コンクエスト赤の惑星 －53－

－53－ ポッドは順調に高度を下げながら目的地の上空へと向かっていた。 高度が3万メートルを切ったところで、地上を向けたカメラ映像と地形図を合成した画像をモ…

コンクエスト赤の惑星 －52－

－52－ 会議から三日後の早朝、ポール・ロビンソンとサマンサ・キッドマンの二人は放出間際のポッドに乗り込んでいた。 極限に近い状況でのポッド操縦の唯一の経験…

コンクエスト赤の惑星 －51－

－51－ ラインハルトはアイルズの提案に異議はなく、彼女はその意思を確かめるようにメンバーの面々を見回した。 「・・わかりました。ここまでの議論で結論は出た…

コンクエスト赤の惑星 －50－

－50－ 「それでサム、最低何か所の観測点が必要なんだい？」滝沢が訊いた。 「・・そうね・・最低三か所は欲しいわ。西の赤道付近と、その北の山脈の北側、それか…

コンクエスト赤の惑星 －49－

－49－ 「アンネ、必ずそうなるというわけではありません。あくまで最悪のケースを想定すればのはなしですから。ですが、残念ながらそうなる確率は決して低くはあり…

コンクエスト赤の惑星 －48－

－48－ 「君たちが言いたいのは、計画が実行される予定の10月1日に嵐のシーズンが終了していない恐れがあると、そういうことですね」滝沢が要点をまとめた。 「…

コンクエスト赤の惑星 －47－

－47－ ラインハルトは言葉を続けた。 「まず、これも今更ですが、もしも本日計画の進行を決めたなら、その後の計画中止はあり得ないということを肝に銘じ、最も適…

コンクエスト赤の惑星 －46－

－46－ 「それにしてもアンナ、シャトルのストレッチは正解でしたね」滝沢はつくづくとそう感じていた。 この設計変更が決まるまで紆余曲折があったことを思い出し…

コンクエスト赤の惑星 －45－

－45－ 一方の地上では、最も肝心なレッドプラネット号着陸のための滑走路の造成が、急ピッチですすめられていた。 燃料供給が地上で賄えるようになって、重機類の…

コンクエスト赤の惑星 －44－

－44－ メディエータ3が出発して丸四日後、その機体が戻ってきた。 精査の結果、ほぼ計画通りの成果を上げ、機能性能に問題が無いことが確認された。 そして協議…