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ネタバレ必至で読み解く主観的映画批評の日々。

趣味は映画鑑賞。専門的な知識があるわけではありませんので、素人が楽しめる範囲内での「映画批評」を行っています。TB・相互リンクなど随時募集中です。

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2010/01/31

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  • 多和田葉子「太陽諸島」

    「地球にちりばめられて」「星に仄めかされて」から続く三部作の、完結編。何で知ったのか覚えていないが、「地球に~」を読み始めて、心待ちにしていた作品だ。自分の祖国を失ったHirukoが、様々なルーツを持つ男女とともに、自分の祖国を探す旅に出る。とにかく東を目指した一行はロシアの方に向かう船で様々な人々と出会う。当たり前だが、この作品だけを読んでも全く分からないので、先に他二冊を読んでおく必要がある。作品としての自立性はあまりないが、それぞれが完結していることは確かである。とにかく文章が秀逸で、多言語で成り立つ一行の様子を、日本語で見事に描いている。別に多くの人が評価することは私にとっては重要ではないが、もっと評価されるべき作品だ。現代的であり、かつ、非常に鋭い感性を持っている。絶対読むべき作品一つであること...多和田葉子「太陽諸島」

  • 竜とそばかすの姫(V)

    評価点:44点/2021年/日本/121分監督・原作・脚本:細田守すべてが“借り物”である。すず(声:中村佳穂)は自分の声に自信を持てない女子高校生。幼なじみの忍(声:成田凌)に憧れていた。すずは幼い頃に事故で母親を亡くし、孤独を感じていた。そんなとき、同級生から〈U〉というメタバースを紹介されアバター〈BELLE〉を作った。身体とリンクさせる〈U〉では、潜在的な能力が発現されて、〈BELLE〉として注目を浴びる。しかし、そのコンサート会場に、嫌われ者の〈竜〉と言われるアバターが乱入し、場がしらけてしまう。なぜか〈竜〉の存在が気になるすずは、彼に近づこうとする。「おおかみこども」以来の細田守作品。ちょっとしたいざこざもあって見る機会を失っていたが、周りに「絶対面白くないよ!」と強く勧められたので、これは見...竜とそばかすの姫(V)

  • 失われる全能感

    おもてなしの国、日本。いつからそういうことが「常識」になったのか私には分からない。いつの間にか「お客様は神様」という言葉が一般化して、私たちは客として振る舞うとき、金さえあれば全能の神になった気持ちになることができる。それは、子どもでも大人でもお金さえあれば同じようにもてはやされるという全能感だ。そこに「身分」や「職業」「年齢」「性別」さえも関係がない。お金があることだけが重要で、それ以外すべては捨象される。お金をもった不遜な子どもたちが、年齢が何倍も上の大人に対して辛辣な態度を取ることが許される「倫理」を生み出した。しかし、近年その「常識」は音を立てて崩れつつある。お金があるかどうかよりも、そもそも私たちは働いている自分とお金を使っている自分との乖離に耐えられなくなっている。よりわかりやすく言い換えれば...失われる全能感

  • 「迷惑動画」は何を暴いたか。

    大手回転寿司チェーン店における迷惑行為を動画としてインターネット上に投稿したことが話題になっている。私はどこのだれがしたのかあまり興味がないのでニュースは追っていない。どうやらこれまでの他の迷惑動画同様に、痛烈な私刑が流行っているようだ。株価も大きく下がり、業務形態そのものを見直せざるをえない事態につながりそうだ。私はこれについて、少し違った視点から考えてみたい。そのため、「誰が悪いのか」「どのような罰が適当か」といった責任論はいったん保留する。承認欲求やスマホの功罪などもこの際度外視する。私の興味はそんなところにはないからだ。迷惑行為を行った当事者がどのような意図で一連の行為があったのか、私は知らないし、本人に聞き出すこともできない。だが、少なくともここまで話題になったのは、一つの深刻な本質を衝いていた...「迷惑動画」は何を暴いたか。

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