※初めに、今作は映画『新幹線大爆破(1975)』の続編であり、前作の視聴は必須となります。 批評 スタッフ・キャスト 批評 意表を突くような面白い方法で前作と繋げた続編となっている。 映画『新幹線大爆破(1975)』の続編である今作は、前作から長い年数が経過したことを活かし、前作の時代背景ではできなかったことを存分に脚本に落とし込んでいる。 今作の大まかな内容は、「新幹線に爆弾が仕掛けられ、事態を収束させるためにあらゆる手を使う」というパニック劇だ。 新幹線の車掌や鉄道会社それぞれが多くの人の命を救うために試行錯誤を繰り返していく。 今作は前作よりも面白い設定が多い。 爆弾の詳細は前作とほとん…
批評 スタッフ・キャスト 批評 面白い設定と人間劇の配合が上手な映画となっている。 今作の大まかな内容は、「新幹線に爆弾が仕掛けられ、事態を収束させるために犯人を探していく」という人間劇だ。 これを読んでパニック劇ではないのかと思うかもしれないが、今作はあくまでも人間劇で、鉄道会社や新幹線の運転手、そして犯人といった多くの人の命を抱えた者たちの思いが交錯する。 今作は面白い設定と人間劇の配合が上手い。 まず、面白い設定についてなのだが、新幹線に爆弾が仕掛けられるという設定の時点で十分面白いが、実はその爆弾の仕組みがかなり捻られたものとなっていて、解除が極めて困難なのだ。 詳しい仕組みについては…
最初に、この記事は漫画『ひゃくえむ。』のネタバレが含まれます。漫画を読んでいることを前提に進めていくので、それでも良いという方は是非お読みください。 ※そしてこの記事に書いていることはあくまでも個人の意見です。 2025年4月21日、2024年5月24日から約11ヶ月ぶりに映画の新情報が解禁。ずっと楽しみにしていた方は多いのではないでしょうか。 私は原作を読んだのが2025年4月5日と、本当に最近読んだばかりですが、読み終わった直後から映画への期待は凄まじいものでした。 原作を読んだ感想と映画への期待について記事を書いているので、良ければ読んでみてください↓この記事では書いていない、私がどれほ…
こんにちは。鹿田鹿雄です。 この記事では題名の通り、『ひゃくえむ。』を読んだ感想と、映画への期待について書いていきます。 感想はネタバレなしとネタバレありに分けて書いていきます。 どうでもいいのですが、私はここ最近すごく忙しくて、ブログを書く暇も全然ないです。今年度はブログの投稿は昨年度に比べて圧倒的に減ります。詳しくは私のXの固定ポストを見てください。 読んでからかなり時間が開いてしまいましたが、余韻は冷めていません。一体いつごろ『ひゃくえむ。』を読み、読んだ直後にどう思っていたかは以下の私のXのポストを見てください↓ #ひゃくえむ魚豊先生の漫画『ひゃくえむ。』を読み終わった。私は今年公開予…
批評 スタッフ・キャスト 批評 いろいろな意味で全てが不思議な映画となっている。 今作の大まかな内容は、「主人公が手にした赤い風船が、徐々にまるで生き物のような挙動をし始める」というファンタジー劇だ。 明らかに主人公に懐いているように思える風船が最終的にどうなるかを見届けていくことになる。 今作は演出に力が入れられている。 風船の挙動が明らかに徐々に変わり始めていることに気付かせるように工夫されており、視聴者に不思議な印象を抱かせる。これによって、一体この不思議な風船が最終的にどうなるのか、展開を全く読めなくし、最後まで視聴者を映画に集中させる構成となっている。 また、今作はいろいろな意味で全…
批評 スタッフ・キャスト 批評 地味で静かでありながら重い展開を迎える映画となっている。 今作の大まかな内容は、「様々な悲劇を繰り返していく主人公が、ある出来事をきっかけにその事態を引き起こした者に復讐する」という復讐劇だ。 話は非常に単純であるものの、地味で静かに重く、主人公が絶望していく映画となっている。 今作はとにかく静かで重い。 今作は上述の通り復讐劇なのだが、実は主人公には残された選択肢にはやるせなさしか残らない。それもどの登場人物も感情を押し殺しているため、とても静かであり、視聴者は劇中で何とも言えない重さを抱え続ける。 どこまでも重く、不幸の連鎖が続いていく中、最終的に主人公がど…
批評 スタッフ・キャスト 批評 悩みを抱えた者同士が自力で成長していく様子を見届けていく映画となっている。 今作の大まかな内容は、「とあるきっかけで出会った人たちがバンドを始め、それぞれが人には言えないような思いを体現した曲を作る」というアニメ劇だ。 バンドを結成する主要人物それぞれが人には言えない悩みを抱えており、バンドを始めたことによって自分たちの思いを決定づけていく。 申し訳ないが、今作は上述のあらすじの話以外、話が伝わらず、あまりにも意味不明だ。 登場人物の背景がほとんど語られなかったり、登場人物の心情もよく分からなかったり、視聴者が最も気になるであろう理由が全く明かされなかったりと、…
批評 スタッフ・キャスト 批評 絶対に展開を読めない、何でもありでありながら楽しい映画となっている。 今作の大まかな内容は、「温泉が有名な街で温泉になぜかサメが現れ、次々と人を襲いかかる」というパニックコメディ劇だ。 サメの襲い方は視聴者が想像できるような範囲に留まらず、数々の予想外な方法で人を襲うのだ。 今作はもはや何でもありでありながら、くだらなく、楽しい。 現実的にこうはならないだろうと思えるような突っ込みどころは満載で、挙げると切りがないが、視聴者を心の底から楽しませようと脚本がしっかり工夫されている。 何でもありな設定の中にも、そもそもの事態の原因や、生物学的にあり得るような設定はど…
批評 スタッフ・キャスト 批評 面白い脚本が見られる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「けがを負った隣人の子どもを救ったことにより隣人と仲良くなるが、どこか隣人を怪しく感じ始める」というスリラー劇だ。 主人公は気になって隣人のことを調べていくが、隣人の正体を知るとともに予想もしないような事態に巻き込まれる。 今作は脚本に注力されている。 隣人の正体を調べる前からどこか緊張感を感じるようになっていたり、隣人の正体を知ってからの主人公の身に待ち受ける事態からの緊張感は凄まじい。 ここまでの時点で既に怖いのだが、実は視聴者が感じているよりも隣人はもっと恐ろしい。そう決定づけられる根拠として、…
批評 スタッフ・キャスト 批評 面白い設定が見られる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「娘と一緒に音楽ライブに来たら、なぜか警備員の数が異常に多く、それから主人公が怪しい行動を繰り返す」というスリラー劇だ。 そもそもなぜ警備員の数が多いのか、なぜ主人公が怪しい行動を取るのか、それらの理由が明かされていくうちに面白い構造となっていく。 今作は脚本に注力されている。 上述のあらすじの理由が面白いものとなっていたり、理由が分かった後の登場人物の行動原理には非常に納得させられたり、最後まで予測不可能な展開を迎える。 今作の題名の意味が分かってから、観ていて常にどこか緊張感を抱くのは間違いないだ…
批評 スタッフ・キャスト 批評 原作の独自の設定を原作とは違う形で活かした映画となっている。 今作の大まかな内容は、「危険な任務を遂行する主人公(以下、ミッキー)のクローンが予期せぬ事態で生成され、ミッキーが同時に2人いるという事態を収拾しようとする」というSF劇だ。 そもそもこのあらすじを読んで素直に状況がよく分からない方も多いのではないだろうか。今作は設定が独自で、誰にも展開を予測できないような映画となっている。 今作は独自の設定が生かされている。 そもそもあらすじの「ミッキーのクローンが生成される」という設定は何かというと、ミッキーが危険な任務を遂行し、その任務が失敗し、ミッキーが死亡す…
批評 スタッフ・キャスト 批評 怪物が暴れるだけでは終わらず、工夫が施された映画となっている。 今作の大まかな内容は、「突如現れた謎の怪物に家族の一人がさらわれ、行方を探す」というパニック劇だ。 さらわれるのは主人公の娘なのだが、主人公が娘を助けに行こうとするも、思ってもいないような事態になり、助けに行きたくてもなかなか助けに行けなくなる。 今作は全体的に工夫が施されている。 上述の「主人公が娘を助けに行きたくても助けに行けない」という設定が、現実に怪物が現れたらそうなるだろうなと感じられる理にかなったものだったり、ただ襲われるだけではなく攻撃する手段が主人公たちにあったり、その攻撃手段も面白…
批評 スタッフ・キャスト 批評 事件の異常さや刑事の葛藤により緊張感が途切れない映画となっている。 今作の大まかな内容は、「同様の手口による連続殺人事件が発生し、容疑者を突き止めていく」というサスペンス劇だ。 刑事はなかなか証拠が掴めぬまま、事件の末路はいろいろな意味で衝撃的なものとなっている。 実は今作は現実の事件に基づいている。 劇中の舞台は韓国で、時代設定が何年なのかも示される。この時点で劇中の事件がどのようなものか察せる方もいるだろう。事件について詳しい方にとっては少し面白みが欠けると感じるかもしれない。 しかし、それを最大限に補っていると言える刑事たちの葛藤が描かれる。 事件の異常さ…
批評 スタッフ・キャスト 批評 現実の文化をぼかさず描いた勇気ある映画となっている。 今作の大まかな内容は、「犬を捕まえてとある悪事を働いている人を目撃し、大きな騒ぎになる」という人間劇だ。 犬に対する様々な人間が描かれるのだが、それらについて考えさせられる映画となっている。 今作は犬に関するある文化が描かれる。 今作の舞台国は韓国だ。この時点でどういう文化が描かれるのか分かる方もいるかもしれない。その文化がぼかさず描かれ、劇中でその文化について賛否両方の反応が描かれる。冒頭で注意書きが示されるため、ある程度の覚悟はしてほしい。 果たして視聴者が賛否どちらなのかは考え方によって異なるが、それに…
批評 スタッフ・キャスト 批評 短い時間の中で強烈なメッセージを残す映画となっている。 今作の大まかな内容は、「なぜか元気がない夫婦の身に何があったのかを突き止めていく」という無声アニメ劇だ。 台詞は全編全くないが、演出で何があったのかは理解でき、様々な感情を抱く映画となっている。 今作は時間が短い。本編はなんと12分と短編だ。それでいて強烈なメッセージを残す。 上述の通り、今作は演出で何があったのかを描いていく。演出の中に様々な伏線が張られていて、話が進んでいくうちに段々今作の題名の意味も判明していく。題名の意味が分かったとき、強烈なメッセージを残し、視聴者は様々な感情を抱く構成となっている…
批評 スタッフ・キャスト 批評 短い時間で愛おしい気持ちになるアニメとなっている。 今作の大まかな内容は、「中学生であるにも関わらずアパートの大家をやっている大家さんやアパートの住人と楽しく日常を送っていく」という日常アニメだ。 大家さんは女子中学生なのだが、とにかく大家さんのかわいらしさを毎話描いていく。 実は今作はとにかく1話あたりの時間が短い。なんと毎話およそ2分で展開される。 2分では原作の1話あたりの話を描ける時間がないため、2分に上手に収められるよう、原作から台詞の省略や台詞の改変、話を丸々省略など、相当省略・改変されている。しかし、駆け足であることは間違いないが、原作を読んでいな…
批評 スタッフ・キャスト 批評 予想できない展開を迎え、同時に切ない気持ちになる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「夜遅く、タクシー運転手が最後の乗客となるであろう乗客を乗せたら、なぜかタクシーが動かなくなる」という人間劇だ。 登場人物である運転手と乗客によって話が展開されるが、話は予想もしなかったような方向へと舵を切る。 今作はれっきとした人間劇だ。 実は乗客は一人というわけではないため、登場人物は複数人となる。その乗客の中に親子がいるのだが、親子は普通の乗客とは思えず、どことなく不思議なのだ。話が進むにつれて、ひょんなことから親子の過去が発覚するのだが、その過去によって話は予想もし…
※初めに、今作は『劇場版モノノ怪 唐傘』の続編であり、前作の視聴は必須となります。 批評 スタッフ・キャスト 批評 簡潔な設定の中で真実に迫っていく映画となっている。 『劇場版モノノ怪 唐傘』の続編である今作は、前作ではあまり出番がなかった登場人物たちに焦点を当てた映画となっている。そのため、前作をきちんと理解していなければならないわけではなく、前作のネタバレは含まれるが独立した話となっている。 今作の大まかな内容は、「大奥のとある人物が子を身籠ってから、次々に不思議な事態が起こる」というアニメ劇だ。 事態の原因は何なのか、誰によって引き起こされたものなのかを薬売りと突き止めていき、真実に迫っ…
映画『REC:レック/ザ・クアランティン2 ターミナルの惨劇』66/100点
批評 スタッフ・キャスト 批評 前作の謎を解き明かしつつ、新たな舞台での緊張感を失わせない映画となっている。 映画『REC:レック/ザ・クアランティン』の続編である今作は、前作と話が直接的に関係しているわけではなく、前作を観ていない方でも楽しめる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「旅客機内で病人が出たため緊急着陸すると、理由も分からずターミナル内に隔離され、阿鼻叫喚の地獄に巻き込まれる」というパニック劇だ。 一体どのような地獄が待っているのかは具体的には書けないが、前作のように、あれやこれやの怖い演出で視聴者を怖がらせ、視聴者が全く予想できない急展開を迎える。 今作は意外な要素が多い。…
批評 スタッフ・キャスト 批評 オリジナル版からさらに現実味を加えた緊張感が途切れない映画となっている。 映画『REC/レック』のリメイクである今作は、ほとんどの展開はオリジナル版と同じであるものの、所々現実味を加えた映画となっている。 今作の大まかな内容は、「テレビレポーターが番組撮影のためにあるアパートに行ったら、理由も分からず監禁され、阿鼻叫喚の地獄に巻き込まれる」というパニック劇だ。 一体どのような地獄が待っているのかは具体的には書けないが、一軒の建物の中であれやこれやの怖い演出で視聴者を怖がらせ、視聴者が全く予想できない急展開を迎える。 今作はオリジナル版からさらに現実味を加えている…
批評 スタッフ・キャスト 批評 オリジナル版とはまた違った発想で面白い脚本が見られる映画となっている。 映画『鍵泥棒のメソッド』のリメイクである今作は、一部の登場人物の設定が変わっており、オリジナル版とはまた違った発想の展開が見られる。 今作の大まかな内容は、「とあるきっかけで殺し屋が記憶喪失になってしまい、同時にそのきっかけの目撃者の一人が殺し屋になりすまして生活する」という人間劇だ。 殺し屋と目撃者はそれぞれの人生が入れ替わり、それぞれがどのように生きているかを知ることになる。 今作は脚本に注力されている。 具体的には、他人の人生を自分のものにするという設定を活かした微笑ましい展開や緊張感…
批評 スタッフ・キャスト 批評 物語の構造が大きく変わる面白い発想を見せつつ、オリジナル版以上に人間味にあふれた映画となっている。 映画『運命じゃない人』のリメイクである今作は、基本的な設定はほぼ同じであるが、オリジナル版よりも恋愛要素を増やし、上手く脚本に落とし込んでいる。 今作の大まかな内容は、「主人公が以前にも会った女性と店で偶然再会し、自然と会話をしていくうちに好意を抱き始める」という恋愛劇だ。 視聴者は主人公とその女性の二人の関係が行き着く先を見届けることになるのだが、物語は予想もしなかった方向へと舵を切る。 今作は脚本に注力されている。 劇中で少しでも登場する人物、一瞬の台詞や演出…
アニメ『名探偵コナン 江戸川コナン失踪事件 〜史上最悪の二日間〜』52/100点
批評 スタッフ・キャスト 批評 違和感なく自然にコラボさせたアニメとなっている。 『名探偵コナン』(以下、『コナン』)と映画『鍵泥棒のメソッド』(以下、『鍵泥棒』)のコラボ作である今作は、それぞれの作品を上手くコラボさせ、それぞれの作品を知らない方でも今作だけで楽しめるようになっている。 今作の大まかな内容は、「とあるきっかけで江戸川コナンが誘拐されてしまう」というミステリーアニメだ。 そもそも『コナン』がどのような作品なのか分からない方にも簡単に分かるように説明される。原作における登場人物の説明が軽くされる。 『鍵泥棒』とのコラボ作ではあるが、主軸は『コナン』の話であるため、登場人物について…
批評 スタッフ・キャスト 批評 面白い脚本が見られる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「とあるきっかけで殺し屋が記憶喪失になってしまい、同時にそのきっかけの目撃者の一人が殺し屋になりすまして生活する」という人間劇だ。 殺し屋と目撃者はそれぞれの人生が入れ替わり、それぞれがどのように生きているかを知ることになる。 今作は脚本に注力されている。 具体的には、他人の人生を自分のものにするという設定を活かした微笑ましい展開や緊張感あふれる展開が描かれる。 上述のきっかけの目撃者の職業は役者なのだが、その役者の人生を自分のものとした殺し屋の根の部分を知ったり、反対に殺し屋の人生を自分のものとした…
批評 スタッフ・キャスト 批評 面白い脚本が見られる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「ある男の行方が分からなくなり、男の行方を調べていくうちに多くの新事実が明らかになる」というミステリー劇だ。 主人公たちは順調に男の情報を収集していくのだが、突如として話は一変する。 今作は脚本に注力されている。 登場人物の何気ない行動や一瞬の演出が話の舵を切る重要な伏線となっている。 明らかに伏線となるのかなと視聴者が感じるような箇所は劇中で随所にあるが、伏線の多さはおそらく視聴者の想像を超えてくるだろう。その多くの伏線によって話の構造も一変してしまう。 最後の最後まで決して気を抜いてはいけない。登…
批評 スタッフ・キャスト 批評 物語の構造が大きく変わってしまうほど、誰も予想できない展開を迎える映画となっている。 今作の大まかな内容は、「主人公が店で出会った女性と会話を始め、なんとか恋人の関係になろうとする」という人間劇だ。 視聴者は主人公とその女性の二人の関係が行き着く先を見届けることになるのだが、物語は予想もしなかった方向へと舵を切る。 今作は脚本に注力されている。 劇中で少しでも登場する人物、一瞬の台詞や演出にも全てに意味がある。劇中の至る所で視聴者が疑問を抱くのは当然であり、そこに思いもよらないような伏線が隠されている。「物事には理由が必ずある」と強く実感させられる構成だ。 今作…
映画『WEEKEND BLUES ウィークエンド・ブルース』76/100点
批評 スタッフ・キャスト 批評 面白い脚本が見られる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「謎の薬を飲んだらなぜか特定の期間の記憶が飛んでしまった」というミステリー劇だ。 謎の薬の正体は何なのか、空白となったその特定の期間に自分が何をしていたのかを突き止めていく。 今作は脚本に注力されている。 主人公が真実を突き止めていく方法が視聴者が思い浮かべるようなものではない面白い方法であり、気付かぬうちに散りばめられた大量の伏線の回収の仕方によって、常に先が読めない思わず意表を突くような展開となっている。 登場人物の台詞に隠された真意が判明したときの衝撃も凄まじい。隠され続けた本当の物語はまるで今…
批評 スタッフ・キャスト 批評 悲惨な話ではあるが、原作と同様面白い発想が見られる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「戦争によって生きるのに必要不可欠な部位をすべて失い、生ける屍と化してしまう」という戦争映画だ。 主人公は助けを求めるが、なんせ必要不可欠な部位がない。そんな主人公が行き着く末を見届けていくことになる。 今作は非常に戦争映画らしくない戦争映画だ。 今作はほとんどが主人公の心の内や回想によって展開される。映像向けに原作から話は割と改変されていて、話が描かれる順番が一部違ったり、原作の展開が一部カットされたり、原作にはない主人公の話が描かれたりする。そして映像であるため、主人…
試写会にて鑑賞。 批評 スタッフ・キャスト 批評 名声を手に入れた者の実力と苦悩をよく実感できる映画となっている。 今作は実在の歌手ロビー・ウィリアムス(以下、ロビー)の実話を基に作られた映画で、彼の実際の光と闇の側面を広く浅く描いている。 今作の大まかな内容は、「有名歌手になるまでにさまざまな成功や苦悩を味わう」というミュージカル自伝映画だ。 ロビーの他にも実在の歌手が多く登場し、それを事実のままに描いていく。 今作は実際の光と闇の側面を忠実に描く。 光の側面では実際にロビーが世に放った曲がミュージカルの場面で流れたり、彼が明らかにものすごく売れたと分かる説明がされる。闇の側面では名声を手に…
批評 スタッフ・キャスト 批評 全編が本当に下劣で、すべてが想像を超えてくる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「世界一の下劣を決めるために変人たちが悪事を働いて対決する」という人間劇だ。 このあらすじを見て戸惑う方も多いのではないだろうか。登場人物には変人しかおらず、中には人間性を疑うほどだ。そんな変人たちが起こす行動には最後まで下劣で衝撃的で、すべてが想像を超えてくる。 今作は意外にも話が割とちゃんとしている。 話に不要な要素もあるが、世界一の下劣になるための作戦が練られたり、いざ勝者が決まったときの説得力も話の展開の中で十分に培われている。 しかし、描写が過激すぎるゆえに私から今作…
批評 スタッフ・キャスト 批評 ただただ意味不明な映画となっている。 今作の大まかな内容は、「主人公がある取り返しのつかないことをしてしまい、家族にも協力を求める」という人間劇だ。 今作はほとんどにおいて理解できるように作られていない。 そもそも主人公がなぜ取り返しのつかないことをしてしまったのか、主人公だけでなく各登場人物が一体なぜこのような行動を取るのか、この場面は一体何を意味するのかなど、理由が全く分からなかったり、各登場人物が何を考えているのかも読み取れない。 ただし、主人公が家族に協力を求めてからはようやく話が見えてきて、家族との会話の中に巧みな伏線を交えている。 しかし、今作に至っ…
批評 スタッフ・キャスト 批評 オリジナル版以上に面白い設定を活かした映画となっている。 映画『不眠症 オリジナル版 インソムニア』のリメイクである今作は、基本的な設定以外、オリジナル版とは話がほとんど異なる。 新たな登場人物の追加、意味深で終わらせていたオリジナル版の場面の修正、オリジナル版の気まずい場面の改変などにより、より大衆向けにおすすめしやすくなっている。 今作の大まかな内容は、「ある事件の犯人を追っていたところ、主人公の刑事が他人には知られたくない取り返しのつかないことをしてしまい、不眠症に陥ってしまう」というサスペンス劇だ。 事件の捜査をしていくと同時に、主人公の葛藤を描いていく…
批評 スタッフ・キャスト 批評 面白い設定が見られる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「ある事件の犯人を追っていたところ、主人公の刑事が他人には知られたくない取り返しのつかないことをしてしまい、不眠症に陥ってしまう」というサスペンス劇だ。 事件の捜査をしていくと同時に、主人公の葛藤を描いていく。 今作は事件の解明が本筋ではなく、主人公の心の描写を描いていく。それ故に視聴者は劇中で一貫して不安を抱くのだ。 それは主人公が起こした取り返しのつかないことが原因だが、他人にはどうしても知られたくないため、それを隠し通しつつ事件の捜査をしていく。 主人公が不眠症になるほど不安を抱くのは納得させら…
※初めに、今作はアニメ『SHIROBAKO』の続編であり、アニメの視聴は必須となります。 批評 スタッフ・キャスト 批評 アニメに引き続き、現実的な話の中にお話的要素を自然に融合させた映画となっている。 アニメ『SHIROBAKO』(以下、前作)の続編である今作は、前作から劇中内で時間が経過しており、時間の経過を利用した話となっている。 今作の大まかな内容は、「武蔵野アニメーションでオリジナル劇場アニメを制作する」というお仕事アニメ劇だ。 劇場アニメを制作するといっても、実は前作とは状況が異なる。 今作は前作とはまた違った暗い方向性での現実を描いている。 前作からしばらく時間が経過した現在の武…
批評 スタッフ・キャスト 批評 現実的な話の中にお話的要素を自然に混合させ、面白くしたアニメとなっている。 今作の大まかな内容は、「アニメ制作の現場を非常に現実的に描く」というお仕事アニメだ。 アニメ制作がどのように行われるのかを登場人物たちと共に大体を学んでいけるようになっている。 今作は細部に至るまでとにかく現実らしさを感じる。 仕事のアニメであるため、登場人物が多かったり、スケジュールが当初の予定通りにいかなかったり、アニメーターの住んでいる家が給料に見合ったような内装であったり、登場人物の全員が印象良いわけではなく、印象悪い登場人物もいたりなど、実際のアニメ制作の現場をそのままアニメに…
批評 スタッフ・キャスト 批評 原作とは異なった発想を活かした映画となっている。 原作小説の二度目の映像化となる今作は、原作が多かった一度目に対し、さらに改変を重ねた原作とも一度目とも異なった発想を取り入れたほぼ別物の映画となっている。 今作の大まかな内容は、「恋人が突然消えてしまい、手がかりも一切ない中、数年後に怪しい男が現れる」というサスペンス劇だ。 主人公と明らかに怪しい男を視点にして、主人公の恋人を捜す情熱と怪しい男の歪んだ様が描かれる。 今作は一度目以上に原作改変が多い。 全ての登場人物の名前や数字が変わっていたりする。極めつけは主人公の恋人の行方に対する情熱だ。今作はこの主人公の情…
批評 スタッフ・キャスト 批評 原作よりも登場人物の描写を増やし、原作よりも納得できる箇所が増えた映画となっている。 今作の大まかな内容は、「恋人が突然消えてしまい、手がかりも一切ない中、数年後に怪しい男が現れる」というサスペンス劇だ。 主人公と明らかに怪しい男を視点にして、主人公の恋人を捜す情熱と怪しい男の歪んだ様が描かれる。 今作は原作改編が多い。何なら設定以外は多くが独自の展開だ。 展開の改変だけでなく、原作の一部の展開がまるまる省かれたり、主人公が原作よりも情熱的であったり、一部の登場人物の名前や数字が変わっていたりする。 これが決して悪いわけではなく、原作よりも良いところは当然ある。…
批評 スタッフ・キャスト 批評 申し訳ないが、今作には良いところが一つもない。 今作は全てにおいて理解できるように作られていない。よって今作の話の内容は存在しないと考えてよい。展開は絶対に予測不可能だ。 登場人物が一体何をしているのか、この場面は一体何を意味するのか、登場人物が取った行動の理由は何なのかなど、観ていていろんな疑問が思い浮かぶが、一切明かされることがない。話は一貫することなく最初から最後までただただ意味不明だ。 話がようやく見えてきたように思えるところも理由が明かされないため盛り上がりに欠け、非常に残念だ。 ただただ意味不明で良いところもない今作は誰にもおすすめできない。 スタッ…
映画『遊星からの物体X ファーストコンタクト』72/100点
批評 スタッフ・キャスト 批評 原作からSF要素が増し、上手く二度目の映像化の作風に寄せた映画となっている。 原作小説の三度目の映像化となる今作は、一度目、二度目のように原作とは話がほとんど異なっている。話の内容は原作とも一度目とも二度目ともまた異なったものだが、怪物の設定が原作と同じ二度目の作風に寄せている。 今作の大まかな内容は、「南極の基地という閉ざされた空間で、氷で発掘された状態から突如蘇った宇宙から来た怪物が襲いかかる」というSFホラー劇だ。 だが実は、この怪物はただ襲ってくるわけではなく、驚きの方法で襲ってくる。 今作は原作の面白さがしっかりと継承されている。 原作の面白さである「…
批評 スタッフ・キャスト 批評 原作からの怪物の恐ろしさの昇華が凄まじい映画となっている。 原作小説の二度目の映像化となる今作は、一度目のように原作とは話がほとんど異なっている。話の内容は原作とも一度目ともまた異なったものだが、登場人物名や怪物の設定は原作と同じだ。 今作の大まかな内容は、「南極の基地という閉ざされた空間で、突如現れた謎の生命体がさまざまな形に変化し、襲いかかる」というSFホラー劇だ。 一体どういうふうにさまざまな形に変化できるかが分かったとき、怪物の恐ろしさがただものではないと実感させられる。 今作は原作の面白さがしっかりと継承され、それが原作以上に恐ろしく描かれている。 具…
批評 スタッフ・キャスト 批評 原作から密室劇という要素が強調された映画となっている。 今作の大まかな内容は、「北極の基地という閉ざされた空間で、宇宙から来た謎の生命体が蘇り、襲いかかる」という密室サスペンス劇だ。 助けも簡単に来ないような北極という舞台で、博士や軍隊がいろいろな事実を発見し、生命体の正体を探ったり、口論することになる。 今作は「宇宙から来た謎の生命体が襲いかかる」という設定以外、原作とは話がほとんど異なる。具体的には、なんと原作からすべての登場人物の名前が変更され、さらに生命体の特徴が変更されている。加えて、ただの生命体ではないとはっきり分かる博士からの説明の脚色によって、原…
批評 スタッフ・キャスト 批評 オリジナル版からさらに異なった見方で新しい発想を見いだした映画となっている。 映画『テロ、ライブ』の二度目のリメイクである今作は、オリジナル版とあまり変わらなかった一度目に対し、設定はオリジナル版の要素とほぼ同じで、ごくわずかに一度目の要素もあるが、ほぼ別物としてのリメイクとなっている。 今作の大まかな内容は、「爆破テロを起こした犯人との中継を、自局のニュースで独占的に取り上げる」というスリラー劇だ。 TV局の主人公たちは視聴率を、犯人はなかなかに困難な要求を、登場人物がそれぞれの自己の利益のために互いを利用することになる。 今作はオリジナル版からさらに異なった…
批評 スタッフ・キャスト 批評 オリジナル版から納得しやすい肉付けがされ、より人間味にあふれた映画となっている。 映画『テロ、ライブ』のリメイクである今作は、オリジナル版から特別な展開こそ変わらないが、一部オリジナル版より納得できる構成となっている。 今作の大まかな内容は、「爆破テロを起こした犯人との中継を、自局のニュースで独占的に取り上げる」というスリラー劇だ。 TV局の主人公たちは視聴率を、犯人はなかなかに困難な要求を、登場人物がそれぞれの自己の利益のために互いを利用することになる。 今作はオリジナル版よりも納得しやすくなるような肉付けがされた脚本となっている。 オリジナル版にはなかったよ…
批評 スタッフ・キャスト 批評 面白い発想が見られる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「爆破テロを起こした犯人との中継を、自局のニュースで独占的に取り上げる」というスリラー劇だ。 TV局の主人公たちは視聴率を、犯人はなかなかに困難な要求を、登場人物がそれぞれの自己の利益のために互いを利用することになる。 今作は脚本に注力されている。 犯人の犯行動機にはどこか同情の余地があったり、独占中継によって考えてもいなかったような事実が浮かび上がる。そのうちにいろんな意味で命をかけた心理戦へと発展していく。 伏線の回収も見事で、先読みできない展開が待ち受ける。 面白い脚本が見たい方におすすめである…
批評 スタッフ・キャスト 批評 原作に劣らないほどやるせない無力感を感じる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「主人公の娘が殺されたことにより、主人公とその友人たちのそれぞれの思いが思いもよらぬ方向へと発展してしまう」という人間劇だ。 事件を捜査する刑事の視点も描かれるためサスペンス要素もあるが、原作と同様、それよりも人間劇に力が入れられている。 今作はとにかく第三者の視点で見届けていくという実感が強い。 原作は人物の心情が文章によってしっかり描かれるが、映画はそうではなく、淡々と描かれる。心情が描かれない代わりに、高度な演出によって補われている。 今作は主人公とその友人たちによって話が…
批評 スタッフ・キャスト 批評 非常に賢い脚本が見られる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「複数の殺人事件がとある根拠により連続殺人事件と推定され、犯人を捜す」というサスペンス劇だ。 刑事である主人公たちが一連の事件の犯人をあらゆる手段で捜していくことになるのだが、常に視聴者も先が読めない展開になっている。 今作は脚本に注力されている。 題名の”セブン”は一体どういう意味を表すのか、そしてその設定を見事に活かした驚きが不可避な伏線回収、殺人現場の目を背けたくなる凄惨さから、犯人がいかに異常でありながら賢いのか思い知らされる。 登場人物が限られるのと、話も分かりやすいため、最後まで飽きず…
批評 スタッフ・キャスト 批評 短い時間の中で話の設定が明快で、心情もしっかり描かれる分かりやすい映画となっている。 今作の大まかな内容は、「片思いのクラスメートの女子と、とあるきっかけで接点を持ち始める」というアニメ劇だ。 そのクラスメートの女子に片思いをするのが主人公の男子となるのだが、主人公はなかなか踏み出せないままでいる。上述の通り、心情はしっかり描かれるため、どれほどその女子のことを思っているのかが読み取れる。 視聴者は主人公の気持ちが分かった上で行き着く先を見届けることになるのだが、そんな話の起承転結が短い時間の中できれいにまとめられている。 良くも悪くも、時間の短さが利点でもあり…
批評 スタッフ・キャスト 批評 原作とは話が全く異なり、視聴者の心を動かす映画となっている。 今作の大まかな内容は、「謎の存在である鉄の巨人と次第に仲良くなっていき、巨人がいることを隠し通そうとする」という友情アニメ劇だ。 原作の話は普通の子供向けのファンタジーだったが、映画の話は大人が観ても感動する友情劇となっている。 上述の通り、今作は原作とは全く話が異なるため、原作に登場しない人物が出てきたり、原作で出てきた”竜”は全く出てこない。原作との共通点は、主人公の名前が同じなのと、鉄の巨人は金属を食べるのが好きという設定のみだと思ってもらって良い。 今作は非常に設定を活かした脚本となっている。…
批評 スタッフ・キャスト 批評 独自の発想が見られる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「ゾンビがいることが当たり前になった世界で、ゾンビが徐々に進化していく」というパニック劇だ。 本当の序盤でどうしてゾンビがいることが当たり前になったかはほんの少しの時間で描かれる。一体どのように進化していくかは、ゾンビのちょっとした仕草から読み取れる。 劇中の世界では階層がはっきり分断されている。本物の金持ちだけが遊んでいられる富裕層が限られ、スラム街に住む貧困層がほとんどを占めるようになった。 理由はゾンビが出現したことにより、その対策ゆえにそうなったと描かれる。階級差の現実味を強く感じ、それによっ…
批評 スタッフ・キャスト 批評 怖い演出やかっこいいアクションによって楽しめる箇所が多い映画となっている。 映画『ゾンビ』のリメイクである今作は、オリジナル版の要素に加え、オリジナル版の前作である映画『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』、オリジナル版の続編である映画『死霊のえじき』の要素も加え、それらを一つの映画の中にまとめた映画となっている。 今作の大まかな内容は、「突如街中で大量発生した怪物と化した人たちに襲われ、ショッピングモールに逃げ込む」というアクションパニック劇だ。 一体何が起きているのか全く分からずに、とりあえずショッピングモールに逃げ込んで物語は始まる。 今作は脚本のメリハリが…
映画『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/死霊創世記』70/100点
批評 スタッフ・キャスト 批評 怪物から逃げる中で、ある考えが思い浮かぶ映画となっている。 映画『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』のリメイクである今作は、概ねの展開は同じものの、オリジナル版のイライラする要素や理にかなっていない要素が解消され、より大衆向けにおすすめしやすくなっている。 今作の大まかな内容は、「突如大量発生した怪物と化した人たちに襲われ、逃げ場がなくなる」というパニック劇だ。 一体なぜ人が怪物と化したのかは見当もつかず、一軒の民家にとりあえず逃げ込んで物語は始まる。 今作はさらりと人間批判が描かれる。 民家に逃げ込んだ人たちの中で対立が起こるのだが、それが非常に現実的である。…
批評 スタッフ・キャスト 批評 前作、前々作ではなかった新しい発想が見られる映画となっている。 映画『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』または映画『ゾンビ』の続編である今作は、前作、前々作との直接的なつながりはなく、独立した話となっている。 ちなみに、なぜ「または」なのかは、今作は一方だけ観ていてもう一方を観ていなくても理解できる構成だからである。 今作の大まかな内容は、「増えすぎた生ける屍に対して有効な手段を見つけようとする人間側と、一刻も早く別の地に脱出しようとする人間側に分かれる」という人間面が主となるパニック劇だ。 一体どのくらい生ける屍が増えてどれほど危機的な状況かは説明される。 今…
※初めに、今作は映画『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』の続編であり、前作で明かされた変質者の正体に関するネタバレが含まれます。 前作の視聴は必須ではありませんが、続編であるため、世界観の説明が詳しくされません。 今作の批評内に上記のネタバレが含まれますので、それでも良いという方のみお読みください。 批評 スタッフ・キャスト 批評 前作で大量発生した生ける屍による被害を利用した賢い人物たちが登場する映画となっている。 映画『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』の続編である今作は、密室で特別な武器もなく知恵に頼るしかなかった前作に対し、武器が大量にある舞台で生きるために生ける屍に対抗できるようにな…
批評 スタッフ・キャスト 批評 新しい発想が見られる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「突如大量発生した変質者に襲われ、逃げ場がなくなる」というパニック劇だ。 一体なぜ襲ってくるのかは見当もつかず、一軒の民家にとりあえず逃げ込んで物語は始まる。 今作は徐々に分かってくる真実が面白い。 民家にあるラジオやテレビから自分たち以外の状況を把握することになるのだが、一体なぜ突如変質者が大量発生したのか、被害はどれほど深刻なのか、変質者の正体は何なのかを知ることになる。特に変質者の正体は非常に恐ろしく、新しい発想と言える。 また、民家に逃げ込んだ人たちの対立が非常に現実的である。 パニック状態の…
批評 スタッフ・キャスト 批評 3分という短い時間でほっこりさせられる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「本番でキスを成功させるために特訓して、本番のデートに臨む」という恋愛劇だ。 今作は無声映画だ。台詞がなくとも主人公のキスを特訓する様子は微笑ましく思える。 時間が短いため特別だと感じる展開はないかもしれないが、何でも良いから暇をつぶしたいという方におすすめである。 スタッフ・キャスト 監督:デヴォン・エイブリー 脚本:マーク・パリス キャスト:コディ・フィールズ アレクシス・G・ザル 2012年制作/3分/アメリカ
批評 スタッフ・キャスト 批評 人として病気を持った方とどう接するべきか、非常に強く考えさせられる映画となっている。 今作はあらかじめ冒頭で実在の人物に基づいていると示される。 今作の大まかな内容は、「病気によって奇形の外見をした人が、ある医者と出会ったことにより、一人の人間として生きていく」という人間劇だ。 ジョン・メリック(以下、ジョン)というその奇形の外見の人が「エレファント・マン」と呼ばれることになるのだが、ジョンがされる仕打ちや心情の変化から非常に心が動かされることになる。 今作には様々な考えを持つ人たちが登場する。 ジョンの世話をする医師の主人公のように外見に関係なく人間として見る…
批評 スタッフ・キャスト 批評 全てが意味不明な映画となっている。 今作は全てにおいて理解できるように作られていない。よって今作の話の内容は存在しないと考えてよい。展開は絶対に予測不可能だ。 登場人物が一体何をしているのか、これは一体何なのか、どうやって撮影しているのかなど、視聴者は常に意味不明で、最初から最後まで気味が悪く感じるだろう。 採点不能なほどあまりにも意味不明すぎるため、私から今作を勧めることはないが、考察が好きな方で今作に興味がある方はどうぞ。 スタッフ・キャスト 監督:デヴィッド・リンチ 脚本:デヴィッド・リンチ キャスト:ジャック・ナンス シャーロット・スチュワート アレン・…
批評 スタッフ・キャスト 批評 実話の事件からメッセージ性を読み取って、視聴者に何かしら感じさせる映画となっている。 今作はあらかじめ冒頭で実話の事件に基づいていると示される。 今作は女子中学生たちがプールに金魚を放つ事件を起こすまでを描く人間劇だ。 視聴者の想像とは少し違うかもしれないが、動機はそれまでの中学生たちの描写から読み取ることができる構成だ。 今作は実話の事件からメッセージ性が読み取られている。一体どこまでが事実の通りなのかは分からないが、事件を起こすまでの中学生たちの日常から、主人公が一体何を感じていたのかがはっきり説明されることで、どこか金魚と自分を重ねているように感じられるの…
批評 スタッフ・キャスト 批評 ただのSF劇では終わらせない、強いメッセージ性を残す映画となっている。 今作の大まかな内容は、「主人公が些細な出来事で警察に殺されるタイムリープを繰り返すため、その運命に抗う」というSF人間劇だ。 今作の主人公は黒人で、主人公を殺す警察は白人であるため、一見黒人差別なのかと思われる。一方、主人公が起こす行動にも少し疑問に思える。そんな中、なぜかタイムリープを繰り返す。 一体なぜタイムリープが繰り返されるのか、殺されないためにはどうすればよいのかを追求していく構成となっている。 今作は伏線回収と同時に強いメッセージ性を残す。 運命に抗うこと、繰り返されるタイムリー…
批評 スタッフ・キャスト 批評 6分という非常に短い時間で起承転結がなされている映画となっている。 今作の大まかな内容は、「タイムマシンを使って何としてでも相手を口説こうとする」という人間劇だ。 登場人物は男女二人で、お互い出会ったばかりの関係なのだが、一分だけ過去に戻れるという「一分間タイムマシン」を使うことによって簡単に相手と仲良くなろうとするという構成だ。 今作は非常に脚本が練られている。今作の本編時間はなんと6分で、その中で起承転結がなされている。 タイムマシンを使うことによって良いことだけが起きるのか、タイムマシンが使えると分かった人はどのような行動を取るのかが、非常に現実的に描かれ…
批評 スタッフ・キャスト 批評 「優しさ」がもたらす現実味を強く実感できる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「ずっと独身だったおじさんがとあるきっかけで出会った女性と交流を交わしていく」という人間劇だ。 このおじさんが主人公となるのだが、主人公は太っていて見た目はとても良いわけではなく、特に他人と関わることもなく独身であった。周囲の人からもよく思われていない存在であり、視聴者の中にもそのように感じる方は多いかもしれないが、ある女性と出会ってからは主人公に対する印象が一変する。 今作は話が進むにつれ、主人公が優しいと感じるようになる。 「優しさ」によって人は見た目ではないと感じられ、優し…
※初めに、今作は『ヘル・レイザー』の続編であり、前作の視聴は必須となります。 今作の批評内に前作のネタバレが含まれますので、それでも良いという方のみお読みください。 批評 スタッフ・キャスト 批評 前作以上に残酷で何でもありの恐怖に興奮できる映画となっている。 『ヘル・レイザー』の続編である今作は、原作があった前作に対して原作が存在せず、オリジナル展開となっていて、前作よりも残酷さが全開である。 今作の大まかな内容は、「魔道士を呼び出そうとした医者とカースティが何でもありの魔界に迷い込む」というホラーファンタジー劇だ。 なぜ魔道士を呼び出すのが医者であるのか、なぜ魔界とはもう縁が無いであろうカ…
批評 スタッフ・キャスト 批評 映像化し難いような原作の残酷描写を見事に表現した映画となっている。 今作の大まかな内容は、「魔界に入り込んだ男が化け物として蘇生し、協力者の女性がその男のために一般人を殺害していく」というホラー劇だ。 一体なぜ化け物として蘇生したら人を殺害しなければならないのかはすぐに分かる。 今作は映像化し難いような原作の残酷描写を見事に表現している。例えば化け物として蘇生する描写は非常に怖い。原作を読んだ方でも怖く感じるだろう。 随所で出てくる残酷描写で視聴者を怖がらせる構成となっている。 今作は原作とは異なる点が多い。所々原作から改変・省略、人物の追加がされている。 原作…
批評 スタッフ・キャスト 批評 後退した世界の中で生きる意味を見つけていくアニメとなっている。 今作の大まかな内容は、「戦争によって後退した世界で軍隊の主人公たちが生きていく」という戦争日常系アニメだ。 戦争要素もあるが、今作のほとんどは平和な軍隊の日常劇を描いたものとなっている。 一体なぜほとんどが日常劇なのか戸惑う方も多いのではないだろうか。実はそんな日常劇にも非常に気付きにくい伏線が多く仕組まれている。 今作は不思議な世界観で繰り広げられる。それもすごく丁寧には説明されず、多くも語られない。戦争によって後退した世界というのはすぐに読み取れるのだが、主人公たちとともにさらに世界観について知…
批評 スタッフ・キャスト 批評 非常に面白い脚本が見られるアニメとなっている。 今作の大まかな内容は、「魔女を倒す魔法少女の戦いを見ていくと同時に、主人公がある魔法少女から執着される」というファンタジーアニメだ。一見ただ敵を倒すだけのアニメに思われるかもしれないが、実は従来の魔法少女ものの掟を覆す要素が非常に多い。 今作は謎が謎を呼び、先が全く読めない。 上述のあらすじで書いてある「ある魔法少女から執着される」理由は何なのか、一体これがこうなるとどうなるのか等と、視聴者は疑問を抱き続けるだろう。 多くの謎によって先読みが不可能である分、謎が明かされたときは興奮できるし、その真実も非常に衝撃的な…
批評 スタッフ・キャスト 批評 とにかく分からない不気味さに苛まれる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「何をしているのかよく分からない主人公が、とある事件の犯人だと推定され、警察に追われる」というサスペンス劇だ。 主人公が犯人だと推定するのはおそらく視聴者も同様で、一体主人公が何をしているのかよく分からない。なんと主人公は思わず視聴者が目を背けたくなるような行動にも出る。 今作はとにかく分からない。とにかく観ていて謎だらけで、淡々と静かに描かれる様は非常に不気味だ。 全部の謎は明かされないが、特に主人公の目的や主人公の今までの行動の理由は終盤でようやく分かる。それらの謎が明かされてから…
批評 スタッフ・キャスト 批評 面白い発想が見られる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「戦隊ヒーローだった子供たちが、社会の底辺生活を送る羽目になったのはなぜかを解き明かしていく」という人間劇だ。 観ていて視聴者が至る所で「一体これは何なんだ」と間違いなく思う箇所は多いが、理由はしっかりと明示される。観ていくうちに劇中の世界観は面白い設定だと感じるだろう。題名の意味にも感心させられるだろう。 ただ、発想は良いものの明らかに描写不足な箇所が多かったりと、脚本の粗雑さが目立っているのが残念である。 何でも良いから暇をつぶしたいという方は観ても損はしないのではないだろうか。 スタッフ・キャス…
批評 スタッフ・キャスト 批評 新しい発想が見られる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「互いに連絡を取り合っていた男女が、とあるやむを得ない理由で連絡が途絶えてしまい、月日が流れてしまう」という恋愛アニメ劇だ。 これだけだと上述の新しい発想が何か、ピンとこないだろう。 新しい発想というのは、連絡が途絶えてしまう理由だ。 今作は宇宙と地球を舞台にしている。連絡を取り合っている主人公の男女二人のうち、女子の方はとある任務で宇宙にいる一方、男子の方は地球で変わらず生活を送っているという設定だ。 つまり、宇宙から地球に連絡が届くまでにはとても時間がかかるため、今作は物理的な遠距離恋愛劇というこ…
批評 スタッフ・キャスト 批評 放射能という見えない恐怖を強く実感できる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「核爆弾が落ち、老夫婦が核による放射能に気付かず徐々に変化が出始める」というアニメ劇だ。 今作は基本的に原作に忠実だ。少し台詞回しの違いや台詞のカット、展開の順序の違いがあるが、原作との差異はほとんどないと思ってもらってよい。 今作は放射能に関する知識があるかないかで見え方が大きく変わる。 今作の登場人物は老夫婦だけであり、夫の方は核爆弾の知識について多少知っているが、夫婦の両方とも放射能について特別な知識はない。 今作は「知識がない」人たちを軸に描かれ、「知識がある」人にとっては…
批評 スタッフ・キャスト 批評 非常に楽しく、前向きな気持ちになれる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「大学で出会った青年たちが、互いの人生を楽しいものにするために思い出を作ったり、考え方に影響を受ける」という大学生活を舞台にした人間劇だ。 舞台はインドのエリート工学大学なのだが、主要人物の一人は大学の中でもかなり異端な者だ。登場して間もない時から頭が良いと思わせられたり、会話が非常に面白く、視聴者も笑えるものになっていたり、思わず視聴者も人生の生き方を見直すような考え方を抱いていたりする。 その主要人物から真の学びとは何なのか、一体どのように生きるべきなのか、あまりにも説得力のある回…
批評 スタッフ・キャスト 批評 原作にないような要素がとても多く、絶対に展開を予測できない映画となっている。 今作の大まかな内容は、「銃を持った人に殺され、わけありで生き返った後に予想もしない事態に巻き込まれる」というアドベンチャーアニメ劇だ。 そもそもこのあらすじを読んで素直に状況がよく分からない方も多いのではないだろうか。 とにかく今作は絶対に展開を予測できない。それは原作を読んだ方であっても同じだろう。 今作は原作にもないような演出や、あらすじの「生き返った後」の展開が原作とは大きく異なる。 まず、原作にもないような演出について。 理由が説明されることは全く無いのだが、明らかに「なぜこう…
題名のとおり、この記事では2024年ワースト映画ランキングTOP10を発表していきます。 該当は、2024年に日本で公開(配信)された映画であり、私が「批評」したものです。 私がFilmarksでただの感想として採点した映画や、来年公開作で今年試写会で観た映画はここには含まれません。 ちなみに私が批評した作品は以下の36本です。(50音順) この一覧にある映画は全て当サイトとFilmarksにて批評済みなので、良ければ過去記事を検索してみてください。 なお、このランキングにはいくつか同じ点数の映画が含まれますが、そこは「肯」よりか「否」よりかで順位付けしています。 ベスト映画ランキングの記事も…
題名のとおり、この記事では2024年ベスト映画ランキングTOP10を発表していきます。 該当は、2024年に日本で公開(配信)された映画であり、私が「批評」したものです。 私がFilmarksでただの感想として採点した映画や、来年公開作で今年試写会で観た映画はここには含まれません。 ちなみに私が批評した作品は以下の36本です。(50音順) この一覧にある映画は全て当サイトとFilmarksにて批評済みなので、良ければ過去記事を検索してみてください。 なお、このランキングにはいくつか同じ点数の映画が含まれますが、そこは「肯」よりか「否」よりかで順位付けしています。 ワースト映画ランキングの記事も…
批評 スタッフ・キャスト 批評 いろんな意味で記憶に残る映画となっている。 『デモンズ』の続編である今作は、前作のその後が少し描かれるが、基本的には独立した作品となっているため、前作を観ていなくても楽しむことができる。 今作の大まかな内容は、「マンションで悪魔が襲いかかる」というパニックホラー劇だ。 前作を視聴した人には、舞台をマンションに置き換えたのが今作であると認識してもらうのがよいだろう。 今作はいろんな意味で記憶に残る。 第一の悪魔の誕生はもはや掟破りと言えるようなものであったり、前作には登場しなかったようなアクションや悪魔が登場したりで、視聴者によっては話の内容は忘れても脳に強く焼き…
批評 スタッフ・キャスト 批評 非常に斬新なアイデアを活かした映画となっている。 今作の大まかな内容は、「劇場で観ている映画と同じように、観客も悪魔になっていく」というパニックホラー劇だ。 普通にチケットを購入して映画を観に行ったわけではなく、街中で配布された映画鑑賞券をもらったことによって物語は始まる。チケットをもらった時点で今作は既に不気味感を醸し出している。 いざ観客が悪魔になっていくにしても、劇場という極めて密室な空間で逃げ回ることになる。劇場内でも多くの謎があり、一体なぜこうなったのか、視聴者は先を知りたくなるだろう。 話は意外に薄く、悪魔が襲いかかる・誕生する描写は非常に残酷だ。 …
批評 スタッフ・キャスト 批評 原作の魅力を非常によく引き出した映画となっている。 小説『悪童たち』の二度目の映像化となる今作は、原作にかなり忠実であるが、改変もある。 舞台は中国から日本に変更され、内容的に映像化し難い箇所はドラマ版と似たような改変がされ、それも原作に似せている。端折っている部分も特別な違和感はない。 今作の大まかな内容は、「子どもたちが偶然殺人の瞬間を映像に収めたため、犯人を脅して取引する」というサスペンス劇だ。 子どもたちの取引の内容は一見すると普通に見えるかもしれないが、ただでは終わらず、徐々に浮かび上がる裏がある。 今作はどんどん話が二転三転する。 予想もしなかったよ…
批評 スタッフ・キャスト 批評 原作から大きく異なり、視聴者に明確なメッセージを伝えるドラマとなっている。 今作の大まかな内容は、「子どもたちが偶然殺人の瞬間を映像に収めていたため、犯人を脅して取引する」というサスペンスドラマだ。 子どもたちは自分たちのために犯人を必死で騙し、犯人はなんとかして子どもたちの気を緩ませようと対峙し合う。 今作は原作とは決定的に異なる点が非常に多い。原作とは人物設定が異なっていたり、原作にいた登場人物が消されていたり、中盤以降は話が大きく改変されたり、それも原作よりも救いがあり、自然な改変だったりする。原作と今作を見比べるとあまりの違いに驚くだろう。 しかし、改変…
※初めに、今作は『REC/レック2』、『REC/レック3 ジェネシス』(以下、2、3)の続編であり、これらの作品のネタバレが含まれます。 3の視聴はできればしておくことを推奨しますが、2の視聴は必須となります。 今作の批評内に2のネタバレが含まれますので、それでも良いという方のみお読みください。 批評 スタッフ・キャスト 批評 一体本当に「彼女」は悪魔なのか、絶対に脱出不能な舞台で悪魔と化した人たちに襲われるという、二重の意味でハラハラする映画となっている。 『REC/レック2』、『REC/レック3 ジェネシス』の続編である今作は、それぞれ異なる舞台での生存者を隔離した船内にて展開される。 今…
批評 スタッフ・キャスト 批評 地味ながらも非常に心を揺さぶられる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「ものすごく久しぶりに思い人と再会する」という大人の恋愛劇だ。 基本の展開は互いに再会することになる男女の視点で描かれる。 実は再会するかなり前にネット上で通話をして互いの近況を話し合うことになるのだが、そこから再会までも長い年月が経ってしまう。 いざ再会した時には女性の方は別の人との既婚者となってしまった。 今作は特別な展開はなく、言ってしまえば地味だ。地味だからといって決して悪い意味ではなく、既婚者の女性とそうでない男性の叶わぬ恋を表すには十分である。 何も特別ではないかもしれないが…
批評 スタッフ・キャスト 批評 地味ながらも非常に心を揺さぶられる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「ものすごく久しぶりに思い人と再会する」という大人の恋愛劇だ。 基本の展開は互いに再会することになる男女の視点で描かれる。 実は再会するかなり前にネット上で通話をして互いの近況を話し合うことになるのだが、そこから再会までも長い年月が経ってしまう。 いざ再会した時には女性の方は別の人との既婚者となってしまった。 今作は特別な展開はなく、言ってしまえば地味だ。地味だからといって決して悪い意味ではなく、既婚者の女性とそうでない男性の叶わぬ恋を表すには十分である。 何も特別ではないかもしれないが…
批評 スタッフ・キャスト 批評 初めに、これは原作未読の者による批評です。 誰も観たことないような斬新なアクションを楽しめつつ、主人公の家族愛を深く実感できる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「自分の息子がギャングに襲われ、敵を討つべく復讐を繰り返す」という復讐劇だ。 今作は単なる復讐劇ではない。主人公に非常に感情移入しやすいのと、戦争のように復讐が繰り返されることだ。 まず、主人公に感情移入しやすい点だが、これは家族愛を深く実感できる構成となっているからだ。 それは家族愛の描写が十分に描かれているのと、主人公が手に取ったこともない武器を手にする展開からそう実感できる。 家族のための報…
批評 スタッフ・キャスト 批評 初めに、これは原作未読の者による批評です。 誰も観たことないような斬新なアクションを楽しめつつ、主人公の家族愛を深く実感できる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「自分の息子がギャングに襲われ、敵を討つべく復讐を繰り返す」という復讐劇だ。 今作は単なる復讐劇ではない。主人公に非常に感情移入しやすいのと、戦争のように復讐が繰り返されることだ。 まず、主人公に感情移入しやすい点だが、これは家族愛を深く実感できる構成となっているからだ。 それは家族愛の描写が十分に描かれているのと、主人公が手に取ったこともない武器を手にする展開からそう実感できる。 家族のための報…
批評 スタッフ・キャスト 批評 登場人物の誰にも感情移入させず、一体何が悪いのかを考えさせられる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「行き過ぎた転売をしていたら、ネット民から敵意が向けられ、命を狙われる」というサスペンス・スリラー劇だ。 主人公は、最初こそは中古商品のせどり程度だったものの、味を占めて明らかに敵意が向けられるほどの行き過ぎた転売をしてしまう。視聴者も展開が進むにつれて嫌悪感を抱く方が増えるのではないだろうか。 やがて本気で命を狙おうとするネット民が集結するのだが、その人たちも明らかに行き過ぎだと感じる方は多いのではないだろうか。 今作はおそらくほとんどの方が登場人物の誰に…
批評 スタッフ・キャスト 批評 登場人物の誰にも感情移入させず、一体何が悪いのかを考えさせられる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「行き過ぎた転売をしていたら、ネット民から敵意が向けられ、命を狙われる」というサスペンス・スリラー劇だ。 主人公は、最初こそは中古商品のせどり程度だったものの、味を占めて明らかに敵意が向けられるほどの行き過ぎた転売をしてしまう。視聴者も展開が進むにつれて嫌悪感を抱く方が増えるのではないだろうか。 やがて本気で命を狙おうとするネット民が集結するのだが、その人たちも明らかに行き過ぎだと感じる方は多いのではないだろうか。 今作はおそらくほとんどの方が登場人物の誰に…
試写会にて鑑賞。 批評 スタッフ・キャスト 批評 創作感を感じさせない切ない現実味を感じさせる映画となっている。 実在の楽曲『366日』に触発されて制作された今作は、随所で歌詞の意味が染みる構成となっている。 今作の大まかな内容は、「両思いで数年楽しく過ごしていたカップルが、なぜか突然別れることになる」という恋愛劇だ。 視聴者は主人公カップルが一体なぜ別れることになるのか、その後はどうなるのかを見届けることになる。 今作は随所に布石を置く箇所が多い。観ていたら明らかに「なぜこうなった?」と感じるもので、後にしっかりと回収される構成だ。 そんな数々の謎の理由がなんとも創作感を感じさせず、あまりに…
批評 スタッフ・キャスト 批評 分かりやすい設定で非常に重厚な人間ドラマが描かれた映画となっている。 今作の大まかな内容は、「アフガニスタンで窮地に陥った米兵が仲間を必死に救出する」という戦争アクションドラマだ。 舞台はアフガニスタンとアメリカの戦争だが、特別その戦争についての知識がなくても問題ない。 今作は銃撃戦にも注力されているが、何よりも熱い人間ドラマの印象が強い。 今作は話の設定が分かりやすい。米兵が色々あって窮地に陥ってしまうまでの流れは、明らかに「これはまずいぞ」と思えるものであり、一気に仲間の救出劇へと変化する。 その結果、覚えておくべき登場人物の数も意外に少なく、終始緊張感が溢…
批評 スタッフ・キャスト 批評 他人事とはとても感じさせない脚本が上手い映画となっている。 今作はあらかじめ冒頭で実話の事件に基づいていると示される。 今作の大まかな内容は、「様々な事情で学校にも行けなかった主人公が、社会で暮らしていけるよう努力していく」という人間ドラマだ。 今作の題名の『あんのこと』の「あん」が主人公になるのだが、この題名には非常に多様な意味を持たせていると強く感じさせられる。 実は今作は丁寧な説明が少ない。意味深な描写も多い。 しかし、視聴者に常に何かを感じさせる。 今作の登場人物は「あんのこと」を大切に考えてくれている周囲の人や、「あんのこと」を道具のように扱う人たちだ…
批評 スタッフ・キャスト 批評 何も考えずに楽しめる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「サンタクロースが誘拐されたことで、犯人を捜し出す」というアクションファンタジーだ。 今作はサンタクロースが普段何をしているのかや、どのような考え方の人物なのかがしっかり描かれるため、意外に感じる視聴者も多いのではないだろうか。 そんなサンタクロースが誘拐されたらいかにとんでもない事態なのかがよくわかる構成となっている。 上記にも書いたが、今作はアクションファンタジーだ。 サンタクロースを捜し出す人物たちは、現実にはありえないような道具を使っていたり、犯人も超能力を持っている。 何でもありに感じるかも…
批評 スタッフ・キャスト 批評 犯人との対峙劇と主人公の成長劇を同時に描いた映画となっている。 今作の大まかな内容は、「空港の保安検査員がテロリストの犯行に巻き込まれる」というサスペンス・アクションだ。 テロリストがどのような犯行を計画しているのか、その正体は誰なのかは早い段階で分かる。なぜなら保安検査員が常に監視され、イヤホンから指示されるからだ。 その犯行の恐ろしさは誰もが恐ろしいと感じるものとなっている。 そして、上記に「主人公の成長劇を描いた」と書いているが、主人公は決して強くないのだ。 犯人との会話の中で主人公について詳しく調べられるのだが、そこで主人公がどのような人物なのか分かり、…
批評 スタッフ・キャスト 批評 非常に笑える箇所が多いアニメとなっている。 今作の大まかな内容は、「片思いの男子ととある事実を知ったことにより距離を縮めていき、楽しい日常を送っていく」という、コメディが強めの学園ラブコメだ。 原作の時点で笑える箇所が非常に多かったが、アニメによって登場人物の喋り方や上手い演出でもっと笑えるようになっている。 実は今作は原作とは話の順番が異なる。原作は4コマ漫画で、基本的にどこから読んでも楽しめる構成であるため、アニメではそれらの話が上手くつながるように脚色や改変が加えられている。 脚色や改変は違和感を感じるようなものではないため、基本的に原作を読んだ方が不満を…
批評 スタッフ・キャスト 批評 ただただ劣悪な環境下で働き続ける主人公を淡々と描いた、あまりにも現実的な映画となっている。 今作の大まかな内容は、上記の通り、本当に主人公が働き続けるだけのドラマだ。 主人公は最初は憧れの職場だったが、仕事によるストレスや職場内のあらゆる問題点によって壊れてしまう。 基本的に主人公の表情は変わらず、非常に現実的で、残酷に感じるだろう。 しかし、あまりにも淡々としすぎているため、誰にでもおすすめできるわけではない。 仕事に明け暮れている方は観ても損はしないのではないだろうか。 スタッフ・キャスト 監督:キティ・グリーン 脚本:キティ・グリーン キャスト:ジュリア・…
批評 スタッフ・キャスト 批評 非常に違った意味で終始緊張させられる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「裁判である事件の陪審員として参加した主人公の男性が、彼にしか知らない事件の真実を知っており、バレないように隠し通そうとする」という法廷劇だ。 一体どのような真実なのかは序盤ですぐに判明する。劇中の中心は、真実を隠し通そうとする主人公の葛藤を描いている。 つまり、今作は事件が有罪になるか無罪になるかよりも、真実がバレないか緊張するという、非常に違った意味で終始緊張することになる。 一方、主人公は有罪か無罪かに投票するかも非常に葛藤することになる。 どちらに転がってもあまり良い気持ちにな…
映画『【推しの子】-The Final Act-』62/100点
※初めに、今作はドラマ『【推しの子】』の続編であり、ドラマの視聴は必須となります。 今作の批評内にドラマのネタバレが含まれますので、それでも良いという方のみお読みください。 批評 スタッフ・キャスト 批評 ドラマに引き続き、概ね原作通りに描かれている、短い尺の中で原作の筋を上手に描いた映画となっている。 ドラマ『【推しの子】』の続編である今作は、ドラマで回収されなかった謎を中心に描かれる。 今作の大まかな内容は、「カミキヒカルを炙り出すために、アイという人間を全国に周知させる手段を取る」という芸能サスペンスだ。 ドラマで回収されなかった謎の多くは原作では割と初期に描かれるものであるが、映画でよ…
批評 スタッフ・キャスト 批評 短い尺の中で原作の筋を上手に描いたドラマとなっている。 漫画『【推しの子】』の実写ドラマである今作は、概ね原作通りに描かれている。 今作の大まかな内容は、「とある事件に巻き込まれた主人公が、犯人探しのために芸能活動を始める」という芸能サスペンスだ。 一体どういう事件で芸能活動を始めるのか、原作未読の方にとっては疑問だろう。 詳しくはここでは書かないが、主人公に強く納得できるような構成だ。 芸能界が舞台のため、登場人物のほとんどはアイドルだったり俳優だったり監督だったりする。 原作ほどではないが、芸能界の裏事情も描かれる。 尺の都合上、カットされる箇所は多く、原作…
批評 スタッフ・キャスト 批評 非常に脚本が練り込まれたドラマとなっている。 今作の大まかな内容は、「人間の力ではありえないと思われるオカルト事件を解決し、そんな数々の事件に関わっている犯人を見つけ出す」という超常現象ミステリーだ。 基本の話こそは「事件を解決しつつ、犯人の手がかりを見つけていく」という分かりやすい設定だ。しかし、上述の通り、今作は非常に脚本が練り込まれている。 今作を視聴する上で、事件とは関係ないところでかなり意味深に感じることが多いだろう。 登場人物の不思議な言動だったり、なかなかよく分からない詳しい設定だったり。 しかし、今作の脚本はしっかりと狙っているものだ。 意味深な…
批評 スタッフ・キャスト 批評 サメの恐怖と人類への警告と言えるものを両立させた描写が上手い映画となっている。 今作の大まかな内容は、「フランスのセーヌ川という川に突然変異したサメが迷い込み、人々を襲いかかる」というパニック劇だ。 一体なぜサメが突然変異したのか、川に迷い込んできたのかはしっかり明示されている。 その変異の理由は、この映画が公開された当時の状況では、現実でもあり得るかもしれないものなのだ。 そのことは劇中でもしっかり警告されており、サメの恐怖と人類への警告という二重の意味で今作は怖いのだ。 突然変異のサメは視聴者によってはそこまで怖いと思わないかもしれない。 しかし、そんなサメ…
批評 スタッフ・キャスト 批評 主要人物の話に注力された映画となっている。 『REC/レック』シリーズ3作目となる今作は、前2作との繋がりはほとんどない独立した作品となっている。 今作の大まかな内容は、「新郎新婦の結婚式で突然人が人同士で襲いかかるようになる」というパニック劇だ。 主要人物は新郎新婦となるのだが、視聴者が彼らを応援したくなるような構成となっている。 実は前2作の要素がないのは話だけではない。なんとカメラ視点での描写が少ししかない。 基本は見やすい視点で展開されるため、前作までのカメラ視点が合わなかった方はより楽しめるだろうし、カメラ視点を気に入っていた方は物足りなく感じるだろう…
批評 スタッフ・キャスト 批評 原作に劣らないほど、親子の愛を感じる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「広い世界を見るために、数年納屋に監禁された母と息子が脱出を試みる」という人間ドラマだ。 今作の主人公は息子なのだが、なんと生まれてから納屋の外に出たことがない。 そのため、息子にとっては部屋の中の世界が全てであり、母親は何とかして外の広い世界を見せてあげようとする。 ただ、今作はあくまでも脱出スリラーではなく、人間ドラマだ。 劇中のほとんどは母子の生活を描き、母親の愛情がよく伝わる構成だ。 監禁されている中でなぜ子どもが欲しいと思ったのか、幸せに本当に必要なものは何なのか、視聴者は強…
批評 スタッフ・キャスト 批評 脚本の構成が非常に巧妙な映画となっている。 今作の大まかな内容は、「姉に救助を求められて実家に戻ると、不思議な現象に巻き込まれる」というホラーだ。 不思議な現象というのは前後の展開が繋がらないように思えるもので、初見では一体何が起きているのかよく分からないだろう。 今作の冒頭では主人公一家が経験した過去のトラウマを夢で見返す場面から始まり、終わったことなのになぜか今も続いているかのような不気味感が終始漂う。 後に真実が明らかになるのだが、伏線の回収は非常に上手い。 伏線だと匂わせずに視聴者にどんでん返しを見せつける構成となっている。 面白い脚本が観たい方におすす…
批評 スタッフ・キャスト 批評 原作の魅力を全く損なうことなく、オリジナル展開を成功させた映画となっている。 今作は人間の体内に存在する細胞を擬人化して、細胞たちの役割を学びつつ、面白く描かれるコメディ劇だ。 原作では各細胞が丁寧に紹介されるのだが、映画でも違和感がない形で引き継がれている。 原作より劣っている部分は多少あるが、原作の魅力を引き継いでオリジナル展開がされている。それが今作は非常に上手い。 今作には原作が2つある。『はたらく細胞』と『はたらく細胞BLACK』だ。 原作を読んだ方にとっては、この2つの原作をどうやって一本の映画に仕立てるのか気になるだろう。 今作は原作では描かれなか…
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