吾輩は猫である。名はまだない。だが「社ネコ」と呼ばれている(らしい)。 きっかけはテレワーク。飼い主が毎日パソコンを開き、電話に出たり、「MTG入ります」とか言って静かになったり。その横にぴたりと寄り
2025年7月
吾輩は猫である。名はまだない。だが「社ネコ」と呼ばれている(らしい)。 きっかけはテレワーク。飼い主が毎日パソコンを開き、電話に出たり、「MTG入ります」とか言って静かになったり。その横にぴたりと寄り
吾輩は猫である。名はもう覚えている。あの人が呼ぶ、やわらかな声の響きとともに、毎年よみがえるのだ。 今夜は七月七日。年に一度だけ、あの人が帰ってくる。遠くの国で働いているらしく、普段は画面の中にしかい
吾輩は猫である。名はまだない。だがこの家で、一番風の流れに敏感な存在である。 いつもの場所で昼寝をしていると、突然、天井の機械が異音を立てた。「ぶおっ…」「ギギギ…」――これは異常だ。さっそく吾輩は監
吾輩は猫である。名はまだない。だが、毛はある――ふさふさと、たっぷりと。 世に長毛種と呼ばれる猫の中でも、吾輩は誇り高き“モフ界”の住人である。冬場は暖かく、写真映えは抜群、撫でられれば「高級ラグ」と
吾輩は猫である。名はまだない。だが、飼い主の“頭の色”が急に変わったことには気づいた。 「どや、若返ったやろ?」そう言って、椅子の前でくるくる回る。確かに、もっさりしていた髪はキリリと短くなり、色も以
吾輩は猫である。名はまだない。だが今日は、少しだけ“甘い日”であった。 朝から飼い主が落ち着かない。スーツではないが、どこか勝負服のような服装。将棋盤を持ち、扇子を忍ばせ、「社会人団体戦、行ってきます
吾輩は猫である。名はまだない。このところ、空は泣き続けている。庭の土はぬかるみ、窓辺の景色もどんより霞んでいる。 「また雨か…」と、飼い主がぼやくたび、吾輩はそっと窓辺に座る。この季節を嫌ってばかりで
吾輩は猫である。名はまだない。だが最近、飼い主が鏡の前でうなっている。 「太ったかも」「二の腕が…」「映えない…」 スマホを手にしては、誰かの投稿と自分を比べ、ヨガ動画を見ながら、溜息をつく。 その横
2025年7月
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吾輩は猫である。名はまだない。だが「社ネコ」と呼ばれている(らしい)。 きっかけはテレワーク。飼い主が毎日パソコンを開き、電話に出たり、「MTG入ります」とか言って静かになったり。その横にぴたりと寄り
吾輩は猫である。名はもう覚えている。あの人が呼ぶ、やわらかな声の響きとともに、毎年よみがえるのだ。 今夜は七月七日。年に一度だけ、あの人が帰ってくる。遠くの国で働いているらしく、普段は画面の中にしかい
吾輩は猫である。名はまだない。だがこの家で、一番風の流れに敏感な存在である。 いつもの場所で昼寝をしていると、突然、天井の機械が異音を立てた。「ぶおっ…」「ギギギ…」――これは異常だ。さっそく吾輩は監
吾輩は猫である。名はまだない。だが、毛はある――ふさふさと、たっぷりと。 世に長毛種と呼ばれる猫の中でも、吾輩は誇り高き“モフ界”の住人である。冬場は暖かく、写真映えは抜群、撫でられれば「高級ラグ」と
吾輩は猫である。名はまだない。だが、飼い主の“頭の色”が急に変わったことには気づいた。 「どや、若返ったやろ?」そう言って、椅子の前でくるくる回る。確かに、もっさりしていた髪はキリリと短くなり、色も以
吾輩は猫である。名はまだない。だが今日は、少しだけ“甘い日”であった。 朝から飼い主が落ち着かない。スーツではないが、どこか勝負服のような服装。将棋盤を持ち、扇子を忍ばせ、「社会人団体戦、行ってきます
吾輩は猫である。名はまだない。このところ、空は泣き続けている。庭の土はぬかるみ、窓辺の景色もどんより霞んでいる。 「また雨か…」と、飼い主がぼやくたび、吾輩はそっと窓辺に座る。この季節を嫌ってばかりで
吾輩は猫である。名はまだない。だが最近、飼い主が鏡の前でうなっている。 「太ったかも」「二の腕が…」「映えない…」 スマホを手にしては、誰かの投稿と自分を比べ、ヨガ動画を見ながら、溜息をつく。 その横
吾輩は猫である。名はまだない。それでも、玄関に掲げられた“表札”が変わるたび、家の空気も、どこか落ち着かなくなることを知っている。 最近、人間たちは「夫婦別姓にすべきだ」と言っているらしい。だが吾輩は
吾輩は猫である。名はまだない。今日も朝から窓辺で丸くなり、黙って世を見ていた。 テレビでは騒ぎが起きている。誰かが失言をしたとか、反論が遅いとか。言ったら叩かれ、言わなきゃもっと叩かれる。発言とは、刃
吾輩は猫である。名はまだない。だが最近、動物番組で気になる鳥を見つけた。ハシビロコウ――まったく動かない。動かぬまま、鋭い目で世界を見つめている。 人間たちは彼を「不気味」「怖い」と言う。だが、吾輩に
吾輩は猫である。名はまだない。だが夕方五時を過ぎると、そわそわする。なぜなら、飼い主が「まだ帰ってこない」からである。 あの人間は、朝の七時に出かけて、夜の九時にようやく戻る。「仕事が終わらないんだ」
吾輩は猫である。名はまだない。だが街角の雑踏のなか、あの赤いベストを着た人間のそばにいることが多い。 彼は駅前の片隅に立ち、「ビッグイシューいかがですか」と声を出す。その声は風に消えそうで、しかし芯が
吾輩は猫である。名はまだない。だが最近、背中のあたりが少々こわばっている。お気に入りのタンスの上にひょいと飛べなくなった。 すると飼い主が、こう言った。「猫にもツボってあるのかな?」そして連れて行かれ
吾輩は猫である。名はまだない。最近よく行く家の主(あるじ)は、お昼になるとテレビの前でうとうとし、ポストに届く“ねんきん定期便”をじっと眺めている。 「これだけじゃ足りないわね」と、ひとりごと。その声
吾輩は猫である。名はまだない。だが最近、体が少しだるい。水をやたらと飲むようになり、トイレの回数も増えた。 獣医は言った。「腎臓の機能が落ちてきてますね」そしてこうつぶやいた――「これが人間なら、治療
吾輩は猫である。名はまだない。だが今日が飼い主の誕生日であることは、知っている。毎年この日、部屋に花が飾られ、ケーキの甘い香りが漂い、飼い主はひとりでワインを開ける。 「おめでとう」と誰かに言われるよ
吾輩は猫である。名はまだない。だが毎週日曜夕方、テレビから流れる「さざなみの家族像」には、少々見覚えがある。磯野、フグ田、波野――名字は違えど、屋根の下に笑顔があった。 だが現実では、「別姓では一家と
吾輩は猫である。名はまだない。だが今日、ポストに届いていた一通の封筒を見て、人間たちはざわめいた。「まさか、おまえに召集令状…?」 冗談ではない。もし猫に兵役義務などというものが課されたら、世界は一変
吾輩は猫である。名はまだない。だがこのたび、与党の全会一致により「首相」に選ばれた。※なお理由は「人間よりマシかもしれぬ」であった。 組閣は順調だ。・外務大臣:三毛猫(海外の匂いに敏感)・財務大臣:黒
浅草ネコめぐり 浅草で猫好きさんにうれしい神社3つ 浅草で猫好きさんにたまらないスポットは3つ! 招き猫発祥の今戸神社 蔵前神社(ルートにこれから組み込みます) 銀杏八幡神社(ルートこれから) さっそ