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  • 220 米国PCE 強い個人消費 年内利下げ期待を打ち砕く

    長年相場に携わっていて今ほど経済状況の把握、投資環境の把握が難しい時はなかった。 何故難しいのかもよくわからない。 感じているのは、インフレだ。数量が伸びなくても(景況感を悪く感じても)、消費金額や売上金額、企業収益(インフレ調整はない)は伸びる。また、今市場で言われているのは「AI楽観主義の新しい波=a new wave of AI optimism」だ。今年に入って、Nvidia(NVDA)、ブロードコム(AVGO)、マイクロン(MU)、マイクロソフト(MSFT)などの株価上昇は凄まじい。 金利の動きも全く読めない。従来の金利予測モデルもワークしない。 というわけで、金融政策に拘

  • 219 日本株と米国株の関係 日経平均とNYダウ

    日本株はかつてとんでもなく割高だだった。(異常に高いPER、PBR) それが、1990年から修正が始まった。修正が終了したのは2008年くらいである。 なので、2008年くらいから日経平均とNYダウの関係を見よう。 基本的に日経平均はNYダウと連動する(連動はするが変化率は異なる)。 上図で、2012年や2015年あたりに大きな乖離がある。これは主に為替で説明できる。二つの方法がある。 (1)掛け算、つまり、NYダウ×ドル円レート(要は円換算NYダウ) (2)足し算、つまり、NYダウ+α×ドル円レート (αは調整係数) (1)日経平均と円換算NYダウ 日経平均が円換算NYダウに追

  • 218 金利 商品 為替 株 チョットした動き

    5月19日、パウエル議長は「これまで想定していたほどに政策金利を引き上げる必要はないかもしれない」と述べた。地方銀行の破綻が相次いだ後、金融機関の与信がより厳しくなった。こうした環境変化が経済成長や雇用、インフレの重荷になっていることを考慮に入れたという。(日経記事より) これを以て、6月の利上げはないと感じた。 私自身はこれは間違っていると思うが、パウエル議長が再び間違いを犯す背景は、次の記事で分かる。 パウエル米FRB議長が正念場、インフレや銀行危機で集中砲火 ロイター 6月に利上げをしないとすれば、それは議会を意識したからだと思う。 但し、24日、ウォラーFRB理事は、イン

  • 217 米国はマネー不足なのか?

    債務上限の話ではない。 twitterを見ていると、次のようなツイートをよく見る。 The US Money Supply has fallen 4.6% over the last 12 months, the largest year-over-year decline on record (note: M2 data goes back to 1959). これを見ると、米国のマネーは急収縮しているように思う。ある意味そのとおりだ。 しかし、必ずしもそう考えない方がいいかもしれない。(そう考えてもいいかもしれないので、そう考えてはいけないとは言わない。) その前が急拡大して

  • 203 CFTC 為替先物の投機筋のポジション 2023年5月16日時点

    為替先物市場において、投機筋は日米欧の金融政策に戸惑いがあるようだ。豪ドルについては、商品相場が弱含みであることに反応した動きになっているように思える。 前回記事 2023年5月8日 203 CFTC 為替先物の投機筋のポジション 2023年5月2日時点 最初に、いつものように、念のため、 相場は投機筋のポジション動向で決まるわけではない。むしろ、彼らも相場の後追いをすることが多く、彼らもしばしば間違う。 しかし、投機筋の情報収集力は凄い。そしてそれに基づいてポジションを張る。投機筋の動きは参考になるときがある(いつも参考になるわけではない)ということだ。 では、為替

  • 215 FX必須情報#019 為替相場と金利差 まさに金利差相場

    (1)為替相場は、「時々ファンダメンタルズを反映する形で仕切り直ししては金利差と連動」というパターンになることが多い。なので、中長期的にはファンダメンタルズが重要になるし、短期的(あるいはファンダメンタルズに大きな変化がない場合)には金利差が為替相場にとって重要だ。 (2)じわじわドル/円が強くなっている。米国経済が底堅いとの見方(小売売上高や鉱工業生産、新規失業保険申請件数などから)から金利がやや上昇する一方、日本では日銀の政策修正後退浸透(金融緩和姿勢が堅固だという認識)の声の高まりから10年金利は低下気味で、米日金利差が拡大しているからだ。わかりやすい。 ドル高の理由はわかりや

  • 214 米 中小銀行の資金流出動向など

    参照 207 米 中小銀行の資金流出動向など 米国経済で、今注目されることの一つは、 ・3月10日にシリコン・バレー銀行(SVB)が破たん。 ・5月1日にFirst Republic Bank (FRC) が破たん。 ・いくつかの地方銀行の株価の下落が激しい。 <参考> ・地方銀行のETF:KRE SPDR S&P Regional Banking ETF ・KRX| KBW Nasdaq Regional Banking Index 以上などから、 (1)中小銀行に金融不安が起きていないか、つまり、 (A)資金流出(預金引き出し)が加速していないか? (B)FRBか

  • 213 植田トレード=mini安倍トレード

    ネットサーフィンで見かけたような、「海外投資家による日本株買い・円売りの組み合わせが高まっている」という記事(バロンズだったかな?)。 2013年黒田氏が日銀総裁になった時「安倍トレード」が起きた(実際は野田氏がタオルを投げた2012年11月から大金融緩和を想定して起きた)。 安倍トレードとは、ヘッジファンドが得意としてきた「ダブル・デッカー(2階建て)」と呼ばれる取引手法で、日本株(特に日経平均)ロングと円ショートの組み合わせを言う。 これが、2012年11月半ば以降の円安・日本株高、いわゆる「アベノミクス相場」をけん引してきた。 10年経って、植田氏が日銀総裁になると、利上げ観

  • 212 日本の消費者物価(2023年4月) まだデフレ

    4月 消費者物価指数 前年同月比3.4%上昇 3か月ぶり上昇率拡大 NHK 4月の 生鮮食品を除く消費者物価指数は、前年同月比で3.4%上昇。 食料及びエネルギーを除く消費者物価指数は、前年同月比で2.5%上昇。 物価上昇率目標は「生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数」の前年同月比上昇率が安定的に2%になることだ。 何故2%かというと、世界的にそうだから。世界的にそうなのは基軸通貨国の米国がそうだから。米国がそうなのは経験的に名目GDP成長率と実質GDP成長率の差≒物価上昇率(消費だけでなく全ての)が2%のとき経済が均衡的(経済成長が安定的)だから、ということだ。 物価上昇

  • 211 米新規失業保険申請件数 いいのやら悪いのやら?

    新規失業保険申請件数は経済統計として優れている(いた?) 週次統計で発表が早い速報性。雇用統計のようにサンプル調査でなく全数データである。GDPなど修正されまくりで、数年経ったら当初とは全然違っているというようなことはない。 しかし、新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)拡大後は、何がなんだかわからなくなっている。先日も、あまりにおかしいというので、季節調整がやり直され変則的になった。先々週は不正があったとかでデータが乱れている。 昨日発表された新規失業保険申請件数は好感されたが、どこまで信頼されて好感されているのやら? ・米国の失業保険、新規申請24.2万件 3週ぶりに減少

  • 210 日独GDP逆転 2023年1-3月期

    注目の日独GDPだが、2023年1-3月期の速報ベースのデータが出たのでチェック。 昨年7-9月期にも逆転されていたわけだが、2022年通年ではかろうじて日本が上回った。 2023年は1-3月期から逆転された。このままいけば、通年でも逆転確実。 2023年1-3月期の日本の名目GDPは1,073.1十億ドル、ドイツは1,076.7十億ドルである。 参照 183 米中日独印のGDP 日本はいつ逆転されるか?

  • 209 日本のGDP 良きにつけ悪しきにつけインフレ

    今年1-3月期のGDPが発表になった。 いい点も悪い点もあるが、よかったと言いたい。 (1)経済規模を表す名目GDP(金額ベースの経済規模)が伸びた。但し、実質GDP(量ベースの経済規模、量を表すが単位は円を使うので紛らわしい)は停滞している。要は、消費量は増えていないが、インフレで消費金額が増えたということである。 今回の発表で最も良かった点は、1997年から停滞が続いていた(失われた25年)日本の名目GDPが、ついに離陸を始める兆しが見えたことである。まだどうなるかはわからない。特に、米国・中国経済に懸念はある。しかし、期待は高まった。 今現在の日本経済の目標は名目GDP3%成長

  • 208 ひふみ投信 さわかみ投信 グラフ更新

    対象記事 2022年12月27日  藤野英人氏、ひふみ投信の運用責任者に復帰 2022年12月27日 さわかみ投信 ひふみ投信 ひふみ投資がTOPIXに対してアンダーパフォームし続けている。直近は多分スタイル要因だと思うが、それにしても2年半は長すぎる。 2020年までは驚異的なパフォーマンスを挙げていたが、私の経験では、もはや普通のファンドになったかもしれないと思う。どうだろう? さわかみ投信 運用者が何と言おうと、2005年頃から限りなくインデックスファンドに近い。守りに入って、それがズ~と続いてしまっている感じだ。 2022年からTOPIXをアン

  • 207 米 中小銀行の資金流出動向など

    参照 201 締めは雇用統計 200 まとまりのない投資情報メモ 米国経済で、今注目されることの一つは、 ・3月10日にシリコン・バレー銀行(SVB)が破たん。 ・5月1日にFirst Republic Bank (FRC) が破たん。 ・いくつかの地方銀行の株価の下落が激しい。 <参考> ・地方銀行のETF:KRE SPDR S&P Regional Banking ETF ・KRX| KBW Nasdaq Regional Banking Index 以上などから、 (1)中小銀行に金融不安が起きていないか、つまり、 (A)資金流出(預金引き出し)が加速していな

  • 206 海外投資家の日本株投資(1)

    投資部門別の日本株売買動向などについては、長い間手元のデータを更新していないので、今回はグラフ無しの記事になる。グラフは改めて掲示する。 東証は時系列データを用意してくれていないので、データの更新には1週間以上かかると思う。にもかかわらず、「海外投資家の日本株投資」を取り上げるのは、にわかに海外投資家の日本株投資機運が高まっているようだからである。 (1)海外投資家が日本株を買えば日本株相場は上がるし、売れば下がる。

  • 米4月消費者物価統計より

    次は、日本時5月11日16:00時点での、CME金利先物から計算されたFFレートの予想である。 これでいくと、市場は9月、11月、12月のFOMCでそれぞれ0.25%の利下げがなされることを予想している。 しかし、Fedは、すぐにインフレが沈静化することはなく、年内に利下げはないと言っている。Fedが言っている通りになるなら、今の市場のFFレートの予想は今後修正されることになる。そうすれば、それに伴って、金利、為替、株価も影響を受けるかもしれない。 果たして、今の物価統計は市場の見方を正当化しているのだろうか? 縦軸は今後のFOMC開催日。横軸はその時のFFレートのありそうな水準とその

  • 米消費者物価統計に対する市場の反応

    それは安堵だろう。前年同月比上昇率はほぼ横ばいで、ほぼ市場予想どおり。それでも、金利は下がり、それにつれてドル安になった。 総合は 3月 4.985%、 4月 4.930% コアは 3月 5.590%、 4月 5.519% 市場にはいつもホンネの予想というものがある。 予想には、 一般的な予想 officially published consensus estimates 真の(ホンネの)期待値 whisper number 探りようもない推測値 whisper number two の3つがある。 媒体に出てくるのは一般的な予想である。 真の(ホンネの)期待値は、通常表に出てこな

  • 203 CFTC 為替先物の投機筋のポジション 2023年5月2日時点

    為替先物市場において、投機筋は円にはそれほど興味がないようだ。興味は専らユーロである。円は(先物市場でなく)FX市場でキャリートレードが多いのではないか? ショートポジションは円も多少あるが、動きはユーロの方がダイナミックである。 ロングポジションについては、円は殆どない。一方で、ユーロは相当なポジションになっている。ユーロに強気である。 1枚は、先物価格によって変わってくるが、円もユーロも概ね2000万円弱。 前回記事 2023年4月10日 180 CFTC 為替先物の投機筋のポジション 最初に、いつものように、念のため、 相場は投機筋のポジション動向で決まるわけではない。む

  • 202 FX必須情報#018 為替相場と金利差

    (1)為替相場は、「時々ファンダメンタルズを反映する形で仕切り直ししては金利差と連動」というパターンになることが多い。なので、中長期的にはファンダメンタルズが重要になるし、短期的(あるいはファンダメンタルズに大きな変化がない場合)には金利差が為替相場にとって重要だ。 (2)長い間、ドル/円と米日金利差の連動性は、日本を無視して米金利だけを見ていてよかった。何故なら、日本の金利が硬直的(動かない)だったからである。早い話が米日金利差=米金利 だったのである。なので、例えば、米雇用統計が強いと、米金利上昇⇒ドル高・円安だった。 しかし、昨年暮れごろから、YCC解除だとかが言われ始めてか

  • 201 締めは雇用統計

    5月2日発表の求人指数が予想よりも減少したことで始まった。 景気がかなり減速してきたのではと、需要減予想から原油価格低下、金利低下、円高(ドル安)となった。株価も下げたが、それは銀行株保有リスク回避の動きの影響の方が大きいかもしれない。 そして、週末(5月5日)の雇用統計。非農業雇用者数が前月比25万3000人増と大きく増加、その前の2月、3月が下方修正され、3か月前比は伸びが縮小したことで「雇用の伸びが続く一方で、労働需給の逼迫は緩和しつつある」と株式市場には好意的に解釈された。また、景気動向はともかく、最大時価総額のAppleの1-3月決算が予想より良かったことことも株式相場には

  • 200 まとまりのない投資情報メモ

    その前に 最終的に知りたいことは、株価(NY Dow、S&P500、日経平均、TOPIX、DAX)が上がるか下がるか、金利(米日10年金利など)が上がるか下がるか、為替相場(ドル/円、ユーロ/ドル、ユーロ/円、豪ドル/ドルなど)はどうなるか。 FFレートがどうなろうがどうでもいい。しかし、長期金利は将来の政策金利の平均であり、政策金利が景気を左右し・それが長期金利を左右するので、無視はできないし、重要である。 問題は、今は、株価がどのように決まるかがわからないこと。 株価へのアプローチは、PER×EPS (又は、「EPS/金利」株価はEPSと正比例し、金利と反比例。EPSが伸

  • 198 2023年5月3日 ここまでの出来事

    4月28日 日銀植田総裁 初の金融政策決定会合は「現状維持」 TBS 日銀は黒田前総裁から約10年間続く大規模な金融緩和策を継続することを全員一致で決めた。 <4月28日> 3月の米個人消費支出(PCE)統計で、基調的インフレの高止まりが明らかになった。米連邦公開市場委員会(FOMC)が来週の会合で追加利上げを実施する論拠が強まった格好だ。 <5月1日> 米国ISM 若干改善もノーインパクト ISM指数はリセッションレベルまで落ち込んでいるが、雇用は堅調と過去にないパターン。今はISM指数は重要でない。 <5月2日> ・米国3月雇用動態調査(JOLTS)求人件数 予

  • 199 2023年5月3日FOMC 利上げ打ち止めの可能性示唆

    パウエル議長の発言から;ー 前回(3月22日)のFOMCでは、「SVB等の破たんの影響を見極めたい」ということだったが、今回は、その後起きたFRCの破たんなどを受けて、「(1)今後特に注目するのは信用の引き締まりや中小銀行の信用基準。その状況を意思決定に反映させる。」と言っている。 また、今回のFOMCでは、 (2)今期の利上げで、利上げ打ち止めの可能性を示唆した。 (3)前回も言ったが、今回も「賃金がインフレの主な要因であるとは考えていない」と述べた。インフレの要因は、「供給が固定され、柔軟性ない状況に置かれている」ときに需要が強すぎることとし、「商品の需給が正常な状態に戻ればインフ

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