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  • 映画『ミスティック・リバー』68/100点

    批評 スタッフ・キャスト 批評 原作に劣らないほどやるせない無力感を感じる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「主人公の娘が殺されたことにより、主人公とその友人たちのそれぞれの思いが思いもよらぬ方向へと発展してしまう」という人間劇だ。 事件を捜査する刑事の視点も描かれるためサスペンス要素もあるが、原作と同様、それよりも人間劇に力が入れられている。 今作はとにかく第三者の視点で見届けていくという実感が強い。 原作は人物の心情が文章によってしっかり描かれるが、映画はそうではなく、淡々と描かれる。心情が描かれない代わりに、高度な演出によって補われている。 今作は主人公とその友人たちによって話が…

  • 映画『セブン』85/100点

    批評 スタッフ・キャスト 批評 非常に賢い脚本が見られる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「複数の殺人事件がとある根拠により連続殺人事件と推定され、犯人を捜す」というサスペンス劇だ。 刑事である主人公たちが一連の事件の犯人をあらゆる手段で捜していくことになるのだが、常に視聴者も先が読めない展開になっている。 今作は脚本に注力されている。 題名の”セブン”は一体どういう意味を表すのか、そしてその設定を見事に活かした驚きが不可避な伏線回収、殺人現場の目を背けたくなる凄惨さから、犯人がいかに異常でありながら賢いのか思い知らされる。 登場人物が限られるのと、話も分かりやすいため、最後まで飽きず…

  • 映画『陽なたのアオシグレ』5/100点

    批評 スタッフ・キャスト 批評 短い時間の中で話の設定が明快で、心情もしっかり描かれる分かりやすい映画となっている。 今作の大まかな内容は、「片思いのクラスメートの女子と、とあるきっかけで接点を持ち始める」というアニメ劇だ。 そのクラスメートの女子に片思いをするのが主人公の男子となるのだが、主人公はなかなか踏み出せないままでいる。上述の通り、心情はしっかり描かれるため、どれほどその女子のことを思っているのかが読み取れる。 視聴者は主人公の気持ちが分かった上で行き着く先を見届けることになるのだが、そんな話の起承転結が短い時間の中できれいにまとめられている。 良くも悪くも、時間の短さが利点でもあり…

  • 映画『アイアン・ジャイアント』80/100点

    批評 スタッフ・キャスト 批評 原作とは話が全く異なり、視聴者の心を動かす映画となっている。 今作の大まかな内容は、「謎の存在である鉄の巨人と次第に仲良くなっていき、巨人がいることを隠し通そうとする」という友情アニメ劇だ。 原作の話は普通の子供向けのファンタジーだったが、映画の話は大人が観ても感動する友情劇となっている。 上述の通り、今作は原作とは全く話が異なるため、原作に登場しない人物が出てきたり、原作で出てきた”竜”は全く出てこない。原作との共通点は、主人公の名前が同じなのと、鉄の巨人は金属を食べるのが好きという設定のみだと思ってもらって良い。 今作は非常に設定を活かした脚本となっている。…

  • 映画『ランド・オブ・ザ・デッド』68/100点

    批評 スタッフ・キャスト 批評 独自の発想が見られる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「ゾンビがいることが当たり前になった世界で、ゾンビが徐々に進化していく」というパニック劇だ。 本当の序盤でどうしてゾンビがいることが当たり前になったかはほんの少しの時間で描かれる。一体どのように進化していくかは、ゾンビのちょっとした仕草から読み取れる。 劇中の世界では階層がはっきり分断されている。本物の金持ちだけが遊んでいられる富裕層が限られ、スラム街に住む貧困層がほとんどを占めるようになった。 理由はゾンビが出現したことにより、その対策ゆえにそうなったと描かれる。階級差の現実味を強く感じ、それによっ…

  • 映画『ドーン・オブ・ザ・デッド』74/100点

    批評 スタッフ・キャスト 批評 怖い演出やかっこいいアクションによって楽しめる箇所が多い映画となっている。 映画『ゾンビ』のリメイクである今作は、オリジナル版の要素に加え、オリジナル版の前作である映画『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』、オリジナル版の続編である映画『死霊のえじき』の要素も加え、それらを一つの映画の中にまとめた映画となっている。 今作の大まかな内容は、「突如街中で大量発生した怪物と化した人たちに襲われ、ショッピングモールに逃げ込む」というアクションパニック劇だ。 一体何が起きているのか全く分からずに、とりあえずショッピングモールに逃げ込んで物語は始まる。 今作は脚本のメリハリが…

  • 映画『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/死霊創世記』70/100点

    批評 スタッフ・キャスト 批評 怪物から逃げる中で、ある考えが思い浮かぶ映画となっている。 映画『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』のリメイクである今作は、概ねの展開は同じものの、オリジナル版のイライラする要素や理にかなっていない要素が解消され、より大衆向けにおすすめしやすくなっている。 今作の大まかな内容は、「突如大量発生した怪物と化した人たちに襲われ、逃げ場がなくなる」というパニック劇だ。 一体なぜ人が怪物と化したのかは見当もつかず、一軒の民家にとりあえず逃げ込んで物語は始まる。 今作はさらりと人間批判が描かれる。 民家に逃げ込んだ人たちの中で対立が起こるのだが、それが非常に現実的である。…

  • 映画『死霊のえじき』24/100点

    批評 スタッフ・キャスト 批評 前作、前々作ではなかった新しい発想が見られる映画となっている。 映画『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』または映画『ゾンビ』の続編である今作は、前作、前々作との直接的なつながりはなく、独立した話となっている。 ちなみに、なぜ「または」なのかは、今作は一方だけ観ていてもう一方を観ていなくても理解できる構成だからである。 今作の大まかな内容は、「増えすぎた生ける屍に対して有効な手段を見つけようとする人間側と、一刻も早く別の地に脱出しようとする人間側に分かれる」という人間面が主となるパニック劇だ。 一体どのくらい生ける屍が増えてどれほど危機的な状況かは説明される。 今…

  • 映画『ゾンビ/ディレクターズカット完全版』3/100点

    ※初めに、今作は映画『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』の続編であり、前作で明かされた変質者の正体に関するネタバレが含まれます。 前作の視聴は必須ではありませんが、続編であるため、世界観の説明が詳しくされません。 今作の批評内に上記のネタバレが含まれますので、それでも良いという方のみお読みください。 批評 スタッフ・キャスト 批評 前作で大量発生した生ける屍による被害を利用した賢い人物たちが登場する映画となっている。 映画『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』の続編である今作は、密室で特別な武器もなく知恵に頼るしかなかった前作に対し、武器が大量にある舞台で生きるために生ける屍に対抗できるようにな…

  • 映画『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』66/100点

    批評 スタッフ・キャスト 批評 新しい発想が見られる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「突如大量発生した変質者に襲われ、逃げ場がなくなる」というパニック劇だ。 一体なぜ襲ってくるのかは見当もつかず、一軒の民家にとりあえず逃げ込んで物語は始まる。 今作は徐々に分かってくる真実が面白い。 民家にあるラジオやテレビから自分たち以外の状況を把握することになるのだが、一体なぜ突如変質者が大量発生したのか、被害はどれほど深刻なのか、変質者の正体は何なのかを知ることになる。特に変質者の正体は非常に恐ろしく、新しい発想と言える。 また、民家に逃げ込んだ人たちの対立が非常に現実的である。 パニック状態の…

  • 映画『とっくんでカンペキ』70/100点

    批評 スタッフ・キャスト 批評 3分という短い時間でほっこりさせられる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「本番でキスを成功させるために特訓して、本番のデートに臨む」という恋愛劇だ。 今作は無声映画だ。台詞がなくとも主人公のキスを特訓する様子は微笑ましく思える。 時間が短いため特別だと感じる展開はないかもしれないが、何でも良いから暇をつぶしたいという方におすすめである。 スタッフ・キャスト 監督:デヴォン・エイブリー 脚本:マーク・パリス キャスト:コディ・フィールズ アレクシス・G・ザル 2012年制作/3分/アメリカ

  • 映画『エレファント・マン』74/100点

    批評 スタッフ・キャスト 批評 人として病気を持った方とどう接するべきか、非常に強く考えさせられる映画となっている。 今作はあらかじめ冒頭で実在の人物に基づいていると示される。 今作の大まかな内容は、「病気によって奇形の外見をした人が、ある医者と出会ったことにより、一人の人間として生きていく」という人間劇だ。 ジョン・メリック(以下、ジョン)というその奇形の外見の人が「エレファント・マン」と呼ばれることになるのだが、ジョンがされる仕打ちや心情の変化から非常に心が動かされることになる。 今作には様々な考えを持つ人たちが登場する。 ジョンの世話をする医師の主人公のように外見に関係なく人間として見る…

  • 映画『イレイザーヘッド』採点不能/100点

    批評 スタッフ・キャスト 批評 全てが意味不明な映画となっている。 今作は全てにおいて理解できるように作られていない。よって今作の話の内容は存在しないと考えてよい。展開は絶対に予測不可能だ。 登場人物が一体何をしているのか、これは一体何なのか、どうやって撮影しているのかなど、視聴者は常に意味不明で、最初から最後まで気味が悪く感じるだろう。 採点不能なほどあまりにも意味不明すぎるため、私から今作を勧めることはないが、考察が好きな方で今作に興味がある方はどうぞ。 スタッフ・キャスト 監督:デヴィッド・リンチ 脚本:デヴィッド・リンチ キャスト:ジャック・ナンス シャーロット・スチュワート アレン・…

  • 映画『そうして私たちはプールに金魚を、』62/100点

    批評 スタッフ・キャスト 批評 実話の事件からメッセージ性を読み取って、視聴者に何かしら感じさせる映画となっている。 今作はあらかじめ冒頭で実話の事件に基づいていると示される。 今作は女子中学生たちがプールに金魚を放つ事件を起こすまでを描く人間劇だ。 視聴者の想像とは少し違うかもしれないが、動機はそれまでの中学生たちの描写から読み取ることができる構成だ。 今作は実話の事件からメッセージ性が読み取られている。一体どこまでが事実の通りなのかは分からないが、事件を起こすまでの中学生たちの日常から、主人公が一体何を感じていたのかがはっきり説明されることで、どこか金魚と自分を重ねているように感じられるの…

  • 映画『隔たる世界の2人』76/100点

    批評 スタッフ・キャスト 批評 ただのSF劇では終わらせない、強いメッセージ性を残す映画となっている。 今作の大まかな内容は、「主人公が些細な出来事で警察に殺されるタイムリープを繰り返すため、その運命に抗う」というSF人間劇だ。 今作の主人公は黒人で、主人公を殺す警察は白人であるため、一見黒人差別なのかと思われる。一方、主人公が起こす行動にも少し疑問に思える。そんな中、なぜかタイムリープを繰り返す。 一体なぜタイムリープが繰り返されるのか、殺されないためにはどうすればよいのかを追求していく構成となっている。 今作は伏線回収と同時に強いメッセージ性を残す。 運命に抗うこと、繰り返されるタイムリー…

  • 映画『一分間タイムマシン』76/100点

    批評 スタッフ・キャスト 批評 6分という非常に短い時間で起承転結がなされている映画となっている。 今作の大まかな内容は、「タイムマシンを使って何としてでも相手を口説こうとする」という人間劇だ。 登場人物は男女二人で、お互い出会ったばかりの関係なのだが、一分だけ過去に戻れるという「一分間タイムマシン」を使うことによって簡単に相手と仲良くなろうとするという構成だ。 今作は非常に脚本が練られている。今作の本編時間はなんと6分で、その中で起承転結がなされている。 タイムマシンを使うことによって良いことだけが起きるのか、タイムマシンが使えると分かった人はどのような行動を取るのかが、非常に現実的に描かれ…

  • 映画『好きにならずにいられない』72/100点

    批評 スタッフ・キャスト 批評 「優しさ」がもたらす現実味を強く実感できる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「ずっと独身だったおじさんがとあるきっかけで出会った女性と交流を交わしていく」という人間劇だ。 このおじさんが主人公となるのだが、主人公は太っていて見た目はとても良いわけではなく、特に他人と関わることもなく独身であった。周囲の人からもよく思われていない存在であり、視聴者の中にもそのように感じる方は多いかもしれないが、ある女性と出会ってからは主人公に対する印象が一変する。 今作は話が進むにつれ、主人公が優しいと感じるようになる。 「優しさ」によって人は見た目ではないと感じられ、優し…

  • 映画『ヘルレイザー2』40/100点

    ※初めに、今作は『ヘル・レイザー』の続編であり、前作の視聴は必須となります。 今作の批評内に前作のネタバレが含まれますので、それでも良いという方のみお読みください。 批評 スタッフ・キャスト 批評 前作以上に残酷で何でもありの恐怖に興奮できる映画となっている。 『ヘル・レイザー』の続編である今作は、原作があった前作に対して原作が存在せず、オリジナル展開となっていて、前作よりも残酷さが全開である。 今作の大まかな内容は、「魔道士を呼び出そうとした医者とカースティが何でもありの魔界に迷い込む」というホラーファンタジー劇だ。 なぜ魔道士を呼び出すのが医者であるのか、なぜ魔界とはもう縁が無いであろうカ…

  • 映画『ヘル・レイザー』70/100点

    批評 スタッフ・キャスト 批評 映像化し難いような原作の残酷描写を見事に表現した映画となっている。 今作の大まかな内容は、「魔界に入り込んだ男が化け物として蘇生し、協力者の女性がその男のために一般人を殺害していく」というホラー劇だ。 一体なぜ化け物として蘇生したら人を殺害しなければならないのかはすぐに分かる。 今作は映像化し難いような原作の残酷描写を見事に表現している。例えば化け物として蘇生する描写は非常に怖い。原作を読んだ方でも怖く感じるだろう。 随所で出てくる残酷描写で視聴者を怖がらせる構成となっている。 今作は原作とは異なる点が多い。所々原作から改変・省略、人物の追加がされている。 原作…

  • アニメ『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』64/100点

    批評 スタッフ・キャスト 批評 後退した世界の中で生きる意味を見つけていくアニメとなっている。 今作の大まかな内容は、「戦争によって後退した世界で軍隊の主人公たちが生きていく」という戦争日常系アニメだ。 戦争要素もあるが、今作のほとんどは平和な軍隊の日常劇を描いたものとなっている。 一体なぜほとんどが日常劇なのか戸惑う方も多いのではないだろうか。実はそんな日常劇にも非常に気付きにくい伏線が多く仕組まれている。 今作は不思議な世界観で繰り広げられる。それもすごく丁寧には説明されず、多くも語られない。戦争によって後退した世界というのはすぐに読み取れるのだが、主人公たちとともにさらに世界観について知…

  • アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』83/100点

    批評 スタッフ・キャスト 批評 非常に面白い脚本が見られるアニメとなっている。 今作の大まかな内容は、「魔女を倒す魔法少女の戦いを見ていくと同時に、主人公がある魔法少女から執着される」というファンタジーアニメだ。一見ただ敵を倒すだけのアニメに思われるかもしれないが、実は従来の魔法少女ものの掟を覆す要素が非常に多い。 今作は謎が謎を呼び、先が全く読めない。 上述のあらすじで書いてある「ある魔法少女から執着される」理由は何なのか、一体これがこうなるとどうなるのか等と、視聴者は疑問を抱き続けるだろう。 多くの謎によって先読みが不可能である分、謎が明かされたときは興奮できるし、その真実も非常に衝撃的な…

  • 映画『クリーン、シェーブン』10/100点

    批評 スタッフ・キャスト 批評 とにかく分からない不気味さに苛まれる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「何をしているのかよく分からない主人公が、とある事件の犯人だと推定され、警察に追われる」というサスペンス劇だ。 主人公が犯人だと推定するのはおそらく視聴者も同様で、一体主人公が何をしているのかよく分からない。なんと主人公は思わず視聴者が目を背けたくなるような行動にも出る。 今作はとにかく分からない。とにかく観ていて謎だらけで、淡々と静かに描かれる様は非常に不気味だ。 全部の謎は明かされないが、特に主人公の目的や主人公の今までの行動の理由は終盤でようやく分かる。それらの謎が明かされてから…

  • 映画『ひどくくすんだ赤』30/100点

    批評 スタッフ・キャスト 批評 面白い発想が見られる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「戦隊ヒーローだった子供たちが、社会の底辺生活を送る羽目になったのはなぜかを解き明かしていく」という人間劇だ。 観ていて視聴者が至る所で「一体これは何なんだ」と間違いなく思う箇所は多いが、理由はしっかりと明示される。観ていくうちに劇中の世界観は面白い設定だと感じるだろう。題名の意味にも感心させられるだろう。 ただ、発想は良いものの明らかに描写不足な箇所が多かったりと、脚本の粗雑さが目立っているのが残念である。 何でも良いから暇をつぶしたいという方は観ても損はしないのではないだろうか。 スタッフ・キャス…

  • 映画『ほしのこえ』54/100点

    批評 スタッフ・キャスト 批評 新しい発想が見られる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「互いに連絡を取り合っていた男女が、とあるやむを得ない理由で連絡が途絶えてしまい、月日が流れてしまう」という恋愛アニメ劇だ。 これだけだと上述の新しい発想が何か、ピンとこないだろう。 新しい発想というのは、連絡が途絶えてしまう理由だ。 今作は宇宙と地球を舞台にしている。連絡を取り合っている主人公の男女二人のうち、女子の方はとある任務で宇宙にいる一方、男子の方は地球で変わらず生活を送っているという設定だ。 つまり、宇宙から地球に連絡が届くまでにはとても時間がかかるため、今作は物理的な遠距離恋愛劇というこ…

  • 映画『風が吹くとき』80/100点

    批評 スタッフ・キャスト 批評 放射能という見えない恐怖を強く実感できる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「核爆弾が落ち、老夫婦が核による放射能に気付かず徐々に変化が出始める」というアニメ劇だ。 今作は基本的に原作に忠実だ。少し台詞回しの違いや台詞のカット、展開の順序の違いがあるが、原作との差異はほとんどないと思ってもらってよい。 今作は放射能に関する知識があるかないかで見え方が大きく変わる。 今作の登場人物は老夫婦だけであり、夫の方は核爆弾の知識について多少知っているが、夫婦の両方とも放射能について特別な知識はない。 今作は「知識がない」人たちを軸に描かれ、「知識がある」人にとっては…

  • 映画『きっと、うまくいく』95/100点

    批評 スタッフ・キャスト 批評 非常に楽しく、前向きな気持ちになれる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「大学で出会った青年たちが、互いの人生を楽しいものにするために思い出を作ったり、考え方に影響を受ける」という大学生活を舞台にした人間劇だ。 舞台はインドのエリート工学大学なのだが、主要人物の一人は大学の中でもかなり異端な者だ。登場して間もない時から頭が良いと思わせられたり、会話が非常に面白く、視聴者も笑えるものになっていたり、思わず視聴者も人生の生き方を見直すような考え方を抱いていたりする。 その主要人物から真の学びとは何なのか、一体どのように生きるべきなのか、あまりにも説得力のある回…

  • 映画『マインド・ゲーム』34/100点

    批評 スタッフ・キャスト 批評 原作にないような要素がとても多く、絶対に展開を予測できない映画となっている。 今作の大まかな内容は、「銃を持った人に殺され、わけありで生き返った後に予想もしない事態に巻き込まれる」というアドベンチャーアニメ劇だ。 そもそもこのあらすじを読んで素直に状況がよく分からない方も多いのではないだろうか。 とにかく今作は絶対に展開を予測できない。それは原作を読んだ方であっても同じだろう。 今作は原作にもないような演出や、あらすじの「生き返った後」の展開が原作とは大きく異なる。 まず、原作にもないような演出について。 理由が説明されることは全く無いのだが、明らかに「なぜこう…

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