王は愛する 第40話(上) 1297年の夏タンとサンサンがすっかり元気になって挨拶に来たので大喜びのタン「大丈夫なのですか?」「ええ、元気です。 ちょっとだけ、胃が痛みますけどね」「良かった!」「胃が悪くてもですか?」「良かった…」「ピヨンによく似て泣き上戸ですね」「そうなんです。 いつもオラボニに笑われていました」ハンカチを渡すチン・グァンでした。サンはこっそりと料理のコツを教えて欲しいとタンに…。家を...
(『御史とジョイ』第1話)御史とジョイ第1話(上)突然のご指名~勅書荒れる海の揺れる船内で一人の両班(ヤンバン)が刺され、「忠清道記録(公文書)」が強奪されます。その両班の手には「馬脾(マぺ)」と呼ばれる暗行御史(アメンオサ)の印籠。(# 暗い船内に浮かぶ影は郡守と助役か…?)そして、海に投げ捨てられた御史(オサ)の手が馬脾(マぺ)を守る…。翌朝の<漢陽(ハニャン:現在のソウル)>ワカメを洗って今日の...
# いよいよこれで50話の長編が終わります。私にとっては歴史の教科書のように、いやそれ以上のものだった…。最終話(下) 『華政』翌日が最後の審判(1651年)ポンリムは、「腐敗した権力者たちを我々の努力と意志の力で排除できた。 私は、この国を民の国である朝鮮へと戻していくつもりだ」との前置きを述べた上で王命を下します。昭容(スヨン)趙氏が“賜毒”のところにチョン尚宮、オクジュ、ウンソルも集まります。チ...
「華政」最終話(上)親友カン・イヌ「御医を呼びなさい!」「御医をすぐに呼べ!」「ジュウォンな…、アボジのことを責めないでくれ…。 たとえ罪は拭い去ることができなくとも…」迎賓館を襲ったカン・ジュソンポンリムは、「この多量の血の痕を見ろ。 これがお前が流させた血だ。 若者たちや自分の息子の血の痕だ」泣き崩れるカン・ジュソンでした。ポンリムは「内禁衛(ネグミ)はもちろんだが他の王室の兵を動員したカン・ジ...
『華政』第49話(下)カン・ジュソンの暴挙清国の検察・監察官キム・ジャジョムが現れたので、検察官に随行した団員の一人が「キム・ジャジョムが現れたことを、カン・ジュソンに伝えて来い。いったいカン・ジュソンは何をやっているのか…」と…。さて、交渉開始ジュウォンは、「新しい王は軍備の強化を急いでいます。 しかし、これは日本に対する防衛力の強化策です」「日本だと? 日本だけに対抗するのか?」「それに、 清国...
誰かがイヌの後を付けていると気付いたチャギョンは、「実は数日前からその気配があったのです、ナウリ。よく分かりませんが、暗殺者たちの狙いはナウリです」と。他方のイヌは、「カン・ジュソンの居場所を突き止める方法がある」として単独行動でした。「華政」第49話(上) 康仁祐(カン・イヌ)イヌとチャギョン「そなたが朝鮮までやって来たのは、俺と同じように媽媽への愛のためだったんだよな」「…」「お傍にいたかったん...
『華政』第48話(下)史実の果てに…ポンリム世子とジュウォン「私はこの王座の重さに耐えることができるのか不安だ。 私ができることは私の仲間たちと共に、この国の民・百姓たちの一人ひとりの守ることだけだ」「その運命を理解して忘れないでいるだけで十分だと思います、チョハ」「その座の権力と栄光だけを求めて権力を振り回す者もいますが、その権力の使い方と責任を知っている者もいます。 これはとてつもない大きな恐...
西人派の領袖・キム・リュを最後に標的にしたと思われる仁祖。彼が余命を懸けて示したのは“正義”であり、これは議場に集まった“反ポンリム世子+崇善君擁立”派閥を一掃することであったと考えています。自分の正室からの次男のポンリムを後継ぎにするための極秘の戦術が第47話で成功しました。キム・ジャジョムと側室の貴人・趙氏との決別でもあったわけで、これを遠くから眺めるチョンミョンは涙を流しました。最後の決戦だと思...
『華政』第47話(下)最後の王命清国の皇帝カン・ジュソンから大量の銀貨が届けられます。「つまり、兵を動かしてくれと言うのか?」チョンミョンとポンリムは、おそらくカン・ジュソンの最後の手段は“清国に頼るしかない”でしょうと。チョンミョンだけでなくソヒョン前世子もポンリムも含めて清のヨンゴルテ(龍骨大)将軍とのパイプがあるので、連絡を取る算段。仁祖は先が長くないことを知り、イ・シベクを呼びます「チョナ、...
華政 第47話(上) さらなる陰謀“二匹の猛獣がいるのに我々には1本の矢しか残っていない”という状況で、カン・ジュソンとキム・ジャジョムの二人を共に陥れる作戦が成功しました。しかし…。キム・ジャジョムを前に、ジュウォンとチョンミョン「これに何が書いてあったのか分かるでしょう?!」「…」「“大君と王を退位させて、崇善君を即位させる”と書いてありますよ」「何を…」「謀反を起そうとしていたのは公主媽媽ではなくて...
「華政」第46話(下)龍虎の格闘仁祖の病状が悪化しているとのことがチョンミョンにも伝わってきます。仁祖は内官に「いったいどれくらい余命が残っているのか?」と寿命を問います。この情報はソヨンにも伝わり、「計画を早めないといけない!」キム・ジャジョムはカン・ジュソンに会います。イヌとチョンミョン「ごめんなさい、ナウリ」「いいえ、媽媽からは“ミアナムニダ”の言葉は要りません。 後悔はしていません」「ナウリ...
華政 第46話(上) 希望の新星清国の皇帝(第2代・ホンタイジ)の前で土下座をされれるいという、歴史に残る屈辱の国王。仁祖(第16代)にとっては、清国の文化を吸収した昭顕(ソヒョン)世子よりも次男の鳳林(ポンリム)大君を可愛いと思ったに違いありません。ただし、傍には側室・昭容(スヨン:正三品)との長男・崇善君がいて、王位継承を誰にするか…?ソヒョン世子の毒殺を医官に命じたのは昭容。このことが明らかに...
『華政』第45話(下)晩年の仁祖体調が悪くて寝込んでいるとの仁祖キム・ジャジョムは内官に面会謝絶を命じます。その仁祖は世子ソヒョンの死後は気力を無くしています。# 内官・尚膳(サンソン)は王の私的面での世話係。ジュウォンはポンリムが過去にカン・ジュソンと手を組んだことが気掛かりで、世継ぎとなることには賛成しません。「権力とは使い方次第でどうにでも悪くなるからです。 媽媽! 大君には王になる資質がある...
# 1645年の春を前にしてのマラリア?スヒョン世子が風邪をひいたのだとは思いますが、留めを差した歴史上の容疑者は昭容(スヨン)のお抱えの医官イ・ヒョンイク(李馨益)であることは間違いなさそうです。「華政」第45話(上)悲しみの漢陽スヒョン世子は亡くなります「まさか…」東宮では…。「どうか目を開けてください!」(ジュウォン)「チョハ…」(チョンミョン)そしてヌンヤンと内官も悲しみに…。しかし、チョンミョ...
呪詛を使った濡れ衣事件はしばしばドラマ(史劇)に出て来ます。ここでは、ヨジョンが日々チョンミョンを狙っています。ただし、歴史における貴人(クィイン)・趙氏(ヨジョン)が悪女の本領を発揮するのは、世子(スヒョン)とそのピングンに子供(仁祖の初孫)が生まれてからです。目的は、仁祖との間に生まれた長男・崇善君(スンソングン)を世継ぎにするためです。1645年:世子が清国から帰ってから。1646年:ピング...
「華政」第44話(下)世子の死~王室への遺志ヌンヤンと昭容「食事を下げろ! 食べたくないと言っているではないか!」# 右上は“アワビ”でしょうか?「どうか健康を考えて下さい。 崇善君もそう言いなさい」「アバママ、どうかご健康を。 アバママが夕食を食べないと自分も眠れません」「お前も私のことを気にしてくれるのか…。 それなのに、あの世子はいったい…?」「チョナ、それは世子だけのことではありません。 裏には...
ソヒョン世子が帰国したのは1645年の2月。ドラマでの画像とは違って韓半島は寒かったと思います。約8年間の清国・瀋陽での人質生活の間、ソヒョンと妻のピングン・姜氏は待遇にも恵まれて国際派として見聞を広げたのですが、その間の仁祖・朝鮮王朝の改革は逆戻り。キム・ジャジョムが漢陽に戻るとともに副総理となり、ヨジョンは正三品の昭容(ソヨン)に昇格。また、この昭容・趙氏は長女・長男を出産し、その長男(王子)...
外交使節が宿泊する「慕華館」に世子は出向きチョンミョンとの密会のアレンジ。チョンミョンは、「清国には産出が少ない銀です。 年貢(朝貢)として清国には“銀”で収めていますが、これが闇市場での貨幣代わりに使われています」「その通りです」「ただし、品質が劣る銀が流通しています。 これでカン・ジュソンの商団は巨額の利益を得ています」「これまでどうして管理が行き届かなかったのでしょうか…?」「それは賄賂が横行...
1637年から1645年まで8年間の清国・瀋陽での人質生活から帰国したソヒョン世子夫婦とポンリム大君。人質生活とはいえ清国は丁重にもてなしたらしく、二人の兄弟は大いに見聞を広めたとのことで、以外にも世子夫婦もこの8年間を楽しんだとのことです。# この間にヨジョンは側室の正三品である昭容(ソヨン:소용)に昇格しています。今後はソヨンと称することとします。ちなみに、側室の序列は以下です。正一品…嬪(ピン...
2017年(制作・公開)映画『南漢山城』~天命の城(邦題)1636年12月、兵力12万人で「清」が韓半島を征圧しました。同じく征圧された豊臣秀吉軍による「壬辰倭乱(イムジンウェラン)」(1592年)から半世紀も経たなかった時です。壬辰の乱の際には「明」の力を借りて豊臣秀吉軍を撃退したものの、大陸は明から清へと北方民族(元は女真族)の政権にとって替わられていました。この間の第14代王・宣祖から第15...
『華政』第42話(下)王朝最大の屈辱~三田渡(サムチョンド)の屈辱ジュウォンからの連絡がチョンミョンに入ります「近衛兵たちが江華城に到達するはずだとの連絡です。 最後の希望です、大君」イヌが近衛兵を率いて向かってきます。しかし、大君は、「世子が人質になっているのです」火器都監の仲間も江華城に到着し、チョンミョンとポンリム達は全面攻撃の準備を進めます。少しでも清国との交渉を有利に進める考えのようです...
「華政」第42話(上) 篭城~投降# 史実では篭城は2ヶ月弱です。丙子胡乱(ピョンジャホラン)では珍しくとも思える仁祖の戦闘・出撃姿勢?でしたが、イヌからの報告では、天然の要塞であった開城と江華島が制圧されそうだと…。結局は南漢山城(ナムハンサンソン)で篭城作戦をとらざるをえなくなります。他方では、チョンミョンたち王族が避難しようしていた江華島への船着場は、キム・リュの長男のキム・ギョンジンが先に船を...
「華政」第41話(下) 防衛戦キム・サンホンに対してミョンギルは江華島ではなく、開城で防衛することを進言します。他方ではカン・ジュソンとキム・リュがヌンヤングンと会って、軍資金は拠出するものの最後にもう一度「清国とは戦争を避ける友好的な対話を試みてみます」と。ジュウォンは清国への密使の件を世子に伝えますが、同時にポンリムとカン・ジュソンが動いている事を伝えざるを得ません。こうした大君の動きにピング...
「華政」第41話(上)仁祖の短気力を背景にしているとはいえ外交に来た後金のヨンゴルテ将軍だったのですが、ヌンヤングンが“盟約”の杯の中の血を捨てました。「盟約? そんなものはない!」「チョナ!」「誰を信じるというのか?!」「アバママ、いったい…?!」「帰ってカーンに伝えろ。 朝鮮は明との関係を傷つけることはしない!」「!」「朝鮮の王は野蛮な国には朝貢しない!」ピングンとチョンミョン「チョナの世子へ...
「華政」第40話(下) ヨンゴルテ(龍骨大)将軍ピングンがやって来て、「いけないことかもしれませんが、どうか聞いて助けてください」「…?」「今日、チョ淑媛が公主媽媽が世子の裏にいるのではないかと、“どうか調べて欲しい”と言ってきました。 これはすぐにでもチョナの耳に入ることになります。 どうか世子を救ってください。 世子チョハはまさに断崖に立っています」「…」公主は東宮に手紙を届けるようチョン尚宮に言...
華政 第40話(上) 清国からの使者明との全ての関係を断ち切るよう、また朝鮮軍は清国軍配下にするという清国からの公文書に怒る仁祖「野蛮人どもめ!」清国は正式な使節を派遣するという皇帝からのものでした。使者への挨拶には出向かないという仁祖「しかし、使節団が帰ってしまうと宣戦布告するようなものです、チョナ!」既に首都に入り、宮中の近くまで来ている使節団が引き返さないよう、「自分が出向く!」「しかし、ア...
華政 第39話(下) 戦争捕虜チョンミョンは不動産などの財産を売却し始めましたまた、世子はピングンに「出かけてくる」「他には方法がないのですか? あなたの妻ですから、何をお考えなのか解ります。 チョンミョン公主との行動が怖いのです」「ああ、私もアバママの意向に背くことが怖い。 しかし、罪もない人々の為なのだ。 異国の地で亡くなるのを見過ごすわけにはいかないのだ」「…」ホン・ヨンに報告するイ・ヨンプ(...
「華政」第39話(上) 10年後ジュウォンとの結婚、さらにはヌンヤングンとの内政・外交路線の違いから、宮中を離れたチョンミョン。第39話は“およそ10年後”の国境地帯から始まります。内乱・内戦が1624年だったので、1634年以降の国境での事件です。ドラマ・第39話はその後の1635年~36年へと進みます。後金の初代皇帝・ヌルハチの後、第2代皇帝・ホンタイジが“新しく国号を清”とし、半島への侵入は16...
「華政」第38話(下) 国民国家ジュウォンとチョンミョンは仁政殿(正殿)を前に「これでチュサンは宮殿に戻るわ…」「…」帰って来たヌンヤン世子(長男)とポンリム(次男:後の第17代王)も…。大妃とチョンミョン「よくも恥ずかしくもなく帰って来たもんだわね? 宮殿を放り投げて逃げ出したくせに、よくもこの国の王だとは…、まったく」「行きましょう大妃媽媽。 我々の義務ですから、挨拶しましょう」中殿とヌンヤン「チョ...
(昨日の福岡県・大宰府市の公園)「華政」第38話(上)若き志士たち「お前たちはいったい何をするつもりなのか?!」反乱軍だとはいえ、その集まった北方守備の精鋭部隊とは死闘を避けたいジュウォン。王命を受けた政府軍の将軍を制します。そしてイヌも、「申し訳ないが、将軍!私も命令には従えません」と、ジュウォンの意向に従いました。「悪いが将軍! しばし部隊の指揮は私がとります!」「イヌや…」「ああ、話は後に...
「華政」第37話(下) 我が兵士たちさて、ヌンヤングン反乱軍を制圧するとの、キム・ジャジョムたちの交戦論に従わざるを得ません。残った政府軍に王命を出します。キム・リュの息子のキム・ギョンジンが「足を骨折した」との言い訳で、戦争には参加できないとの兵役逃れの様子。政府軍の司令官はチャン・マン将軍漢陽には夜戦を挑むとのこと。ヌンヤンは内戦に持ち込むことしか方法はなかったのだろうかと…。「お前は無意味な男...
華政 第37話(上) 売国奴仁祖(インジョ)の在位は26年と、ドラマのイメージよりも長いと思うのですが、内乱も多かったとのこと。第37話はジュウォンとチョンミョンの婚儀の一方、半島の北部で内乱を起し、漢陽・昌徳宮を占拠したイ・グァルから始まります。チョンミョンは自ら出てきて、「あなたですね。元捕盗庁官イ・グァル! 私を罠に掛けたのがあなたですね。 そして今度は反乱ですね」「そうです。 反乱軍の頭に...
当時の高官の結婚式の模様です。(済州島・民族自然史博物館で撮影)Korea-Japan共に歩みましょう💙💗(Korea-Japan SkyHigh)そして、ウクライナに愛を💙💛『華政』第36話(下)Happy Wedding!~仲間たちとの結婚式避難を急ぐ官僚と両班たち「これが最良の決断だ」チェ・ミョンギルは、「誰のためなのか? これが民百姓たちのためになるのか?」正殿の前には既に御輿が準備されています。迷うヌンヤングンでしたが、最後には避...
「華政」第36話(中)首都を守らない国王カン・イヌ部下からの報告で驚いて、「これがアボジの決断なのか?」「そのとおりです。 周囲がもう動いています」「これではいけない。 いったいなぜこんなことが…?」カン・ジュソンとキム・ジャジョム「しかし、大監。 これはいったい…?」「よく読んで欲しい。 私の説明を理解できるはずだ」「では?」「ああ、明国は朝鮮を助けてはくれない。 毛文龍(モ・ムンロン)将軍が...
ようやく結婚に漕ぎ着けたふたりです。ジュウォンが先に大妃(チョンミョンの母)に許しを求めに行くと、大妃もジュウォンの父親のホン・ヨンにチョンミョンのことを頼みたかったところだと…。それぞれの親たちがプライベートライフで幸福を分かち合うことになっただけでなく、元・火器都監(現・別造応)でも話題が持ちきりでした。しかし、婚儀だというのに内乱勃発!『華政』 第36話 イ・グァルの乱チョンミョンの結婚式に...
「憧れてしまったら超えられない。今日僕たちは、超えるために来た。トップになるために来た。今日1日だけは彼らへの憧れを捨てて、勝つことだけを考えていきましょう。さあいこう!」華政第35話(下) いつまでもいつまでも~愛のホワイトストーンイヌとジュウォン「どうしたのか? 飲まないのか?」そう言ってジュウォンを誘い出したイヌ。「あれはもう10年以上も前だな。 俺とお前が媽媽に出合ったのは…」「…」「しかし、...
『華政』第35話(中)花嫁への贈り物ジュウォンと大妃「ちょっと驚いています。 あなたが訪ねて来るとは…?」「すみません、大妃媽媽。 事前に連絡もしませんでした」「それは良いのですが、あなたが来るのは公主のことでしょう?」そしてジュウォンは、「お許しを得るために来ました。 宜しければ、公主媽媽のお傍にいて守って行きたいからです」「!」「これはこれまでの慣習に反することかもしれません、媽媽。 こんなこ...
第35話(上)ジュウォンの正式な挨拶とは?チョ・ヨジュンとキム・ジャジョム「側室と王とが軽はずみなことをしたから公主に反撃の機会を与えてしまったのだ」とジャギョムは呪詛事件の結末を叱責します。「その結果、公主はホン・ヨン(元捕盗庁官)とイ・ウォンイク(元領議政)だけでなく、チェ・ミョンギルまで味方に付けた。 しかも民心も一緒にだぞ」そのイ・ウォンイク(元領議政)やミョンギルたちはチョンミョンが王と...
『華政』 第34話(下) チョンミョンの宣戦布告ヌンヤンとヨジョン「ではあの者たちと公主を処罰するというのですね?」「ああ、罪は重い」さらに、「面白い事をお教えしましょう」とヨジョンは、カン・ジュソンのユン夫人が仕組んだことを話します。それは、チョンミョン公主を支持する国領の土地で働く百姓たちを暴力を使って襲わせることでした。チョンミョンが無税にした百姓たちのことです。そして、公主は罪人だとして無...
華政 第34話(上) 証拠発見自分が行ったとウンソルの母と娘を庇ったチョンミョン「いけません、媽媽。それはいけません」とウンソル。「媽媽…」(オクジュ)「今の言葉の意味が解っているのですか?」(キム・ジャジョム)「もちろんです。 だから、彼女たちを解放して下さい」「…」「あなたの思い通りにチョナに話しますから彼女たちを釈放して下さい」# このシーンは感動です。さて、物証を探していた元火器都監の仲間たち...
華政 第33話(下) 命懸けの中間たち今度はヨジョンに取り入るカン・ジュソンのユン夫人「すぐにでも嬪(ビン:最上位の側室:正一品)ですよ」「公主がいなくなれば誰も阻むことはできないと思っています。 カン・ジュソン大監だって重用されるようになるでしょう。 早く公主の泣き顔が見たいわ」さて、チェ・ミョンギルがイ・シベクに依頼したのは、チョンミョンの尋問の係りとなることでした。お互いには初顔合わせでした...
「華政」第33話(上) 浅はかな陰謀ヌンヤングンの背後でヨジョンが陰謀を仕組みます。その陰謀とは、チャンミョンたちがヌンヤングンを狙った呪詛だと言い、その祈りの品々を宮殿や元火器都監の窯などに隠し、抱き込んだ捕盗長官にわざと調べさせます。「チョ内人(ネイン #)! 私の者たちをどうしたと言うのですか?! 答えなさい!」「ええ媽媽、お答えしますよ。 これからは立場が変わりますからね」そう言って包みを開...
『華政』第32話(下)仕掛けられた罠キム・リュの長男のキム・ギョンジンイ・クィの長男のイ・シベクらの宴席「チェ・ミョンギルは来ないのか?」「どうも他の席があるようだ。 学友だとか…」というようにチェ・ミョンギルを含め、彼らは第2世代。つまり、綾陽君(ヌンヤングン)に加担して反乱を支援した西人派の重鎮の息子たちです。中でもミョンギルが他の場所で開いた席にはジュウォンが呼ばれます。ミョンギルはチョンミ...
ヌンヤングン(送り名は仁祖:インジョ)には生涯正室が2人いました。その第1番目の正室の仁烈(インニョル)王后・韓(ハン)氏だけが4人の子供を授かりました。そして、このドラマでの側室の趙(チョ)氏がヨジョン。彼女はキム・ジャジョム(金自點)の後ろ盾で従一品の貴人(クィイン:嬪の一つ下)まで昇格します。しかし、この二人は光海君に仕えたキム尚宮およびイ・イチョムと同様に、最期は処罰を受けます。どのドラマ...
華政 第31話(下) 無税の農地ヌンヤン君は敦化門の外で市民たちの意見を聞く会合を開こうと、国民の指示を得るためにもキム・ジャジョムの発案に従います。キム・ジャジョムとチョンミョン「ここは先王の秘密の場所ですよね。 以前にも訪ねたことがあります」「ええ、権力の交代と共に主も変りました。 しかし、言葉に気をつけて下さい。 “先王”とは“光海”のことですよね。 彼は既に廃位されています」「私には何の意図も...
昌徳宮(チャンドックン)の正殿は仁政殿で、そこで幹部会議が開かれます。その北側の奥の王の執務室は“宣政殿”との扁額が掛かっています。ここの執務室に光海が掲げていたのが、韓国(朝鮮)半島を真ん中に描いた世界地図でした。“美しい朝鮮国”が冊封制度から脱却して真の独立国になるのが光海君の大きな夢でした。しかし、1623年の綾陽君(ヌンヤングン)のクーデターにより光海の大望は砕けました。第30話まで光海君の心...
伝説と流刑の地~済州島済州島はハルラ山を中心に楕円形に広がる島。北から南の海岸まではハルラ山の麓を通り、バスで約1時間かかります。大きな港や空港があるのは北部で、南部が有名なホテルが並ぶリゾートです。1.廃妃(ぺビ)仁祖反正(インジョパンジョン:クーデター)で光海君が流刑されるのですが、正室だった柳氏と世子夫婦のことはドラマにはなってはいません。光海君は最初、現在の仁川(インチョン)の近くの江華島...
済州島・朝天(チョチョン)の町にある東屋(あずまや)(2015.09.15 at Jeju)華政 第30話(下) 美しい朝鮮敦化門「媽媽、聞こえますか?」市民たちの釈放を願う声がますます大きくなって、「敦化門」からの声は捕らわれている光海、ジュウォン、火器都監の仲間にも届きます。「公主媽媽…」それにヌンヤンは折れます。「火器都監の者たちを釈放しろ」光海は、…ありがとう公主。 もう今やそなたに全てを託す。そしてジャジョ...
済州島の港(2015.09.16)「華政」第30話(中)私が守りますキム・ジャジョムの紹介で現れたチョ・ヨジュンにヌンヤングンは一目ぼれ「そうだな…。 彼女がそうでなくとも、私は気に入った…」「さて、チョナ。 これからの王としての仕事の打ち合わせをしましょう」「ふ~」「これで終わりではないので、これからです。 光海が残して行ったことの処理をまずしましょう」「無論だが…、公主が問題だな。 あの女(ケジベ)だ…」「...
クーデターには「名文」(錦の御旗)が必要なので、そこでキム・ジャジョムは大妃を脅迫しました。海光君を廃位させた直後は、王室での最高実験を持つのはインモク大妃となりますから、大妃に声明を発表させなくてはなりません。他方、光海君の即位後の最初の5年間の問題(永昌大君暗殺事件など)への大妃の恨みもありますので、好都合だったのはキム・ジャジョムだけでなくヌンヤングン。クーデター(反正:パンジョン)を正当化...
民主主義の現代の目線からは、国あるいは国家という単語の意味は「国民の集合体」だと考えています。しかし、ドラマ(史劇)は絶対君主制度の下での<朝鮮王朝>です。あまりにも理不尽なことが為政者によって平然と行われ、庶民は涙を呑むことが多かった。すなわち、圧力による政治の時代でした。身分制度にしても“世を安定化させる”というレトリック(rhetoric)に過ぎないと思います。『朝鮮王朝実録』は王の日誌としてそれぞれ...
「華政」第29話(下)脅された大妃~公主に託す夢サルフの戦い(1619年)で離れ離れになった2人が再会です。「ナウリ…」「媽媽…」「生きていたのですね、ナウリ…。 私たち生きていたのですよね」「また遅くなりました。 すみません、媽媽」「いいえ、私のためにここに来てもらいました。 このように…、約束を守って」「…」この連絡は内禁衛から内官、そして光海に伝わります。「本当か?! ホン校理がチョンミョンを…...
「華政」第29話(上) 約束の白い珠光海君は後金との外交交渉をまとめ、捕虜の兵士たちを帰還させる手はずが整ったところでした。ただし、チョンミョンとカン・イヌの婚儀を条件に、親明派のカン・ジュウォンと西人派を巻き込んで、議会の賛成を得た後の外交文書発出でした。後金との交渉を進めた光海は議会で称賛を得て、その直後に“私人としての”婚儀への反対を表明。巧みな知略でしたが、ホ・ギュンとカン・ジュウォンの謀反...
「華政」第28話(下) 月への祈り韓国と日本~共に歩みましょうよ💙💗(Korea-Japan SkyHigh)そして、ウクライナに愛を💙💛(昨夜は満月でした)ヨジョンとキム・ジャジョムチョンミョンとイヌとの婚儀は光海の権限を増すことになります。カン・ジュソンと西人派のことを操るようになれば、光海にとっては願ってもないことになると心配。「ヌンヤングンはどうしますか?」「恐れるのか? 抜けると言うのか?!」「いいえ、ご挨拶...
光海君が直面した大陸と半島と島国日本との3カ国の情勢。これを踏まえた政策は、美しいながらも“ひ弱な朝鮮”を強くするための、火器都監の創設と国の近代化でした。第15代王・光海君が軍事力と経済力を蓄えるために政策を打ち出すのですが、大陸に頼っていれば安泰だという“事大主義”の守旧派の官僚たちが邪魔します。(カン・イヌとチョンミョン) 『華政』第28話(上)外交文書光海君とチョンミョン「いったい誰に会ってき...
済州島の漢拏山(ハルラ山: 한라산)の原生林(2015年撮影)「華政」第27話(下) 兵士たちの命宮殿では内官が「どの官僚も賛成はしません」と制するのですが、光海は強固に進みます。チョンミョンは会議の中身を知らないので、光海の外交について気掛かり。そんな時にヨジョンが「会議の内容は存じております」と近づきます。そして後金から“皇帝としてカーン(ヌルハチ)を認める”との手紙が届いている事を教えます。正殿の議...
第26話ではキム尚宮が土下座しても「チョナ(光海君)を守るためには、こうするしかない」と言って、チョンミョンとカン・イヌとの結婚を持ち出しました。カン・イヌとキム尚宮との作戦・取引でした。しかし、まだホン・ジュウォン校理(キョリ)の生死も不明のままです。チョンミョンが受入れる提案ではないはず…?「華政」第27話(上)大陸の時勢に無知な官僚たちキム尚宮とチョンミョン孤立無援の王を内外の圧力から救う道...
「光海君」考(下)光海君の対外政策はじめに映画『王になった男(原題:光海)』では最後の字幕で次のように評価しました。…光海(クァンヘ)は土地を持つものだけに課税し、 民を救うために、明と対峙した唯一の王である。(映画『光海』より)第15代王・光海君の国内経済政策での功績は、この税制「大同法(テドンポプ)」です。農業・漁業・林業や鉱工業などの従事者への税金(現物納税)をすべて米穀に換算して国民の税負担...
「華政」第26話(下)光海君と後金(後の清)大妃とチョンミョン公主「公主…」「お~ま媽媽…。 お元気でしたか?」「そんなはずはないわ。 だってあなたは私の気持ちに逆らって戦地に出向いたわ」チョンミョンが「今日は休みたい」と宮殿を出た後に、チョン尚宮は、チョンミョンがホン・ジュウォンに恋していて、ジュウォンの行方が分からないのでチョンミョンの心が沈んでいるのではないかと…。光海の側近のジュウォンとの恋...
「華政」第26話(上)残った数珠球初戦は火器都監の支援を受けた銃砲隊の火力で、明と朝鮮およびイェへの連合軍がヌルハチ(後金)軍を退けます。後金軍は領域内の山砦(サルフ山)に退却。サルフの戦い連合軍は4方に分かれてサルフ山を囲みますが、この兵力の分散が敗因を招きます。おそらく朝鮮軍と明国軍の一部は東側からサルフに向かったと思われます。そして、サルフの戦いで明国・連合軍が3方で順々に壊滅。光海君には朝...
「華政」第25話(下) 戦場のふたり「まだ待て…」「…」「…、今だ!」朝鮮軍の銃火器が火を吹きます。銃火器の威力と側面を支えた弓と刀の力で、第1次攻撃が有利に進む中、丘の上から展望していた明の王子も攻撃を開始。イヌからの作戦を聞いていたからですが、戦況を見ていたからの後出しです。後金の第1次攻撃を防ぎ、明と朝鮮の連合軍戦線を前に進めます。# 有名な“サルフの戦い”の前哨戦でした。 1619年の3カ国+1部...
「華政」第25話 韓半島(ハンバンド)の雨 「全軍撤退!」との総司令官の命令。これは兵士が敵地で血を流さないための、“光海君の王命”でした。ジュウォンは、「王命とはいえ、撤退は明国を裏切り、野蛮の後金に付くことになります」しかし、総司令官は考えを変えません。「は~」「たとえ極秘命令だとしても、いずれは明らかになり王座に傷が付きます」「しかし、校理。 あなたほどチョナのことを知っている者はいない。 作...
『華政』第24話(下)最前線出陣式「皆、必ず生きて帰還するのだ! 我々が開発した火器により戦うことができるのは私の夢でもあった。 この力でこの国を守るのだ。 決して異国で血を流してはならない。 必ず生きて帰ってくるのだ!」「…」出陣「戦争だというのに、生きて帰れとは…? 光海は何を考えているのか…?」キム尚宮チョ・ヨジョン(21歳)という女性を宮中に送り込もうとしています。# 後の側室で従一品(貴人)...
華政 第24話(上) 妹を守って欲しいチョンミョンの命がけの従軍に、ジュウォンは涙で反対。光海も妹の決断を受入れることはできません。しかし、チョンミョンの決意は固い。むしろ、「これまでのように私を守って下さい」イヌは父親のカン・ジュソンに、「血を引く息子として、役に立ちたい」と。イヌはキム尚宮のところに行きました。彼女からは「あなたの愛を利用します」と言われています。そして、「いつしか後悔にさいな...
第23話(下)光海、涙の決断明国と後金との戦争により、半島が戦禍の巻き添えを被らないようにと、庶民たちは“聖火”によって、反政府運動を広げます。背後にいるのは親“明”派(明のスパイ)のカン・ジュソン。表面にはお金で操られ始めた綾陽君(ヌンヤングン)。庶民たちの動きに対して捕盗庁の警備強化を指示するホン・ヨン(ジュウォンの父)。火器都監でも警備の強化が急がれます。「どうしたのですか?」「どうか早く避難し...
ウクライナに愛を💙💛「華政」第23話(上)扇動される民衆ヌンヤン(綾陽)君の前に出てきた光海君「ヌンヤン君! 久しぶりだ」「そうです、チョナ。 罪もない弟が亡くなってからです」「何だと? “罪もない”と言うのか? 私をここに引き出してみたとして、 何の得があるのか?」漢陽の町は“明が戦争を仕掛けてくる”との噂で持ちきりです。庶民たちの動揺にチョンミョンもジュウォンも心配。ヌンヤン君を呼んで、「この正...
「華政」第22話(下) 東アジアの情勢肉を手土産にして訪問したユンヤンは、帰るにあたり「高くついた肉だから、つまみ食いするんじゃないぞ」とチョン尚宮に。チョンミョンが出てきて、「訪問ありがとうございます。 しかしながら、ここではヨンチャン君の名前は出さないで下さい。 大妃も私もあの件は心の傷です」「…」「まだ傷も癒えていないのに、どうしてあんなことを言うのですか?! ここにも簡単には来ないでください...
「華政」第22話(上)戦争と国民の平和綾陽君(ヌンヤングン)が蓆(むしろ)を敷いて、明国への派兵を嘆願# 宣祖の5番目の息子で光海の義弟にあたる、定遠君(チョンウォングン:1580~1629)の長男。「明国は日本との戦いの際は救ってくれました!」# 席藁待罪(ソッコテジェ:석고대죄) ムシロを敷いて王の処分や命令、あるいは嘆願すること。イチョムが言うには、「ヌンヤングン? …、 1615年の謀反で死ん...
(ウクライナに愛を💙💛)第21話(下)チョンミョンの決心自分と光海君との関係で悩むチョンミョンです。愛する弟をイ・イチョムとキム尚宮の手で葬られたものの、義妹としての立場、そして国の公主として公私共に光海君と一緒にこれからの将来を決心する時が来ました。チョンミョンとジュウォンジュウォンは光海からのメッセージを届けます。「はい。 チョナは媽媽の存在を公式に広めるのが最善だと思い、そうするご予定です。 ...
『華政』 第21話(上)1613年の真実キム尚宮の指図で湯薬に毒を盛られた公主。しかし、すぐに医官の態度に気付き、薬の内容を確かめると何と“男性用”。ジュウォンとイヌ、それにチャギョン以外では光海君それに御医と医女だけの秘密。キム尚宮を含め何人かが気付き始めていたので、ジュウォンも「いつまでも隠し通すことは不可能」と光海に進言していました。さて第21話では、まず、光海君がキム尚宮に「公主が生きていた...
「華政」第20話(下)イヌは父親とは決別できるか?~光海君は妹を守れるか?ジュウォンからの再三の指摘を受けて、イヌは父親とは同じ道は歩まないと決めて引き返します。他方ではカン・ジュソンの息のかかった兵士たちが国軍の交代を勝手に指示。港(麻浦:マポ)の港からユン夫人は脱出します。また、ホ・ギュンも手薄になった門から脱出を試みます。イヌはイ・イチョムを訪ねて、ホ・ギュンが抜けようとする門、そしてホ・ギ...
『華政』(Hwajung)第20話(上)戒厳令チョンミョンが火器都監の火薬庫に飛び込んだときには既に導火線の火が爆弾のすぐ近くにまで…。「!」必死で火を消そうとしますが、導火線の火薬が燃える速度と強さでなかなか火が消えません。火薬の一部に引火して、小爆発と火災が起きます。「!」しかし、火事の現場から現れたのはチョンミョンまるで“火の女神”のように…。みんなが見守る中、「火器都監は大丈夫です。 安心して下さ...
映画『光海(邦題:「王になった男」)』光海君のころ~こぼれ話3題1.“紅衣将軍”郭再祐(クァク・ジェウ)壬辰倭乱(イムジンウェラン:日本では文禄の役)の戦局を転じたのは、李舜臣(イ・スンシン)将軍が率いる海軍であった話は既に紹介しています。その李舜臣の活躍を聞いて各地で義勇兵たちが立ち上がります。彼らは土地を知っている有利さを生かし、ゲリラ戦に持ち込んで豊臣秀吉軍をかく乱しました。ドラマでも、壬辰倭...
「華政」第19話(下) 黒笠の男チャギョンお騒がせ者のファイなので、火器都監ではジュウォンをファイが刺したなどと有りもしない噂が立っています。しかし、「もうホン校理(ギョリ)は宮中だ」と官吏の“チャプチェ旦那”。宮殿の医務室に移されているジュウォンに光海は、「そなたは彼の居場所が気になっているのだろう?」「!」「どういうことですか? チョナ。 媽媽がなぜホ・ギュンに会いに…?」「あの子が自ら望んだから...
華政 第19話(上)愛の白い数珠カン・ジュソンが送り込んだ刺客屋敷に忍び込む刺客を見て、「いったい誰だ?!」後ろにもいた刺客。チョンミョンはすんでのところで切られそうになりますが、身代わりになって飛び込んだジュウォンに刃。「何している?! 早く家の中に!」黒傘の男がジュウォンを救います。刺客は自害して背後関係が解りません。チョンミョンが家の中に運び込んで、意識を持つようにと応急手当をします。「媽媽...
華政 第18話(中)そして再会 議場では大妃の謀反疑惑を問い詰める家臣たち。そして、与える罰についての議論…。大妃の廃妃を求める声が出る中で、ホ・ギュンが、「これまでの歴史を振り返っても、 謀反の罪を軽く見た例はありません!」と、廃妃どころではなく賜薬(毒を飲むこと)での死罪が求められれいると言いつつ、各重臣たちの意見書を読み上げます。しかし、光海は静かに議論を聴いているだけ…。(ファイの言葉を信じ...
「朝鮮王国が“明の冊封から脱することだ”」(第16話)この光海君と同じ政策を考えていた王が他にいたのでしょうか?当時の軍事力からは“夢物語”かもしれませんが、私はこれが光海君の器の大きさだったと思います。長い年月を経て、冊封国からの脱出は日本の力によってなされます。日清戦争(1894年)の後の下関条約の第1条で明記されました。なお、正確には「冊封国」であって、いわゆる属国・植民地ではありません。明の時...
『華政』第17話(下)あの日の約束大北派の領袖・チョン・インホンは、まずは「事件の真相を捜査すべき」との態度。ホ・ギュンは1613年の“7人の庶子事件”のことを思い出しつつ、…チョナ、 決断して下さい。 チョナにとっては事実はどうでも良いはずです。と、過去の事件と同じく、“政争の具”として大妃を罰することを期待しています。「すでに告白も出ているから、捜査は不要だ。 明日は王室の者たちにそれぞれの意見を...
光海君の時代がもたらした賜物磁器の話③(釉薬)昨日の釉薬(ゆうやく)について「大阪市立東洋陶磁美術館」の資料からまとめると以下です。釉薬とはガラス質を含む泥状の材質で、焼成すると溶けてガラス状の薄い層を作ります。これに溶けやすくするために「灰」または「酸化鉛」の媒熔剤(ばいようざい)を加えますが、いずれも焼成・還元して透明になります。大別して「灰釉」と「鉛釉」があります。「灰釉」灰釉は約1250℃で...
カン・イヌ(康仁祐)は、ファイが女性であること、そしてチョンミョン(貞明)公主であるとの、二つの事実をホン・ジュウォン(洪株元)よりも先に知りました。しかし、チョンミョンは問い詰められても否定も肯定もしません。彼女にとっては大切な人はジュウォンです。自分の身の上は、愛するジュウォンと、家族である光海と母の大妃に伝えたいのだと思います。華政 第17話(上) 貞明公主イヌがファイを問い詰めているところ...
光海君の時代のこと~磁器の話磁器の話①(歴史)豊臣秀吉の時代から江戸幕府に変わり、(原則は鎖国というものの)オランダ、朝鮮王朝などとは長崎の出島や対馬(鍋島藩)を通じた貿易(限られた国交)を樹立していました。まずはウィキペディアで拾ってみます。日本では豊臣秀吉の朝鮮出兵(文禄・慶長の役)によって、朝鮮半島から連れて来た陶工・李参平(金ヶ江三兵衛)が肥前有田で磁石(じせき、磁器の原料)を発見したこと...
『華政』第16話(下)光海君の大きな夢ホン・ヨンと南人派のチョン・インホン、イ・ハンボクホン・ヨンはここで、大妃からの依頼で公主チョンミョンの生死の再確認を依頼されていることを知ります。約束があったようで、ファイとホ・ギュンが密会そこでファイは「大妃に会わせてくれ」と手紙を渡します。驚くホ・ギュンに、「私は亡くなった公主の “慈悲の女神の目”の数珠を知っている」と。「私の妹は公主媽媽に仕えていました...
「華政」第16話(上) 明からの派兵要請明からの使節団が皇帝の指示でまず仁穆(インモク)大妃に挨拶。光海はまだ明からの冊封(王としての認定)を受けていないからなのですが、朝廷としては当然物議をかもします。徳寿宮に出向いて来た光海「…」「チョナ、ここでお会いするとは…」(明からの使者)「久しぶりだなチュサン」(仁穆大妃)「…」「しかし、この状況をどうしたら良いのか…? 本懐ではありませんが、あなたを差し...
「華政」第15話(下) 新たな外交イヌは火器都監でファイを待って連れ出します。そしてブレスレットをプレゼント光海はジュウォンを呼び出しましたそして「そろそろ知っていても良い時だ」と光海の秘密の屋敷へと案内します。「今日は朝鮮の王としては会ってはならない者たちだ」やって来たのは、後金の使者たち。「ヌルハチからの密書が届いている」「失礼ですがその者は…?」「ああ、気にしないでくれ。 私が最も信頼している...
華政 第15話(上) 明国からの揺さぶり光海君はファイの目に近親感を感じ、火器都監までキム尚宮を使いに出しました。夜食の茶話…。そしてファイの作法を見て、ますます疑問が膨らみます。なぜ火器都監に入ったのか、いったい誰なのかと、刀を向けられたファイ。「…」「どうしたのか? また違ったいい訳を捜しているのか?」「いいえ、私は漁師の娘です。 戸籍を調べればお分かりです。 紙に包んで食べたのは手が汚いからで...
『華政』第14話(下)宮中での作法イヌとホン・ヨン「あいつは見た目よりも強いですよ。 驚きました」「どうか息子を宜しく頼む。 時代の変化に私はどうも付いていけそうもない」ジュウォンを看病するファイ起き上がろうとするジュウォンに、「寝てなさい! あんたはこれまで痛い目に遭ったことないのでしょ! 私は慣れているから言うけど、とにかく…、 まずは足を先に治癒させないと後が大変だ。 私は経験があるから...
「華政」第14話(上)「約束したんだ。今度は私が救う…。 必ず」炉で燃え尽きているから跡形も無い。硫黄と炭の証拠がないから証明できない…。「じゃあジュウォンを見捨てるのか?」「…」「…」「いいえ、諦めてはいけない」…今度は私が信じて待つ(ジュウォン)。「約束したんだ。 今度は私が救う…。 必ず」尋問が始まります「あの者は日本からの間者なのか?!」「何度聞かれても答えは同じです。 あの者は日本の間者ではあ...
『華政』第13話(下)証拠を探せ光海とホ・ギュン光海はホ・ギュンの調査結果を尋ねます。ホ・ギュンは、「あの男は日本の間者ではありません。 もしそうだとしたら、とっくに逃亡しているはずです。 男はホン・ジュウォンの友人のカン・イヌを訪ねていますからです」「そうか! カン・ジュソンの手下でもなく、 日本からの間者でもないのだな。 ではいったい何者なのだろうか?」こちらは、硫化水素の毒で寝込んたイ班長...
「華政」 第13話 (上) お互い共通の思い硫黄の精錬窯から異常な蒸気死者が出るような大騒ぎに転じ、ホン・ヨン元捕盗庁長官が再登場。息子のホン・ジュウォンを逮捕するよう命じます。「アボジ…」「口を慎め! このホン・ジュウォンと日本から来た間者を逮捕しろ!」「待って下さい! 日本の間者ではありません。 説明します」「黙れ! 日本でその男を見たものがいるのだ。 しかも、お前がその男の身分証を捏造した。 ...
「華政」第12話(下)切れた数珠ホ・ギュンとキム尚宮が接触していますホ・ギュンはイヌが火器都監に興味があること、またその父親の様子は光海君もいぶかっていると…。# キム尚宮はホ・ギュンを使い、また光海は兼ねてからの疑いでカン・ジュソンに直接接触。# このところのストーリーの匂いは、“カン・ジュソン=明国のスパイ”か、または陰で宮廷を操ろうとしている勢力…か。キム尚宮はホ・ギュンに対して、ユン・ドハ(カン・...
「華政」第12話(上)親明の男~カン・ジュソン光海の火薬開発の意図を知ったファイは何となくでしょうか、光海のことをぼんやりと思いに耽っていました。その際に、周辺の警護の役人に捕まります。彼女はまだ身分証明書を持っていません。そこに、イチョム「何しているのか? ここにチョナが来ているのだぞ。 知らないのか?」「…」そこに光海「どうしたのか?」イチョムは、「誰なのか?! なぜ火器都監の周りをうろついて...
『華政』第11話(下)対明政策そして再開宮中では明国の皇帝の誕生日のお祝いしかし、光海は胃痛を言い訳に出席せずに世子を代理にしています。横になって本を読みながら、キム尚宮のお茶を飲んでいます。聞こえるのは世子の声。…皇帝陛下、万歳! 万歳!…マンセ、マンセ! マンマンセ!火器都監にファイが就職さっそく硫黄班長がつべこべと反対。ファイは実力を証明します。「動物の血や、砂、土も混入しているが量は少量だな」...
「華政」第11話(上)硫黄製造の専門家ファイ(チョンミョン公主)は、イヌに“女性”であることが見破られました。「女…? どこに?」(ジュウォン)「ふふふ、俺の前で嘘をつく気なのか?」「ちょっと…」「隠してもダメだ。 俺の目は節穴じゃない」「やあ、カン・イヌ! この人に謝れ」「ふ~」「いいわ。 謝る必要はない」「女?」「ああ、知らなかったのか?」「… 。男を装っていたのか?」「んん」「! お前は男では...
「華政」第10話(下)今度は守った~怒りから出る炎こちらは明との国境硫黄班長のイ・ミョンボが鹿の角や水牛の角など“密輸?”「いいじゃないか~。 硫黄の密輸に比べると大したこと無いじゃないか。 ここまで来たからには、小さな楽しみだったんだ」光海は昨夜の侵入で肩に傷内官には昨夜やこの傷は知られないようにと。イ・イチョムが交渉の担当に当たっていますが、問題は国境警備の“明”から使者が来ていて、昨夜の襲撃への...
『華政』第10話(上)また会える!ジュウォンは硫黄の取引とファイを救うことの両方をやり遂げると決意「確かに王は私を餌として使った。 しかし、それはどうでもいい。 王のためではなくて、 私はただ硫黄のために来たんだ」「…」「だから硫黄は火器都監のために全て手に入れる。 それに、我々の命を救ってくれた人を救う。 そして、みんなで朝鮮に帰るんだ」まずはチャギョンに、「これは行政官から手に入れた 本物の牢...
「華政」第9話(下)江戸の町視察サムライの服に着換えたジュウォン「お! なかなか似合うな!」マルノもファイの最終目的は解っていたようで、「もう十分利用した。大金も掴めそうだし…。 わずか100文で買った娘さ。 奴隷の娘にとってはこの手段しかない」と、朝鮮への帰国は黙認すると。「…」「しかし、簡単じゃない」ジュウォンの動きは逐一、カン・ジュソンに報告されています。イダチ「まずは2万斤で、支払いは明国以...
「華政」第9話(上)私の名はファイ(火伊)「あ~、ホン・ジュウォンか~。 いい名前だな。 それで火器の製造所で働いているんだな。 武器や火薬を作る火器都監のことは聞いている。 王様が熱心だとか…」「なぜ知っているのか?」「あ~、長崎の硫黄鉱山で働いているから自然と耳に入る」チャギョンとクバクが来て、一緒に帰ろうとすると、ジュウォンが引き止めて硫黄の密貿易もやっていたのかとの質問。こちらは光海の側室...
『華政』 第8話(下)朝鮮通信使~箱根の関を経て江戸へ大砲などの火器の紹介の後は花火明国がまた警戒すると心配の先の二人。他方、カン・ジュソンは、「先にもヌルハチの“後金”が北方の国境地帯で暴れた。 チョナの考えも理解できます。 再度国土が戦禍に見舞われることもありえますからね」「いいや、だから危険なんです。 我々はもっと“明国”との友好の絆を強くするべきです」「…」光海とジュウォン「どうも心配そうな顔...
華政 第8話(上)最新兵器~そして朝鮮通信使光海君在位10年目(1618年)# ドラマではもう成人した様子ですが、歴史上の年齢は以下です。 チョンミョン(貞明)公主、15歳 ホン・ジュウォンは12歳なお、 クァンへ(光海君)、43歳 インモク(仁穆)大妃34歳朝鮮王朝北方の国境地帯(当時は“漢民族の明”が北方民族の“女真~後の金”の勢力に押されています。さらに、後金により明が倒されて、“清(北方民族)”に...
宮殿を去ったイ・ドクヒョン『華政』 第7話(下) 静かに輝く火光海君はキム尚宮とイチョムに向かって、「イ・ドクヒョンを殺せ。 私の父を殺そうとしたものたちを殺せ。 私は喜んでそなたたちと手を組む。 それに私を操ろうとする者たちも殺すのだ。 そなたたちが私の父を殺したことは私への命がけの忠誠心だと思って買ってやる。 この座を守るんだ。 私はもう人としての不要な部分は消し去り、王になる。 そうすること...
華政 第7話(上)義弟の悲報火山弾の嵐火山の噴火を見て仲間の救出に向かったチョンミン達。「急げ! みんなをあの橋の向こうまで避難させないと全滅だ!」そんな中、落ちてきた岩でクボクが足を折ります。カン・ジュソン「ところでドハや。 もしも予言がヨンチャンではなくて公主だとすればどういう意味に解釈するか?」「え?」「大地を支配するとは玉座のこと。 ではなぜ、ナム・サゴが公主のことを予言したのか…」「…」「...
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王は愛する 第40話(上) 1297年の夏タンとサンサンがすっかり元気になって挨拶に来たので大喜びのタン「大丈夫なのですか?」「ええ、元気です。 ちょっとだけ、胃が痛みますけどね」「良かった!」「胃が悪くてもですか?」「良かった…」「ピヨンによく似て泣き上戸ですね」「そうなんです。 いつもオラボニに笑われていました」ハンカチを渡すチン・グァンでした。サンはこっそりと料理のコツを教えて欲しいとタンに…。家を...
王は愛する 第39話(下) 王は愛した~元からの調査団ウォンが宮殿に戻ると、元からの使節・調査団が到着していました。回復した王が玉座に座っています。「いったい秘書官は何をしているのか?」「使節団の面々にはたくさんの説明が必要でしたから…」「何を知りたいのでしょうかな?」調査を行った使節団が見せたものは小動物の死骸「元成殿の礎石から発見されました」「呪詛だと?!」「ワンビ媽媽は呪詛により亡くなったとい...
王は愛する 第39話(中) 陰謀の果てに(昨日のシーンのつづき)「私を裏切る気なのか? お前を救ったのは私だぞ。 衣食住を与えて、育てて来た」「一度も裏切ったことはありません。 命令に従い、たくさんの人を殺して来ました」 「これからもそうだ」「あなたは高麗のためだと言った。 しかし…」「あの女を殺せと言ったからなのか?」「ナウリこそ、元の国に高麗を歯向かわせようとしています。 国賊です」「ムソク!...
王は愛する 第39話(上) 解毒剤と玉璽~ムソクの良心今は人がいないウン判府事の元の屋敷駆けつけたウォンとリン。まず、リンは縛られたピヨンを見つけます。「助けて下さい!」「何があったのか?」「世子嬪媽媽とサンアガシが…」「どこなのか?」「もとのアガシの部屋の中です」「!」「これを!」「?!」「彼がくれた解毒剤です」「解毒剤?」「ええ、陽が沈む前までに飲む解毒剤です。 日没と共に死ぬと聞きました」# ム...
王は愛する 第1話(下) 娘・サンへの伝言ゴロツキたちのアジト「お前たちよりも役に立つ連中がいるそうだぞ!」「ところでどうしてこんなに武器が必要なのか?」「ウン・ヨンベク商団の荷物を奪う計画だからだ」「ウン・ヨンベクだと? 奴らの私兵は官軍よりも強いと聞いているぞ。 3日に一度は軍事訓練をしているぞ。 正気なのか?」「俺たちも刺客を集めている。 絹の一反もあれば一年分の稼ぎになるのにな~」「奴らは...
高麗(コリョ)の建国は918年。それから1392年(朝鮮王朝建国)までの474年は、後の朝鮮王朝(518年間)と同様に長い歴史です。ドラマ『王は愛する』は、高麗中期の歴史の転換点を舞台背景としています。脚本はソン・ジナ作家。(同名の小説をソン・ジナ作家が脚本にしたもの)また、ドラマ『信義(シンウィ)』も同じくソン・ジナ作家の脚本・小説で、舞台は14世紀末の衰退する頃の高麗でした。『信義』は第31代...
新羅の首都・慶州の仏国寺(プルグクサ)ドラマ『善徳女王(ソンドクヨワン)』と新羅(シルラ)の興亡大帝国だった高句麗が、唐と新羅の連合により足元をすくわれ、北に追いやられて渤海へと転じました。三国時代が終わった7世紀末のことでした。その唐と新羅の同盟関係ができる少し前のこと。新羅初の女王・『善徳女王』が第27代王として即位しています。ドラマはほとんどがフィクションなのですが、当時の時代背景としては、...
歴史を駆け抜けた八咫烏(やたがらす)ドラマ『朱豪』では、初めて国家のシンボルマークに三本足の八咫烏(やたがらす)がデザインされました。新羅と唐の連合軍に滅ぼされても高句麗のヤタガラスは歴史を駆け抜けます。1.南北の二国の時代へ668年、第28代の宝臓(ポジャン)王が新羅と唐との連合軍に屈服し、高句麗が滅びます。そこで新羅は、滅ぼした百済と高句麗の民や軍を吸収して、半島での覇権を我が物にしました。さ...
関西に渡来した豪族1.広隆寺と秦氏半島から4世紀から5世紀にかけて渡来した有力な豪族に、漢(あや)氏と秦(はた)氏の一族がいました。それぞれが奈良と京都に一大勢力を築き、とくに京都の秦氏は養蚕・機織り、農業灌漑の技術を伝播し太秦から嵯峨野にかけての農業用地開発と産業を発展させました。京都・右京区太秦(うずまさ)の広隆寺は、603年に秦河勝(はたのかわかつ)が聖徳太子から賜った仏像を本尊として建立し...
半島の三国時代ドラマ『朱蒙』のラストの解説ではソソノの次男が百済の建国者ではないかとの余韻を残しました。また、『太王四神記』では高句麗の版図拡大が描かれました。以下は高句麗、百済、新羅の三国時代の話です。1.三国時代後の第19代王・広開土(クァンゲト)大王(テワン)こと、タムドクが16歳で高句麗王となったのが391年でした。 広開土王の高句麗(コクリョ:고구려)が版図を拡大して次の歴史地図のような...
百済から来た王子~および聖徳太子のころ高句麗の王族・若光とその子孫が関東に根を下ろしたように、百済の王族・豪族の一部も日本に渡り、関西(大阪)に根を下ろしました。遡って、新羅と唐の連合軍により高句麗が滅びた話は前回でした(668年のこと)。それよりも少し前の660年に、同連合軍により百済が先に滅びています。しかし、残党によるゲリラ戦は各地で行われていました。1.百済のラストプリンス百済最後の王は義...
(高来神社:2017.11.02)高句麗の王族・若光 (1)1.そのミッション「日本書紀」によると、日本には552年に百済から仏教が伝来。また、聖徳太子が大切にもてなし、師匠として尊敬した慧慈(えじ)は高句麗から派遣(595年)された僧でした。もう一人特筆すべき高句麗からの人が、666年に渡来した「若光」で、彼は高句麗の王族の一人。当時の高句麗は新羅と唐の連合軍との厳しい戦闘状態にありました。日本からの援軍...
高句麗大帝国と『太王四神記』~生きて帰る伝説の王子『朱蒙(チュモン)』は40歳で王位をユリ王に譲り、亡くなります。そして、ユリ王の息子ムヒュルが高句麗の第3代・大武神王(ムヒュル)で、これは同じ作家と主演の『風の国』で描かれます。さらに、ムヒュルの子・ホドンの秘話は『自鳴鼓(チャミョンゴ)』です。高句麗の創世記が楽しめました。そして時は流れ、高句麗第19代・広開土大王の物語は、『太王四神記』へと引...
韓国ドラマ『太王四神記(テワンサシンギ)』と風水(プンス)(高句麗第19代王・広開土大王=タムドク:役はぺ・ヨンジュン)時代背景は次の版図のように韓半島(ハンバンド)には高句麗、百済、新羅の3国+αで、半島では戦が数々繰り広げられていました。そんな中で高句麗の第19代・広開土太王が国を拡大していく物語。なお、『太王四神記』以外にもドラマ『広開土太王』があります。1.風水と『太王四神記』中国神話において...
高朱蒙(コ・ジュモン)伝説と『朱蒙(チュモン)』# 先月、ふと立ち寄った鉄板焼きのお店のテレビ(フジテレビ系列の番組)では『朱蒙』が再放送されていました。レジェンドドラマなのですね。懐かしくなりました。物語のベースとなったのが、「高朱蒙伝説」韓国の『統一日報』2012年5月16日(日本語版)「韓国史を彩る王たちの物語(10)」にその伝説が掲載されました。「コンギョクコラ~!(攻撃だ~!)」1.高朱蒙...
おはようございます。昨日までの『大君』への拍手とランキングクリックありがとうございました。今日は感想を交えて以下の記事にしました。儒教精神なのか?~不条理な朱子学およそ200年後になって、第19代王・粛宗(スクチョン)が廃位された魯山君(ノサングン)の復位を認め、第6代王・端宗に追尊しました。他方、この追尊により、第7代王・世祖の蜂起が“背徳のクーデター”であったことを認めることにもなったのではない...
大君 最終話(4) たくさん愛します引退を決めたソン・オクとフィの二人でしたソン屋敷では庭を開放して、祝宴が開かれています。クッタンとドゥクシク「裏切者!」「なぜ私が裏切者なのですか?」「俺がチンヤン大君が与えてくれた地位を辞退して、 科挙試験を目指した時から、待つべきだった」「若旦那は両班で、私は下女です。 なぜ待たないといけないのですか?」「そうすべきだった。 ジャヒョンは恋人が死んでも待ってい...
大君 第20話(3) 国破れて山河ありチンヤンはウルウォンに既に頼んでいました。「最期はお前だけだな。 信頼する者はお前しかいなかった。 ウンソンには私を切ることはできないから、その時は頼む」「チョナ…」チンヤン大君の死「もう全てを手放して、こんなに自由の身だ。 こんなにも安らかだ…」「カンや!」「ヒョンニム!」「カンや…!」「次の世ではたくさんの愛をお受け下さい…」フィとジャヒョン「宮中には遺体を安置...
大君 第20話(2) 背教者イ・ガン監禁されたチンヤン大君なのですが、ウンソン大君を呼びます。「正殿で待っているからと、ウンソンを呼んでくれ」「…」「私の要求なら断らないはずだ。そんな奴だ」宮中を去るナギョム「チョナをこのまま置いて行って良いのか…?」「チョナは気持ちを変えない人です」ジョングクからの報告「媽媽! 兵曹長を確保しましたが、中殿媽媽は逃亡しました」そこにウルウォンが来て、膝まづきます。刀...
大君 第20話(1) 雲の墓標「ルシゲ!」「ルシゲ!」「ギドゥク!御医を呼べ!」「…」「出血多量です」(以下の動画です↓)https://www.youtube.com/watch?v=f-P8utJ3J5U「ルシゲは野獣のように強いんです! 人じゃないんです! 救って下さい!」「気が付いたか?」「大丈夫か?」「怪我しないようにと言ったじゃないの…」「…」「…」「しゃべらないで良い。力を使うな」フィの手を取って、文字を書きます「…美しいフィ…。 媽...
(『御史とジョイ』第1話)御史とジョイ第1話(上)突然のご指名~勅書荒れる海の揺れる船内で一人の両班(ヤンバン)が刺され、「忠清道記録(公文書)」が強奪されます。その両班の手には「馬脾(マぺ)」と呼ばれる暗行御史(アメンオサ)の印籠。(# 暗い船内に浮かぶ影は郡守と助役か…?)そして、海に投げ捨てられた御史(オサ)の手が馬脾(マぺ)を守る…。翌朝の<漢陽(ハニャン:現在のソウル)>ワカメを洗って今日の...
# いよいよこれで50話の長編が終わります。私にとっては歴史の教科書のように、いやそれ以上のものだった…。最終話(下) 『華政』翌日が最後の審判(1651年)ポンリムは、「腐敗した権力者たちを我々の努力と意志の力で排除できた。 私は、この国を民の国である朝鮮へと戻していくつもりだ」との前置きを述べた上で王命を下します。昭容(スヨン)趙氏が“賜毒”のところにチョン尚宮、オクジュ、ウンソルも集まります。チ...
「華政」最終話(上)親友カン・イヌ「御医を呼びなさい!」「御医をすぐに呼べ!」「ジュウォンな…、アボジのことを責めないでくれ…。 たとえ罪は拭い去ることができなくとも…」迎賓館を襲ったカン・ジュソンポンリムは、「この多量の血の痕を見ろ。 これがお前が流させた血だ。 若者たちや自分の息子の血の痕だ」泣き崩れるカン・ジュソンでした。ポンリムは「内禁衛(ネグミ)はもちろんだが他の王室の兵を動員したカン・ジ...
『華政』第49話(下)カン・ジュソンの暴挙清国の検察・監察官キム・ジャジョムが現れたので、検察官に随行した団員の一人が「キム・ジャジョムが現れたことを、カン・ジュソンに伝えて来い。いったいカン・ジュソンは何をやっているのか…」と…。さて、交渉開始ジュウォンは、「新しい王は軍備の強化を急いでいます。 しかし、これは日本に対する防衛力の強化策です」「日本だと? 日本だけに対抗するのか?」「それに、 清国...
誰かがイヌの後を付けていると気付いたチャギョンは、「実は数日前からその気配があったのです、ナウリ。よく分かりませんが、暗殺者たちの狙いはナウリです」と。他方のイヌは、「カン・ジュソンの居場所を突き止める方法がある」として単独行動でした。「華政」第49話(上) 康仁祐(カン・イヌ)イヌとチャギョン「そなたが朝鮮までやって来たのは、俺と同じように媽媽への愛のためだったんだよな」「…」「お傍にいたかったん...
『華政』第48話(下)史実の果てに…ポンリム世子とジュウォン「私はこの王座の重さに耐えることができるのか不安だ。 私ができることは私の仲間たちと共に、この国の民・百姓たちの一人ひとりの守ることだけだ」「その運命を理解して忘れないでいるだけで十分だと思います、チョハ」「その座の権力と栄光だけを求めて権力を振り回す者もいますが、その権力の使い方と責任を知っている者もいます。 これはとてつもない大きな恐...
西人派の領袖・キム・リュを最後に標的にしたと思われる仁祖。彼が余命を懸けて示したのは“正義”であり、これは議場に集まった“反ポンリム世子+崇善君擁立”派閥を一掃することであったと考えています。自分の正室からの次男のポンリムを後継ぎにするための極秘の戦術が第47話で成功しました。キム・ジャジョムと側室の貴人・趙氏との決別でもあったわけで、これを遠くから眺めるチョンミョンは涙を流しました。最後の決戦だと思...
『華政』第47話(下)最後の王命清国の皇帝カン・ジュソンから大量の銀貨が届けられます。「つまり、兵を動かしてくれと言うのか?」チョンミョンとポンリムは、おそらくカン・ジュソンの最後の手段は“清国に頼るしかない”でしょうと。チョンミョンだけでなくソヒョン前世子もポンリムも含めて清のヨンゴルテ(龍骨大)将軍とのパイプがあるので、連絡を取る算段。仁祖は先が長くないことを知り、イ・シベクを呼びます「チョナ、...
華政 第47話(上) さらなる陰謀“二匹の猛獣がいるのに我々には1本の矢しか残っていない”という状況で、カン・ジュソンとキム・ジャジョムの二人を共に陥れる作戦が成功しました。しかし…。キム・ジャジョムを前に、ジュウォンとチョンミョン「これに何が書いてあったのか分かるでしょう?!」「…」「“大君と王を退位させて、崇善君を即位させる”と書いてありますよ」「何を…」「謀反を起そうとしていたのは公主媽媽ではなくて...
「華政」第46話(下)龍虎の格闘仁祖の病状が悪化しているとのことがチョンミョンにも伝わってきます。仁祖は内官に「いったいどれくらい余命が残っているのか?」と寿命を問います。この情報はソヨンにも伝わり、「計画を早めないといけない!」キム・ジャジョムはカン・ジュソンに会います。イヌとチョンミョン「ごめんなさい、ナウリ」「いいえ、媽媽からは“ミアナムニダ”の言葉は要りません。 後悔はしていません」「ナウリ...
華政 第46話(上) 希望の新星清国の皇帝(第2代・ホンタイジ)の前で土下座をされれるいという、歴史に残る屈辱の国王。仁祖(第16代)にとっては、清国の文化を吸収した昭顕(ソヒョン)世子よりも次男の鳳林(ポンリム)大君を可愛いと思ったに違いありません。ただし、傍には側室・昭容(スヨン:正三品)との長男・崇善君がいて、王位継承を誰にするか…?ソヒョン世子の毒殺を医官に命じたのは昭容。このことが明らかに...
『華政』第45話(下)晩年の仁祖体調が悪くて寝込んでいるとの仁祖キム・ジャジョムは内官に面会謝絶を命じます。その仁祖は世子ソヒョンの死後は気力を無くしています。# 内官・尚膳(サンソン)は王の私的面での世話係。ジュウォンはポンリムが過去にカン・ジュソンと手を組んだことが気掛かりで、世継ぎとなることには賛成しません。「権力とは使い方次第でどうにでも悪くなるからです。 媽媽! 大君には王になる資質がある...
# 1645年の春を前にしてのマラリア?スヒョン世子が風邪をひいたのだとは思いますが、留めを差した歴史上の容疑者は昭容(スヨン)のお抱えの医官イ・ヒョンイク(李馨益)であることは間違いなさそうです。「華政」第45話(上)悲しみの漢陽スヒョン世子は亡くなります「まさか…」東宮では…。「どうか目を開けてください!」(ジュウォン)「チョハ…」(チョンミョン)そしてヌンヤンと内官も悲しみに…。しかし、チョンミョ...
呪詛を使った濡れ衣事件はしばしばドラマ(史劇)に出て来ます。ここでは、ヨジョンが日々チョンミョンを狙っています。ただし、歴史における貴人(クィイン)・趙氏(ヨジョン)が悪女の本領を発揮するのは、世子(スヒョン)とそのピングンに子供(仁祖の初孫)が生まれてからです。目的は、仁祖との間に生まれた長男・崇善君(スンソングン)を世継ぎにするためです。1645年:世子が清国から帰ってから。1646年:ピング...
「華政」第44話(下)世子の死~王室への遺志ヌンヤンと昭容「食事を下げろ! 食べたくないと言っているではないか!」# 右上は“アワビ”でしょうか?「どうか健康を考えて下さい。 崇善君もそう言いなさい」「アバママ、どうかご健康を。 アバママが夕食を食べないと自分も眠れません」「お前も私のことを気にしてくれるのか…。 それなのに、あの世子はいったい…?」「チョナ、それは世子だけのことではありません。 裏には...
ソヒョン世子が帰国したのは1645年の2月。ドラマでの画像とは違って韓半島は寒かったと思います。約8年間の清国・瀋陽での人質生活の間、ソヒョンと妻のピングン・姜氏は待遇にも恵まれて国際派として見聞を広げたのですが、その間の仁祖・朝鮮王朝の改革は逆戻り。キム・ジャジョムが漢陽に戻るとともに副総理となり、ヨジョンは正三品の昭容(ソヨン)に昇格。また、この昭容・趙氏は長女・長男を出産し、その長男(王子)...
外交使節が宿泊する「慕華館」に世子は出向きチョンミョンとの密会のアレンジ。チョンミョンは、「清国には産出が少ない銀です。 年貢(朝貢)として清国には“銀”で収めていますが、これが闇市場での貨幣代わりに使われています」「その通りです」「ただし、品質が劣る銀が流通しています。 これでカン・ジュソンの商団は巨額の利益を得ています」「これまでどうして管理が行き届かなかったのでしょうか…?」「それは賄賂が横行...
1637年から1645年まで8年間の清国・瀋陽での人質生活から帰国したソヒョン世子夫婦とポンリム大君。人質生活とはいえ清国は丁重にもてなしたらしく、二人の兄弟は大いに見聞を広めたとのことで、以外にも世子夫婦もこの8年間を楽しんだとのことです。# この間にヨジョンは側室の正三品である昭容(ソヨン:소용)に昇格しています。今後はソヨンと称することとします。ちなみに、側室の序列は以下です。正一品…嬪(ピン...
2017年(制作・公開)映画『南漢山城』~天命の城(邦題)1636年12月、兵力12万人で「清」が韓半島を征圧しました。同じく征圧された豊臣秀吉軍による「壬辰倭乱(イムジンウェラン)」(1592年)から半世紀も経たなかった時です。壬辰の乱の際には「明」の力を借りて豊臣秀吉軍を撃退したものの、大陸は明から清へと北方民族(元は女真族)の政権にとって替わられていました。この間の第14代王・宣祖から第15...
『華政』第42話(下)王朝最大の屈辱~三田渡(サムチョンド)の屈辱ジュウォンからの連絡がチョンミョンに入ります「近衛兵たちが江華城に到達するはずだとの連絡です。 最後の希望です、大君」イヌが近衛兵を率いて向かってきます。しかし、大君は、「世子が人質になっているのです」火器都監の仲間も江華城に到着し、チョンミョンとポンリム達は全面攻撃の準備を進めます。少しでも清国との交渉を有利に進める考えのようです...