昭和38(1963)年の夏、我々家族は土居から当地に引っ越してきた。あ、今年で丸60年経つんだね。伊予三島の貧農の出である父は、様々な仕事を経て、自分で商売をするようになり、まずは土居に転居したが、そこでは発展性がないと、数年後にまた移ったのである。そこでまずは手始めとして河南牛乳の販売店を始める。やがてそれは何社かが合併してらくれん牛乳と成るのだが、そんな関係で、私は小学3年の頃からずっと牛乳配達をしている。東京で暮らした5年を除いて。計算すれば、67-9-5=53年か。ただ、今は配達先がたったの4軒だけ。いつ辞めてもいいと思ってはいるのだが、らくれん牛乳さんが、それでも配送してくれるのと、残ったそのお得意さんがみんな30年以上のお付き合いなので、「やめます」と言い出せないまま続けている。それだけの歴史...牛乳配達に思うこと