岡山県の南東部に位置する瀬戸内市は、人口3.5万人余りの町である。平成16(2004)年11月、邑久郡(おくぐん)の邑久町、牛窓町、長船町が合併し、公募により「瀬戸内市」と決まり発足した。「牛窓」は瀬戸内海に面し、嘗ては外交使節・朝鮮通信使が寄稿する港町として栄えた風光明媚な地で、今日では「日本のエーゲ海」と呼ばれ、マリンスポーツなどが盛んだ。「長船」は鎌倉時代から始まった「福岡の市」が知られ、その様子は国宝・一遍聖絵(いっぺんひじりえ)でも描かれている。また古くから刀剣・備前長船が知られた刀の生産地でもある。「邑久」は叙情的な夢二式美人画、大正浪漫を代表する画家・竹久夢二の生誕地で知られ、生家は今もこの地に残されている。近くには夢二40代の頃、自らが設計し建てた自宅兼アトリエの少年山荘も復元されている。...横尾山・静圓寺(チョット一息)