日本企業は内部留保が厚いと言われています。上場企業の内部留保は550兆円で、年々増え続けています。 なぜ日本企業は内部留保を厚くするのか、その理由の一つは日本列島は自然災害が多いということにあると思われます。 たとえば、その被害の最大のものは人口が密集している首都圏直下型の地震です。次の首都圏直下型地震の被害額は1000兆円と言われていますから、上場企業の内部留保の合計額550兆円では賄いきれません。 大きな自然災害に見舞われたら、1年間売上がゼロになるとか、店舗や工場が被害を受けて、事業再開に多額の資金を要するなんてことが起きます。 今年正月元旦14時17分に起きた能登半島沖地震では、工場や店舗に在庫としておかれていた輪島塗の漆器も瓦礫の下に埋もれました。幸い一部は傷がつかずに売り物になったようです。輪島塗の漆器は種類の異なるさまざまな職人に分業化されて製造されているので、工場の再建だ..