玄関を出るとすぐの右手に紫の額紫陽花。その隣にスミダノハナビ。そして丸い白のアナベル。どれも風知草の上に咲く。違うスタイルのそれぞれが協調するかのように。伸びた髭を短く整えた。ひと月に一回くらいのペースでする。スーツとネクタイの規則正しい生活を終えてからその顔にした。新たなスタートを切るという自己確認だった。そうしてもう10年くらいになる。...
スミダノハナビ(額紫陽花・墨田の花火) ~この歳になればさ~
玄関脇には墨田の花火も。長い花柄の白い装飾花が四方に飛びでる。ネーミングはその様が夏の夜空の花火のようにとか。それに囲まれて中に小さな青い真花も咲いている。久しぶりに夢を見た。あまりにもリアルな変な夢だった。それで目が覚めた。私の精神の奥底にある心理を反映しているのだろうか。 「この歳になればさ自由に生きましょうよ」とその人は言う私は花火のように広がる額紫陽花を見ている (上武旋転子)...
ホスタも花を咲かせ始めた。一番先は濃い緑の葉に縦皺のあるもの。隣の青葉のハルシオンやその二つを縁取るミニホスタにはまだ花茎は伸びていない。もともとはその葉姿が好きで10種類近くを植えた。次のタグが残っている。ハルシオン、ワイドプラム、プリムカップ、ゴールドドロップ、ボールドリボン、フランシー、ワイルドプリム。多くはどれがどれだが分からなくなった。そして庭の小径の両側に並ぶのは大葉擬宝珠。合わせてトー...
義姉がやってきた。なんでもあるイベントがあって長野まで行ってきたのだと。10も上なのにどうしてこんなにアクティブなのか。私の倍も倍も動いている。そのお土産とともにキュウリとジャガイモとタマネギを。上がらずに玄関で少し話をする。古い友人にも会ってきたらしい。老いを楽しんでいる。アトリエの南の窓に立つと目の前に薄紫の紫陽花が見える。丸味を帯びたギザギザの縁の。その上の桜に四十雀が一羽いた。ピチュピチュピ...
多くの男性の中にいる一人の女性のことをよく紅一点という。それは中国の詩人王安石の「詠柘榴」という詩にある「万緑叢中紅一点」に由来すると、若い頃に知った。まだ柘榴の花を見たことがなかった私は、青々とした葉の中に紅い花が一つだけ咲いているという情景を思い浮かべた。庭には少し離れて柘榴の木が2本ある。今それに朱赤色の花が咲いている。そして思う。一面の緑葉の中に花が一輪だけ咲くというのは違うのではないかと...
昨日、約束通りHさんにアナベルを2株お届けした。ほかにコスモスやマリーゴールドを15株ほどとムシトリナデシコも5本ほど。帰りにHさんが「これ健康にとてもいいのよ」と“ざくろの発酵酢”をくださった。早速4倍に希釈して飲んだ。美味しかった。説明書きには夏は氷を入れて飲むのもいいとあった。今度店で探してみよう。家を囲むようにぐるりと紫陽花を植えてある。正確には分からないが、その数は30半ばくらいになるのでは...
昨日は暑かった。30℃を超えた。エアコンの試運転をした。順調に稼働する。時刻が表示されない。リモコンの電池を新しいのに替えた。そして全体を掃除した。さまざまな物の値段が上がっている。電気料金も気になる。夏本番はまだ先、しばらくは生活の仕方を工夫してスイッチを入れずに過ごしそう。今、色や模様や花の形が違う何種類かの撫子が咲いている。撫でてみたくなるほど可憐な花?撫でていつくしむ愛らしい子のような花?ど...
昨夜、蛍を見に行った。それは我が家の年中行事。歩いて20分。子どもの字の手書きの竹灯籠が道案内。ふわりとふわりと黄緑色の小さな火が舞う。下る小川の右に左に。手の届くところに、離れた藪の中に。宙に軌跡を残して、足元の草むらにとまって。今年もたくさんだ。ついつい感嘆の声が出る。堪能。帰りは坂道。白い紫陽花も咲く。これは花が大きくなるにつれうっすらと青を纏う。 闇にふわりと点滅する蛍火ことしもその深か...
シモツケも咲く季(とき)。植えて何年になるかは忘れたが、いつもその素朴な佇まいに惹かれる。小さな赤い花が散房花序になって少し盛り上がる。漢字では「繡線菊」。刺繍糸で縫い取られた形の花ということなのだろうか。一般的にそれをシモツケとはなかなか読めない。長年この花と付き合ってきた私はシモツケを繡線菊と書けるようになった。 いつしか繡線菊とその名を書けるようになったもう何年になるかとしみじみ眺めて ...
白い孔雀仙人掌が一輪咲いている。去年の花数はたしか7つだった気がする。花も調子のいい年とスランプの年があるのだろう。葉は厚くて無骨にも見えるが、花は繊細で美しい。それはサボテン科の植物に共通して言える気がする。逆をいえばその葉故にその花を生み出せているということなのかもしれない。...
彼岸桜の下で糊空木が咲く。白い花色は咲き始めから終わるまで変わらない。真花から離れる装飾花は小蝶のようにも見える。このように庭の紫陽花の仲間も次から次と。昨日、「アナベルを分けてもらえませんか」と画家の友人から電話。掘りあげて26日に自宅へ届ける約束をした。行動派の彼女からは多くを学び、多くのことを経験させていただき刺激をもらっている。マイペースでのんびり過ごすことの多い私にとっておないどしの彼女は...
定期購読の雑誌を読んでいた時、義姉さんから「お茶に来ない?」と電話があった。歌会が自宅であり、終わったところらしい。遠くは長野、岡谷、近くの高森、上郷などからの五人で。その参加者が持ってきてくれたお菓子がたくさんあるからと。私も少し前から懸案になっている事について話すこともあるし。車を走らせて数分。義姉さんとは感性に近いものがあり共有する話題も多く、気を遣わずに楽しく話ができる。そして人生の先輩と...
ピラミッド型というか、円錐状というか。カシワバアジサイは花の段を重ねてそんな感じで咲く。大きな房となるそれは重いのだろう。花茎は横になったり下を向いたりの様になる。いろいろに位置や角度を変えて見る。陽の光による明暗や陰影が形をいっそう美しくする。ところで柏葉と冠するこの紫陽花。花の色とか香りとか縁あるエピソードとからではなく、葉の形に名を求めている。それからこの花へのイメージ化や連想が難しいような...
故あって中学の卒業アルバムを見ていた。年を経て色は褪せ、すべてがモノクロの。当時は50人学級で、10組まであって私は8組。前列に先生方。二段目と三段目が女子。四段目と五段目が男子。一番上の段の真ん中ほどに自分の顔を見つける。学生帽子を少し斜めに被って頼りない顔をしている。名簿を見て一人一人の顔写真と付き合わせるが思い出せる顔は少ない。それは遙かな少年少女であった時のこと、無理もない。ごく僅かだがこの歳...
木を覆うようにして栗の花が咲いている。特有の青くさい匂いを放ちながら。小動物のやわらかい尾のような長く垂れ下がる黄色白の雄花。そのつけねに一つある小さな丸い形をした雌花。若い頃、“丹沢(大実栗)”の細い苗木を植えた。それが今では、幹は両手を回してさらにもう一本の手が必要なほどの太さになった。高さも数メートルになり、大きく枝を広げている。そして毎年秋には拾いきれない夥しい実りを届けてくれる。消毒したこ...
昨日、友人から自身の作品集が届いた。子どもと花をモチーフにした抒情あふれる作品ばかり。その中に紫陽花をモチーフにしたのもあった。どこか“ちひろ”の絵を思わせるような。家の紫陽花もだんだんに咲く。 紫陽花をひとり見ている色移りの物語と安曇野の思い出と (居山聞涛)...
アジサイ・アナベル(Annabelle) ~色が変わります~
アナベルは玄関のそばにあります。いくつかは、大きな手毬のようになって咲いています。色は緑から始まります。そして白に変わります。さらに進めば緑に戻っていきます。手がかからず丈夫な花です。増えます。昨日近くに家を建てた知人が庭造りを始めたと誘いがあって見てきました。ハーブやカリフォルニアポピーなどの数種類がありましたが、全体はまだまばらでした。シンボルツリーとして白樺を植えたけれど枯れてしまったそうで...
縁をギザギザにしたたくさんの白い花が咲いています。紅額です。花の始まりは真っ白です。日を経てだんだんに紅に染まっていきます。そして最後はすべてが。中のかわいい真花も開きつつあります。そこに花粉を求めて……。 額の花の移ろう色それは哀しき感傷のようにも見え (実野滸人) ...
下向きに咲く鬼灯の白い花。だいぶ少なくなった。それは咲き進み、花仕舞いになると緑の袋に変わる。生まれたばかりのはまるで小さい。日を重ねていくごとにだんだんに膨らんでいく。今、1本の中にその変わりゆく様が見られる。そしてあの朱色の袋になるのは盛夏の頃になる。以前はそれで何度か透かしホオズキを作ったこともあるが……。...
花菖蒲は梅雨時の花。青に少しの白が混じるものがそろい咲きしている。花びらはたおやかにだらりと垂れる。それは着物や帯を思わせる和の趣。梅雨の晴れ間に。一人で見ている。 花びらのだらりと垂れて花菖蒲六月はゆるり流れる (居山聞涛) ...
枝を広げる低木に紅紫色の花がたくさん。咲いているのは小振りの朝鮮木萩。5月下旬に咲きだし、この先7月に渡って見られる。通常の萩は草本なので冬には土の上からは姿を消し、根で休む。これは木本で、秋には落葉し枝を残す。...
姫沙羅は家の西側にある。樹高は3~4㍍ほど。 幹はすらりとしている。この白い花の命は短い。咲いてからそう日を待たずに落ちる。ポトリポトリとその形のまま。咲けば落ち落ちれば咲くといった感じで。...
アマリリス(アイスクイーン・Ice Queen) ~夜に見る~
久しぶりに旧友から電話があった。いつ以来だろう。あの頃やその頃のこと、彼や彼女のこと。 すっかり忘れていた出来事などを思い出させてくれる。「そうそうおもいだした、それおぼえている、そうだったんだ」。遙かな過去に巻き戻された楽しいひととき。体調もいいとのことでよかった。今度自身の作品集を送ってくれるということでこれも楽しみ。アイスクイーンという名の白い八重のアマリリスも咲く。両手を合わせたほどの大き...
アマリリス(amaryllis・レッドライオン) ~10数年になる~
レッドライオンの名の深紅のアマリリスが咲いた。なぜだかいつも二つが真逆を向いて。毎年の花で、植えてからたぶん10数年にはなる。そろそろ大きな鉢に植えてやるのがいいか。「♪リッタリッタリッタタ~」。 互いに背を向けて咲く深紅のアマリリスに強い意志を見る (上武旋転子)...
庭に八重十薬が咲く。それは一般的なドクダミと違って花は段を重ねた円錐状になる。その白い階段状になっているのは葉の変じた総苞。ところどころに単色の白でなく、緑が混ざっているのが見えることでそのことはわかる。一番上にある黄色い部分が本来の花。蕊だけで構成されていて花びらのない独特の形。私はこの八重十薬が好きだ。その形も花の白と濃い緑の葉とのコントラストも。友人が地元の特産品を送ってくれた。この時期毎年...
庭に八重十薬が咲く。それは一般的なドクダミと違って花は段を重ねた円錐状になる。その白い階段状になっているのは葉の変じた総苞。ところどころに単色の白でなく、緑が混ざっているのが見えることでそのことはわかる。一番上にある黄色い部分が本来の花。蕊だけで構成されていて花びらのない独特の形。私はこの八重十薬が好きだ。その形も花の白と濃い緑の葉とのコントラストも。友人が地元の特産品を送ってくれた。この時期毎年...
今年、赤いクジャクサボテンには3つの蕾。その一番花は5月末に咲いた。そして数日後だらりと萎んで摘み取られた。雨が降る昨日、傘を差して外に出ると2番花が咲いていた。残るもう一つの蕾も先が解け始めている。これも直に開きそうだ。雨の中で咲くその大きな花をしばし見る。20数年にもなる毎年のこの花、グラデーションになる色と孔雀の翅を思わせる形は濡れる中でも変わらず美しい。 「梅雨の晴れ間となり陽が差すでし...
ミツバを採ってきた家人が言った。「腕を蚊に刺された!今年の初蚊!」と、怒りというよりへんにうれしそうに見せた。私はすでに数日前に耳と首の後ろを刺され、薬を塗布していたのだが言わなかった。クレマチスは5月に3種類が咲いた。そして今また遅れて新たに赤い一重のニオベと八重で薄青のマズリーが咲いている。このところ日中の気温があまり上がらない。いわゆる梅雨寒だろうか、長袖シャツを着ている。 クレマチスを...
しばらく前から清楚なバイカウツギ・ベルエトワールが咲く。毎年その開花は楽しみ。それは爽やかな甘い香りがする。たとえるならグアバかマンゴーのような。その白い花の芯の部分はほんのりピンク色。ちょっと隠れた色気のように。だいぶ年月が経つ木なのだが、繁ることもなくその姿はほとんど変わらない。そんな様にも愛着がある。...
今は紫陽花の季節。咲いているのは甘茶。これも素朴な野の趣。まだ咲き出してから少し経ったばかり。そのだんだんに咲き進む移り変わりの様も味わい深い。見ていると「謙虚であれ」と教えられている気がする。家人が「換気扇フィルターを替えてね」と言った。...
昨日穂波さんがニンニクと大きなタマネギを持ってきてくださった。そして「あら、蜂が巣を作っているね」と言った。「えっ、どこ?」「ほら、左の隅」玄関ポーチを見上げると綺麗な蜂の巣にアシナガバチの女王バチが静かに動いていた。まだハタラキバチの姿はない。「ここはまずいなあ。明日の朝早くに取る」私は毎年、蜂に2~3回は刺されている。ヒペリカムは黄色い花。中には太い雌蕊を囲んでたくさんの長い蕊。すでに多くは散...
今、各地で紫陽花祭りが開催されているという。庭でも少しずつ咲き出した。先陣を切るのは山紫陽花。いかにも野の花らしい素朴な佇まい。周りを囲むやさしい装飾花と、中にあるたくさんの真花との対比の妙。真花の丸い蕾が開き、中から蕊が一気に勢いよく飛び出す様もいい。さて、ここも梅雨入り。紫陽花は雨に似合う。ちひろの絵のように。 いにしえ人の歌の心に寄せ掌にあぢさゐと書いて思ひ出を包む (奈美あや)...
山茶花と李の下でドクダミが咲いている。辺りを灯すかのような純白のかわいい花だ。正しくいえば白いのは苞。花はその上に立つたくさんの小さな黄色い部分で花びらはない。漢字では十薬と充てられ、薬効が多く有ることからの名づけらしい。葉も花も匂いが強い。それを嫌いという人が多いようだが、私はそうは思わない。繁殖力が強く地下茎を伸ばして広がり、知らないうちにほかの花の中に顔を出したりする。見つけたらすぐ抜くよう...
アスチルベ(Astilbe・泡盛草) ~遠目では分からない~
ふんわりとした円錐の形でアスチルベの花穂が立つ。遠目では分からないがそれはごく小さな花の集まったもの。そこには数え切れないほど多くの花が咲いているということになる。そんな独特の咲き方には何かの利点があるのだろうか。花言葉には「恋の訪れ」「自由」「繊細」などとある。分かるような気もする。 やさしき泡盛草咲くを見て我は我なりと言い聞かせる六月 (居山聞涛)...
4月初め、梅桃は白い花でした。6月になり梅桃は艶のある赤い実になりました。晴れた昨日、収穫しました。たくさん採れました。摘んだ籠を家人に渡しました。洗って色の濃いのを30個ほど選んで小皿に乗せました。残りのは全部ジャムにするそうです。生で食べました。見た目は桜桃(サクランボ)に似ていますが、糖度はそう高くはありません。少しの酸味も入り、どちらかというとあっさり感のある素朴な味です。六月にはいろいろ...
ミズーリマツヨイグサ(ミズーリ待宵草・Missouri Evening primrose)~夕方に開く~
ミズーリ待宵草は夕方に開き翌夕には萎む一日花。マツヨイグサよりかなり大きく掌くらいになる。また花茎は上に高く伸びず、低く横に広がる。黄色花びらは萎み始めるとオレンジ色になり、最後は赤く閉じる。毎日次々に花が咲き、次々に萎んでいく。一匹の小さなアリンコが大きな花びらの上で遊んでいる。昨日は来客があり、一緒にアートガーデン内を歩いた。彼女は「この花は?」と尋ねた。「アメリカが原産のミズーリマツヨイグサ...
更紗空木も見頃。高いところで八重の花が枝に満ちて。蕾は桃色。それが開くと白が加わり、さらに進んで白が主に。その花の名は紅白混じりの様が更紗の染め模様に似ているということには因むのか。花びらが細かく離れて少しずつ風に舞い散る。 「今さらですが、宮沢賢治の書を読んで精神の洗濯をしてみたいと思いました」と旧友からメールが届いた。 真民さんは己のことを穢れている愚かであると言う私も更紗の花にこの歳まで...
青い矢車菊はこぼれ種からの花。一見八重のように見えるが、実はたくさんの小花が集まったもの。それが放射状に外を向いて咲く。中の小花は花びらより蕊が目立つ。去年は白とピンクもあったので、これらも出てくるのを期待しよう。近くに雀が降りてきて地面を突きながらピョンピョン歩いていた。相変わらずかわいい動きをする。 多重人格のごとその時々人ごとにさまざまな顔と心で上手く演じている私 (上武旋転子)...
ゲラニウム ブルックサイド(Geranium Brookside) ~毎年咲く青紫の花~
ゲラニウム ブルックサイドはフウロソウ科の花。次々に咲いてやさしさを日々届けてくれる。花びらは青紫で丸味を帯び形になる。その奥の芯の部分だけは白くなる。雌蕊はヒトデのような形をしている。このやわらかな花は宿根草なので毎年咲く。 いいいなと花を見ている私を花が微笑んで私を見ている六月 (上武旋転子)...
オモトは庭に10株を超えてある。なぜそれだけあるかははっきりしたことは覚えていない。正月用の縁起物として買った赤い実の鉢植えを地に下ろしたような気もする。それが少しずつ増えていったのだと思う。今それらに花がある。花といっても普通の花とはちょっと違う。どちらかというとそのクリーム色も棒状の形はトウモロコシのようにも見える。もともとは西日本から沖縄にかけての山地に自生している植物だとか。そう考えれば、氷...
去年の10月1日に私はヒナゲシの種を蒔いた。そして7ヶ月が経ち、今賑やな様に。長く伸びた茎。その上にいろいろな色の薄いやわらかな花。それは僅かな風にも首を振る。だいぶ散ってきた。その花びらを落とした形もかわいい。七月の作品展の制作をしていた。ダメだダメだ。やめた。次への学びとしよう。ゼロにしてやり直す。 夢見る少女になります麦稈帽子を乗せてポピーの花の中で遠い過去 (奈美あや)...
道で偶然に旧知の女性と出会った。12年ぶりくらいだろうか。立ち止まって少し話をする。2年前に定年退職し、さらに同じ職場で週2日の勤務をしているという。そして我が家から比較的近いところに最近新しく家を建てたとも。「今度お宅にお伺いしたいと思います。家に帰って予定を確かめてから連絡しますがいいですか?」「都合のいい日にいつでもどうぞ」そして15分ほど後に訪問日時を伝えてくれた。梅花空木も咲く。純白の柔和な...
先週からコスモスが咲いている。「えっ、まだ五月なのに……」と驚くやらうれしいやら。そして月は改まり、その数は少しずつふえつつある。「秋桜」書けば情緒もあるが、今は夏に入ったばかりの6月。もしかしてそれは早咲きの品種かもしれないが、それにしてもちょっと早すぎないか。45分ほど車を走らせ、かわいい名の文具店まで出かけて新しい鉛筆削りを買った。これまでのに比べてとても使いやすい。 その文字の並びを見てい...
♪卯の花の 匂う垣根に♪♪ほととぎす 早も来鳴きて♪♪忍音もらす 夏は来ぬ♪うちでは利休梅の下で咲いている。それはほのかに香りがする。ところでホトトギスにはいろいろな字があてられる。不如帰、子規、時鳥、杜鵑、蜀魂、杜宇。そして夭逝の俳人もその一つを号に。その句に 押しあうて又卯の花の咲きこぼれ (正岡子規)昨日は庭に大きな青大将がいた。でーんとして動かない。何しに来たのだろう。苦手なので遠巻きに避けて...
玄関横では鉢植えの赤い孔雀仙人掌が咲いている。艶のある鮮やかなグラデーションの花びらが大きく開く。中にはたくさんの雄しべと長く伸びる雌蕊が1本。蕾があと二つ。いっしょに咲かないところがまたいい。仙人掌の花はどうしてこうも美しいんだろう。さて六月。もう、六月か。そう、六月なんだ。 六月という響きに己を叱咤激励する内向きになるなと (上武旋転子)...
サルナシが放縦に蔓を伸ばす。今それに少し厚みのある小さな白い花がいくつもついている。中に放射状になるユニークな蕊。それはこのあとじっくり時間を掛けて秋には緑の甘い実になる。大きさは人差し指の頭ほどで形はキウイフルーツのような楕円形。消毒などしないので、そのまま生食できる。家人はジャムにもする。下の川からアオサギが飛び立った。魚でもいたのだろうか。...
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更紗空木は、内側が白く外側が薄紫の色混じりの花です。その名は、それが更紗染めに似ていることからの名付けのようです。八重の花で下向きにたくさん咲きます。昨日は枇杷に袋掛をしました。どうやら夜に白鼻心がやって来ているようなのです。朝に食べられた後のが散らかっています。毎年見られる光景です。高いところなどは無理しないで、手の届くところだけです。効果があればいいのですが……。 くよくよせぬ腹を立てぬ憎ま...
先週のことである。高速バスで東京に行った。地下鉄に乗って、六本木ヒルズ森タワーを目指した。52階の森アーツセンターギャラリーに入った。10人の芸術家によるMUCA展を観た。その中にバンクシーの作品が数多く展示されていた。それが目的だった。進みゆくと、奥の方に、あのシュレッダーにかけられた「ガール・ウイズアウト・バルーン」があった。そこだけは警備員が立っていた。正面からじっくり観た。左右の側面からも見た。そ...