(イ・サンが建設した“華城”の建設資料:国立故宮博物館で2015.04撮影)「王の涙~(原題:『逆鱗』)」(4)この世のためにお風呂からあがって久々にサンに会いに行こうと…。サンに向かって、「母親の恵慶宮が“毒”を盛ろうとした」「…」「しかも、10歳の女の子に指示した。 どう処分しましょうか?」「ご随意に…」貞純大妃(チョンスンテビ)は、恵慶宮(へギョングン)の処罰を考えているところなので、直接会って話をしてお...
ハングル創成(6)ハングルコード『根の深い木』第6話より焼失した鋳字所「鋳字所の再建と侵入者の逮捕が先決だ!」そして、ソイトルボクと同じハンジ村の幼馴染で、牢破り事件の際の命の恩人でもあります。今もトルボクのことが忘れられません。しかし、ほぼ20年も前のことでお互いの顔は変わっています。# トルボクにプレゼントした巾着が手元に戻っていました。他方トルボクは替りにプレゼントした紅入れを懐に持っています...
ハングル創成(5)鋳字所の爆発・炎上『根の深い木』第5話よりチェユンが兼司僕として殺人事件の捜査責任者に抜擢され、ムヒュルの取り調べは終了。ちゃっかりと、「解決したならば王の盃を賜りたい」と言ったチェユンに呆れるムヒュルでしたが、目に留まったのはチェユンの上腕部の刀傷。部下に言います。「あの傷を見たか?」「?」「筆を持つ者には筆跡が分かる。刀を持つ者には傷痕が分かる」(ムヒュルには「ハンジ村のトル...
ハングル創成(4)新たな任務『根の深い木』第4話よりタムから貰った巾着袋には父・ソクサムの遺書が入っている。トルボクはそれを取り戻すために泮村に戻ろうとするのですが、その途中の山林でハンジ村の奴婢たちが遺棄された場所を発見。タムを確認することはできませんでしたが、タムにプレゼントした紅入れを発見。トルボクは涙ながらに復讐を誓い、半島北部の国境地帯に向かいます。目的は宮廷に接近できる官軍(国境守備隊...
# 「このドラマはフィクションです」とのタイトル画像ハングル創成(3)チョン・ドジョン(鄭道伝)伝説『根の深い木』第3話より昨夜は「上王に対して不遜の言葉を発しました」と、世宗は土下座して詫びます。しかし、上王(バンウォン)は、「忠・孝・礼を示したが、真心が見えない」と。「…」その後の上王の寝所では、世宗は自らが目指す“文治”国家と、武力の行使は外敵だけに留めるたいことを話します。そこで上王が話題にし...
ハングル創成(2)トルボクとタムの救出~文官統治(文治)『根の深い木』第2話より流刑が決まって義州(ウィジュ)に移送されるシム・オン。彼にイ・ド(世宗)から届けられたのは、捏造された“反逆”を勧める手紙にすり替わっていました。その結果、手紙を届けたトルボクの父親・ソクサムだけでなく、シム・オン家の家族や奴婢たち全員も連座となり投獄されました。(世宗には実権がなく、領議政シム・オンの処罰の際にも上王の...
『根の深い木』第1話の舞台第1話の初めのシーンは、トルボクが単独でイ・ド(世宗の名:李祹#)の暗殺計画を練るシーン。場所は昌徳宮(チャンドックン)です。(正門の敦化門:2023年10月撮影)(正殿の入口:仁政門)(仁政殿・法殿に玉座が設けられています)# 玉座から向かって左に文官が整列し、右側には武官が並びます。写真の左側には品階(正一品から従九品まで)を示す石柱が立っています。その石柱に従って文官・武官...
1.第4代王・世宗のこと(世宗と空: 光化門広場 2023年10月)バンウォン(第3代王・太宗)は禅譲するに際して思考錯誤を重ねたものの、最後には忠寧を選びました。卓越した才能を見抜いていたからです。忠寧(後の第4代王・世宗)が禅譲を受けたのは1418年です。バンウォンの改革のディーテイルを完成させて、その後518年続く<王朝>の制度を完成したのは世宗だと言っても過言ではないと思います。少年の頃から“本の...
# この写真は『善徳女王』の新羅の都・慶州にある、「仏国寺」の紅葉です。すでに落葉でした。(2015.11.24 撮影)<朝鮮王朝>の歴代の王の中ではハングル文字を創製した第4代王・世宗(セジョン)に最も高い評価が与えられているようです。それだけでなく他の功績や人格などなどでも人気の王です。(世宗:『根の深い木』より)1.第3代王と世継ぎのこと第3代王・太宗(イ・バンウォン)の正室は閔(ミン)氏(元敬:ウォン...
ドラマ『六龍が飛ぶ』の終わりにバンウォン(第3代王・太宗:テジョン)の世継ぎとなる少年のイ・ド(忠寧大君・チュニョンテグン)が登場しました。これからしばらく世子(第4代王・世宗:セジョン)の史実と物語をドラマ『根の深い木』を参照しながら紹介します。ハングル創成の秘話(1)1.バンウォン(芳遠:第3代王・太宗:テジョン)とファミリーまずは、1398年の「第1次王子の乱」または「芳遠の乱」「鄭道伝の乱」に...
王妃たちの王朝②ドラマ「六龍飛天」では、ダギョンはバンウォンとプニを前に、「二人は結婚しなさい」と言います。「その話は後にしよう」と、二人だけになった際にバンウォンは、「嫉妬か?」と問います。しかし、ダギョンは、「あなたは何を考えているのですか?! (政治の為なら)100人の側室を持っても、 私は構いません」ダギョンは後の元敬(ウォンギョン)王后・閔(ミン)氏です。ダギョンは17歳、李芳遠(イ・バ...
王妃たちの王朝①<朝鮮王朝>初期の頃は、地方の豪族の勢力を抑え、国の安定化のために積極的に政略結婚を進めたようです。初代王・太祖;李成桂(イ・ソンゲ)は、建国前の高麗の時代には故郷の咸州(ハムジュ)に後の神懿(シスイ)王后・韓(ハン)氏を第一夫人とすると共に、当時の高官たちの例に違わず、開京に”京妻”と呼ばれる、都の第二夫人・神徳(シンドク)王后・康(カン)氏を住まわせていました。もちろん、康氏のフ...
これからのバンウォンとその功績 2(昨日からのつづき)4.仏教改革儒教国家を作るというチョン・ドジョンの政策を引き継ぎました。バンウォンは仏教界の組織と土地や、その抱える仏僧、奴婢の数まで制限を行います。1406年、これまでの11宗派の仏教界を7宗に統廃合し、全土の寺の数を342寺にします。その際、首都・漢陽と前都の開京には各宗派から1寺だけしか認めませんでした。この仏教制限は次の世宗の時代にさら...
# 先に以下を記しました。(第3代王・太宗は)私兵を廃止して軍備を強化。さらに議政府を最高機関、六曹を中心とする機構をその下に置いた。1401年には「申聞鼓(シンムンゴ)」という制度を作った。この制度は宮殿の前に大きな鼓をつけて悔しい事にあった民がいればその太鼓を打って王に知らせ王の助けを懇請するものである。太宗がこの制度を作ったことは民の都合を自分が直接かかって国を運営するための目的のためだった。1406...
まずは第49話(Kstyle Newsより)# 以下、コメントを挿入します。第49話では、ますます残忍になるイ・バンウォン(ユ・アイン) に失望したムヒュル(ユン・ギュンサン) の姿が描かれた。ムヒュルは祖母ミョサン(ソ・イスク) が町の人たちから攻撃され、さらに心が揺らいだ。ミョサンはムヒュルに「お願いだから、ここから離れよう」と哀願した。この言葉にムヒュルは、イ・バンウォンに「ここから離れます。僕がなぜ、大君に従って...
(法宮・景福宮の正門・光化門の南に広がる光化門広場の世宗の像)六龍が飛ぶ 最終話(下)おわりの言葉プニが帰ろうとするところにチュンニャン「そなたがこの島の行首(ヘンス:村長)なのか?」「ええ」「なぜそのように見つめているのか?」…彼にそっくりの息子だわ…。「尋ねたいことがたくさんあるが、もう時間だ」「ちょっと…、媽媽。 一度だけ触れても良いでしょうか?」「?!」「…」「…」「大変失礼しました。 私の子供...
六龍が飛ぶ 最終話(中) 大陸へ向かう親子腹に傷を負って、バンジが戻るところにヨニャン…、そしてプニ「無事でしたか…?」「南京へ行きましょうか?」「キル・ソンミ先生がいるでしょうに…」「死んだわ。 これからどうするの?」「そうして下さい。オンマの言葉、 いや私の言葉の通りにして下さい。」 (プニ)「プな…」 (ヨニャン)「少なくともオラビは、 もうこの国にはいることができないわ」「こうして生き延びたから...
六龍飛天 最終話(最初の画面)最終第50話の最初の20分程度は、ほとんどが壮絶な戦いのシーンです。バンジは、“無名”を守り、バンウォンを暗殺すること。(「王子の乱」に巻き込まれてヨニが死んだことへの恨み)チョク・サグォンは、バンウォン、イ・ソンゲや“無名”のユクサンなど3人、計5人を暗殺すること。(チョンチャングンを死に追いやったのは、そもそも“無名”の責任)ムヒュルは、義兄・ヨンギュのあだを討つことと...
六龍が飛ぶ 第49話(下) 無名との戦いバンウォンにより釈放された村人たちは、モポの船着場に向かって、カプンを荷車に載せています「カプンな…、大丈夫なの?」「オンニ…」「…」船着場で待っていたプニが待っていたので、彼女の尽力で釈放されたことを知ります。郊外の宴席準備密かにバンジが控えています。船着場ではプニはユンランを待っていたのですが、村人からはユンランが武器庫のことを知っていたことなどを聞き、不思...
六龍が飛ぶ 第49話(中) プニの選択と別れバンウォンは次にプニに呼び止められます「大君媽媽。 どうか私の班村の人たちを救って下さい。 巡軍府(警察)での拷問で、既に3人が死にました」「できない」「村人は無実です」「罪があるとかは問題ではない。 ただ、反逆者のサンボンの手下だったからだ。 許すこともできないし、首都を歩き回ることも許せない」「大君媽媽…」「だから言ったではないか。 村人が生き延びる為...
六龍飛天 第49話(上) 始まった改革無名との協調路線に決別することを決めたバンウォン。一方の無名も、新政権の仏教改革とは対立せざるを得なくなりました。「イ・バンウォンの考え方は、 チョン・ドジョンと同じだと言うのですね?」 (ヨニャン)「サンボンの考え方を否定してはいません」 (イ・バンジ:李芳道)「しかし、靖安大君は人の欲望というものを理解しているわ」「いいや、自分が望むことしか認めない。 イ...
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(イ・サンが建設した“華城”の建設資料:国立故宮博物館で2015.04撮影)「王の涙~(原題:『逆鱗』)」(4)この世のためにお風呂からあがって久々にサンに会いに行こうと…。サンに向かって、「母親の恵慶宮が“毒”を盛ろうとした」「…」「しかも、10歳の女の子に指示した。 どう処分しましょうか?」「ご随意に…」貞純大妃(チョンスンテビ)は、恵慶宮(へギョングン)の処罰を考えているところなので、直接会って話をしてお...
(イ・サンが建設した京畿道水原の“華城”:2015.04撮影)映画『王の涙~逆鱗』(3)刺客たちhttps://www.youtube.com/watch?v=2mUfBSYsar0&list=RD45UAworljWk&index=4(Youtubeより)ウルスを待つ老論派ウォレの養父カプスは養父殺害の際に、足元に血痕を残していました。それを発見した内禁衛将に尋問を受けました拷問に耐えつつカプスは、「王に合わせてくれ」と。サンの前に引き出されたカプスサンはカプスとの過去のことを思...
ドラマ『逆賊』では、ホン・ギルドンの父親・アモゲが中国の皇室が好んだという“黒細麻布(フクセマポ)”に目を付けて生産・輸出のビジネスを展開しました。# 美しい黒い麻布でした。こちらは映画『逆鱗』でのイ・サンの衣装。(製作2013年、日本公開2014年)実際に映画でヒョンビンが来ていた王衣(夏服)です。素材は黒い麻。(2014年の日比谷の映画館にて)# さて、ドラマ『イ・サン』ではサンが奴婢制度の廃止とと...
(イ・サンが建設した京畿道水原の“華城の南の門”:八達門・2015年撮影)# ドラマ『イ・サン』で描かれていた第21代王・英祖は、晩年になっては老論派(守旧派)との対立を避けて政治の安定のみを図っていたことが脚本(セリフ)からも読み取れました。また、認知症の初期でもあったのでしょうか少々短気でもあり、感情の起伏もあり、老論派+貞純(チョンスン)大妃の策略にも気づかなかった点が強調されているようです。そんな...
『イ・サン』再考(2)~サンの仲間たち(テーマソング)https://www.bing.com/videos/riverview/relatedvideo?&q=youtube+%e3%82%a4+%e3%82%b5%e3%83%b3+ost&&mid=81EE4A1CB6CEBA91D48E81EE4A1CB6CEBA91D48E&&FORM=VRDGAR1.孝懿(ヒョンイ)王后・金氏(ドラマでの王妃役はパク・ウネ)王妃は9歳(1762年)でサンと結婚しました。その後はサンだけでなく義母にあたる恵慶宮(ヘギョングン)・洪氏(ホンシ)にも精一杯仕えて...
『イ・サン』再考(1)~悪女列伝の最悪女帝1.貞純(チョンスン)王后 彼女は極めつけの“歴史的なワル”と言えましょう。まずは時代背景。儒教の教義を巡る論戦は表面上のことで、病巣だと言われ続けていた王朝内の官僚や両班たち。彼らの私利私欲が根底にあり、勢力・派閥争いの渦を巻き起こしていました。そんな王宮では南人(ナイン)派や小論(ソロン)派を退けて老論(ノロン)派が各部署を牛耳っており、中でも外戚・金家...
これまで冊封国になる前の韓半島(ハンバンド)の歴史を、<古代韓半島>として振り返りました。今回アップして来た『王は愛する』の時代背景が、大陸と半島の歴史的関係のちょうど分岐点だったと思います。(冊封制度は、大陸が明の時代に完成したとされ、日本の室町時代にも明に朝貢したとの記録があります)元からの安全保障を得るべく、高麗第24代王が世子をいわば“人質”として元に預け、その世子(後の第25代・忠烈王)が...
大陸の元と高麗王朝1.王氏高麗ソン・ジナ作家は高麗末期を描いた『信義(シンイ)』で、当時の高麗最大の貴族・“奇(キ)”一族の家長キ・チョル(実在)を登場させました。妹は「元」の皇后となった『奇皇后』です。『王は愛する』では、ワン一族とウン一族を登場させています。いずれも貴族ではあるものの、史実としてはワン一族が王家の外戚です。リンの父親の妹が第25代・忠烈王の最初の妻(実在)です。ただし、父親(ワン...
王は愛する 第40・最終話 王は愛した…一度人生を体験して、もう一度人生をやり直してみたい。そうすれば二度目はもっと良い人生で、反省することは少ないかもしれない。(ウォン)# 以下は3人と師匠で作り上げたストーリーだと思います。イ・スンヒュ師匠のナレーション…元からの使節団は重要な情報を得ました。それはワン・ジョンからでした。…「私が反元勢力の主導者のことを知っています」と、ワン・ジョンはその勢力のこと...
王は愛する 第40話(上) 1297年の夏タンとサンサンがすっかり元気になって挨拶に来たので大喜びのタン「大丈夫なのですか?」「ええ、元気です。 ちょっとだけ、胃が痛みますけどね」「良かった!」「胃が悪くてもですか?」「良かった…」「ピヨンによく似て泣き上戸ですね」「そうなんです。 いつもオラボニに笑われていました」ハンカチを渡すチン・グァンでした。サンはこっそりと料理のコツを教えて欲しいとタンに…。家を...
王は愛する 第39話(下) 王は愛した~元からの調査団ウォンが宮殿に戻ると、元からの使節・調査団が到着していました。回復した王が玉座に座っています。「いったい秘書官は何をしているのか?」「使節団の面々にはたくさんの説明が必要でしたから…」「何を知りたいのでしょうかな?」調査を行った使節団が見せたものは小動物の死骸「元成殿の礎石から発見されました」「呪詛だと?!」「ワンビ媽媽は呪詛により亡くなったとい...
王は愛する 第39話(中) 陰謀の果てに(昨日のシーンのつづき)「私を裏切る気なのか? お前を救ったのは私だぞ。 衣食住を与えて、育てて来た」「一度も裏切ったことはありません。 命令に従い、たくさんの人を殺して来ました」 「これからもそうだ」「あなたは高麗のためだと言った。 しかし…」「あの女を殺せと言ったからなのか?」「ナウリこそ、元の国に高麗を歯向かわせようとしています。 国賊です」「ムソク!...
王は愛する 第39話(上) 解毒剤と玉璽~ムソクの良心今は人がいないウン判府事の元の屋敷駆けつけたウォンとリン。まず、リンは縛られたピヨンを見つけます。「助けて下さい!」「何があったのか?」「世子嬪媽媽とサンアガシが…」「どこなのか?」「もとのアガシの部屋の中です」「!」「これを!」「?!」「彼がくれた解毒剤です」「解毒剤?」「ええ、陽が沈む前までに飲む解毒剤です。 日没と共に死ぬと聞きました」# ム...
王は愛する 第1話(下) 娘・サンへの伝言ゴロツキたちのアジト「お前たちよりも役に立つ連中がいるそうだぞ!」「ところでどうしてこんなに武器が必要なのか?」「ウン・ヨンベク商団の荷物を奪う計画だからだ」「ウン・ヨンベクだと? 奴らの私兵は官軍よりも強いと聞いているぞ。 3日に一度は軍事訓練をしているぞ。 正気なのか?」「俺たちも刺客を集めている。 絹の一反もあれば一年分の稼ぎになるのにな~」「奴らは...
高麗(コリョ)の建国は918年。それから1392年(朝鮮王朝建国)までの474年は、後の朝鮮王朝(518年間)と同様に長い歴史です。ドラマ『王は愛する』は、高麗中期の歴史の転換点を舞台背景としています。脚本はソン・ジナ作家。(同名の小説をソン・ジナ作家が脚本にしたもの)また、ドラマ『信義(シンウィ)』も同じくソン・ジナ作家の脚本・小説で、舞台は14世紀末の衰退する頃の高麗でした。『信義』は第31代...
新羅の首都・慶州の仏国寺(プルグクサ)ドラマ『善徳女王(ソンドクヨワン)』と新羅(シルラ)の興亡大帝国だった高句麗が、唐と新羅の連合により足元をすくわれ、北に追いやられて渤海へと転じました。三国時代が終わった7世紀末のことでした。その唐と新羅の同盟関係ができる少し前のこと。新羅初の女王・『善徳女王』が第27代王として即位しています。ドラマはほとんどがフィクションなのですが、当時の時代背景としては、...
歴史を駆け抜けた八咫烏(やたがらす)ドラマ『朱豪』では、初めて国家のシンボルマークに三本足の八咫烏(やたがらす)がデザインされました。新羅と唐の連合軍に滅ぼされても高句麗のヤタガラスは歴史を駆け抜けます。1.南北の二国の時代へ668年、第28代の宝臓(ポジャン)王が新羅と唐との連合軍に屈服し、高句麗が滅びます。そこで新羅は、滅ぼした百済と高句麗の民や軍を吸収して、半島での覇権を我が物にしました。さ...
関西に渡来した豪族1.広隆寺と秦氏半島から4世紀から5世紀にかけて渡来した有力な豪族に、漢(あや)氏と秦(はた)氏の一族がいました。それぞれが奈良と京都に一大勢力を築き、とくに京都の秦氏は養蚕・機織り、農業灌漑の技術を伝播し太秦から嵯峨野にかけての農業用地開発と産業を発展させました。京都・右京区太秦(うずまさ)の広隆寺は、603年に秦河勝(はたのかわかつ)が聖徳太子から賜った仏像を本尊として建立し...
半島の三国時代ドラマ『朱蒙』のラストの解説ではソソノの次男が百済の建国者ではないかとの余韻を残しました。また、『太王四神記』では高句麗の版図拡大が描かれました。以下は高句麗、百済、新羅の三国時代の話です。1.三国時代後の第19代王・広開土(クァンゲト)大王(テワン)こと、タムドクが16歳で高句麗王となったのが391年でした。 広開土王の高句麗(コクリョ:고구려)が版図を拡大して次の歴史地図のような...
百済から来た王子~および聖徳太子のころ高句麗の王族・若光とその子孫が関東に根を下ろしたように、百済の王族・豪族の一部も日本に渡り、関西(大阪)に根を下ろしました。遡って、新羅と唐の連合軍により高句麗が滅びた話は前回でした(668年のこと)。それよりも少し前の660年に、同連合軍により百済が先に滅びています。しかし、残党によるゲリラ戦は各地で行われていました。1.百済のラストプリンス百済最後の王は義...
七夕の日の夜「もうあんたの顔を見たくないから帰りなさいよ!」「…」悲しくて怒るプニ「もしも俺が止めに入ったらユニも俺も殺されていた…。 タルバンおじさんは目の前で殺されたんだ」「オラビだって死んだらよかったのよ!」「…」「ヨニ姉さんがどれだけ好きだったか分かっているの?! 毎日、毎晩オラビのことを心配していたのよ! 毎晩帰りを祈っていたのよ! 家からこっそり布を持ち出してオラビの服だって作ってくれた...
六龍が飛ぶ第4話(中)烏鵲橋(オジャッキョ)「あんたが彦星になってくれないなら、 私は織姫にはならないわ」…。ヨニから告白されたタンセでした。ここはヤングァン道イス郡の村ヨニは村の人気者の織姫でした。約束どおりにヨニの家に毎日を水汲みをして届けるタンセ。他方、何かと近寄ってくる若者たちも大勢でした。(“彦星”の服を縫うヨニと若者たちを睨みつけるプニ)開京の都堂(高麗の議会)「たかがモンゴル語の通訳の...
六龍が飛ぶ第4話(上)彦星と織姫バンウォンは「正義とは悪を排除することです!」とホン・インバンに言いました。そのことからインバンは「もしやあの子がイ兄弟を…?」と疑います。「こんな遅くにご用ですか?」「まさかあの夜のことは…?」「あの夜、 ホ・ガンの服の紐を残したの師匠でしょうか?」「それでも師匠と呼ぶのか?」「善と悪を教えていただいたからです。 あの夜、師匠は悪い事を行い、 私は正義を果たしました...
六龍が飛ぶ第3話(下)正義とはイ・インギョムとキル・テミ「ペク・ユンとケンカするつもりなのか?!」「ホ・ジョの息子の味方をしているからです! 私の息子が罰を受けそうなのに、 何もできないではないですか?!」都堂3人衆に今回の成均館の事件で亀裂「何とか助けてください」というキル・テミに、インギョムは、「いい加減にしろ! 今度私を煩わせたらお前とて殺すぞ!」怒り狂ったキル・テミが帰宅するとホン・インバ...
六龍が飛ぶ 第3話(中) 禁じられた思想ヨンボンサ(龍鳳寺)「人間性と正義が大切にもかかわらず、 なぜ王は利益だけを主張するのでしょうか? そうなれば、学者も民も利益だけを追求します。 そして身分の上下間でも争いは絶えません。 そして、 私利私欲に走って逆に国を危うくします」「素晴らしい…」「…」「お前はいつの間にか発音も開京の人になってしまったな」「しかし、 国はどうやって豊かにできるのでしょうか?...
六龍飛天第3話(上)成均館で学ぶ民心を動かしたチョン・ドジョンでしたが、逮捕されて尋問にかけられます。「一人では何もできないはずだ。 お前の背後には誰がいるのか?」キル・テミは焼き鏝のような野蛮な拷問はチェ・ヨン将軍がやる手だと、濡れた布で呼吸を止める拷問を行います。イ・ソンゲとバンウォン、それにバンウ(長男)「ハンジュには帰らないとは、なぜだ?」「俺と一緒に開京に住みたいのか?」「成均館で学びた...
イノライフ・エンタメ・ニュースより『六龍が飛ぶ』でキム・ミョンミンの鳥肌の立つ名演技で彼だけの鄭道伝(チョン・ドジョン)を完成させた。SBSの月火ドラマ『六龍が飛ぶ』第2話では、李成桂(イ・ソンゲ、チョン・ホジン)は李仁謙(イ・インギョム、チェ・ジョンウォン)に弱みを握られて咸州(ハムジュ)に帰ることにした。このことを伝え聞いた士大夫は驚き慌てた。チョン・モンジュ(キム・ウィソン)は李成桂に会うと言い、他の士大...
チェ・ヨン将軍 『信義(シンイ)』より(photo cap. by nana)六龍が飛ぶ第2話(中)元の使節団ちょっと分かり辛い話の流れなので、推論を含めてまとめておきます。貴族3人組…イ・インギョムたちは、滅び行く「元」と台頭する「明」の国際情勢を把握していません。そして、過去からの既得権を守るために、「元」との縁を切ることはしません。さらに、イ・ソンゲには「明」との戦争準備をさせようとしていたようです。チョン・モ...
チェ・ヨン 『信義(シンイ)』より(photo by nana)六龍が飛ぶ 第2話(上) 辞退して咸州(ハムジュ)に帰る李成桂高麗武士の心情を突くイ・インギョムでした。イ・インギョムは架空の人物ですが、『信義』でのキ・チョル(実在の貴族)のような(王室を軽んじる)政界のトップだと思えば良いと思います。過去に信じる人を裏切ったこと、忠義に欠けたことを責められて、イ・ソンゲはイ・インギョムに一歩引き下がります。そし...
チェ・ヨン(『信義(シンイ』より)「秋の日のビオロン(バイオリン)のため息 ひたぶるにうら悲し」1944年6月6日の英米を中心とするノルマンディー上陸作戦(作戦コード:「ネプチューン」)に先立ってのラジオ放送でした。これに呼応してレジスタンスやパルチザンも一斉に立ち上がりました。そして、ナチスドイツによって占領されていたフランスの解放の第一歩となりました。ウクライナに愛を💙💛六龍が飛ぶ第1話(下)高...
高麗への帰国の際に空を見上げるチェ・ヨン(30歳の頃です)。ドラマ『信義(シンイ)』より(photo by nana)六龍が飛ぶ 第1話(中)子豚ちゃんの話開京町のはずれには地方からもやって来た乞食たち(# いわゆるストリートチュルドレンの孤児たち)「二手に分かれて稼ぐんだ。 ところでお前のオンマは赤ん坊を産んでから、 どこに逃げたのか?」「オンマは逃げてはいません!」「分かった、カプン。 今日は何とか食べ物をく...
# 『六龍が飛ぶ(六龍飛天)』は、高麗時代末期の1383年頃からだと推定できます。ドラマ『信義(シンイ)』は1351年の第31代・恭愍(コンミン)王の即位からスタートしましたので、あれから約30年後の話です。『信義』はタイムスリップのファンタジー+史劇でしたが、史実がしっかり押さえられていたので、コンミン王と王妃(魯国公主)やウダルチ(王室警護)のチェ・ヨン(崔瑩)将軍、また敵のキ・チョルも実在の人...
『大君』より「背徳のクーデター(2)」首陽大君の蜂起(癸酉靖難:ケユジョンナン)から、王位の奪取までのシナリオは配下の韓明澮(ハン・ミョンフェ)と権擥(クォン・ラム)などが作ったとされます。そして、王位に就くに当たっては、(ウィキペディアでは)この策士(友人同士)の他に、譲寧大君が後押し。「譲寧大君(世宗の実兄)や権擥、韓明澮らの後押し」とあります。ちなみに、権擥は官僚だったのですが、韓明澮は科挙...
<朝鮮王朝>は14世紀末から20世紀初に至る518年の長い歴史なのですが、18世紀末のアメリカ独立やフランス革命などの時代になると、海外からの影響がさざ波のようにひたひたと及んできていたと考えられます。逆に言えば、それまでの<朝鮮王朝>では絶対王政の中にあって王室内の権力争いや、王室と官僚たちの綱引きに明け暮れていたように思えます。王朝「クーデター」考(中)ドラマ『大君』より~背徳のクーデターもっ...
今の私たちは極東アジア唯一のG7国であることを誇りに思い、またアジアの朋友国と共に民主主義の輪を広げる一翼を担っていると考えています。そんな中で「武力」によって国際秩序を変えようとするロシア政府(および軍部)によりウクライナが侵攻を受けています。まるで時計の針を逆回転させるかのような時代錯誤の行為です。ウクライナに愛を💙💛さて、ドラマ『華政』に続き『御史とジョイ』を振り返りました。『華政』で描かれた...
# 今日はジョイが髪をアップにします。 さてどのように? 写真上・左はテスモリ (結婚式の王妃の髪型です) 写真上・右はトクジモリ 写真下・左はチョクチンモリ 写真下・右はオヨモリなお、離婚後のジョイの三つ編みの髪型はテンギモリです。(テンギはリボンのことで、モリとは“頭”とか“髪型”の意味です)御史とジョイ第16話(おわり)ジョイフルワールド~共同体の仲間たち漢陽の宮中では大騒ぎ「チョナ!」「御医を呼...
(漢江の下流の江華島)御史とジョイ第16話(最終:中)両班(ヤンバン)シェフからの贈り物~「脱賤」証明書「ははは、開店準備が出来たようだな」「ところで饅頭房の料理長はいつ来るのですか?」「あ~、ちょっと待ってくれ…。 呼んでくる」「俺たちの若旦那が満足できる料理長はいるのか?」しばらくして着換えたイアンが、「朝鮮王朝最高の料理長が出道!」「!」「料理長のパンドクと申します」「やい!パンドク! 腰が...
御史とジョイ第16話(最終:上)正義を貫いたイアン~そして江華島へイアンは逮捕したパク・スンを検察(義禁府)に引き渡す前に、暗行御史団と官軍と共に遠回りして断崖に連れ出しました。「まずは、 大監によって苦しめられた者たちに謝罪して貰う」イアンは刀を抜きます。「…」「愚かな奴だ。 この世の道理を知らないのか。 私に良心があったら、ここまでの権力を得られたと思うのか? 早く義禁府に連れて行け!」イアン...
(いざ光化門:景福宮へ)御史とジョイ第15話(4)特権を得たイアン~苦労の成果アポイントの時間に宮殿に向かったイアン「チョナの好物だと思います」とキナコモチを持って参上。早速手を付ける仁祖でした。しかし、「チョナの健康のためにと“トリカブト”を少量入れています」「?!」(吐き出す王)そこで“切り札”!(まずは処方箋)「これは世子チョハが健康のためにと東宮担当の医者が処方したものです。 同じ処方で私も処...
(江華島の海岸)御史とジョイ第15話(3)霊媒師ピリョンの大役が成功へテソの育ての母親からもたらせられた悲報は、共同体を守ってきたパウェがパク・スンとパク・トス親子と私兵たちに殺害されたことでした。幸いに孤児たちは共同体“トルクソン”から逃れることができました。驚きの情報はパク・テソ、チ・メンス、カン・ハンギも殺害されたことでした。イアンにとっての捜査の詰めとなる証言者たちが消されたということになり...