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  • 小田実『円いひっぴい』

    円いひっぴいを読み終えた。読み終えるのに時間がかかった。小さな文字でびっしり500ページ超。万年係長の安井敏雄氏の語りによって当時の日本の庶民、世間が生々しく描かれている。当時の日本(1971発表)は、戦前から戦中の体験をした多くの大人たちがいて、言い分がある中で、負けた屈辱を抱えつつ、少なくもアジアの中では一番に這い上がったプライドで支えられつつ生きていた。その状況がまざまざと感じられる小説だった。少なくも現代の様ではなかった。(戦争を悪とし、民主主義や自由を当然のこととして受け入れる優等生的な態度ではなかった。)ポリティカリーコレクトもコンプライアンスもまだ出現していない、人間むき出しの生がそこにはあった。熱くムンムンして湿っていて、それでいて優しく厚みのある社会だった。『円いひっぴい』『冷えもの』『...小田実『円いひっぴい』

  • 『都市の緑は誰のものか』 吉永明弘・太田和彦 編著

    実際に勉強会でお話も聞き、また、法政大学での公開発表にもうかがった吉永先生の本を読んだ。この本の副題にはこう書いてある。人文学から再開発を問うと。神宮外苑の再開発をきっかけに、巻き起こった論争。都市計画、環境学からの議論は百出しているが、いまだ人文学からアプローチはない。ゆえに人文学からのアプローチを試みる。そう提起されて編まれた本だ。まず、まえがきはゴッホの絵を所有者が燃やしてよいか?から提起される。それは個人の所有物を超えてみんなのものである。ゆえに答えは[否]であろう。翻って都市にとって重要な場所や景観はどうであろうか?人々がそこに愛着や郷愁を感じ、また、誇りを感じる。なくなった場合の喪失感も重要な価値ではないか、と。それはみんなのものたり得るのだろうか?再開発は土地の所有者の自由なのか?みんなのも...『都市の緑は誰のものか』吉永明弘・太田和彦編著

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