでなくリックもついてきた。「ラヴィニア嬢に話を聞くにしても
どうする、とエルヴィンがニルスに聞こうと顔を向ければ、ニルスはすでに懐から護身用のナイフを取り出しているところだった。 わあ、めちゃくちゃやる気だった……! とはいえ向こうがどういった人物かもわからない。だから
宿屋の主だろう。おそらく気になりつつもさすがにプライベートは詳しく聞いてこず、鍵を渡してくれた。それを受け取る際に『思い出の部屋ってとこかね。身なりはいいからまあ、やばそうなものでもないんだろうが……そんなに慌
目の前の男に面識はない。名前すら名乗られていない。その上理由をきちんと教えることもなくただ「美味しいだろう?」と餌をちらつかせた気になっている。 完全にラヴィニアを愚かな女だと決めつけ、侮っているのが手に取るようにわかる。 間違いなくこい
店を出ると男は黙ったまま一人歩き出した。ラヴィニアも仕方なくあとに続く。身長差もあるし重い生地のドレスだけにさくさく歩く男に歩幅を合わせるのは少々きつい。仕事の話だと言うし、ラヴィニアに対して親切にする必要も甘やかす必要もないのはわかるが
ただ、ニルスは相変わらず不愛想だし無口だった。 無駄口叩きすぎる男よりよっぽどいいけどね。 ニルスの性格は令嬢だった時に多少は把握している。なので素っ気ない様子だろうがラヴィニアは気にしなかった。「ねえ、侯爵様。よかったらこの後&hell
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人間の浅見鈴として寿也と宅飲みをしたその夜、すずはまた泊まることになった。とはいえ泊まる泊まらないといった明白なやり取りしたわけではなく、明日は休みだしと気軽に飲んでいて、気づいたらお互い眠っていたという状態だ。 ただ、すずは酔っていない
◆金の鈴◆ 異形となった黒猫は、かつての主人の魂を求めて彷徨い歩く── 今井 寿也(いまい としや)は、大学へ行く途中、カラスに襲われていた黒猫を助ける。 黒猫は鈴のついたボロボロの首輪をしていた。
アルバイト先で寿也が鈴と仕事しながら話していると、奏流が客として入ってきた。「よ。がんばってる?」 ニコニコ楽しそうな様子で、チョコレート味の棒アイスをレジへ持ってくる。「温めますか」「はい。……って、いやいや
まさかそんなに嬉しそうな顔をされるとはと軽く驚きつつ、寿也は自分も顔を綻ばせた。「そっか、よかった。浅見くんさえよければまた誘うよ。あとうちの子も見て欲しいし」「そう、ですね」 買って来たつまみだけでは足りないかもと、簡単なものを作って鈴
今朝は目を覚ました時からすずを見ていない。せっかくの休日の朝にゆっくりすずと遊べなかったのを、寿也は残念に思いながら掃除したり洗濯したりしていた。 猫は気まぐれらしいから、ベランダからするりと出てどこかへ散歩しに行っているのかもしれない。
「すず。ごはん」 寿也が穏やかな笑みを浮かべながら、すず専用のエサ入れへドライフードを入れてきた。すずとしてはカリカリは喉が渇きやすいため正直缶詰のほうが好みだが、寿也が与えてくれるものなら結局何でもいいとも思う。 ゴロゴロ喉を鳴らしながら
リン、と音がした。 その日、今井 寿也(いまい としや)は一匹の猫を拾った。「で、その猫ちゃん、息はあったのか」 大学の食堂で昼ご飯を話ながら食べている時、一緒にいた友人の松山 奏流(まつやま かなる)が心配そうに聞き返してきた。寿也は頷
「オレは……人間が羨ましかった」 ずっと羨ましいと思っていた。この人の周りにいる人間たちが。同じ目線、同じ姿、同じ生き方のできる人間たちが。 あまり動かせない頭をぐらりと向けると「俺はむしろ君たちのほうが、羨ましい、かも……とても自由だろ…
そろそろ昼下がりになるだろうか。切なくなるほど紺碧の、真っ青な空だった。何もかもが浄化されそうな明朗な青。吸い込まれそうなほどの青。 泣きたくなるような青の中、先ほどから胸が高鳴って止まない。鼓動の音が耳に届きそうな気がする。悠久の時を経
◆水晶の涙◆ ── とある王国 神の子が禁忌を犯し、居なくなってから長い年月が過ぎ去った……。 辺境の村で少年2人は、いつも通り平穏に暮らしていたはずだった。 *赤&ra
翌日、アルスが動けないためファインはとても献身的に何でもしてくれた。それもあるし、そもそも確かに誘ったのが自分のため、アルスは文句の一つも言えず献身的なファインに甘えさせてもらうしかなかった。 ようやく出発すると、二人はとりあえずフィール
*R-18指定あり注意今回のお話は性的表現が含まれる部分がございます。18歳以上でR指定大丈夫な方のみおすすみ下さい。
フォルアが初めてモナと出会った時のことを思えば、そして気が遠くなるような永久の時を経てもあれほどモナを求めていたフォルアを思えば、何ら不思議ではないと思えた。 アルスはといえば、そう聞いてから隣にいたフォルアをぎゅっと抱きしめている。さす
世話になった家には、たくさんの獲物や木の実などを置いてきた。ファインたちの生まれ育ったアイトールでもそうだったが、現金はさほど役に立たないというか、王国などへ出向くなら必要かもしれないが、普段の生活ではあまり必要なかった。それよりも食料や
子どもたちや家で話してくれた女性の話を聞くと、ファインでも間違いなく老婆がモナだろうと思えた。 森に魔物や獣が出なくなったのも、モナの影響だろう。転生したモナにまだ神の子としての力があるのかどうか定かではなかったが、きっとモナの力だと思え
少女の母親が言うには、気づけば魔物どころか危険そうな獣も見当たらなくなった森に、食べ物は必要なため木の実などを取りに恐る恐る入ったら、その老婆を見つけたらしい。 素朴な村だ。今すぐ餓死するといった風ではないが、決して裕福な暮らしもしていな
翌日、四人はプラデェ王国を出た。その足で今度は反対側にあるクーニグという村を目指す。途中、ちらほら小さな集落があったので、そこでもモナについての情報を集めようとした。ただ残念ながら王国で得た情報以上の話は入ってこなかった。 クーニグに入っ
ファインとそういった行為ができた翌日、アルスはさすがに自分の体の限界を知った。「普段から鍛えてるのに残念」「いや、さすがに……」「俺としては余すところなく鍛えてたつもりだったんだけど、まだまだだったんだなってち
*R-18指定あり注意今回のお話は性的表現が含まれる部分がございます。18歳以上でR指定大丈夫な方のみおすすみ下さい。
抜こうかと言った後、まるでこの場の時間が止まったかのようにファインの反応が一切「無」になった。何も言わないどころか身動きすらなく、息をしているかも怪しい。「ファイン? 大丈夫か?」「……、…&he
ファインを意識しているのは嘘じゃない。ただそれが、ずっと昔から一緒だった幼馴染に言われたせいなのか、アルスも実はファインのことを憎からず思っているからなのか、わからない。 皆、どうやって誰かのことがそういう意味で好きだってわかるんだろ。
とはいえ一緒の部屋だからこそ、今アルスが言った言葉をもっと掘り下げ真剣に話し合いたいと思いつつも、やりにくさしかない。「……ジレンマ」「え?」「ぶは」 思わず口から勝手に漏れた言葉にポカンとしているアルスに対し
心の中でひたすら「かわいいかわいい」とファインは先ほどから悶えているが、さすがに表に出すわけにいかない。気持ちはばれているとはいえ、ちょっとしたことで絶えず「かわいい」と思ってしまうところまでばれてしまうのはさすがに引かれる気がする。それ
「そっか、アルスは水属性だっけか」 普段あまり属性云々気にしてないからピンとこなかったよ、とカースが苦笑している。ハーフとはいえエルフの血が混じっているカースはどうやらファインたちとは魔法の使い方もやはり違うようだ。「やっぱカースの魔法って
ということで気づけば翌朝だった。 寝落ちるの、早すぎない? 俺。 考え、悩んでいたとは思えない。いや、夜は考えるのをやめようと決めたからこそ一旦すっきりして眠ろうとは思った。思ったが、それでも早すぎないだろうか。 こういうとこだぞ。 アル
とりあえずわからないながらに意識してしまっているからだろうか。夜、ファインと二人きりで眠るのがこんなに落ち着かなかったことはないなとアルスはひたすら思っていた。 今日ファインから流れでだが「欲望を押しつける」的なことを言われた時も妙な意識
とりあえずファインと仲直りというか、変なわだかまりも失くせたようでアルスはホッとした。自分の至らない言動のせいでファインを傷つけたり勘違いされるのは本望じゃない。 ……勘違い、かぁ。 アルスがファインに対して嫌
多分困っているのだろう。元々アルスは口がうまいわけではない。 困らせたままとか情けないだろ、オレ。「アルス。ほんと、気、つかうな。オレは大丈夫だ」「違うんだ」 また「違う」をいただいた。何が違うと言うのか。ここは困っているのをわかりつつア
息を切らせながらアルスが近づいてきた。「ファイン、ここ、にいた、んだ」「……あ、ああ。風呂、入る前にちょっと散歩しようかなって」 風呂へ入ってくると告げて部屋を出ていたため、アルスが今ここへ来たということはいっ
ファインの気持ちに答えるまでいかなくとも、少なくともアルスは受け止めてくれた。それがとても嬉しかったが、やはり無理させていたのだろう。 気持ちを切り替えるためもあり、ファインは宿を出てその辺を歩きながら、結局先ほどのアルスについて考えてい
じゃあ、とアルスは今さらながらに気づいた。 ファインが言ってた「欲望押しつける」って、そういう? いや、欲望って言ってんだしそういうことだろうと漠然とどこかで多分思っていたかもだけど、えっと……子作り的なこと、
フォルアが一通り演奏し終えるのを待って、食堂で今後のことを話しながら食事した。 あいにくフォルアの歌を聞いて何か情報提供してくる者は残念ながらいなかったが、歌や演奏はかなりお気に召した者が多かったようだ。カースの用意した袋には客から得たチ
ファインの口から明確に「一生薄れない」と聞いたとたん、アルスの中で表現しがたいほどふわふわとした弾けるような何かが広がった。「何だろ。何かふわふわする」「ふわふわ?」「うん。何だろな。気持ちが上がる、っぽい感じっていうか」「&hellip
動揺が全然隠せていなかったのだろう。少しだけ黙ってアルスを見ていたファインが苦笑してきた。「いいって。言ったろ。お前はお前のままでいいと」「聞いたっ、けど、すごく優しいこと、言ってくれてる、けど! でもそれじゃあ」「いい。いいんだ。アルス
カースに言われて少しポカンとしていたアルスだが、ファインが「問題ねえ。大丈夫だから食堂先行ってて。すぐ行く」と口にしたことでハッとなった。 珍しい……か。確かにそういえば俺とファインって多少言い合うことはあって
どういう意味だと聞かれ、アルスは正直戸惑った。押さえつけられなくとも話すし逃げないと言った。それにもちろん逃げるつもりはないが、話そうにも言葉がうまく浮かばない。「意味、って……た、単に嫌じゃなかった、って、だ
食堂に集まることになっているから、いくら何でもこんな状況で気づけばアルスを押し倒しているなんてことはない。 それがまさかのフラグだなんて誰が思おうか。少なくともファインは思わない、というか思いたくない。 だが今、間違いなくファインはアルス
思えばカースが加わってからよりもずっと前のフォルアが加わって以来、ファインとアルスは昔のように二人きりでくっついて眠ったりしてこなかったように思う。 いや、セルゲイの城では二人で同じ部屋だったが、なるべく狭い部屋を希望したもののそれでも二
アルスが一応いつものように元気になると、カースが「君がいてくれてよかった」とアルスに笑いかけていた。「フォルアやファインはまた別だけど、俺みたいに基本魔法で戦うタイプには相当戦いにくい相手だったよ」「そうなんだ」「アルスも気づいてたようだ