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2023/08/10

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  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・87

    ■言語訓練(教育的態度)【要約】 人格化と同一視は、“教育的態度”によってチェックされている。これは、子どもの現在達している水準に適合する仕方で行われる発達促進のための言語訓練の基礎となっている。《言語訓練の様式》 人間以外の生活体では、母

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・86

    19 育児者の役割【要約】 発声活動の言語化が、育児者からの影響に主として依存することは明白である。ラインゴールドら(Rheingold and Bayley,1959)の実験的研究によると、発声の十分な活発さは、ひとりの養育者のもとではじ

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・85

    18 育児語【要約】 母親が幼い子どもに向かって用いる語を“育児語”とよぶことにする。育児者が意図的ないし非意図的に、幼児に対してだけ用いる育児語を“特殊育児語”とよぶことにする。これは、子ども自身の発する音声の諸特徴をもっている。以下、特

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・84

    ■幼児語【要約】 “かたこと”には2種類がある。一つは、成人語とは系統のまったくちがう“語”であり、もう一つは成人語からの音韻転化によってできている語である。子どもが最初に形成するのは、ほとんどが前者であり、前者をふくまない子どもはないので

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・83

    16 成人語の形成過程【要約】 少なくとも現代の文明国では、子どもの最初の言語習得がその社会の成人の間で用いられている語形(成人語)を用いることからはじまることはない。はじめ子どもは“かたこと”を用いる。そのなかには、喃語発声、音声模倣に発

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・82

    8 幼児語から成人語へ【要約】 幼児語が成人語へ変化していく過程は、1歳のある時期に急速に進められる。この期に、ワンワンはイヌとなり、マンマががゴハンとなり、tick-tackがclockになり、miawがcatとなる。この変化が成人の子ど

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・81

    ■機能語(助詞)《助詞機能の分化》【要約】 日本語の助詞が、文ないし談話できわめて重要な役割を果たすことはいうまでもない。“山は高い”というとき“山”や“高い”はそれぞれ外延と内包をもっているが、助詞“は”にはそれがない。助詞は、同じ文の中

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・80

    ■動作語【要約】 一定の動作に伴って生じる一定の発声、あるいは“かけ声”は比較的早く慣用型の音声に近づき、よく分節している。これを“動作語”とよぶことにする。 自分の動作に伴う発声として、物を投げるときのパイ、ものを持ち歩くときのヨイヨイ、

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・79

    ■要求語【要約】《初期発声》 不快、とくに空腹に連合して生じる最初の音声は[ma ma ma...]というような型であることが古くからいわれている(Jespersen.1922;Gesell and Amatruda,1947;Lewis,

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・78

    ■状態語【要約】 “状態”とは、個体の側の内的な状態のことである。特殊な状態に対応する特殊な語が“状態語”であり、イタイ、ウツクシイ、カワイイなどがこれである。個人の内的な事象が表示されなければならないという点で、対象語の形成の過程とはかな

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・77

    7 語の発生と分化(略)14 初期の品詞分化《発達論と品詞分類》(略)《初期の語の性質》(略)《対象語》【要約】 1歳児の語彙は、はじめは感嘆詞であり、つぎにそこから名詞が派生し、つぎに動詞、形容詞、副詞がこの順に生じるといわれてきた(St

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・76

    13 場面と談話【要約】 場面の性質のちがいが同一人物の談話の性質や量を規定すること、場面の変化が談話に変化をもたらすことは、成人にも幼児にも共通した事実である。われわれの言語行動の特徴の一つは、現実場面による拘束からの離脱にあるけれども、

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・75

    《初期の質問の形式と機能》 子どもに“疑似質問”といえるものが存在する。真の質問と疑似質問との間の判別は容易ではないが、その基準のおもなものはつぎのようである。⑴ 子ども自身がその名を知らないものについて質問する。⑵

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・74

    《“質問期”》【要約】 シュテルン(Stern u. Stern,1907)は、1歳6カ月の子どもに、あらゆる椅子を一つ一つ指示しながらその名をたずね、部屋中を駆け回る時期があったと報告し、初期質問は、名をたずねることであり、これは子どもが

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・73

    ■質問《質問の機能》【要約】 質問は“特定の明白な目的と、独自の聴覚的音声形式と、思考交流における重要な役割とをもつ、特殊な言語的伝達”(Reves,1956)である。質問は、質問者が自分の知らない情報を最も有効・迅速に知るためのすぐれた手

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・72

    ■談話的指示【要約】 対人的な場面での指示行為の機能は、主題の伝達ということである。場面にある特定の刺激事象を場面から分離し選択的にそれを表示することもふくむが、それが完全に行えないということも意味している。一つの指示行為は、主題がその人で

  • 幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・71

    ■拒否と否定 《拒否》 【要約】 拒否態度は0歳2カ月ごろから、一定の形で明確に示される。哺乳瓶の代わりにおしゃぶりを与えると、頭を振り、怒って泣く。拒否は、もともと情動的な排除、あるいは嫌悪の直接の結果生じる行動であり、生得的な傾向であ

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・70

    ■応答《返事》【要約】 応答の最も単純な型は、相手の呼びかけに対する、ウンとかハイのような返事である。この種の応答は1歳前後で生じるが、特定の相手の特定の談話に対する特定の応答(適応的な反応)が生じているのではなく、紋切り型に反響的に反応が

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・69

    ■呼びかけと要求《呼びかけ》【要約】 呼びかけは、現前する人、あるいは現れることが期待される人に対して伝達する欲求に動機づけられる発声である。注意をひきつける効果の大小に重点が置かれており、音量あるいは音調が重要な役割をはたしている。レベス

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・68

    ■感嘆発声【要約】 初期の感嘆発声は、主として短母音または長母音の強い発出であり、情動の直接的な表出である。子どもの属する社会の言語音からの影響を受けておらず、生得的なものである。これは“一次感嘆発声”あるいは“自然感嘆発声”とよばれている

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・67

    12 言語的伝達の諸型■サルの発声の型と機能【要約】 京都大学の霊長類研究グループによる十数年間の研究成果が、最近、伊谷(1965)によってまとめられている。伊谷によると、ニホンザルの音声的伝達は機能的につぎの4種類に分類することができる。

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・66

    ■母親の初語識別《初語識別》【要約】 通常、初語は子どもとたえず接している母親によって発見される。母親は、純粋に情動的あるいは喃語的な発声に対しても、これを自分への呼びかけ、あるいは、何かを自分に要求する有意味的発声と解釈しがちである。客観

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・65

    11 初語【要約】 “語”は、文のなかの構成分でなければならないから、初語は“語”ではないが、初期の談話は、語に似たまとまり方で1音節ないし2〜3音節から成り、機能的にみても、将来の本格的な談話の中に移行していくものが多いから、“語”とよん

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・64

    6 言語的伝達の機能の初期分化【要約】 ここへきてようやく言語的な行動の第1歩がはじまる。それは、言語形式に従う適応的な伝達の開始ということである。この期から、子どもは言語を利用して外界に適応する方法を徐々に、しかし積極的に習得していく。

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・63

    ■言語理解の透明性【要約】 音声は談話の聴取においては“透明”だといわれる。このことは、“話”という語がつぎのような広い意味範囲にわたって用いられる事実からも立証される。まず、“話”という語は、言語行動の一形態としての意味に用いられる。&#

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・62

    《自己行動調整機能の発達》 はじめ他者への伝達手段であった談話が、子ども自身が自己の行動を統制し組織化するための手段を分化すること、および、まえには二人のひとに分かれていた“話すー聞く”という機能が、のちに個人行動の中へ統一的に内化されるこ

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・61

    9 言語理解 【要約】 言語理解は子どもの知的発達に大きな寄与をする。そのような寄与がどのように発達変化するか、その発達を規定する要因は何かについて考えてみたい。 ■ 談話の自己行動調整機能 自己行動に対する談話の調整機能の発達過程に

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・60

    《代表過程と条件づけ》【要約】 二つの事項間の任意的な関係は、言語的代表過程に限らず、非言語的過程にも存在する。接近連合、あるいは条件づけによって、連合される二つの事項の間に有縁性があってもなくても、両者間に結びつきが生じる。 連合における

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・59

    《代表過程の二つの発達水準》【要約】 代表過程とは、“代表するもの”と“代表されるもの”との間の分化である。ピアジェ(Piaget,1945)に従って、“代表するもの”を“能記”、“代表されるもの”を“所記”とよぶ。この二つの用語は、フラン

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・58

    ■範疇化【要約】 代表過程の発生と発達を具体的に考えてみる。認知に対して作用する代表機能は、要するに、客観的事象を意味的なものへと変形することであり、範疇化することである。 特定の1匹の動物が特定の“そのもの”としてではなく、“イヌ”という

  • 「幼児の言語発達」(村田孝次著・培風館・1968年)抄読・57

    《ピアジェの見解》【要約】 ピアジェ(Piaget,1933,1934,1945)は、知覚が行為的経験を媒介としてはじめて発達すると考えている。前述したマッチ箱場面(父親が1歳4カ月の女児の目の前でマッチ箱をあけ、そのなかに鎖を入れ、箱の口

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