ASIN:4120037002 あらすじ お腹召しませ 入り婿で義理の息子の与十郎が藩の公金に手を付けて、新吉原の身請けをした上行方をくらました。にっちもさっちもいかない状況で又兵衛は留守居役から呼び出しを受け、腹を切るように勧告を受ける。又兵衛の切腹で家が残るというのだ。武士として生まれたからにはそれが正しいのだが、妻や娘、挙げ句に親友にまで「腹を切れ、腹を」とやいのやいの言われ尽くしてどうにも自裁することに嫌気が差すのだった。 大手三之御門御与力様失踪事件之顛末 横山四郎次郎が行方知れずになったのはお役の途上であった。方々皆が探し回ってみたのだが、まるで煙が立ち消えたように行方は杳としてわ…
ASIN:4163136401 ASIN:4167192306 ASIN:B000CNEDH6 あらすじ 近習頭取の浅沼半十郎は自分の属する派閥の長である小出帯刀に呼び出された。帯刀はかつて栄華を誇った望月派という派閥を次ぎ、現在の藩政の最重役である筆頭家老を勤める人物である。そして半十郎にとっては恩人でもあった。万年御書院目付と言われた浅沼家から半十郎を取り立ててくれたのだ。それに報いる働きを半十郎は望んでいた。 帯刀の話は奇妙な物だった。六年前、かつての派閥の長である望月四郎右衛門隆安が何者かに刺殺された。結局下手人は挙がらずに藩主が事件の二年後没したためそのまま闇に葬られたが、この事件が…
ASIN:4093861471 あらすじ 師走の年の瀬が押し迫る頃、長谷川薫は一通の手紙を受け取った。それは彼と同じく家を出ていって行方しれずとなった父からの物だった。特徴的な右上がりの尖った字はスーパーの安売り広告の裏面に薄墨で書かれたようなうっすらとした鉛筆書きで、所々読めないところもあり実に読み辛かったが最後の文面でどきりとした。 「年末、家に帰ります。 おとうさん」 今付き合っている彼女と年末を過ごす約束をしたばかりだというのに・・・。 結局薫は甚だ馬鹿馬鹿しい言い訳を思いついた。 【飼っている犬に逢いたくなった。】といういかにも苦しいものだ。 実家で飼っている犬はメスのぶち犬で、血統…
ASIN:4048735934 あらすじ 恩田陸 水晶の夜、翡翠の朝 世間から隔絶された全寮制の学校で『笑いカワセミ』というゲームが流行っていることをヨハンはファミリーのジェイから聞いた。ファミリーとは中高の六学年を縦割りにしたグループのことで、彼らとは生活の基盤を一つにする仲なのだ。 やがて人為的な事故が連続して起こるに至って学内で問題になった。何しろ犯人らしき人物は実行が上手くいくと笑いカワセミの様な笑い声をたてるのだ。愉快犯的な意味合いが強く印象づけられる。ヨハンは犯人捜しを始めるのだが・・・。 若竹七海 みたびのサマータイム 十七歳の誕生日を迎えた渚は少し困っていた。渚の誕生日は夏休み…
ASIN:4062126419 あらすじ いまできる最善のこと 退役情報局員の中里祐司が辺鄙な場所で遭遇した男は中里のかつての案件の当事者だった。復讐に燃える北朝鮮の戦闘員に命を狙われる中里は生還できるのだろうか。 畳算 防衛庁情報局、通称市ヶ谷に送られてきた一通の手紙は東西冷戦の過去の遺物そのものであったが、上層部としては看過するにはあまりに危険が大きかった。それはスーツケースに関する手紙である。過去を記憶に留めている者達にとっては血眼になるに十分な話でもあった。かつてソ連はスーツケース型の小型核をいくつも製造していた。手紙の主は奇縁でそれを手にしたのであった。ソ連の元スパイであった男の手紙…
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