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  • 12.お母さん

    都会から、久しぶりに故郷に帰って来たのはいいが、母の様子がおかしかった。家の鍵を閉めたかどうかを何度も聞くし、鍵の場所も何度も探している。父は、物心ついた時にはいなかった。私が小さいころ愛人と逃げたようだった。母には父親の事を色々聞きたかったが、知らぬふりをしていた。母一人で、私を育ててくれたのはよかったが、子供の頃から迷惑ばかりかける娘だった。暴走族の総長と仲良くなり、バイクに乗り、レディースみたいな事をしていたし、毎回、交番にお世話になって、その時スナックで働いていた母が、ドレスのような派手な格好をして頭を下げていた。家に帰ると、殺風景な畳四畳半のアパートで、貧乏のどん底みたいで、大変だった。世の中の不平不満みたいな物がたくさんあった。だけど、母の生きることへの懸命さは、よくわかっていたつもりだ。「お母さん...12.お母さん

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