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  • オヤジのあくび732

    城山三郎「賢人たちの世」を読む3 第四章「それぞれの春」では、三人の官僚時代を描いている。満州に行って匪賊と接点をもつ椎名、インドネシアでオランダ統治下の税制のよさを力説する前尾(ここで当時事務官であった宮沢喜一に出会っている)、灘尾の健康保険実施にまつわる態度や大分県知事だった時に大分に来た東條英機に会わなかった話など、三人ともやはり只者ではない。 第五章では、ついにあの大物政治家が登場する。田中角栄その人であります。 この頃のボクはまだ学生でしたが、ほどほどに新聞を読んでいたつもりです。けれども田中角栄総理の元で椎名悦三郎が副総裁を引き受けて、田中角栄の後継に「クリーン三木」を指名するいわ…

  • オヤジのあくび731

    城山三郎「賢人たちの世」を読む2 二人目は前尾繁三郎さん。お名前だけは存じてあげておりますが、1961年池田内閣当時自民党の幹事長として所得倍増計画を支えた実績について、ボクはまだ小学校にさえ上がっておらず、リアルタイムでは理解していない。 渾名は「暗闇の牛」。前尾さんは大蔵官僚出身なのですが、初めて選挙に立った時、とにかく頭が高いから何にでも頭を下げるように助言されていた。 渾名由来の一説にこの選挙の時に宣伝車のトラックに七輪を持ち込んで熱燗をやりながら選挙運動をし、ある夜暗い夜道に牛が出てきて酔っぱらった前尾は、牛に頭を下げたというのがある。 自民党幹事長時代の前尾さんは、しょっちゅう池田…

  • オヤジのあくび730

    城山三郎「賢人たちの世」を読む1 椎名悦三郎さんは、三木総理誕生の立役者で「椎名裁定」という言葉と、その後クリーン三木に反発して三木下ろしを演じた方としてボクは記憶していた。 外務大臣時代の国会答弁がなかなかすごい。 日韓の交渉にあたり帰国後の国会にて 社会党議員「『深く反省している』とはどういう意味か」 椎名『しみじみと反省しているという意味でございます」 ・・椎名「アメリカは日本の番犬の役をします」 質問者「そんなこと言っていいのか」 椎名「あ、間違いました。番犬さまでございます。」 とぼけているというか不真面目というか、今こんな答弁をしたら大変であります。 しかし椎名の信条の一つである「…

  • オヤジのあくび729

    岸山真理子「ケアマネージャーはらはら日記」を読む 読む前の予想が困った意味で当たってしまう。経験に基づいている個々のケースは、ハッピーエンドに収束しない場合もありのままに書かれている。これが福祉介護の現実であると訴えかけるように問題は未解決な要素を地下水脈のように潜伏させている。 様々なケースが語られているが、一つひとつのエピソードにそれぞれの人生が横たわっている。そこでは成功体験とか勝ち組とかの反対側で生活している人々の生き様が語られている。 オヤジのあくび728で書いた上野千鶴子さんの言うように、介護保険制度が大きな救いとなっていることがわかるし、当のボク本人が母親の支援介護で厄介になって…

  • オヤジのあくび728

    上野千鶴子「最期まで在宅おひとりさまで機嫌よく」 本書では至る所で介護保険の活用が説かれている。ボクの母親も利用中なので、この制度が整ったことは本当にありがたいと思う。 またボクは父親があっという間に旅立ってしまったので「老いて弱っていく姿を子どもたちに見せる」という発言は、ボク自身も老いの入り口に差し掛かっているので、結果的にそのような状況になれば親として子どもに残す最後のしつけ(教育)になるのかもしれない。 本書に登場する方は全員女性であり、結婚歴・離婚歴がある方から、生涯独身を貫いている方まで様々。ボクは男であり妻より少しだけ年長だから、自分が先に旅立ってしまう可能性が高い気がしています…

  • オヤジのあくび727

    瀧本哲史「武器としての決断思考」 本書は授業形式になっているのですが、1時間目の終わりの方で「ブレる生き方を目指せ」とあります。初志貫徹、思い込んだら試練の道を〜♪的な生き方が礼賛されていた時代に育った者としては、大きな変わりようです。そのブレ方も脊髄反射的に変化するのではなく、事前の準備や根拠が必要だと言います。 著者のイチオシは、ディベートです。大きな問題から具体的な問題(3つくらい)へ。そしてYesNoに落とし込めるところまで進めていきます。その後ディベートを通じて、論理的に隙がない説明力を身につけるかが、語られていきます。 私なりに咀嚼すれば、この本は「流されない」「騙されない」ために…

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