「神無月」雑考(4)

「神無月」雑考(4)

今年の「神無月」は、『日本社会事彙』巻下(経済雑誌社・明治23年)から検討してみたい。同文献に、「ツキノトナヘ(月の称呼)」という項目があり、その中に「神無月」についても書かれている。昨日の記事の続きを書いておきたい。さて異名のときは、かみなかり月と(秘蔵抄)いひ、神去月と(莫伝抄)いひ、鎮祭月と(八雲御抄)いひ、時雨月、拾月、初霜月と(蔵玉集)いへり、西土にては陽と(詩小雅)いひ、十月を為陽と(爾雅)いひ、十月得葵則曰極陽と(同上注)いひ、陽月と月字を添しは、後世の事にて事物別名にみえたり、『日本社会事彙』巻下、838頁今日の分は、十月の和名の「異名」である。そこで、複数の呼び名が出ているが、「かみなかり月」「神去月」「鎮祭月」「時雨月」「拾月」「初霜月」などである。まず、「かみなかり月」はおそらく、「...「神無月」雑考(4)

2023/10/09 07:21