映画『WEEKEND BLUES ウィークエンド・ブルース』76/100点
批評 スタッフ・キャスト 批評 面白い脚本が見られる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「謎の薬を飲んだらなぜか特定の期間の記憶が飛んでしまった」というミステリー劇だ。 謎の薬の正体は何なのか、空白となったその特定の期間に自分が何をしていたのかを突き止めていく。 今作は脚本に注力されている。 主人公が真実を突き止めていく方法が視聴者が思い浮かべるようなものではない面白い方法であり、気付かぬうちに散りばめられた大量の伏線の回収の仕方によって、常に先が読めない思わず意表を突くような展開となっている。 登場人物の台詞に隠された真意が判明したときの衝撃も凄まじい。隠され続けた本当の物語はまるで今…
批評 スタッフ・キャスト 批評 悲惨な話ではあるが、原作と同様面白い発想が見られる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「戦争によって生きるのに必要不可欠な部位をすべて失い、生ける屍と化してしまう」という戦争映画だ。 主人公は助けを求めるが、なんせ必要不可欠な部位がない。そんな主人公が行き着く末を見届けていくことになる。 今作は非常に戦争映画らしくない戦争映画だ。 今作はほとんどが主人公の心の内や回想によって展開される。映像向けに原作から話は割と改変されていて、話が描かれる順番が一部違ったり、原作の展開が一部カットされたり、原作にはない主人公の話が描かれたりする。そして映像であるため、主人…
試写会にて鑑賞。 批評 スタッフ・キャスト 批評 名声を手に入れた者の実力と苦悩をよく実感できる映画となっている。 今作は実在の歌手ロビー・ウィリアムス(以下、ロビー)の実話を基に作られた映画で、彼の実際の光と闇の側面を広く浅く描いている。 今作の大まかな内容は、「有名歌手になるまでにさまざまな成功や苦悩を味わう」というミュージカル自伝映画だ。 ロビーの他にも実在の歌手が多く登場し、それを事実のままに描いていく。 今作は実際の光と闇の側面を忠実に描く。 光の側面では実際にロビーが世に放った曲がミュージカルの場面で流れたり、彼が明らかにものすごく売れたと分かる説明がされる。闇の側面では名声を手に…
批評 スタッフ・キャスト 批評 全編が本当に下劣で、すべてが想像を超えてくる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「世界一の下劣を決めるために変人たちが悪事を働いて対決する」という人間劇だ。 このあらすじを見て戸惑う方も多いのではないだろうか。登場人物には変人しかおらず、中には人間性を疑うほどだ。そんな変人たちが起こす行動には最後まで下劣で衝撃的で、すべてが想像を超えてくる。 今作は意外にも話が割とちゃんとしている。 話に不要な要素もあるが、世界一の下劣になるための作戦が練られたり、いざ勝者が決まったときの説得力も話の展開の中で十分に培われている。 しかし、描写が過激すぎるゆえに私から今作…
批評 スタッフ・キャスト 批評 ただただ意味不明な映画となっている。 今作の大まかな内容は、「主人公がある取り返しのつかないことをしてしまい、家族にも協力を求める」という人間劇だ。 今作はほとんどにおいて理解できるように作られていない。 そもそも主人公がなぜ取り返しのつかないことをしてしまったのか、主人公だけでなく各登場人物が一体なぜこのような行動を取るのか、この場面は一体何を意味するのかなど、理由が全く分からなかったり、各登場人物が何を考えているのかも読み取れない。 ただし、主人公が家族に協力を求めてからはようやく話が見えてきて、家族との会話の中に巧みな伏線を交えている。 しかし、今作に至っ…
批評 スタッフ・キャスト 批評 オリジナル版以上に面白い設定を活かした映画となっている。 映画『不眠症 オリジナル版 インソムニア』のリメイクである今作は、基本的な設定以外、オリジナル版とは話がほとんど異なる。 新たな登場人物の追加、意味深で終わらせていたオリジナル版の場面の修正、オリジナル版の気まずい場面の改変などにより、より大衆向けにおすすめしやすくなっている。 今作の大まかな内容は、「ある事件の犯人を追っていたところ、主人公の刑事が他人には知られたくない取り返しのつかないことをしてしまい、不眠症に陥ってしまう」というサスペンス劇だ。 事件の捜査をしていくと同時に、主人公の葛藤を描いていく…
批評 スタッフ・キャスト 批評 面白い設定が見られる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「ある事件の犯人を追っていたところ、主人公の刑事が他人には知られたくない取り返しのつかないことをしてしまい、不眠症に陥ってしまう」というサスペンス劇だ。 事件の捜査をしていくと同時に、主人公の葛藤を描いていく。 今作は事件の解明が本筋ではなく、主人公の心の描写を描いていく。それ故に視聴者は劇中で一貫して不安を抱くのだ。 それは主人公が起こした取り返しのつかないことが原因だが、他人にはどうしても知られたくないため、それを隠し通しつつ事件の捜査をしていく。 主人公が不眠症になるほど不安を抱くのは納得させら…
※初めに、今作はアニメ『SHIROBAKO』の続編であり、アニメの視聴は必須となります。 批評 スタッフ・キャスト 批評 アニメに引き続き、現実的な話の中にお話的要素を自然に融合させた映画となっている。 アニメ『SHIROBAKO』(以下、前作)の続編である今作は、前作から劇中内で時間が経過しており、時間の経過を利用した話となっている。 今作の大まかな内容は、「武蔵野アニメーションでオリジナル劇場アニメを制作する」というお仕事アニメ劇だ。 劇場アニメを制作するといっても、実は前作とは状況が異なる。 今作は前作とはまた違った暗い方向性での現実を描いている。 前作からしばらく時間が経過した現在の武…
批評 スタッフ・キャスト 批評 現実的な話の中にお話的要素を自然に混合させ、面白くしたアニメとなっている。 今作の大まかな内容は、「アニメ制作の現場を非常に現実的に描く」というお仕事アニメだ。 アニメ制作がどのように行われるのかを登場人物たちと共に大体を学んでいけるようになっている。 今作は細部に至るまでとにかく現実らしさを感じる。 仕事のアニメであるため、登場人物が多かったり、スケジュールが当初の予定通りにいかなかったり、アニメーターの住んでいる家が給料に見合ったような内装であったり、登場人物の全員が印象良いわけではなく、印象悪い登場人物もいたりなど、実際のアニメ制作の現場をそのままアニメに…
批評 スタッフ・キャスト 批評 原作とは異なった発想を活かした映画となっている。 原作小説の二度目の映像化となる今作は、原作が多かった一度目に対し、さらに改変を重ねた原作とも一度目とも異なった発想を取り入れたほぼ別物の映画となっている。 今作の大まかな内容は、「恋人が突然消えてしまい、手がかりも一切ない中、数年後に怪しい男が現れる」というサスペンス劇だ。 主人公と明らかに怪しい男を視点にして、主人公の恋人を捜す情熱と怪しい男の歪んだ様が描かれる。 今作は一度目以上に原作改変が多い。 全ての登場人物の名前や数字が変わっていたりする。極めつけは主人公の恋人の行方に対する情熱だ。今作はこの主人公の情…
批評 スタッフ・キャスト 批評 原作よりも登場人物の描写を増やし、原作よりも納得できる箇所が増えた映画となっている。 今作の大まかな内容は、「恋人が突然消えてしまい、手がかりも一切ない中、数年後に怪しい男が現れる」というサスペンス劇だ。 主人公と明らかに怪しい男を視点にして、主人公の恋人を捜す情熱と怪しい男の歪んだ様が描かれる。 今作は原作改編が多い。何なら設定以外は多くが独自の展開だ。 展開の改変だけでなく、原作の一部の展開がまるまる省かれたり、主人公が原作よりも情熱的であったり、一部の登場人物の名前や数字が変わっていたりする。 これが決して悪いわけではなく、原作よりも良いところは当然ある。…
批評 スタッフ・キャスト 批評 申し訳ないが、今作には良いところが一つもない。 今作は全てにおいて理解できるように作られていない。よって今作の話の内容は存在しないと考えてよい。展開は絶対に予測不可能だ。 登場人物が一体何をしているのか、この場面は一体何を意味するのか、登場人物が取った行動の理由は何なのかなど、観ていていろんな疑問が思い浮かぶが、一切明かされることがない。話は一貫することなく最初から最後までただただ意味不明だ。 話がようやく見えてきたように思えるところも理由が明かされないため盛り上がりに欠け、非常に残念だ。 ただただ意味不明で良いところもない今作は誰にもおすすめできない。 スタッ…
映画『遊星からの物体X ファーストコンタクト』72/100点
批評 スタッフ・キャスト 批評 原作からSF要素が増し、上手く二度目の映像化の作風に寄せた映画となっている。 原作小説の三度目の映像化となる今作は、一度目、二度目のように原作とは話がほとんど異なっている。話の内容は原作とも一度目とも二度目ともまた異なったものだが、怪物の設定が原作と同じ二度目の作風に寄せている。 今作の大まかな内容は、「南極の基地という閉ざされた空間で、氷で発掘された状態から突如蘇った宇宙から来た怪物が襲いかかる」というSFホラー劇だ。 だが実は、この怪物はただ襲ってくるわけではなく、驚きの方法で襲ってくる。 今作は原作の面白さがしっかりと継承されている。 原作の面白さである「…
批評 スタッフ・キャスト 批評 原作からの怪物の恐ろしさの昇華が凄まじい映画となっている。 原作小説の二度目の映像化となる今作は、一度目のように原作とは話がほとんど異なっている。話の内容は原作とも一度目ともまた異なったものだが、登場人物名や怪物の設定は原作と同じだ。 今作の大まかな内容は、「南極の基地という閉ざされた空間で、突如現れた謎の生命体がさまざまな形に変化し、襲いかかる」というSFホラー劇だ。 一体どういうふうにさまざまな形に変化できるかが分かったとき、怪物の恐ろしさがただものではないと実感させられる。 今作は原作の面白さがしっかりと継承され、それが原作以上に恐ろしく描かれている。 具…
批評 スタッフ・キャスト 批評 原作から密室劇という要素が強調された映画となっている。 今作の大まかな内容は、「北極の基地という閉ざされた空間で、宇宙から来た謎の生命体が蘇り、襲いかかる」という密室サスペンス劇だ。 助けも簡単に来ないような北極という舞台で、博士や軍隊がいろいろな事実を発見し、生命体の正体を探ったり、口論することになる。 今作は「宇宙から来た謎の生命体が襲いかかる」という設定以外、原作とは話がほとんど異なる。具体的には、なんと原作からすべての登場人物の名前が変更され、さらに生命体の特徴が変更されている。加えて、ただの生命体ではないとはっきり分かる博士からの説明の脚色によって、原…
批評 スタッフ・キャスト 批評 オリジナル版からさらに異なった見方で新しい発想を見いだした映画となっている。 映画『テロ、ライブ』の二度目のリメイクである今作は、オリジナル版とあまり変わらなかった一度目に対し、設定はオリジナル版の要素とほぼ同じで、ごくわずかに一度目の要素もあるが、ほぼ別物としてのリメイクとなっている。 今作の大まかな内容は、「爆破テロを起こした犯人との中継を、自局のニュースで独占的に取り上げる」というスリラー劇だ。 TV局の主人公たちは視聴率を、犯人はなかなかに困難な要求を、登場人物がそれぞれの自己の利益のために互いを利用することになる。 今作はオリジナル版からさらに異なった…
批評 スタッフ・キャスト 批評 オリジナル版から納得しやすい肉付けがされ、より人間味にあふれた映画となっている。 映画『テロ、ライブ』のリメイクである今作は、オリジナル版から特別な展開こそ変わらないが、一部オリジナル版より納得できる構成となっている。 今作の大まかな内容は、「爆破テロを起こした犯人との中継を、自局のニュースで独占的に取り上げる」というスリラー劇だ。 TV局の主人公たちは視聴率を、犯人はなかなかに困難な要求を、登場人物がそれぞれの自己の利益のために互いを利用することになる。 今作はオリジナル版よりも納得しやすくなるような肉付けがされた脚本となっている。 オリジナル版にはなかったよ…
批評 スタッフ・キャスト 批評 面白い発想が見られる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「爆破テロを起こした犯人との中継を、自局のニュースで独占的に取り上げる」というスリラー劇だ。 TV局の主人公たちは視聴率を、犯人はなかなかに困難な要求を、登場人物がそれぞれの自己の利益のために互いを利用することになる。 今作は脚本に注力されている。 犯人の犯行動機にはどこか同情の余地があったり、独占中継によって考えてもいなかったような事実が浮かび上がる。そのうちにいろんな意味で命をかけた心理戦へと発展していく。 伏線の回収も見事で、先読みできない展開が待ち受ける。 面白い脚本が見たい方におすすめである…
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