授業が終わった遥人は相変わらず空から逃げる海を見送りながら満足した表情で部室へ入ると仁王立ちで待ち構えていた一志にいきなり怒鳴られた。「おい、お前!なに順番抜…
その出来事を思い出した海は「そうそう。選手全員がアナタの顔色を伺いながらプレーしてたわよね。あんなかわいそうなチーム初めて見たわよ。」「あれぐらいしなきゃとて…
一人の選手に完全に威圧されうなだれている相手チームの選手たちを気の毒に見ながらも海は言った。「あーなんか益々選手たち萎縮しちゃってる感じよね?ああいうタイプは…
海が中2の時のバスケの全国大会楽々と準決勝まで勝ち進んできたが圧され気味の同点で迎えたハーフタイム「なぁ、なんか相手チームおかしくない?」「陸もそう思うか?」…
日本人離れした目鼻立ちと白い肌に漆黒の髪と瞳が映える、小柄で中性的で少し気の弱そうな男の子が駆け寄ってきた。海と同じクラスの風見 遥人(かざみ はると)だ。「…
翌朝、ニコニコ顔の空に引きずられるようにして歩いているうんざり顔の海に拓巳が声をかけた。「よっ!昨日はご馳走様!」「あ、ヘンパイ。泊まっていくかと思ったのに帰…
落ち込む父をどう扱うのか、きっと海と陸の事だから更に冷たくあしらうんじゃなかろうかと思っていた拓巳の心配をよそに二人の反応は意外だった。「お父さんがんばって!…
家に着くとまず海がドアを開け中に入った「ただいま~」その声を聞くや否や 父 大地がものすごい勢いで駆け寄ってきて海に抱きついた。「おかえり~~~っ!海ちゃ~~…
正門を駆け抜け、空を振り切った事を確認すると2人は歩を緩めた。「陸~今日どうしてここに来たの?」「図書館に用があったんだけど、そろそろねーちゃん帰る頃かな?っ…
「オレは、空の前座じゃねーんだよっ!」フラッシュの嵐から逃げるように校門の裏に慌てて隠れるとそこには先客がいた。「お前、他校生じゃねーか。勝手に中に入ってきて…
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