題名のとおり、この記事では2024年ワースト映画ランキングTOP10を発表していきます。 該当は、2024年に日本で公開(配信)された映画であり、私が「批評」したものです。 私がFilmarksでただの感想として採点した映画や、来年公開作で今年試写会で観た映画はここには含まれません。 ちなみに私が批評した作品は以下の36本です。(50音順) この一覧にある映画は全て当サイトとFilmarksにて批評済みなので、良ければ過去記事を検索してみてください。 なお、このランキングにはいくつか同じ点数の映画が含まれますが、そこは「肯」よりか「否」よりかで順位付けしています。 ベスト映画ランキングの記事も…
題名のとおり、この記事では2024年ベスト映画ランキングTOP10を発表していきます。 該当は、2024年に日本で公開(配信)された映画であり、私が「批評」したものです。 私がFilmarksでただの感想として採点した映画や、来年公開作で今年試写会で観た映画はここには含まれません。 ちなみに私が批評した作品は以下の36本です。(50音順) この一覧にある映画は全て当サイトとFilmarksにて批評済みなので、良ければ過去記事を検索してみてください。 なお、このランキングにはいくつか同じ点数の映画が含まれますが、そこは「肯」よりか「否」よりかで順位付けしています。 ワースト映画ランキングの記事も…
批評 スタッフ・キャスト 批評 いろんな意味で記憶に残る映画となっている。 『デモンズ』の続編である今作は、前作のその後が少し描かれるが、基本的には独立した作品となっているため、前作を観ていなくても楽しむことができる。 今作の大まかな内容は、「マンションで悪魔が襲いかかる」というパニックホラー劇だ。 前作を視聴した人には、舞台をマンションに置き換えたのが今作であると認識してもらうのがよいだろう。 今作はいろんな意味で記憶に残る。 第一の悪魔の誕生はもはや掟破りと言えるようなものであったり、前作には登場しなかったようなアクションや悪魔が登場したりで、視聴者によっては話の内容は忘れても脳に強く焼き…
批評 スタッフ・キャスト 批評 非常に斬新なアイデアを活かした映画となっている。 今作の大まかな内容は、「劇場で観ている映画と同じように、観客も悪魔になっていく」というパニックホラー劇だ。 普通にチケットを購入して映画を観に行ったわけではなく、街中で配布された映画鑑賞券をもらったことによって物語は始まる。チケットをもらった時点で今作は既に不気味感を醸し出している。 いざ観客が悪魔になっていくにしても、劇場という極めて密室な空間で逃げ回ることになる。劇場内でも多くの謎があり、一体なぜこうなったのか、視聴者は先を知りたくなるだろう。 話は意外に薄く、悪魔が襲いかかる・誕生する描写は非常に残酷だ。 …
批評 スタッフ・キャスト 批評 原作の魅力を非常によく引き出した映画となっている。 小説『悪童たち』の二度目の映像化となる今作は、原作にかなり忠実であるが、改変もある。 舞台は中国から日本に変更され、内容的に映像化し難い箇所はドラマ版と似たような改変がされ、それも原作に似せている。端折っている部分も特別な違和感はない。 今作の大まかな内容は、「子どもたちが偶然殺人の瞬間を映像に収めたため、犯人を脅して取引する」というサスペンス劇だ。 子どもたちの取引の内容は一見すると普通に見えるかもしれないが、ただでは終わらず、徐々に浮かび上がる裏がある。 今作はどんどん話が二転三転する。 予想もしなかったよ…
批評 スタッフ・キャスト 批評 原作から大きく異なり、視聴者に明確なメッセージを伝えるドラマとなっている。 今作の大まかな内容は、「子どもたちが偶然殺人の瞬間を映像に収めていたため、犯人を脅して取引する」というサスペンスドラマだ。 子どもたちは自分たちのために犯人を必死で騙し、犯人はなんとかして子どもたちの気を緩ませようと対峙し合う。 今作は原作とは決定的に異なる点が非常に多い。原作とは人物設定が異なっていたり、原作にいた登場人物が消されていたり、中盤以降は話が大きく改変されたり、それも原作よりも救いがあり、自然な改変だったりする。原作と今作を見比べるとあまりの違いに驚くだろう。 しかし、改変…
※初めに、今作は『REC/レック2』、『REC/レック3 ジェネシス』(以下、2、3)の続編であり、これらの作品のネタバレが含まれます。 3の視聴はできればしておくことを推奨しますが、2の視聴は必須となります。 今作の批評内に2のネタバレが含まれますので、それでも良いという方のみお読みください。 批評 スタッフ・キャスト 批評 一体本当に「彼女」は悪魔なのか、絶対に脱出不能な舞台で悪魔と化した人たちに襲われるという、二重の意味でハラハラする映画となっている。 『REC/レック2』、『REC/レック3 ジェネシス』の続編である今作は、それぞれ異なる舞台での生存者を隔離した船内にて展開される。 今…
批評 スタッフ・キャスト 批評 地味ながらも非常に心を揺さぶられる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「ものすごく久しぶりに思い人と再会する」という大人の恋愛劇だ。 基本の展開は互いに再会することになる男女の視点で描かれる。 実は再会するかなり前にネット上で通話をして互いの近況を話し合うことになるのだが、そこから再会までも長い年月が経ってしまう。 いざ再会した時には女性の方は別の人との既婚者となってしまった。 今作は特別な展開はなく、言ってしまえば地味だ。地味だからといって決して悪い意味ではなく、既婚者の女性とそうでない男性の叶わぬ恋を表すには十分である。 何も特別ではないかもしれないが…
批評 スタッフ・キャスト 批評 地味ながらも非常に心を揺さぶられる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「ものすごく久しぶりに思い人と再会する」という大人の恋愛劇だ。 基本の展開は互いに再会することになる男女の視点で描かれる。 実は再会するかなり前にネット上で通話をして互いの近況を話し合うことになるのだが、そこから再会までも長い年月が経ってしまう。 いざ再会した時には女性の方は別の人との既婚者となってしまった。 今作は特別な展開はなく、言ってしまえば地味だ。地味だからといって決して悪い意味ではなく、既婚者の女性とそうでない男性の叶わぬ恋を表すには十分である。 何も特別ではないかもしれないが…
批評 スタッフ・キャスト 批評 初めに、これは原作未読の者による批評です。 誰も観たことないような斬新なアクションを楽しめつつ、主人公の家族愛を深く実感できる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「自分の息子がギャングに襲われ、敵を討つべく復讐を繰り返す」という復讐劇だ。 今作は単なる復讐劇ではない。主人公に非常に感情移入しやすいのと、戦争のように復讐が繰り返されることだ。 まず、主人公に感情移入しやすい点だが、これは家族愛を深く実感できる構成となっているからだ。 それは家族愛の描写が十分に描かれているのと、主人公が手に取ったこともない武器を手にする展開からそう実感できる。 家族のための報…
批評 スタッフ・キャスト 批評 初めに、これは原作未読の者による批評です。 誰も観たことないような斬新なアクションを楽しめつつ、主人公の家族愛を深く実感できる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「自分の息子がギャングに襲われ、敵を討つべく復讐を繰り返す」という復讐劇だ。 今作は単なる復讐劇ではない。主人公に非常に感情移入しやすいのと、戦争のように復讐が繰り返されることだ。 まず、主人公に感情移入しやすい点だが、これは家族愛を深く実感できる構成となっているからだ。 それは家族愛の描写が十分に描かれているのと、主人公が手に取ったこともない武器を手にする展開からそう実感できる。 家族のための報…
批評 スタッフ・キャスト 批評 登場人物の誰にも感情移入させず、一体何が悪いのかを考えさせられる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「行き過ぎた転売をしていたら、ネット民から敵意が向けられ、命を狙われる」というサスペンス・スリラー劇だ。 主人公は、最初こそは中古商品のせどり程度だったものの、味を占めて明らかに敵意が向けられるほどの行き過ぎた転売をしてしまう。視聴者も展開が進むにつれて嫌悪感を抱く方が増えるのではないだろうか。 やがて本気で命を狙おうとするネット民が集結するのだが、その人たちも明らかに行き過ぎだと感じる方は多いのではないだろうか。 今作はおそらくほとんどの方が登場人物の誰に…
批評 スタッフ・キャスト 批評 登場人物の誰にも感情移入させず、一体何が悪いのかを考えさせられる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「行き過ぎた転売をしていたら、ネット民から敵意が向けられ、命を狙われる」というサスペンス・スリラー劇だ。 主人公は、最初こそは中古商品のせどり程度だったものの、味を占めて明らかに敵意が向けられるほどの行き過ぎた転売をしてしまう。視聴者も展開が進むにつれて嫌悪感を抱く方が増えるのではないだろうか。 やがて本気で命を狙おうとするネット民が集結するのだが、その人たちも明らかに行き過ぎだと感じる方は多いのではないだろうか。 今作はおそらくほとんどの方が登場人物の誰に…
試写会にて鑑賞。 批評 スタッフ・キャスト 批評 創作感を感じさせない切ない現実味を感じさせる映画となっている。 実在の楽曲『366日』に触発されて制作された今作は、随所で歌詞の意味が染みる構成となっている。 今作の大まかな内容は、「両思いで数年楽しく過ごしていたカップルが、なぜか突然別れることになる」という恋愛劇だ。 視聴者は主人公カップルが一体なぜ別れることになるのか、その後はどうなるのかを見届けることになる。 今作は随所に布石を置く箇所が多い。観ていたら明らかに「なぜこうなった?」と感じるもので、後にしっかりと回収される構成だ。 そんな数々の謎の理由がなんとも創作感を感じさせず、あまりに…
批評 スタッフ・キャスト 批評 分かりやすい設定で非常に重厚な人間ドラマが描かれた映画となっている。 今作の大まかな内容は、「アフガニスタンで窮地に陥った米兵が仲間を必死に救出する」という戦争アクションドラマだ。 舞台はアフガニスタンとアメリカの戦争だが、特別その戦争についての知識がなくても問題ない。 今作は銃撃戦にも注力されているが、何よりも熱い人間ドラマの印象が強い。 今作は話の設定が分かりやすい。米兵が色々あって窮地に陥ってしまうまでの流れは、明らかに「これはまずいぞ」と思えるものであり、一気に仲間の救出劇へと変化する。 その結果、覚えておくべき登場人物の数も意外に少なく、終始緊張感が溢…
批評 スタッフ・キャスト 批評 他人事とはとても感じさせない脚本が上手い映画となっている。 今作はあらかじめ冒頭で実話の事件に基づいていると示される。 今作の大まかな内容は、「様々な事情で学校にも行けなかった主人公が、社会で暮らしていけるよう努力していく」という人間ドラマだ。 今作の題名の『あんのこと』の「あん」が主人公になるのだが、この題名には非常に多様な意味を持たせていると強く感じさせられる。 実は今作は丁寧な説明が少ない。意味深な描写も多い。 しかし、視聴者に常に何かを感じさせる。 今作の登場人物は「あんのこと」を大切に考えてくれている周囲の人や、「あんのこと」を道具のように扱う人たちだ…
批評 スタッフ・キャスト 批評 何も考えずに楽しめる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「サンタクロースが誘拐されたことで、犯人を捜し出す」というアクションファンタジーだ。 今作はサンタクロースが普段何をしているのかや、どのような考え方の人物なのかがしっかり描かれるため、意外に感じる視聴者も多いのではないだろうか。 そんなサンタクロースが誘拐されたらいかにとんでもない事態なのかがよくわかる構成となっている。 上記にも書いたが、今作はアクションファンタジーだ。 サンタクロースを捜し出す人物たちは、現実にはありえないような道具を使っていたり、犯人も超能力を持っている。 何でもありに感じるかも…
批評 スタッフ・キャスト 批評 犯人との対峙劇と主人公の成長劇を同時に描いた映画となっている。 今作の大まかな内容は、「空港の保安検査員がテロリストの犯行に巻き込まれる」というサスペンス・アクションだ。 テロリストがどのような犯行を計画しているのか、その正体は誰なのかは早い段階で分かる。なぜなら保安検査員が常に監視され、イヤホンから指示されるからだ。 その犯行の恐ろしさは誰もが恐ろしいと感じるものとなっている。 そして、上記に「主人公の成長劇を描いた」と書いているが、主人公は決して強くないのだ。 犯人との会話の中で主人公について詳しく調べられるのだが、そこで主人公がどのような人物なのか分かり、…
批評 スタッフ・キャスト 批評 非常に笑える箇所が多いアニメとなっている。 今作の大まかな内容は、「片思いの男子ととある事実を知ったことにより距離を縮めていき、楽しい日常を送っていく」という、コメディが強めの学園ラブコメだ。 原作の時点で笑える箇所が非常に多かったが、アニメによって登場人物の喋り方や上手い演出でもっと笑えるようになっている。 実は今作は原作とは話の順番が異なる。原作は4コマ漫画で、基本的にどこから読んでも楽しめる構成であるため、アニメではそれらの話が上手くつながるように脚色や改変が加えられている。 脚色や改変は違和感を感じるようなものではないため、基本的に原作を読んだ方が不満を…
批評 スタッフ・キャスト 批評 ただただ劣悪な環境下で働き続ける主人公を淡々と描いた、あまりにも現実的な映画となっている。 今作の大まかな内容は、上記の通り、本当に主人公が働き続けるだけのドラマだ。 主人公は最初は憧れの職場だったが、仕事によるストレスや職場内のあらゆる問題点によって壊れてしまう。 基本的に主人公の表情は変わらず、非常に現実的で、残酷に感じるだろう。 しかし、あまりにも淡々としすぎているため、誰にでもおすすめできるわけではない。 仕事に明け暮れている方は観ても損はしないのではないだろうか。 スタッフ・キャスト 監督:キティ・グリーン 脚本:キティ・グリーン キャスト:ジュリア・…
批評 スタッフ・キャスト 批評 非常に違った意味で終始緊張させられる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「裁判である事件の陪審員として参加した主人公の男性が、彼にしか知らない事件の真実を知っており、バレないように隠し通そうとする」という法廷劇だ。 一体どのような真実なのかは序盤ですぐに判明する。劇中の中心は、真実を隠し通そうとする主人公の葛藤を描いている。 つまり、今作は事件が有罪になるか無罪になるかよりも、真実がバレないか緊張するという、非常に違った意味で終始緊張することになる。 一方、主人公は有罪か無罪かに投票するかも非常に葛藤することになる。 どちらに転がってもあまり良い気持ちにな…
映画『【推しの子】-The Final Act-』62/100点
※初めに、今作はドラマ『【推しの子】』の続編であり、ドラマの視聴は必須となります。 今作の批評内にドラマのネタバレが含まれますので、それでも良いという方のみお読みください。 批評 スタッフ・キャスト 批評 ドラマに引き続き、概ね原作通りに描かれている、短い尺の中で原作の筋を上手に描いた映画となっている。 ドラマ『【推しの子】』の続編である今作は、ドラマで回収されなかった謎を中心に描かれる。 今作の大まかな内容は、「カミキヒカルを炙り出すために、アイという人間を全国に周知させる手段を取る」という芸能サスペンスだ。 ドラマで回収されなかった謎の多くは原作では割と初期に描かれるものであるが、映画でよ…
批評 スタッフ・キャスト 批評 短い尺の中で原作の筋を上手に描いたドラマとなっている。 漫画『【推しの子】』の実写ドラマである今作は、概ね原作通りに描かれている。 今作の大まかな内容は、「とある事件に巻き込まれた主人公が、犯人探しのために芸能活動を始める」という芸能サスペンスだ。 一体どういう事件で芸能活動を始めるのか、原作未読の方にとっては疑問だろう。 詳しくはここでは書かないが、主人公に強く納得できるような構成だ。 芸能界が舞台のため、登場人物のほとんどはアイドルだったり俳優だったり監督だったりする。 原作ほどではないが、芸能界の裏事情も描かれる。 尺の都合上、カットされる箇所は多く、原作…
批評 スタッフ・キャスト 批評 非常に脚本が練り込まれたドラマとなっている。 今作の大まかな内容は、「人間の力ではありえないと思われるオカルト事件を解決し、そんな数々の事件に関わっている犯人を見つけ出す」という超常現象ミステリーだ。 基本の話こそは「事件を解決しつつ、犯人の手がかりを見つけていく」という分かりやすい設定だ。しかし、上述の通り、今作は非常に脚本が練り込まれている。 今作を視聴する上で、事件とは関係ないところでかなり意味深に感じることが多いだろう。 登場人物の不思議な言動だったり、なかなかよく分からない詳しい設定だったり。 しかし、今作の脚本はしっかりと狙っているものだ。 意味深な…
批評 スタッフ・キャスト 批評 サメの恐怖と人類への警告と言えるものを両立させた描写が上手い映画となっている。 今作の大まかな内容は、「フランスのセーヌ川という川に突然変異したサメが迷い込み、人々を襲いかかる」というパニック劇だ。 一体なぜサメが突然変異したのか、川に迷い込んできたのかはしっかり明示されている。 その変異の理由は、この映画が公開された当時の状況では、現実でもあり得るかもしれないものなのだ。 そのことは劇中でもしっかり警告されており、サメの恐怖と人類への警告という二重の意味で今作は怖いのだ。 突然変異のサメは視聴者によってはそこまで怖いと思わないかもしれない。 しかし、そんなサメ…
批評 スタッフ・キャスト 批評 主要人物の話に注力された映画となっている。 『REC/レック』シリーズ3作目となる今作は、前2作との繋がりはほとんどない独立した作品となっている。 今作の大まかな内容は、「新郎新婦の結婚式で突然人が人同士で襲いかかるようになる」というパニック劇だ。 主要人物は新郎新婦となるのだが、視聴者が彼らを応援したくなるような構成となっている。 実は前2作の要素がないのは話だけではない。なんとカメラ視点での描写が少ししかない。 基本は見やすい視点で展開されるため、前作までのカメラ視点が合わなかった方はより楽しめるだろうし、カメラ視点を気に入っていた方は物足りなく感じるだろう…
批評 スタッフ・キャスト 批評 原作に劣らないほど、親子の愛を感じる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「広い世界を見るために、数年納屋に監禁された母と息子が脱出を試みる」という人間ドラマだ。 今作の主人公は息子なのだが、なんと生まれてから納屋の外に出たことがない。 そのため、息子にとっては部屋の中の世界が全てであり、母親は何とかして外の広い世界を見せてあげようとする。 ただ、今作はあくまでも脱出スリラーではなく、人間ドラマだ。 劇中のほとんどは母子の生活を描き、母親の愛情がよく伝わる構成だ。 監禁されている中でなぜ子どもが欲しいと思ったのか、幸せに本当に必要なものは何なのか、視聴者は強…
批評 スタッフ・キャスト 批評 脚本の構成が非常に巧妙な映画となっている。 今作の大まかな内容は、「姉に救助を求められて実家に戻ると、不思議な現象に巻き込まれる」というホラーだ。 不思議な現象というのは前後の展開が繋がらないように思えるもので、初見では一体何が起きているのかよく分からないだろう。 今作の冒頭では主人公一家が経験した過去のトラウマを夢で見返す場面から始まり、終わったことなのになぜか今も続いているかのような不気味感が終始漂う。 後に真実が明らかになるのだが、伏線の回収は非常に上手い。 伏線だと匂わせずに視聴者にどんでん返しを見せつける構成となっている。 面白い脚本が観たい方におすす…
批評 スタッフ・キャスト 批評 原作の魅力を全く損なうことなく、オリジナル展開を成功させた映画となっている。 今作は人間の体内に存在する細胞を擬人化して、細胞たちの役割を学びつつ、面白く描かれるコメディ劇だ。 原作では各細胞が丁寧に紹介されるのだが、映画でも違和感がない形で引き継がれている。 原作より劣っている部分は多少あるが、原作の魅力を引き継いでオリジナル展開がされている。それが今作は非常に上手い。 今作には原作が2つある。『はたらく細胞』と『はたらく細胞BLACK』だ。 原作を読んだ方にとっては、この2つの原作をどうやって一本の映画に仕立てるのか気になるだろう。 今作は原作では描かれなか…
批評 スタッフ・キャスト 批評 じわじわ「ここにいてはいけない」という恐怖を感じさせる展開が非常に上手い映画となっている。 『胸騒ぎ』のリメイクである今作は、基本の展開は同じものの、オリジナル版の気まずい場面やイライラする場面が解消され、より大衆向けにおすすめしやすくなっている。 今作の大まかな内容は、「旅行先で出会った家族の家に遊びに行くと、何かがおかしいと感じ始める」という人間ホラーだ。 今作は二家族間の文化の差や考え方の違いで衝突するため、傍から見たら仕方がないことと思うかもしれない。 しかし、あることが解明された時点で、主人公だけでなく、視聴者も全員「ここにいてはいけない」と感じ始める…
批評 スタッフ・キャスト 批評 単純な設定の中で、非常に意外性がある物語となっている。 『蛇の道(1998)』のリメイクである今作は、基本的な展開はオリジナル版と同じである。 今作の大まかな内容は、「殺された娘の敵を取るべく、犯人を探し出す」というサスペンス劇だ。 主人公は相方となる人物と共に犯人探しをしていくわけだが、相方は意外に謎に満ちていて、なかなか先が読めない。 意味深な行動や登場人物にはしっかり意味があり、非常に意外性がある物語となっている。 オリジナル版を視聴した方、サスペンスが観たい方におすすめである。 スタッフ・キャスト 監督:黒沢清 脚本:黒沢清 原案:高橋洋 キャスト:柴咲…
批評 スタッフ・キャスト 批評 今作はあまり多くを語ることもなく、終始どこか不安感を抱く映画となっている。 今作の大まかな内容は、「殺された娘の敵を取るべく、犯人を探し出す」というドラマだ。 主人公は相方となる人物と共に犯人探しをしていくわけだが、観ていてどこかおかしく、視聴者が不安感を抱く構成となっている。 それは犯人がとても異常であるからというわけではなく、随所でほとんど説明されない謎の描写の数々だ。 基本的な話は単純なものの、本質とは全く異なる不安感を抱くことになる。 不思議な作品が好きな方、考察が好きな方におすすめである。 スタッフ・キャスト 監督:黒沢清 脚本:高橋洋 キャスト:哀川…
批評 スタッフ・キャスト 批評 今作で描くのは、行き過ぎた警察官と、理解されない精神疾患である。 今作はあらかじめ冒頭で実話に基づいていると示される。また、今作の題名からどのような結末をたどるかは分かりきっている。 今作の大まかな内容は、「間違って緊急通報をした精神疾患を抱えている男性が、警察が家に来てもドアを開けられずに苦しい思いをする」というスリラー劇だ。 その精神疾患を抱える男性が主人公ことケネス・チェンバレンなのだが、警察は主人公がなかなかドアを開けないことに苛立つ。視聴者の中にも警察と同じように苛立つ方がいるのではないだろうか。 もちろん、主人公がドアを開けない理由は明示される。 は…
批評 スタッフ・キャスト 批評 題名のようなファニーなゲームは全くない、極めて不快になる映画となっている。 今作の大まかな内容は、「とある一家が別荘で青年二人組に命を狙われる」というサスペンス劇だ。 命が狙われていると言っても逃げられるような隙は与えられない。 劇中のほとんどは二人組によって一家が攻撃されたりする、見ていて不快な場面だ。 二人組は面白いゲーム(ファニーゲーム)と言っているが、主人公たちしかり視聴者は全くそうではない。 もはや視聴者は今作の結末を予想できるかもしれない。 しかし、話が進むにつれて視聴者が絶対に予想できないような展開がある。 それは映画の掟破りと言えるような、最悪な…
映画『レディ・プレイヤー1』の原作『ゲームウォーズ』は非常におすすめ!
今回は題名のとおり、映画『レディ・プレイヤー1』の原作『ゲームウォーズ』をおすすめする記事です。スライド形式で魅力紹介していきます。なお、内容はXで投稿したものと全く同じです。 映画『#レディ・プレイヤー1』こと #レディプレ の原作『#ゲームウォーズ』は非常におすすめです!以下の画像にて魅力を紹介しています。映画にハマった方、SF小説が好きな方は間違いなく楽しめるのではないでしょうか?#映画好きと繋がりたい#映画好きな人と繋がりたいリプ欄に原作のリンク↓ https://t.co/z2psc37U4t pic.twitter.com/qEqSOdCxiV — 鹿田鹿雄/チャームロッカー (@…
批評 追記 スタッフ・キャスト 批評 原作を大幅に改変・カットし、劇中全体がとにかく楽しくなるようにした映画となっている。 今作は実在のゲームや映画の要素が非常に多く、知っている人にとってはとても興奮する構成だ。 原作の日常パートや人物紹介と言った場面はほとんどカットされ、劇中のほとんどはバーチャルな仮想空間(以下、オアシス)で展開される。 そのオアシスの設計者がゲームや映画が大好きという設定であるため、原作ほどではないのと改変箇所はあるが、何でもありな楽しい要素が満載だ。 なお、脚本面は原作の詳しい説明がほとんどカットされているため、その場の成り行きで展開されている意味深感は否めない。視聴の…
批評 スタッフ・キャスト 批評 SNS時代の社会の実態を非常に現実的に描いた映画となっている。 今作は実際に人を殺してしまった加害者である子どもとその家族を視点に描いている。 その子どもが主人公となるのだが、実は不良グループのリーダーで、日常的に殺害された人をいじめていた。 やがて裁判で判決が下されることになるが、主人公側の家族とそれ以外の人たちの気持ちは全く異なるものとなる。おそらく視聴者の多くも主人公側の気持ちにはならないだろう。 それ故にSNSでの反応は非常に現実的で的を射た意見が飛び交うことになる。 しかし、今作に至っては徐々に主人公側の気持ちを理解できるようになるのではないだろうか。…
批評 スタッフ・キャスト 批評 もしもの状況が現実に起こったらどうなるのか、真剣に考えられた映画となっている。 今作の大まかな内容は、「打つ手もない空気感染するウイルスが感染爆発する」というパニック劇だ。 今作の描写は非常に現実的で説得力がある。 まず、飛沫によって空気感染する様子は非常にあっという間に感染爆発していると伝わる。対策本部もすぐに開設され、国の上層部や医師が揉める。 今作の舞台は韓国の盆唐という、ソウルの近郊の都市なのだが、ソウルに感染者を近づけないようにどうするか、盆唐の人たちの隔離方法などが議論される。 さらに、ウイルスによって死亡した人たちの遺体をどうするかもしっかり描かれ…
批評 スタッフ・キャスト 批評 物語の構造が大きく変わってしまうほどの、誰も予想できない展開を迎える映画となっている。 今作の大まかな内容は、「婚約者が既にいる女性が、ある男性と出会い、関わりを増やしていくうちにその男性を好きになってしまう」というラブストーリーだ。 視聴者は婚約者と上記の二人の三角関係が行き着く末を見届けることになるのだが、物語は予想もしなかった方向へと急展開を迎える。 本当に予想もできないような展開を迎えるが、そういえば!と思えるような演出や設定が見事に布石となっている。 今作はネタバレ一切厳禁だ。未見の方は事前情報はこの批評に書かれている内容以外収集しなくて良い。 面白い…
批評 スタッフ・キャスト 批評 非常に先が読めない結末を迎える映画となっている。 今作の大まかな内容は、「停止したエレベーターの中で次々と乗客が殺される」という密室サスペンスだ。 それも不思議な殺され方であるため、残った乗客の極限状態は伝わる。 一方、今作には明確なテーマがあり、話が進む内にメッセージ性を強く感じる構成となっている。 視聴者が当初に予想した結末からはおそらく多くが外れるような、非常に先が読めない結末を迎えることになるだろう。 伏線回収には説明不足な箇所が多いのが惜しいが、何でも良いから暇をつぶしたいという方には楽しめるのではないだろうか。 スタッフ・キャスト 監督:ジョン・エリ…
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