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2006/01/22

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  • 「MEG ザ・モンスターズ2」

    かなりとっ散らかった続編で、巨大ザメはともかく、巨大タコとかティラノサウルスまがいなんて正編に出てきたっけと首をひねった。忘れているだけかもしれないが、爆裂弾とか、サメが桟橋の下に潜り込んで姿を見せないまま板が盛り上がるのを見せたりとか、「ジョーズ」を明らかに意識した場面をあれこれ詰め込んでいる。潜り込んだスパイのやられ方が中途半端だったり、時限爆弾が爆発したりしなかったりというのはどうもモヤモヤする。見せ場が必ずしもモンスターたちに絞り込めていないのだな。海中基地で何を採掘しているのかというとレアアースで、この映画自体中国資本が入っているのを知っていると何のこっちゃと思わせる。つまり世界のレアアースの採掘量の半分くらいを中国が占めていて、いくら中国が広いといってもそんなにあるわけがない。レアアースの採掘...「MEGザ・モンスターズ2」

  • 「クライムズ・オブ・ザ・フューチャー」

    浅瀬に船が横転しており、その前で子供が磯遊びしているという画から始まるのだが、その船から錆の匂いが立ちのぼるようなのがJ.G.バラードの小説を思わせる。クローネンバーグは直接バラードの小説「クラッシュ」を映画化したこともあるし、テイストあるいは匂いとして通底するのはもっとある。母親が子供を呼び寄せる、その時のロングに引いたサイズが妙に不安定で不吉な印象で、事実その印象通りに展開する。さまざまな肉体の部分改造みたいなのが出てくるのはおなじみだが、芸術家役ということもあってヴィゴ・モーテンセンがクローネンバーグその人に見える。身体中あちこちに耳をくっつけて踊るダンサーが出てくるのだが、見ようによっては「スキャナーズ」の周囲が考えることが強引に頭の中に入り込んでくる図のアレンジとも見える。昔クローネンバーグが作...「クライムズ・オブ・ザ・フューチャー」

  • 「#ミトヤマネ」

    SNS時代のインフルエンサーが主役だが、少しずつ描写が現実離れしている。たとえば主役姉妹が人目を避けてとじ込もっているところにヘルメットに手拭いでマスクした中年男たちが押しかけてくるところなど、70年代安保闘争のデモ隊か何かと思った。男たちの頭の中の時代が今とは明らかにずれている、あるいは意識的にずらしている。姉が玉城ティナ、妹が湯川ひなの姉妹がかなり似ている、というか髪型など似せているわけで、それでいて混乱しないのは玉城ティナの不自然なくらい色白でくっくりしたエキゾチックな顔立ちのせいで、インフルエンサーとして表に立つのも姉という役割に合っている。インフルエンサーをことさらに影響力ありげに描いているわけではなくて、単に迷惑なもので心ここにあらずという感じで習慣的にスマートフォンを妹に向けたりする。ビジネ...「#ミトヤマネ」

  • 「幾多の北」

    現代美術をアニメにしたみたいというか、断片的なつぶやきが浮かんでは消えるといった感じ。字幕が横書きで出るのだが、サイレント映画のそれとは違って、かなり画と意味をずらしてある。作家の解説の調子も現代美術みたい。併映の「ホッキョクグマすごくひま」がキャラクターデザインが割と可愛くてとっつきやすい分、当惑しましたね。-YouTube「幾多の北」-公式サイト「幾多の北」-映画.com「ホッキョクグマすっごくひま」-映画.com「幾多の北」-IMDb「ホッキョクグマすっごくひま」-IMDb「幾多の北」

  • 「リボルバー・リリー」

    シシド・カフカの綾瀬はるかに対するセリフで「偕老同穴」というのがあったので、あれ普通は老夫婦が共に老いて死んだあとは同じ穴=墓に葬られるという意味だと思ったけけれど女同士でも使うのかな。原作は相当に長くて、まとめるときに苦心した跡を見られる(フラッシュバックの不適切な使用とか)が、それでも長すぎる。銃撃戦で相手側がよけも避けもしないでほぼ棒立ちなのは気になった。綾瀬はるかが相変わらずの身体能力の高さを見せるだけに違和感がある。美術セット、衣装は相当に凝っていて、衣装屋の野村萬斎の出番は少ないけれど印象的。-YouTube「リボルバー・リリー」-公式サイト「リボルバー・リリー」-映画.comRevolverLily-IMDb「リボルバー・リリー」

  • 「マイ・エレメント」

    四大元素といったら火、水、土、風なわけだが、このうち土と風は画にしにくいせいか影が薄い。まるで「ウェストサイド物語」みたいに火のキャラクターのエンバーと水のキャラクターのウェイドが経済的格差から何から何まで対照的で、エンバーは韓国系の監督の父親がモデルらしいが、父親の言うことをよく聞く、というか聞くものだと刷り込まれているあたりは儒教っぽい。父親が家父長らしく伝統を守ろうとしているが異国にいるせいか妻に尻に敷かれたりしてどこか立場が弱い。一方でウェイドは金持ちだけれど、というか金持ちゆえの育ちの良さが出た。火や水の向こう側が透けて見えたり、不規則に(そう見えるだけだろうが)ちらちら動いたりする高度な表現をさりげなくやっている。-YouTube「マイ・エレメント」-公式サイト「マイ・エレメント」-映画.co...「マイ・エレメント」

  • 「君たちはどう生きるか」

    吉野源三郎の原作を読んだのはずいぶん前、宮崎駿がアニメ化すると伝えられたより前なのだが、いったいあれをどうアニメ化するのだろうと不思議でもあったが、ほぼ関係ありませんでした。原作が発表されたのは昭和12年、日中戦争が始まり軍国主義が本格的に台頭してきたのに対して教養主義・自由主義の立場を守るものだったのだが、ここでは「風立ちぬ」の世界に準じてもう少し後の時代に設定され軍国主義色に染まっている。父親が軍需工場長で大勢の使用人(全部女)だったり、当たり前のように戦前のいい暮らしをしている様子が描かれている。初めのうちリアリズムなのだが、途中からシュールレアリスムが入ってきて、時代設定から国籍から自在に混淆交錯するようになる。広告でネタバレを一切しないようにしていたが、見通してみるといつもの宮崎駿作品という印象...「君たちはどう生きるか」

  • 「バービー」

    実をいうとバービーという女の子が遊ぶ人形の存在は知っていたが、それにケンという相手役がいるというのは知らなかった。まず人工的なヴィジュアルに度肝を抜かれた。ここまで徹底して人工的なのって、ちょっと記憶にない。あるとしたら昔のミュージカルくらいか。グレタ・ガーウィグのこれまでの作品系譜からフェミニズムという切り口から見るのが一般的なのだろうけれど、ミュージカル・コメディとしてのレベルと完成度も見逃せない。ミュージカルというと「夢物語」というのが定番だし、人形遊びをしていた女の子にとってはこれが夢の世界ということになるのだろうが、その遊んでいた女の子が成長して姿を現すまでしばらくかかる。その間、バービーは女の子から切り離されて夢の中のパーフェクトな存在として冒頭にいる。シャワーから実際には水が出ないなど、ヴィ...「バービー」

  • 「高野豆腐店の春」

    舞台は尾道、「東京物語」の尾道であり、大林宣彦の尾道でもある。藤竜也が頑固そうで案外柔らかい、身がしっかりした豆腐みたいな父親を演じ、麻生久美子が礼儀正しい、芯が通ったところを見せる。豆腐を作るあたりのロケ撮影や一仕事終わって暖かい豆乳を飲むところなどいい感じ。高野豆腐と書いてたかの豆腐と読ませる、こうや豆腐ではないのが可笑しい。藤の仲間がコミカルな味をつけ、中村久美が陰翳をつけたのとバランスをとっている。なんでも藤竜也はロケハンにも同行したそうで、手作り感が出ている。-YouTube「高野豆腐店の春」-公式サイト「高野豆腐店の春」-映画.com「高野豆腐店の春」

  • 「しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦 とべとべ手巻き寿司」

    ノストラダムスの隣町に住んでいたヌスットラダマスが「20と23が並ぶ年に天から2つの光が降り、世界に混乱がもたらされる」という予言を残したというところから話が始まるわけだが、まあ本家ノストラダムスの滅亡の予言の広い意味の続きということになる。ある意味はなばなしいイメージの滅亡ではなくショボいだらだらした恰好悪く生き延びるだけは生き延びるという形になる。実際、オウムが滅亡を人為的にもたらそうとしたのを曖昧に処理してきた延長線上に統一協会問題があると思っている。前後関係からいけば逆だが。非正規でティッシュ配りしている非理谷充(非リア充)というキャラが声を演じている松坂桃李に似ていて、これが超能力を持つと一挙にリア充化する。役者としての充実ぶりを先回りして用意してるようですらある。「オトナ帝国の逆襲」で野原ひろ...「しん次元!クレヨンしんちゃんTHEMOVIE超能力大決戦とべとべ手巻き寿司」

  • 「星くずの片隅に」

    香港というと一国二制度の形骸化という大きな状況の変化が先に立つ印象だが、コロナ下の市井の人が表面的には何事もなかったように過ごしているのを淡々と、しかし味わい深く描く。かつての香港映画からするとすごくおとなしい印象。-YouTube「星くずの片隅に」-公式サイト「星くずの片隅に」-映画.com「星くずの片隅に」

  • 「ミンナのウタ」

    ダンス&ボーカルグループ「GENERATIONSfromEXILETRIBE」のメンバー7人が本人役で主演しているのだが、まずオープニングとラストの巨大会場を埋めた観客の数に圧倒される。これだけの数の観客動員するのって、容易ではないだろう。CGでも使っているのかと疑ったわ。もっともその間にはさまる展開はなんか時間が妙に意味なく前後したりしてぎくしゃくしている。そのあたり同じ清水崇監督の「呪怨」が時間の交錯に関しては振り切っていた。少女の不気味な歌が録音されたレトロなカセットテープが発見されるところからストーリーが展開するのだが、この少女が住んでいた古びた家の風情で場面がループするところなど、ショックシーンで締めくくって相当に怖い。-YouTube「ミンナのウタ」-公式サイト「ミンナのウタ」-映画.com「ミンナのウタ」

  • 「シモーヌ フランスに最も愛された政治家」

    時間軸に沿ってではなく、交錯させるのは「エディット・ピアフ愛の賛歌」と共通するオリビエ・ダヤンの手法ということになるだろうが、アウシュビッツに収容されていた過去の体験と、各政治的功績がそれぞれ塊になって同時進行していくような印象をもたらす。こういう体験をしていたからこういう政治的立場をとったというような理由づけを必ずしもしていない。フランスで中絶がついこの間まで禁止されていたとは知らなかった。と同時に、なんで男性議員がああもいきり立って反対するのか、しなくてもいいのにと「軽く」考えていた意味についても改めて知らないとなと思った。-YouTube「シモーヌフランスに最も愛された政治家」-公式サイト「シモーヌフランスに最も愛された政治家」-映画.comSimone,levoyagedusiecle-IMDb「シモーヌフランスに最も愛された政治家」

  • 「658km、陽子の旅」

    さむざむとした冬の風景は文字通りアニェス・ヴァルダ「冬の旅」を思わせたりもするが、行き倒れて終わるあれに比べたらまだ人情味があるように思う。性暴力を受けたり十分にイヤな目にはあっているにせよ。ヒッチハイクで青森まで行くのって、どの程度危険を伴うのか、命があるだけいいというより、命が鉋で削られるのに近い。-YouTube「658km、陽子の旅」-公式サイト「658km、陽子の旅」-映画.com「658km、陽子の旅」-IMDb「658km、陽子の旅」

  • 「激怒」

    アメリカに流されて帰ってきたら浦島太郎状態と、暴力刑事が懲罰的な島流しにあうのは「ダーティハリー」の一作目のラストが明らかにそれなのだが、シリーズが続くにつれてしれっと続けることが優先するようになり、他の暴力刑事ものの定番になった。「ダーティハリー2」の白バイ警官みたいに町内会が安心安全を口では唱えながらリンチに走っているわけだが、その意味では先祖帰りの感もある。三機のジェット機が飛んでいるあたりが象徴するように軍事=右派=全体主義くさい。主役の刑事も暴力的には違いないのだが、あくまで個であって仲間はいても集団化はしない。-YouTube「激怒」-公式サイト「激怒」-映画.com「激怒」-IMDb「激怒」

  • 「パコ・デ・ルシア 灼熱のギタリスト」

    パコがデジタルコンバータの基盤をいじるというのには笑ってしまった。あんまりイメージではない。弟子にメトロノームに合わせてフラメンコを踊らせるというのも意外。-YouTube「パコ・デ・ルシア灼熱のギタリスト」-映画.comPacodeLucia:labusqueda-IMDb「パコ・デ・ルシア灼熱のギタリスト」

  • 「愛の地獄(1994)」

    アンリ=ジョルジュ・クルーゾーの遺稿をクロード・シャブロルが監督した作品。異常なくらい、というよりはっきり異常に嫉妬深い男が妻に嫉妬する話で、今でいうストーカーというか、ルイス・ブニュエルの「エル」を思わせたりもする。実際、彼が考えているのは自分のことだけで、妻のことなど本当には考えていないところなどシャブロルが「二重の鍵」でヒッチコックの「めまい」をいただいていたのを思わせもする。-YouTube「愛の地獄(1994)」-映画.comL'enfer-IMDb「愛の地獄(1994)」

  • 「バイオハザード デスアイランド」

    全編おそらくモーションキャプチャーで俳優の動きを取り込んだCG製。3DCGアニメといえばアニメだけれど、動きやテクスチャーは実写に近い。時あたかも全米俳優組合がスタジオに対して反旗を翻している理由のひとつが俳優の顔や姿、動きをスキャンして取り込まれ永遠にそのまま歳もとらずにコピーされ続けられかねないという危惧があるというが、それも少なくとも「型にはまった」表現に関する限りこの結果を見ると無理からぬというもの。ゲームメーカー主導の製作だとキャラクターの姿も声も完全に国境を越えている。監督は羽住英一郎。「海猿」シリーズほか、実写畑の人。-YouTube「バイオハザードデスアイランド」-公式サイト「バイオハザードデスアイランド」-映画.comResidentEvil:DeathIsland-IMDb「バイオハザードデスアイランド」

  • 「セフレの品格(プライド) 初恋」

    ヒロインは非正規社員なわけだが正社員になるつもりはないかと上役がコナをかけてきて、それを口実に肉体関係を結ぶわけだが、ヒロインを置き去りにして勝手に結婚するつもりに一人決めするのには呆れてしまう。こういう男いるいるという感じ。セフレの方がマシというわけでもないので、セフレのままでもいられないのだね。余談だけれど、ヒロインたち非正規社員が使っているのがIILIMAのパソコンで上役が使っているのがDELLのというのはわざわざ差をつけたということか。ロマンポルノなみの性描写が見られるのだが映倫の区分ではR15。-YouTube「セフレの品格(プライド)」-公式サイト「セフレの品格(プライド)初恋」-映画.com「セフレの品格(プライド)初恋」

  • 「イノセンツ」

    女の子三人と男ひとりの人物配置とその間に働く力学が独特で、誰かが誰かを一方的に動かしている、影響を与えているかを初めからわかるように描くのではなく、動かしている者動かされている者が共鳴しているのか順序がわからない描き方をしている。次第に子供たちの役割が誰が誰を動かしているのかはっきりしてくるのにつれて色分けも明快になる。自閉症の姉が円形の物体を床に触れさせながら回す、いわゆる味噌すり運動をさせているのを見て、あれ?と思ったことがある。私が小学一年だった時、同級生に今思うと自閉症の子がいてタイヤを同じように味噌すり運動をさせて動かなくなるまでじいっと見ていたものだが、そういう症状は似るものなのだろうか。団地を舞台にしたサイキックバトルという点では大友克洋の「童夢」を思わせないでもないが、ああ派手にはならず池...「イノセンツ」

  • 「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」

    第二次大戦下のナチの敗色が濃くなってきた頃の若い時のインディをまず見せておいてから(ハリソン・フォードは若く見せるデジタルメイクを施されることになる)、それから20年以上経った宇宙開発たけなわの1969年頃の、つまり今の実年齢の設定のフォードを、それも半裸の姿で見せる。フォードが年取ったことを自然に見せる工夫というわけだろう。終盤になると時系列がムチャクチャになって、四作目でどうかと思わされたオカルト色がもっとエスカレートして荒唐無稽も極まれりとなる。なんだか人を殺しすぎ。このシリーズでは最初からそうだと言われればそれまでだが、アントニオ・バンデラスの出番など、あれこれで終わり?と思わせる。マッツ・ミケルセンがナチを蘇らせたのをヒトラーを称えるためかと思ったら実は逆というのをもっと生かせたのではないか。地...「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」

  • 2023年7月に読んだ本

    7月の読書メーター読んだ本の数:24読んだページ数:6094ナイス数:0北関東「移民」アンダーグラウンドベトナム人不法滞在者たちの青春と犯罪読了日:07月28日著者:安田峰俊マッドマックス怒りのデス・ロード口述記録集血と汗と鉄にまみれた完成までのデス・ロード読了日:07月24日著者:カイル・ブキャナン暇と退屈の倫理学(新潮文庫)読了日:07月24日著者:國分功一郎ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた読了日:07月22日著者:斎藤幸平道理の前で(青空文庫)読了日:07月21日著者:カフカ自民党の統一教会汚染2山上徹也からの伝言読了日:07月19日著者:鈴木エイト自民党の統一教会汚染追跡3000日読了日:07月19日著者:鈴木エイト君が戦争を欲しないならば(岩波ブックレット)読了日:07月19...2023年7月に読んだ本

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